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いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

別人写真の誤掲載。 mistaken publication of another person's photo

2012-11-01 19:39:11 | 日記
 (1)iPad、iPhone時代の影響を受けて新聞業界が世界的に業績不振に陥(おちい)って、米国では全国紙から地方紙と印刷、「取材情報」の「共有化」を促進して合理化をはかり、その流れが日本にも及んでメディア(新聞)の分析、検証、確認、取材の独自性、特性、情報開発性、メディア理念の存在価値が希薄になると述べたが現実のものとなった。

 (2)iPS細胞の世界初という臨床実験の「いかさま」情報に一部メディアが飛び付いて、自己検証、確認取材も不十分のまま報道して誤報道(mistaken publication)とした事件では、まだ情報を共有した多くのメディアには分析、検証、良識、良心が残って(報道せずに)いた。

 尼崎の複雑な相関関係図の大量の不審死事件では、ことごとく主なメディアから首謀者と見られている女性被告の公表された顔写真が、最近になって間違われた別人からの指摘で被告本人のものではない(被告本人も自分ではないと証言)ことが判明した。
 本日の紙面には一斉に「あってはならないミス」とのおわびの記事が出た。

 (3)ちょっと前に一部メディアの分析、検証、確認不十分による誤報道(iPS細胞いかさま臨床実験)があったばかりの「教訓」もいかされずに、今度は主なすべての報道メディアがメディアの生命線の情報の信頼核心性を見逃して、誤報道を掲載した。

 メディア情報は一旦、紙面、画面に乗れば急速な拡大を続けて、個人情報であれば取り返しのつかないプライバシー侵害(privacy infringement)を及ぼすから、ことさら慎重な取り扱いが使命として求められている。そのための情報源の秘匿性が信頼、信用として認められ、求められているのだ。

 (4)今回の尼崎不審死誤報道(写真)で、iPS細胞いかさま臨床実験情報の時のように多くのメディアで情報の分析、検証、確認作業のメディア基本常識論がなぜ働かずに、ことごとく主なメディアが右習(なら)えのメディア意思を持たないメディアとして最もあってはならない付和雷同に従ったのか。

 全国紙が経営合理化のために地方紙と取材情報の共有化という、メディアの独自性、特性の精神性を放棄したメディアの取材、分析、検証の「質」、能力の低下の影響が現実なものとなった実証だ。

 (5)近年のメディア、新聞はiPad、iPhoneの情報化時代の中で、それとは一線を画した情報の分析、解説、検証、比較考証、資料力の「特性(property)」を生かせず、情報化社会に合わせたスピード、トピックス(topics)、スクープ(scoop)性に偏(かたよ)っての報道ミスが目に付いて、本来のメディア「特性」が希薄になった情報源になり下がっている。

 情報化社会において情報のスピード、トピックス、スクープ性のアンチテーゼ(anti these)としての情報分析、解説、検証、比較考証力はパラドックス(paradox)としてますます重要性を増しており、これに反するメディア、新聞の情報化社会迎合姿勢は時代を比較検証するメディア、新聞の特性、使命放棄の無責任体制だ。
 そういう意味ではメディアは政治からも「軽く」見られている。

 (6)新聞業界の業績不振がiPad、iPhone時代によるものだけなのか、紙面内容、構成、魅力を見て「自己点検評価」して、その本来の使命、特性、魅力に立ち返ってのリ・スタートが望まれる。
 

 

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