(1)習近平中国国家主席が訪米しての米中首脳会談では中国の低姿勢ぶりが目立った。もちろんトランプ大統領の意向に言いなりになったということではなく、とりたてて反論、主張したという訳でもなく、話をただ聞いていたという印象だ。
これだけなら論評にもあるとおり今年開催の中国共産党大会を前にそれに専心するために米国と波風を立てたくないという中国の思惑も見えるが、その後安保理でのシリア制裁決議にロシアは拒否権を行使したが中国は棄権(renunciation)をして米国ほかの主張に面と向かって反対しなかったことは以外で予想外のことだった。
(2)シリアの後ろ盾のロシアと違って中国は中東紛争にはこれまで直接かかわってこなかった経緯もあって事情は違うが、米中首脳会談を受けてのあとの米国主導の安保理シリア制裁決議での面と向かっての反対(棄権)ではなく、棄権に回ったことでロシアとは違う米中関係への配慮を示したものと受け止められる。
トランプ大統領は米中首脳会談でも中国の北朝鮮への影響力行使について不満を言及したとも言われて習近平国家主席の対応が注目されるが、米国が北朝鮮近海への米軍空母群を派遣したことを受けて帰国後のトランプ大統領との電話協議では、これまでの米朝「対話」による話し合い解決から「平和的方法による解決」を主張(報道)したといわれて「北朝鮮が6回目の核実験を強行すれば北朝鮮に対し、必要な『2国間』の措置を取る」(同・『』は本ブログ注)として、これまでにない中国独自の北朝鮮対応(制裁措置)をとることを示唆している。
(3)このとおりだとすれば中国の北朝鮮への対応に劇的な変化が見られるということだ。中国としては思い切った支援国北朝鮮政策の変更であり、トランプ大統領との米中首脳会談を契機として安保理シリア制裁決議の棄権から中国独自の北朝鮮制裁とこれまでの主張とはあきらかに違う中国の戦略見直しといえる。
実はトランプ大統領と習近平国家主席の米中首脳会談では、終了後に双方スーツ、ネクタイの正装のままのかしこまった2人による庭園散策が報じられて、オバマ前大統領との双方ノーネクタイ姿による打ちとけた雰囲気演出とは違う固い雰囲気が伝えられていただけに、米中首脳会談で何が話し合われたのかはその後の中国の出方、方向変化とあわせて気になるところだ。
(4)さらに北朝鮮では最高人民会議の開催にあわせて、外国メディアに直接見える範囲内で金第一書記の屋外での式典出席の取材報道を認め、そして約20年ぶりに「外交委員会」を復活させた。
外交委員会には前外相が委員長で対米政策、韓国との窓口機関担当者らが就任(報道)している。韓国でも北朝鮮が経済や外交関係の改善、開放、親善に関心を持っているのではないのか(報道)と注目されている。
(5)中国同様に北朝鮮でもこれまでの外交政策の方向変化が見てとれるものだ。トランプ大統領がシリア攻撃をして米軍空母群を北朝鮮近海に派遣して強硬姿勢を示している中で、国際緊張は高まっているが、これまでのような対米対決一辺倒でもない中国、北朝鮮のメッセージの変化はどういう意図、意味があるのか、どう考えたらいいのかしばらくは目が離せない、日本にとっても重要な変化(the key change)兆候だ。
これだけなら論評にもあるとおり今年開催の中国共産党大会を前にそれに専心するために米国と波風を立てたくないという中国の思惑も見えるが、その後安保理でのシリア制裁決議にロシアは拒否権を行使したが中国は棄権(renunciation)をして米国ほかの主張に面と向かって反対しなかったことは以外で予想外のことだった。
(2)シリアの後ろ盾のロシアと違って中国は中東紛争にはこれまで直接かかわってこなかった経緯もあって事情は違うが、米中首脳会談を受けてのあとの米国主導の安保理シリア制裁決議での面と向かっての反対(棄権)ではなく、棄権に回ったことでロシアとは違う米中関係への配慮を示したものと受け止められる。
トランプ大統領は米中首脳会談でも中国の北朝鮮への影響力行使について不満を言及したとも言われて習近平国家主席の対応が注目されるが、米国が北朝鮮近海への米軍空母群を派遣したことを受けて帰国後のトランプ大統領との電話協議では、これまでの米朝「対話」による話し合い解決から「平和的方法による解決」を主張(報道)したといわれて「北朝鮮が6回目の核実験を強行すれば北朝鮮に対し、必要な『2国間』の措置を取る」(同・『』は本ブログ注)として、これまでにない中国独自の北朝鮮対応(制裁措置)をとることを示唆している。
(3)このとおりだとすれば中国の北朝鮮への対応に劇的な変化が見られるということだ。中国としては思い切った支援国北朝鮮政策の変更であり、トランプ大統領との米中首脳会談を契機として安保理シリア制裁決議の棄権から中国独自の北朝鮮制裁とこれまでの主張とはあきらかに違う中国の戦略見直しといえる。
実はトランプ大統領と習近平国家主席の米中首脳会談では、終了後に双方スーツ、ネクタイの正装のままのかしこまった2人による庭園散策が報じられて、オバマ前大統領との双方ノーネクタイ姿による打ちとけた雰囲気演出とは違う固い雰囲気が伝えられていただけに、米中首脳会談で何が話し合われたのかはその後の中国の出方、方向変化とあわせて気になるところだ。
(4)さらに北朝鮮では最高人民会議の開催にあわせて、外国メディアに直接見える範囲内で金第一書記の屋外での式典出席の取材報道を認め、そして約20年ぶりに「外交委員会」を復活させた。
外交委員会には前外相が委員長で対米政策、韓国との窓口機関担当者らが就任(報道)している。韓国でも北朝鮮が経済や外交関係の改善、開放、親善に関心を持っているのではないのか(報道)と注目されている。
(5)中国同様に北朝鮮でもこれまでの外交政策の方向変化が見てとれるものだ。トランプ大統領がシリア攻撃をして米軍空母群を北朝鮮近海に派遣して強硬姿勢を示している中で、国際緊張は高まっているが、これまでのような対米対決一辺倒でもない中国、北朝鮮のメッセージの変化はどういう意図、意味があるのか、どう考えたらいいのかしばらくは目が離せない、日本にとっても重要な変化(the key change)兆候だ。