いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

トランプ起訴の軌跡。 a locus of trump prosecution

2023-04-05 20:26:35 | 日記
 (1)トランプ前大統領が起訴されてNY裁判所に出廷した。米国では大統領経験者が起訴されるのは史上初めてのことだが、トランプ前大統領は起訴(出廷後公表)の不当性を訴えて全面的に争う姿勢といわれる。
 報道では過去の女優交際の口止め料の不正会計疑惑といわれて、意欲を示している24年大統領選への立候補には支障はないがトランプ前大統領は本人起訴もバイデン大統領の選挙工作と主張し、バイデン攻撃に利用するとみられている。

 (2)米メディアは大統領経験者の初の起訴ということで「歴史的な瞬間」(報道)と注目しているが、日本では過去に田中角栄元首相が米国ロッキード戦闘機選定のピーナッツ疑惑で逮捕されて有罪判決を受けており、密室、既得権益政治が横行してその分野では先進国だ。

 (3)米国でもかってウォーターゲート事件でニクソン元大統領が逮捕起訴されるところ、当時のフォード大統領の恩赦で免れたことがあり、それで今回のトランプ前大統領の起訴が大統領経験者としては初の汚名の起訴となった。
 トランプ前大統領は不動産王といわれて16年大統領選に立候補して、当初は政治経験もなく泡沫候補扱いの中で国務長官を務めたヒラリー・クリントン候補を批判攻撃して、既成政党政治の恩恵が及ばない白人マイノリティ層の支持を集め、全国紙の予想に反して勝利をおさめ大統領に選ばれた。

 (4)自らに反対する声をすべてフェイクニュースとして批判し、アメリカ第一、保護主義で世界の秩序、規律を壊し、米中経済戦争を仕掛けて世界的な経済停滞を招き国民の支持の離反を招き20年大統領再選を目指したが民主党バイデン大統領に敗北した。
 不動産王としての経歴が米国第一、保護主義に結びついて、政治経験のない未熟さが国際社会での米国の立場、役割を後退させて混乱させ、大統領時代からたびたび問題を起こして議会の公聴会で聴聞指摘を受けてきた。

 (5)大統領辞任後も自らの岩盤支持層を煽動して議会に押しかけるよう仕向けて汚点を残し、ついに大統領経験者として初めてNY大陪審に起訴された。政治経験のなさは既成政党政治を批判し、恩恵を受けてこなかった白人マイノリティ層に光をあてたが、政治より経済原理主義中心で数々の問題発言、行動はついに大陪審の起訴となって米国大統領の権威を失墜させることになった。

 (6)今回のトランプ前大統領の起訴内容は最初の大統領選直前の不正会計疑惑と報じられているが、さらにトランプ政権4年の功罪、軌跡(locus)についても検証、追及、指摘あるいは裁判沙汰になる、続く可能性はある。
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