どこ吹く風

旅のことを主に書く。

研修旅行の目的

2007年09月30日 10時43分14秒 | 西安留遊
 この旅は語学研修を目的としている。
しかし年より集団のグループはもう一つ観光にも重きを置いていた。私だけではなく皆さんもそのように考えていたようだ。
前にも書いたが一瞬は勉強だけにしようかとも思ったが誘惑には勝てない。それで西安到着後の翌々日その週の授業をすっぽかして黄龍・九塞溝へ出発した。


 日曜日の夜到着して翌月曜日は入校式とクラス分けを行なった。初めから上のクラスを目指していた団長はともかく、試験で良い成績を取って別のクラスに回されたが戻ってきた人の二人を除いて私たちは初級も初級、基本の基のクラスとなる。
午後から生活に必要な箇所、食堂とか郵便局それに学内の案内があった。食堂は何ヶ所かあり回教徒料理を専門にする食堂もあった。また広い構内は公園風に整備されたところが何箇所もある。

「飲水思源」というのが大学のモットーのようで、その碑が建っていた。この言葉は日中国交回復の頃に聞いた覚えがある、此処がこの言葉とどのような関係があるのだろうか。
 夜は歓迎宴が設けられてたっぷり食べ且つ飲んだ。後日知ったのですがこのホテル、四つ星と思われるがここも大学の付設のようです。今日は数十年ぶりのテストがあり一生懸命取り組んだの疲れた。でも学内見学と晩餐で疲れが吹っ飛びました。


 語学研修を強く意識したのかヘンな現象が起きた。上海から西安へ向かう飛行機で隣に坐った青年が英語で何処から来たかを聞いてきた。私は「にっぽん、ジーペン、japan」とアタフタと答えた。そこで「アナタは何処の人ですか」と聞こうとしたが英語が出てこない。こんなカンタンな言葉なので出てこない、そのクセ中国語のその言葉は分かる。自分でも妙な事になっていることを感じる。韓国人だと分かって「北関山に登ったことがある」と言おうとしたが英語が出てこない。モタモタしながら何とか大意を伝える、どうして英語が出ないのか不思議だ、出来ないはずの漢語ならその程度の事を伝えられる、不思議だ。
妙な経験をしました、アタマが中国、中国と固まっていたのでしょう。

 明日からは講義をサボって黄龍・九塞溝へ観光旅行へ出かける。オキナワからそこへ出かけるとなると20万円掛かる。西安からだと8万円なのでこの際見ておこう。妻ともう一度行くことになるから事前調査という大義名分を立てて参加することにした。
旅行については別項で書きます。

写真は北門(正門?)の正面にある飲水思源の碑です。

西安での一歩

2007年09月29日 08時44分36秒 | 西安留遊
 私たちが語学研修を受けるのは西安交通大学です。交通大学と名が付いていますが総合大学で100年余の歴史を持っています。
後日聞いた話ですが、語学研修のカリキュラムを持っている大学は北京や上海にもあるようですが、老人を受け入れる大学はここだけだそうです。たぶん団体としてということかもしれません。年よりは病気の問題があるので敬遠するのも分かる、でも自分が老人の部類に属するようになると笑ってその話を聞きながらも寂しさを感じる。

 留学生公寓は5階建てで各フロアに住居となる部屋と教室がある、4Fには食堂もある。100室を越えているので200数十名が漢語を学んでいると思われる。専任教師が9名と時間講師も数名いるようだ。入学時にテストを行いクラス分けがある、能力に応じて1~5クラスまであり半年間マジメに過ごせば3ないし4クラスまで進めるでしょう。

 私たちも一応テストを受けたのですが特別室で特別授業となりました。授業のことは置いとくとして生活面では何の不自由さも感じなかった。ふた間続きの特別室が2・3室ありそこには夫婦者が入り残りの6名は個室に入居した。バストイレが付いていて広さもアレでよしというところ。相部屋もあり殆んどがそのタイプのようだ。
各フロアに湯沸しが設置されていて24時間熱湯がある、部屋には魔法瓶があるのでコーヒーを飲んだりラーメンを食べる程度なら不自由は無い。
洗濯は洗濯機が1台だがあるのでそれが利用できる、ただ何時行っても回っていて朝早くでないと使えない。しかし学内の近い所にクリーニング店が2ヶ所あり一袋分で5~10元でアイロン掛けは別料金となっていた。料金は見た目で決めているので、高~いと喚くと安くしてくれた、好い加減なものです。

 食事は寮内にもあるが高い、昼メシで5元もとる。ハス向かいの学食ではその半分の金額で食べられるしメニューも豊富である。学食はプリペイドカードが無ければ利用できない、2万数千人の学生が原則全寮制なので相当合理的なシステムで無いとアレだけの人数を捌けない。しかも食堂は朝・昼・夜の食事時間しか開いていないのでその混雑振りはタイヘンだ。しかしそれだけの人員を捌く能力もある施設です。
麺・包子・餃子・炒め物・米類にその他諸々のコーナーが10数箇所ある、食べたいものの列に並びカード差し込んで清算する、さもなくばコレだけの人数は処理できないだろう。
 朝食はお粥が1元、何も入っていない饅頭が0.1元/1個なのでそれだけで充分、昼は野菜や肉などの炒め物2・3種とご飯で3元前後と生活費食費は安い、その気になれば1日150円もあれば充分食べられる。街に出ても餃子が一皿3元、麺類もその程度で食べられる。(1元は16円弱) 私は焼き鳥屋で串を15本ビール大瓶1本飲んで10元からオツリが来る毎日でした。

 同行の人たちとレストランに入っても店を選べば一人当たり20元出せばビール付きとなる。私は屋台派なので夕食は4元というところ。食い物が安いのは食料品の基礎となるものを物価統制していると思われる。ヤマトの国のビンボウ人にはありがたかった。

 ビールはマチヤ小(まちやぐぁと読み小さな店のこと、オキナワの言葉です。)で3元で売られている銘柄が焼き鳥屋でも3元である、ヘンだが私にとっては好都合なのでよく通いました。

写真は学生食堂の一部です。3Fには安くて美味しい食事を出している個室もある。またスーパーや果物、電気店などもある。中国のDVDはニッポンでは見ることが出来ないのでDVDプレーヤーを買った人もいた。

迷路(二)

2007年09月28日 07時03分37秒 | 西安留遊
 まず記憶違いの訂正から、私が出発ロビーに行った時には既に他のメンバーは出国手続きを終えてその場に居なかったと書きましたが、写真を見ると写っている。記憶違いでした、どうでもいいことですが間違いはマチガイですから訂正します。

 遅刻はしたものの(私個人的には)ゆとりを持って出発しました。昨日の写真の炎上した飛行機の残骸近くをバスで通り中国東方航空機へ行く。事故発生したら無事脱出できるように祈るのみ。
上海では西安行きへ乗り換えるまで2時間ほどの空き時間があるのでリニアカーで街まで往復するつもりだった。100元を小銭にくずすのと帰りは乗る時間が無いからです。

 何事も起きずに上海に着いた。途中の機内食は期待したほどの味は無い、会話の練習を兼ねて「有没有 碑酒?」という、となりに座っていた引率者の1人王先生から注文のやり方を教えてもらって何遍か繰り返して注文しました。
沖縄大学から学生8名が語学研修に参加している、王老師K(先生)は西安の出身で沖大で教鞭をとっている方です、未だ若い(私から見て)女性です。

 ビールを飲みながらこれからの勉強や生活それに遊びのことを考える。海外旅行で2時間の飛行機なんて束の間という感じ、退屈さを感じる前に到着した。入国手続を済ませて進むと又なにか関門がある。そういうのがあるなんて事を知らないので呼び止められてアタフタする。用紙が置かれているテーブルまで戻って書こうとしたらこの場で書けと用紙を渡された。メガネを探して英語や中国語を読む、なにやら言われても全く意味が分からない。パスポートを取り出したり、日程表を出して記入する

 そうこうしているうちに近くにいたはずのメンバーが見えなくなっている。きっと先へ行っているのだろうと思いその関門を抜ける。その先に入管があった、並びながらキョロキョロするも皆さんは見当たらない。1人でモタモタしている間に差が付いたものだと気は焦る。階段を下りて荷物の受取場所へ行くがどこが沖縄便用か分からないので右へ行き左へ行きとここでもウロチョロする。

 荷物を取ってその辺りを探したが見えない、スーツケースをゴロゴロ押しながら探しているうちについ外へ出てしまった。もう後戻りは出来ないので前に進むことにする。キップを取り出して時間を確認して西安行きのチェックインカウンターを探す。こうなったら慌てず騒がずだ、係員らしき女性を探す、どうせ尋ねるなら女性がいい。
場所を尋ねる場合は「在口那里・・」と考えるが言葉にならない、でもチケットの目的地を指差せば言葉よりもハッキリする。”F"と言われて其処へ行き襷をかけた案内係(?)にチケットを示し窓口カウンターへ。手続を済ませて登場口へ行くがメンバーとは合えない。時間が早いので時間潰しをしているのか、私を探しているのか・・
私も気になって戻って探したが見当たらない、この時リニアカーに乗るということをチラッと考えたが、こういう時にと顰蹙を買いそうなので理性を働かす。(笑)

 こういう時は動かないほうが良いと考えて面白くも可笑しくも無い登場口で待つことにした。暫らく退屈な時間を過ごした頃皆さんがやってきた、顔を見たら皆さんが心配していたことがよく分かる。迷惑をかけましたゴメンナサイ、今日二度目の失態でした。きっと前途が思いやられると思ったことでしょう。

 事前の説明会と結団式で顔を合わせているけどウロ覚えだし、気心考え方なんて丸っきり知らないので心配も大きかったに違いない。逸れたらゼッタイに来るべき所で待つのがベターを思う、この場合はチェックインカウンターか登場口、キップを個人が持っているのでカウンターでは不安だったから登場口まで行った。

 その後も逸れたが大事には至らなかった、こういう”迷路”は起こり得る事なのでそれを防止する策とともに実際に起きた時の対処法まで周知させる必要がある、事を起こす張本人が言うのもヘンだが、対処法の共有は必要だと思う。
共有とは、私以外にもそのような事が起きたからです。でも最後まで”こういう場合はこうする”という指示・教示は無かった。

 迷子になるな、逸れるなと言うだけではモノゴトの解決にならない。
写真説明:留学生専用の宿舎兼教室のある建物です。食堂もあった。常時2百名以上が滞在して勉強している。

迷路(一)

2007年09月27日 07時31分57秒 | 西安留遊
 迷路(mi2 lu4 )道に迷うことです。
私は団体から逸れたことが何回かありました。私たち語学研修を目的に結成されたグループは若い人で59か60才、年長者で70才で私が平均年齢かな、という人たちです。
この年になるのに私は大人と話すのが苦手です。人は懸命に生きてその人なりの成し遂げたことや人生哲学を持っている。私にはそれが無い、一生懸命に生きてきたという意識がない、ただ流されてきただけである。それで引け目を感じるのか大人と話しするのがイヤです。
  グループの皆さんは教員あがりの方が多いようでそれなりの見識をお持ちの方ばかりのようです。マジメな方が多かった、私を除いて皆さんは真面目・マトモでした。

 10年ほど前、流される自分がイヤになりその自分と決別することにした、他人は他人自分は自分と。そうする為に友人との付き合いを止めた、ただのお茶のみ友達との付き合いを全て絶った、複数人が集まる会合には出席しないと宣言してそのようにした。同期会やその他の集まりに顔を出さなくなった。それは余所目には我が儘になることと同じようだ。わが道を行く、それは我が儘そのものです。
もう一つ、反省しないということも加えた。これは過去を振り返る事をしないということです。何時も前だけを見る、友人(であった人)と会っても過去のことでしか繋がりを持てない人はもう要らない、一緒に前に向かう人だけでケッコウです。
反省して何になる、お利巧になってどうなる、と考えて今は反省しない人生を送っている。

 さてこういう私が根が真面目な方々と同じグループに属するので不快な点があったでしょう。断っておきますが私は私なりの道徳律・規範を持っているつもりです。その常識で判断したのが他人に受け入れられるかどうか分かりませんし気にもしません。。

 さて8月26日出発当日、集合時間の11時半に5分遅れてロビーに行くと、この旅行を企画した日中友好協会の会長さんと団長が待っており、遅刻だと言う。集合時間は11時15分だったのだ、メンバーの皆さんは既に出国手続ををして中に入っている。那覇の国際線は複数便がかち合うことは殆んど無いので2時間前に集合することも無い、1時間前でも充分だと心に思うもカン違いを詫びて手続をする。
会長と団長は前途に不安を感じた事でしょう。(笑)

 会長から選別として100元頂きました。嬉しいものです。アッ家族からも選別を貰ったことを書いておきます。日頃金に縁の無い生活をしていると金を持つこと、しかも自由に遊興飲食費に使える金を持つなんて何時以来だろう。
たのしみだ。

 写真は先日那覇飛行場で起きた中華航空機の炎上した残骸です。

西安、まずひと言

2007年09月26日 09時42分22秒 | 西安留遊
 この度の中国語研修旅行は、日曜日に発ち日曜日に帰ってきた4週間、29日間の旅でした。4週間のうち1週間は遊びの観光旅行に費やしたので勉学は実質3週間しか取れなかった。考え方を変えて4週間の語学研修とは別の日程で観光旅行を計画した方が良かったのではないかと思う。そうなると1ヶ月を越えてしまうのでそれはそれで別の問題が出る事になるだろうけど。行く前は毎日4時間の坐学に耐えられるだろうかという不安があったが、勉強が始まると教え方が上手いのか、よく勉強する中国の学生さんに触発されたのかやる気が出て何の苦痛・不安もなく4週目に入るともっと居たい学びたいという気持ちになっていた。
 これから楽しかったことを思い出しながら、観光の面と勉強の面を分けて書いていきます。

 観光の面では黄龍・九塞溝(寨は塞の字を使います。)へ行けたことはタイヘンよかった。青・緑・藍色の鏡のように静かな池が周辺の山や木立を映す様はトルコのパムッカレを凌ぐものがあります。また黄龍は4千メートルを越える高地にあるので身体が思うように動かず風景を堪能するまでには至らなかったが、それでもその美しい風景はおぼろげながら思い出すことが出来ます。この次は体調を整えて風景を楽しみたいものです。

 勉学については、感動を受けた授業に漢詩があります。老師(先生・教授)が朗々と詠じた時はキーブルダーチャーするほどの感銘を受けた。澄みきった声で歯切れの良い音声で聞くと詩の心が伝わってくるように思われた。
 また太極拳も10時間の指導を受けた。全く初めての太極拳であったが立ち方から動き方まで基本は運動の原理原則に叶うものでダンスに通じるものを感じた。人間の動きは基本的には同じ事を追求しているのでしょう。

 このようなことをこれから書いていきます。
支出した費用を大まかに分けると、

食事  会食  飲み代  交通費  オミヤゲ
113.7  325.0  209.8  140.0  1,604.6

水  観光・娯楽費  生活用品
25.0   1,132.7   364.5

となっています。おいおい詳しく書きます。

写真説明:中国は食の国、やはり食べ物が初めを飾るのは当然でしょう。