いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
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マクロンのフランス革命。 the french revolution of president macron

2017-06-13 19:32:18 | 日記
 (1)今の日本のパラドックス政治(paradoxical politics)を変えるには野党にスーパー政治家(できれば若い)の出現が待たれると書いたが、フランスで若いそのスーパー政治家が出現して大統領に就任して、その若いマクロン大統領(39)が率いる中道新党の「共和国前進」がこれまでフランス議会に議席を有しない中で今回の総選挙で下院でいきなり過半数(289議席)を大きく上回る圧勝が報じられている。
 マクロン大統領のフランス革命(the french revolution of president macron)だ。

 (2)報道によると同党の候補者の半数以上は政治経験のない新人でマクロン大統領同様に「新鮮さ」が期待されての圧勝のようだ。
 ここまで書くと日本でも橋下大阪府知事(当時)が率いる大阪維新の会が府議会で躍進して大阪都構想を掲げて話題になったことを思いだす。また、名古屋では河村市長が減税日本を立ち上げて河村人気で市議会第1党となりながらそのほとんどが即席の新人議員ということもあって、市民税10%減税公約の議会対策で力量不足が露呈して混乱を招いて(同5%減税は紆余曲折のなか実施中)次第に勢力を失っていった。

 (3)今回のフランス総選挙のマクロン大統領の「共和国前進」の圧勝にも同じ影はみてとれる。マクロン大統領のEU主体推進の強い政治理念、信念が率いる「共和国前進」の過半数を大きく上回る議会勢力で政策を強力に推進することにはなるが、そのほとんどが政治経験のない新人議員(報道)ということで与党でのマクロン大統領の独裁色があまりに強くなれば足元をすくわれる恐れも出てくる。

 (4)マクロン大統領のEU主体推進の政策理念はそのEUからの離脱を決定した英国のメイ首相の保守党の総選挙敗北で有利な風向きが吹いて、仏マクロン新党の総選挙圧勝を支えたのではないのか。

 世界的に既成政治、政党への不満、不信が大きくなっており、欧州では極右勢力へ支持が向かっている中でマクロン大統領は5月の大統領決選投票でその極右勢力のルペン候補を破って勝利して、その勢いのまま今回のマクロン新党の総選挙で国民の圧倒的な支持勝利を得る勢いだ。

 (5)EU体制の政治、経済、平和連合体のヒト、モノ、カネ自由往来の壮大な実験場としてのEUは、国際政治、経済、平和の新しい世界基準、パラダイム(paradigm)となるものだけにEU主体推進のマクロン大統領への期待は大きく、日本でのように期待外れにならない、倣(なら)わないことを願うばかりだ。

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