いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
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猛暑と東京医大。 the severe heat and tokyo medical univ.

2018-08-04 20:30:10 | 日記
 (1)日本もとっくに亜熱帯気候に変わったという説もあり、近年は過ごしやすい春と秋を実感することも少なく暑いか寒いかの1年を過ごすことが多い。40度を超す気温に局所的豪雨というのは亜熱帯気候をほうふつとさせるもので、よほどの注意力でもないと思考力がまともに働かない日々が続く。

 (2)高い気温に豪雨で悩まされていると、東京医大では女性合格者を減らすために男性受験者に有利な特別な配点措置をしているとして、同大学関係者は「女性医師は離職率が高く、仕方のない措置だった」(報道)と説明している。

 異常な暑さで思考力が低下しているとしか考えられない不条理(unreasonableness)な説明で、もとより誰もが公平、公正な入試判定で選抜されると理解している中でこともあろうに男女に分けて加点、減点して操作して差別化していたとは言語道断だ。

 (3)女性医師の離職率が高いことと医大への女性合格者の差別とはまったく次元の違う課題、問題であり、これを同列に考えるところに説明のつかない暴論破たんがある。
 大学には設置趣旨、理念、哲学がありかなり特殊な事情を抱えるところもあるが、教育の自由の憲法理念から入学に対して男女差の制限を設けることはあってはならないことで、暑さで思考力が低下しているか大学の自治をはき違えているとしか考えられない。

 (4)記憶に間違いがなければ、今年の成人はこれまでの傾向と違って男性が多いあたらしい結果であったが、それまではそして日本の人口構成は女性が男性より多く、その分女性の社会参画も増えて大学進学率も女性が増えている現実がある。

 人口構成の多い女性が参画、活躍することは国、社会の成長、発展、持続性にとっても不可欠な重要な要素となっており、なぜか医師不足が問題になっている医学、医療体制にとっても女性医師の進出は避けられないところであり、こうした現実認識、問題からも東京医大の入試女性排除、差別措置は時代の要求にマッチしていない無分別なものだ。

 (5)女性医師の離職率が高いとすればそれは病院勤務、待遇、事情、体制の問題であり、時代、社会事情を反映してもっと多くの女性医師を送り込むことこそ必要があるともいえて、東京医大の入学試験で女性排除、差別措置は時代を反映しない時代錯誤の妄想としか考えようがない。

 (6)そうして紙面を下に向ければ、大阪市が全国学力テストで平均正答率が2年続けて政令市で最下位だったことから、「結果に対して責任を負う制度への転換が必要だ」(報道)として、学テの結果を教員の手当に反映させることを検討する。

 橋下市長時代から勤務中に組合活動をする教員組織との確執が続きこうした大阪市の考えはよく聞かれたが、初等、中等義務教育の本質論は何なのかを考えさせられた。

 (7)成長途上過程にある子ども教育の初等、中等教育の一断面をとらえて結果主義に結びつける極めて非教育的な狭い概念論であり、これでは子どもたちはバランスのいい成長はできない。

 東京医大、大阪市ともに猛暑で思考力が低下しているとしか考えられないおそまつさだ。

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