備えよ常に! 備えあれば憂いなし
2022年12月に、中国雲南省昆明を起点として
ラオスを縦断し、首都ビエンチャンまで約
1000Kmをつなぐ中國ラオス鉄道が開業した。
旅客のほか、国際貨物輸送も行い、トラック
輸送が主体だった東南アジア・中国間の物流が
大幅に改善する。
10月にはタイやマレーシアの鉄道網にも接続。
これで、中国の昆明―ラオスータイーマレー
シアを結ぶ鉄道が全線が開通したことになる。
この鉄道添接は、ラオス鉄道公社と中国企業
3社の合弁企業が建設し、総事業費約59億ドル
(8700億円)のうち、6割の約35億ドルを中国
輸出入銀行からの有利子負債でまかなっている。
ラオス政府は、鉄道公社の債務に政府保証が
なく、多額の債務は発生しないと主張する。
だが、多国間を結ぶ鉄道事業は、簡単には
潰せず、将来何らかの事由を条件として発生
する偶発債務となる可能性は避けられず、
政府が関わる公社で在る以上、可能性は高い。
問題は、開通した鉄道の利用率だが、昆明―
ラオス間は、想定よりも大幅に下回った利用で
想定の2割に止まり、明らかに中国が常套と
する過大な需要見込みに乗せられた事業だ。
世界銀行などによると、2021年末時点で
ラオスの公的債務は国内総生産(GDP)比で
88%に高まっており、推定対外債務は104億
ドルで、対中国がほぼ半分を占めている。
ラオス側は、レアメタルの鉱山から得られた
収入を鉄道事業の担保としていることもあり、
既に、重要な施設を手放さざるを得なくなる
懸念も急浮上している。
返済が滞れば、鉱山施設が差押えられる契約。
備えよ常に! 備えあれば憂いなし
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