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旅限無(りょげむ)

歴史・外交・政治・書評・日記・映画

今日は悪日 其の壱

2009-05-11 23:38:38 | 日記・雑学
■世の中には「悪日(アクビ)」という不思議な巡り合わせが集まる日があるものですが、本当に偶然が重なって起こる不運が何の脈絡もなく同時多発的に起こるように見えて、実は「同時」に起こる理由がちゃんと存在しているということもあるようです。変な陰謀話を活用すれば面白おかしい因縁話を作り上げられるのでしょうが、今日は何だか「来るべきものが来た」というだけの情けない話が集まってしまったようです。

民主党の鳩山由紀夫幹事長は11日、小沢一郎代表が辞任することを発表したのを受けて、自身も幹事長職を辞する考えを明らかにした。
5月11日19時27分 産経新聞

■相撲ファンにとっては夏場所2日目、少しでも政治に興味のある人にとっては党首討論の日程が決まった翌日、多くの人にとっては例年に無い連休疲れが身に染みている月曜日に、クラッシャー小沢さんが「時間の問題」と思われていた民主党代表の辞任を決意!政権交代を云々する前に民主党自体が空中分解するのではないか?と多少でも政権交代を願っている人達にとっては旧田中派の尻尾が気になって仕方がなかったこの2箇月。公設秘書が逮捕されたのが桃の節句でしたから、端午の節句に次の動きでもあるか?と思っていたら、小沢代表は連休を利用して熟考したのだそうです。

■「追い腹」と言うべきか後追い型の「抱き合い心中」と言うべきか、鳩山幹事長も辞任だそうです。他にも「小沢続投!」を主張していた人達が動きを見せるかも知れませんが、寄り合い所帯の野党の悲しさで、次の代表以外はマスコミも相手にしてくれそうにもありません。奇怪な補正予算案が国会を通過しようとしている時に、野党第一党が逃げの一手で論戦もなく解散を強要するでもなく、景気対策・外交問題・パンデミック対策などなど、それこそ「朝まで生国会!」を開催して皆様のNHKが延々と実況生中継しなければならないような大問題があるというのに……。


舛添要一厚生労働相は11日午後の衆院予算委員会で、今後の新型インフルエンザ対策に関し、「医者や検疫官の数が限られており、上手な資源配分を考えないといけない。少しずつ国内態勢強化に移っていく必要がある」と述べ、水際重視の態勢見直しを検討する考えを明らかにした。……国内初の新型インフルエンザ感染者の周囲にいた人たちが10日間の「停留」と呼ばれる措置で留め置かれていることについて……停留期間の短縮を検討していく考えを示した。共産党の高橋千鶴子氏への答弁。
5月11日 時事通信

■栗林中将の硫黄島守備隊を思い出すような「水際作戦」でしたが、最初からWHOから「無駄」と言われていたのに、政府が事前に決めていた事だからという理由で自衛隊まで動員しての水際「簡易検査」作戦!手抜かりの連続になったのは、絶対に現場でご苦労しておられる皆さんの責任ではございません。正確な情報とリアリズムを欠いた想像力しか持たない誰かさんたちが、「後は野となれ山となれ」式の最悪パンデミックを前提とした絵に描いた餅同然の計画を作って安心・慢心していたことが問題だったのでしょうなあ。

■「医者や検疫官の数」を掌握しているべき役所は何処なのでしょう?これが強毒性の鳥インフルエンザその物の来襲だったら?と考えたらぞっとします。別に発症したからと言って特別な持病でもない限りは「即死」するようなことは無いのですから、誰もが等しく感染・発症の可能性を持っている事実を前提にして、栗林中将の作戦通りに上陸侵攻を前提にした長期的な撃滅作戦が基本になるのでしょうなあ。実際の歴史では、陸軍の栗林中将を馬鹿にしていたアホな海軍守備隊が勝手に「水際作戦」を実行したばかりに地下要塞計画も長期ゲリラ戦の工夫も一瞬で吹き飛んでしまったのが硫黄島の悲劇となったそうな。イーストウッドの『硫黄島からの手紙』には、武士の情か作品を台無しにしてしまうからか?海軍守備隊の愚挙は描かれていなかったようですなあ。

■「水際作戦」は「不沈艦」やら「常勝軍」と同じ、秀才が夢想する机上の空論らしいですなあ。激烈な艦砲射撃に襲われることはないものの、「水際作戦」の人海戦術に借り出された皆さんには、感謝と共に少しばかりの同情を申し上げる次第であります。舛添クチサキ大臣は、深夜の記者会見に自己陶酔してしまって厚労省と政府が失ったいたリアリズムを再構築する必要性を感じている暇が無いかのようです。


判決終了後、小室被告は弁護士らとともに、大阪地裁近くの大阪弁護士会館で記者会見。「私は大変大きな過ちを犯してしまいました。被害者の方に大変長い間苦しい時を送らせてしまいました。ファンの方、音楽関係の方、多くの方を裏切ってしまいました。深く深くみなさまにお詫び申し上げたい。本当に申し訳ありませんでした」と改めて謝罪し、深々と頭を下げた。
5月11日 産経新聞

■裁判員制度が実施されるとどんな悪逆非道な犯罪をした容疑者でも、泣いたり土下座したり、はたまた化粧や衣装まで素人受けするように工夫して「反省」パファーマンスを繰り広げるようになるのだそうですなあ。あまりにも真に迫っていたら、素人芸と言えどもコロリと騙されてしまいそうです。特に下手な学芸会レベルのテレビ・ドラマやタイアップ映画などを見慣れていたりすると……。

■今でも小室被告に5億や10億のカネを稼がせてくれる「ファン」が存在しているのかどうか?そもそも「ファン」ほど移り気で無節操なものも無いそうですからなあ。下手くそなウソ泣きパフォーマンスを見せられて、毎度御馴染みのマンネリ・パタンに載せて愛だの恋だのを謳い上げられても、誰が本気で聴くのやら……。小室被告は5億円騙し取った相手を訴えていたそうですなあ。盗っ人猛々しいのレベルを遥かに越えた米国風の過剰訴訟の臭いさえ感じる異様な行動も「大変大きな間違い」の中に含まれているのでしょうか?何だか『宇宙戦艦ヤマト』で人生を狂わせてしまった某プロデューサーを思い出すような小室被告の表情でありました。ところで、どうして容疑者になると茶髪や金髪が一斉に黒髪に変わるのでしょう?うっかり真似している中高生はじっくり考えてみた方が良いかも知れませんぞ。

去るもの日々に疎し 其の壱拾壱

2008-10-09 03:17:40 | 日記・雑学
■結局、北京五輪で金メダルを獲得した柔道の石井慧クンは卒業に必要な単位と卒業後の就職先を最も気にする極普通の大学生だったようです。ちょっと変わっていたのは典型的な体育会系の学生なので、学業成績やOBとのコネなどより所属しているスポーツ種目に関連する諸団体のエライ人達との関係が卒業後の運命を左右するという点なのでしょう。ボクシングの亀田一家はプロとして世間を騒がせて見せたわけですが、石井慧クンは所詮はアマチュアの学生選手ですから、所属団体やマスコミを敵に回して我が道を往く!というわけには行きません。

■このところ、正確な情報を発信しなければならないはずのマスコミが「国会の解散」を勝手に決め付けて報道したり、今回の石井慧クンの「就職先」を面白半分に書き立てたり、勇み足と呼ぶには悪質な底意が隠された陰湿な煽動の臭いが感じられて、世情がどんどん不安定になって行きつつある時期なので、とても嫌な感じがする格闘家騒動でしたなあ。

■考えてみれば、今年8月に開催された北京の五輪大会は、年明け春から競技種目や選手達などより政治的な話題が注目される不思議なイベントになりそうな気配が濃厚でした。マスコミも即席の「チベット問題」に解説を付けたり、四川省で起こったパンダ大震災を取り上げたりせざるを得なくなり、大金を払って手に入れた五輪大会の放送権が無駄になり兼ねないほど北京大会に対する反感が広がっていましたなあ。無理矢理に非政治的な話題として「注目選手」を作り上げて何の根拠も無いメダル獲得の皮算用報道で盛り上げて、政治的にはボイコット気味に報道する一方で、商売上は視聴率を掻き集めるための強引な話題作りのために国民の期待感を手段を選ばず高めようとしていたことになりますなあ。

■そうした分裂した報道キャンペーンが実を結んで、隣国なのに現地の北京に向かった日本人は旅行者が泣くほど少なく、テレビの視聴率と薄型テレビ商品の売上は業界が納得できる程度の結果が出せたのでしょう。マスコミが作り上げた期待感に包まれて有名にさせられた注目選手はことごとく残念な結果しか残せず、マスコミが無視していた種目や地味な扱いしたされなかった選手が大活躍!勿論、どこのメディアも自分たちの不明を詫びたり、見当違いの期待を煽ったことを恥ずかしいとも思わず、大会の前からそれなりの報道をしていて、本番でも活躍してくれたのが柔道の石井慧選手ただ1人!まあ、水泳の北島選手や陸上の朝原選手のようなマスコミにとっては救世主のような存在になった例外はありましたが、下世話な騒ぎを起こし続けてくれそうな「注目選手」は石井慧という面白い大学生だったという事なのでしょうなあ。

■本人も変に計算高いところがあるようで、マスコミが喜ぶような言動を繰り返してくれましたから、自分の商品価値を高めるテクニックを磨いているつもりになって楽しんでいた節もあります。今回の石井騒動は北京五輪を盛り上げ、その後の国際柔道大会まで引っ張り、出来れば年末の格闘技祭りの視聴率アップまで利用し尽くそうと考えた欲深い誰かさん達が仕組んだ下手くそな情報操作だったような気もして来ます。世情が殺伐として行く時代ですから、かつて近衛文麿を「青年宰相」と持ち上げ、国際連盟脱退と「痛快事」と報じ、軍部の暴走を「下克上」だと煽り立て、革新官僚たちの経済統制に全面的に協力した戦前のマスコミのことを思い出してしまうのは、決して杞憂ではないような気がする昨今であります。

■だからと言って、世界情勢を無視して平和の大安売りをし、国家の独立と国益を考えずに安易な善隣友好を政治信条にしてしまうような政治家の勘違いを見過ごすわけにも参りません。その難しいバランス感覚を失うと、「報道の自由」も「知る権利」も失ってしまう危険が常にある事を忘れては行けません。そんな事を考えさせてくれるような政治家の引退話がありましたなあ。


……政界からの引退を正式表明した河野洋平衆院議長(71)=神奈川17区、自民党を離脱中。「達成感を感じたとき、引いていいなという気持ちが出てきた」と語り、晴ればれとした表情で小田原市を中心とする「河野王国」の幕引きを演じてみせた。だが、地元以外からの後継者指名に、不満を漏らす後援会関係者らもいた。……河野氏は67年に初当選以来41年間の支援に感謝し「生体肝移植もしてハンディを背負っている。私の気持ちを察してほしい」などと引退の理由を説明したという。さらに「これからはいままでの経験を生かし、大所高所から日本の政治に発言をしていきたい」とも話したという。

■これは9月18日のニュースなのですが、河野洋平さんは俳優の緒形拳さんと同い年だったのですなあ。病名は違っても肝臓を患い、息子が父と同じ職業に就いているのは共通点ですが、二人が与える印象は正反対と言えるほど違います。


……後継指名した早大客員講師の牧島かれん氏(31)を紹介し「若い彼女に後を託したい」と話したという。反論などはなかったが……作られたシナリオ通りの流れで、質問もできないムードだった」……牧島氏は横須賀市出身の“落下傘候補”となるため「何で地元から出さないのか」「選挙はむずかしい」とつぶやきながら去る人の姿も見られた。

■熱心な後援者が居たからこそ、不可思議な政治行動を取り続けても議席を失わずに政治家を続けられたわけでしょうが、引き際も自分勝手な河野さんには愛想が尽きたという人も多いのではないでしょうか?

去るもの日々に疎し 其の壱拾

2008-10-08 11:08:43 | 日記・雑学
■10月7日未明、俳優の緒形拳さんが亡くなったそうです。NHKの大河ドラマ『太閤記』の因縁なのか、敏腕ディレクターだった吉田直哉さんの後を追うかのような印象を受けます。海の向こうではポール・ニューマンが死亡したとてNHKのBS放送で『スティング』を追悼番組として流したのは三日前のことだったはずです。緒形さんは『MISHIMA』で国際的な俳優になるはずだったのに、日本での公開が出来ず非常に残念な不運に襲われた人でした。しかし、斜陽化した日本映画界を1人で支えるような大活躍をしながら、テレビでも大きな業績を残してくれました。

■本来ならじっくりと業績を語って追悼すべきなのですが、何だか「緒形拳死去」が日本のテレビ(ドラマ)終わり、テレビ文化の終わりを象徴しているような気がしてならないのです。全盛期から50年、テレビは娯楽と報道を売り物にする役目を終えて数ある映像メディアの一つに過ぎない地位に落ち着くことになるかも知れませんなあ。さてさて、そのテレビに大きな可能性を見つけた若者が出て来るというのも世間の面白いところです。


世界団体選手権(5日・東京武道館)、北京五輪男子100キロ超級金メダリストで、プロ格闘家転向が確実視される石井慧(21)=国士大=はエントリーしていたが、股関節痛で出場しなかった。石井への取材が制限されるなど周辺はピリピリムードだったが、水面下の動きとともに念願のプロ格闘家転向への準備は着々と進んでいる模様だ。エース石井を欠いた日本男子は5位に終わったが、日本女子は北京五輪52キロ級銅メダルの中村美里(19)らの活躍で初優勝した。……

■石井人気を当て込んで中継したフジテレビとしては大損害だったのでしょうが、放送を楽しみにしていたファンは大いに落胆したことでしょう。画面の隅に手持ち無沙汰の石井選手の姿がちらちら、番組の中では「斉藤監督は緒戦のメンバーから石井を外しました」と視聴者を騙して引っ張るようなことを何度も言ったようですが、最後まで石井は出て来ませんでした。股関節を傷めていたなどという大事な情報をまったく伝えずに中継し続けたのは一種の詐欺ではないでしょうか?


……3位決定戦でロシアに敗れ5位となった日本の試合終了後、石井を待ちかまえる大勢の報道陣に対し、全日本柔道連盟は「取材は試合に出た選手のみ」と通達。股関節痛の影響で金メダリストとしての凱旋試合に出場しなかった石井への取材を“禁止”した。……

■柔道連盟とテレビ局とが共謀して石井の発言を封じながら少しでも高い視聴率を取りたいという浅ましい談合があったようですなあ。武士道もスポーツマンシップも公器の責任も有ったものではありません。こんな事をやっていれば柔道もテレビも見棄てられてしまうでしょう。


現役金メダリストのプロ格闘家転向という前代未聞の事態に、周辺はピリピリムードだ。全日本男子の斉藤仁監督は、まな弟子の転向について「何も聞いていない」と話したが、注目の進路については「基本的には本人が決めること。あいつは誰が言っても聞かないだろう」。……

■石井は金メダルを獲得した北京の会場で、「メダルを川に捨てる」と明言していました。これは米国のモハメド・アリを意識した発言だと多くの人がピンと来たはずです。人種差別の問題もからんで金メダルを川に投げ捨てたカシアス・クレイ(後に改宗改名)はプロに転向した後、歴史的な偉大なチャンピオンになったのでした。これも因縁なのかも知れませんが、「世紀の凡戦」と酷評されたアントニオ猪木との異種格闘技を行ったのもモハメド・アリでしたが、それが発展してプロ格闘技はボクシング(含キックボクシング)とプロレスだけだった時代が終わり「総合格闘技」という殴って蹴って投げて関節を取る見世物が生まれてテレビ局が奪い合うほどの人気を博すようになったのでした。

■モハメド・アリを連想させた石井選手は、帰国後に名物の放言を続けながら小川直也を訪ねて金メダルを贈ってしまったのでした。小川も柔道選手でマスコミが勝手に「金メダル確実!」と書き立て、五輪大会の本番では敢え無く敗退。思うところ有って記者会見を途中で打ち切って柔道界を去ったのでしたなあ。アントニオ猪木に弟子入りして肉体改造に成功しプロレスラーとして新境地を開いたという経緯があります。


大会終了後、石井自身は……「プロには行きません」と否定した。だが、その一方で新たな“戦場”の準備は着々と進んでいる。格闘技関係者によれば、すでに石井本人が複数の団体と接触。最有力とされる「DREAM」では、大みそかのプロデビュー戦へ向け、10社以上のスポンサーも集まり1億円以上と言われる契約金工面のめども立ったようだ。石井サイドの関係者も交渉を認めており、プロ格転向はカウントダウン態勢に入ったと言える。……
10月6日 スポーツ報知

■柔道からの転向組には小川の他に吉田という人も居ますから、石井が三匹目の泥鰌を見つけられるかどうか?金メダルを取っても柔道界では満足のいく地位は得られないという話なのでしょうが、柔道人気を1人で高めたビッグマウスの石井が去った後の柔道界はどうなるのでしょう?総合格闘技と共存共栄の穏やかな関係を構築して「二軍」かノンプロ競技として生き延びる道しか残っていないような気もしますが……。柔道連盟という組織にも、相撲協会とよく似た老害が巣食っているとも言われていますが、不思議にマスコミは追求しませんなあ。

去るもの日々に疎し 其の九

2008-10-07 14:23:35 | 日記・雑学
■朝青龍は全日本力士戦士権大会の取組には出ずに土俵入りだけしておいて、「左ひじ内側側副靱帯損傷で4週間の安静・治療を要する」と(誰が書いたか知らないが)の診断書を巡業部に提出して秋巡業は辞退してモンゴルに帰ってしまうそうです。今度はサッカー試合には出ないでしょうが、何をやってマスコミを喜ばせるのやら……。何せ腰の骨が折れるような重態でも祖国のピッチを全力疾走だってヘディングシュートだって出来てしまう超人的な体力の持ち主ですからなあ。また暇になった女占い師も同行するのでしょうか?

■そう言えば自称占い師の細木数子さんも『週刊現代』に連載された溝口敦さんの迫真のルポに追い詰められたような形でテレビ界から去ったような印象がありました。相撲協会を追い詰めているのも同じ週刊誌だというのも何かの因縁なのかも知れません。『魔女の履歴書』とかいう細木数子さんの半生を追った例の記事は単行本になった後で文庫化されたのでしたが、御本人がテレビからパッと消えたのは文庫化の直前だったようですなあ。

■馬鹿馬鹿しいけれど注目すべき八百長裁判の続きです。『週刊現代』とのガチンコ勝負!


大相撲に八百長が存在すると報じた週刊現代の記事をめぐり、発行元の講談社などを日本相撲協会が名誉棄損で提訴した民事訴訟の口頭弁論が3日、東京地裁で行われ、講談社側からは記事執筆者の武田頼政氏と過去に八百長を告発した元小結の板井圭介氏が出廷した。……

■板井氏が大嘘つきの売名家なのか?相撲界が過去の因習を引き摺って国技の名を騙って公益法人の旨味を吸っている腐り切った組織なのか?黒白をはっきりして欲しいような、本当のところを知ったところで虚しいだけという結果になりそうな……。


「組織犯罪!」、「詐欺師!」-。証言台に立った武田氏の口からは、日本相撲協会と八百長をしているとする力士への辛らつな言葉が次々と飛び出した。「八百長は、ある種の番付安定装置。朝青龍を軸に展開されていた。自信を持ってお送りしている」と、執筆した記事の信ぴょう性を訴えた。……06年九州場所に朝青龍が全勝優勝した際、普天王、岩木山、安美錦、稀勢の里戦以外の11番はすべて、八百長としている。全勝がかかった千秋楽の千代大海戦について、武田氏は「突っ張りが不自然。千代大海は自ら土俵を割った」とし、琴光喜戦も「琴光喜はもろ差しになり、普通は間髪入れずに出る。全体の流れそのものが不自然だった。当時(琴光喜の)24連敗(実際は23連敗)は非常識な確率」と付け加えた。

■この裁判の後でリンチ暴行殺人事件についての裁判が開かれたわけですが、「組織犯罪」と呼ぶなら暴行と八百長との関係も追及されるべきなのでしょう。以前の千代の富士を軸として工作されたとされる八百長疑惑の頃も「出稽古」と称して別の部屋の力士を痛めつけた話がありましたからなあ。朝青龍も不自然に厳しい稽古をする時があったような……。


被告側弁護士は「ビデオに即した説明を何らかの形で…」と主張。原告側も退ける意思はなく、次回の弁論でビデオテープなどを参考に検討される可能性が出てきた。武田氏は、高砂部屋の関係者や現役力士らの話を基に、旭天鵬の付け人だった元旭天山が八百長にどう動いたかも全部分かっていると証言した。さらに、朝青龍のほか魁皇、自らは栃東(現栃東親方)も取材。「何が嫌って、力士が傷ついている。やりたくもない八百長をして…。親方が仕組む。人権無視も甚だしい」と語気を強めた。武田氏は今回、朝青龍と初めて会ったという。退廷後「朝青龍の証言?言っていることはウソ」とキッパリ。今後についても「書き続けますよ」と、対決姿勢をむき出しにした。
10月4日 デイリースポーツ

■武田氏のターゲットは既得権にしがみ付いている親方衆のようですなあ。大きな体の青年を預かって鍛えて育てる大変な仕事でしょうが、一歩間違えると暴力と金銭で自由を奪うことも簡単に出来る力関係が、一部のマスコミによって美しい師弟関係に作り変えられていた可能性もありそうです。17歳の力士を丸2日にわたって殴り殺した兄弟子と、暴行を「更正」目的だったと言い放った先代の時津風親方は、本来なら自分が治療を受けねばならないほどの「酒乱」だったとか……。

■相撲界に若い人材が集まらない原因は、決して少子化ではないはずです。本当の原因を作っているのは相撲協会の理事と親方衆なのだと自省しない限り、外国から体力自慢の若者を輸入しては不祥事が起こるという情けない連鎖は止まらず、興行成績を左右する横綱の人気を維持するためなら、何をやっても正当化されるような体質は変わらないのでしょうなあ。裁判での証言を終えた朝青龍は、よほど大きな貸しを作ったらしく、相撲協会に対して治療目的の「長期帰国」を申請したとの事で、何と来年の初場所に再帰を懸けると言っているとの報道もあるようです。そんなに休むのなら、引退すれば良いはずなのに、辞めさせられない事情と辞めさせない人や組織が存在しているという事なのでしょうなあ。去るに去れない人も世の中には居るというわけですが、多くの場合「晩節を汚す」という結末になるものです。

去るもの日々に疎し 其の七

2008-10-06 22:50:38 | 日記・雑学
■別の人を取り上げる心算でしたが、どうやら横綱の引退がぐっと近づいたようなので、共に去るかも知れない人達も含めて「八百長」疑惑を取り上げます。でも、大相撲の八百長疑惑と言えば、四半世紀も前に週刊ポストが社運を賭けるような大キャンペーンを張ったことを思い出した人も多かったのではないでしょうか?あの時の「胴元」は当時の横綱千代の富士、今の九重親方だったはずです。スポーツ新聞も週刊誌も毎日、毎週のように書き立てて、「注射」という業界用語が知らない者が無いほど知れ渡ったのはあの時でした。

■今回は週刊現代が第二次疑惑戦争を仕掛けていて、今回の「胴元」は横綱の朝青龍だそうです。裁判の証人に呼ばれた御本人は「注射」という相撲界の業界用語を知らないと断言したそうですが、相撲協会の講習会で使われる教科書には掲載されていないのでしょうし、留学した四国の高校でも習わなかったということで知らぬ存ぜぬで押し通せそうな気配です。本当に「注射」という業界用語の蔓延度を知りたかったのなら、裁判に九重親方を呼んだ方が話は早かったかも?


大相撲に八百長が存在すると報じた週刊現代の記事をめぐり、発行元の講談社などを日本相撲協会が名誉棄損で提訴した民事訴訟の口頭弁論が3日、東京地裁で行われ、原告として横綱朝青龍(28)=高砂部屋=が出廷し、記事が報じた06年九州場所などでの八百長を否定した。現役横綱の出廷は極めて異例。講談社側弁護士に「あなた誰?」と名前を名乗らせるなど裁判所でも“朝青流”を貫いた。

■八百長騒ぎは何度も起きている相撲業界ですが、何を考えたのか北の湖理事長は正式に訴訟を起こしてしまったのには多くの関係者は驚いたのではないでしょうか?御本人としては理事長の地位を守る延命工作の一つだったのかも知れませんが、とんでもない置き土産を残したものであります。


……朝青龍は笑っていた。……口元を緩ませて傍聴席の一人一人の顔を見回した。宣誓文を読み上げると、直前に1人がけから3人がけの長いすに取り換えられた証人席に、どっかりと腰掛けた。……八百長を意味する隠語“注射”についての質問にも「聞いたことありません」。……講談社側弁護士の一人が腕を組み、やや高圧的な態度で立ち上がると、すかさず「あなた誰?」と質問を遮った。別の弁護士に最近のけいこ不足を指摘されると「何であなたに答えなきゃいけないの?」と不快感をあらわにした。本場所と同様にマイペースを貫く姿に、裁判長が苦笑いを浮かべる場面が多々あった。

■事前に出廷練習をしたという報道がありましたが、付け焼刃で「横綱の品格」が身に付くはずもないのですから、ねちねちだらだらと質問を続けて行けば、もしかしたら面白い開き直り発言を引き出せたかも?

 
06年春場所千秋楽で対戦した大関千代大海が、あっさり自分から土俵を割ったと指摘された際は、「あなたは相撲を取ったことはありますか?相撲を取ってみますか」と逆質問。弁護士に「私は素人ですから」と返されると「真剣勝負ですから。見る目がないですね」と皮肉を込めた。

■朝青龍の日本語能力は大したもののようですなあ。もしかしたら「八百長」の語源についても熟知しているかも知れませんぞ。変なクイズ番組が安易に流行しているようですから、外国人力士だけ集めて相撲に関する言葉や文化や歴史について問う企画などは如何でしょう?日本人力士よりも勉強している実態が露呈したら、不祥事を外国人力士に押し付けているとの疑惑に対しても新たな光が当たるかも?


八百長の記事を執筆した武田氏とはこの日が初対面。武田氏によると証人席から満面の笑みで手を挙げ、尋問の最中も時折、視線を送り愛嬌を振りまいていたという。大きな失言や暴言もなく、約50分の尋問を“朝青流”で乗り切ると、入廷時と同じように含み笑いを浮かべて退廷した。……
10月4日 デイリースポーツ

■法廷での証言が、この後でどんなに厳しく記憶されて吟味され続けるのかを知らない朝青龍なのかも知れません。録画も録音も許されない日本の法廷であっても速記と記憶で簡単に50分程度の質疑応答ならば寸分違わず復元されてしまいますから、後々、「そんな事は言っていない」などと言い逃れは出来ませんぞ。まあ、その頃にはモンゴルで大実業家に収まっているのでしょうが……。





アップ済み

去るもの日々に疎し 其の八■巨人軍びいきの報知新聞となると、法廷での朝青龍の態度に対して厳しい視線を浴びせているようです。永久に不滅の巨人軍は野球界の横綱みたいなものだからでしょうか?そんな時代もずっと前に終わっているはずなのですが……。

……尋問では被告の現代側弁護士に「(俺と)相撲を取るか!」と切れたかと思えば、被告席にメンチ切りを連発。……法廷で朝青龍の怒声が響いた。「あなた! 相撲取ったことあるんですか!」現代側の喜田村洋一弁護士から06年九州場所千秋楽の千代大海戦の攻防への疑惑を尋ねられブチ切れた。「相撲取りますか!」勢いづき弁護士に対戦を要求だ。……

■弁護士も静か上着を脱いで「取りましょう」と穏やかに答えればよかったのに!勝ち負けの問題ではなく、疑惑の取組みと同じ体勢になってから素人の弁護士が数秒間でも足を踏ん張って見せれば話は別の方向に流れたかも知れません。素人相手にムキになって朝青龍が千代大海に対してとは違うパワーを爆発させても同じことですからなあ。そもそも爪先立ちになっての突っ張りか、最も面白くない立会い時の叩き込みしか決め技がない千代大海が大関を張っているのが不思議なのですからなあ。引退までには見事な投げ技を見たいものです。


優勝した06年春場所の白鵬との優勝決定戦への疑惑も問われたが「真剣勝負です」。現代側が提示した具体的な取組への疑惑を胸を張って完全否定した。……現代への思いを問われ「とても悲しい」と2度にわたり武田氏へにらみをきかした。30分の間の尋問では八百長を否定する「ありません」を7回、記事の虚偽を主張する「ウソです」を4回も繰り返し全面否定を貫いた。……

■7回と4回という数字は後になって効いて来るかも?ぺらぺらと流暢に答えてしまったのですから、後で「日本語が分からない」では通りませんからなあ。八百長の概念すらも知らないと誰が言わせたのかは知りませんが、あまり上手な対応ではありません。「意味は知っているけれど耳にするのも汚らわしい」ぐらいに答えさせたらどうだったのでしょう?


……喜田村弁護士からけいこ不足で優勝を重ねた事実を問われ「答える必要ない」とキレた。対戦相手が的場徹弁護士に代わると「あなた誰?」と挑発。懸賞金の管理を問われ「言う必要ない。いくらとかスポーツ新聞に出ている」とお金の管理は自分でやっていると言い切った。弁護士からの「横綱自らが銀行に行っているのか?」には「毎日、銀行に行ってる」と押し切ると法廷が爆笑に包まれた。

■銀行に「毎日」通っているとは、見上げた経営者ですなあ。でも、朝青龍クラスになると支店長が飛び出して来て奥の部屋でケーキと紅茶ぐらいは出るのかも知れませんから、朝稽古の後に「午後のティータイム」に丁度良いかも?でも、地方巡業中は機械振込みでしょうから、茶は出ないかも?巡業中も「毎日」預金や振込みをしているのなら、やっぱり郵便貯金口座を使っているのでしょうか?まあ、どうでもよいことではありますが、民営化後の宣伝に朝青龍が「わたしも毎日使っています」の一言を使いたいのではないかと……。


強引な答えは無気力相撲への認識でも貫いた。主尋問で「知っている」と答えたが反対尋問では「知らないか知っているか分からない」と強引に方向転換。裁判長から指摘され「知っている」と寄り切った。……出廷は今回が最初で最後。物的証拠がない限り当事者の証言が重要になるだけに「合格です。我々が勝訴する」と吉川弁護士は評価。退廷後は両国の協会に戻り武蔵川理事長(元横綱・三重ノ海)に報告した朝青龍は「正々堂々とハッキリ言った」と勝利を確信していた。
10月4日 スポーツ報知

■吉川弁護士の言う「われわれ」というのは誰のことを指しているのでしょう?仮に相撲協会と力士全員のことだとすると、決して前面的な勝利とは言えないでしょうなあ。皆様のNHKでさえも「八百長」疑惑を朝も昼も夜もニュース番組内で報道しなければならなくなったのですから、来場所からはこれまで以上に「今のは八百長だあ!」の野次が頻繁に飛び交いそうですし、テレビ観戦している人達の気分を反映してスポーツ紙なども「検証記事」の連載を始めざるを得なくなりそうですからなあ。「昨日の八百長疑惑」などという特集記事が出たら洒落になりませんぞ。

■政権を投げ出してしまった福田ホイホイ前首相以上に、格好悪いことが大嫌いな朝青龍ですから、裁判での証言について根掘り葉掘りと揚げ足記事が氾濫したら、さっさとモンゴルに引き上げてしまうでしょう。そうなれば、歴代横綱を回顧する時に「強かったなあ」ではなくて「怪しかったなあ」と言われるのは必定なのですが……。それにしも前々から疑惑が報じられていた元横綱の曙には、何処のスポーツ氏も取材に行かないのは何故でしょう?

去るもの日々に疎し 其の七

2008-10-06 22:24:26 | 日記・雑学
■別の人を取り上げる心算でしたが、どうやら横綱の引退がぐっと近づいたようなので、共に去るかも知れない人達も含めて「八百長」疑惑を取り上げます。でも、大相撲の八百長疑惑と言えば、四半世紀も前に週刊ポストが社運を賭けるような大キャンペーンを張ったことを思い出した人も多かったのではないでしょうか?あの時の「胴元」は当時の横綱千代の富士、今の九重親方だったはずです。スポーツ新聞も週刊誌も毎日、毎週のように書き立てて、「注射」という業界用語が知らない者が無いほど知れ渡ったのはあの時でした。

■今回は週刊現代が第二次疑惑戦争を仕掛けていて、今回の「胴元」は横綱の朝青龍だそうです。裁判の証人に呼ばれた御本人は「注射」という相撲界の業界用語を知らないと断言したそうですが、相撲協会の講習会で使われる教科書には掲載されていないのでしょうし、留学した四国の高校でも習わなかったということで知らぬ存ぜぬで押し通せそうな気配です。本当に「注射」という業界用語の蔓延度を知りたかったのなら、裁判に九重親方を呼んだ方が話は早かったかも?


大相撲に八百長が存在すると報じた週刊現代の記事をめぐり、発行元の講談社などを日本相撲協会が名誉棄損で提訴した民事訴訟の口頭弁論が3日、東京地裁で行われ、原告として横綱朝青龍(28)=高砂部屋=が出廷し、記事が報じた06年九州場所などでの八百長を否定した。現役横綱の出廷は極めて異例。講談社側弁護士に「あなた誰?」と名前を名乗らせるなど裁判所でも“朝青流”を貫いた。

■八百長騒ぎは何度も起きている相撲業界ですが、何を考えたのか北の湖理事長は正式に訴訟を起こしてしまったのには多くの関係者は驚いたのではないでしょうか?御本人としては理事長の地位を守る延命工作の一つだったのかも知れませんが、とんでもない置き土産を残したものであります。


……朝青龍は笑っていた。……口元を緩ませて傍聴席の一人一人の顔を見回した。宣誓文を読み上げると、直前に1人がけから3人がけの長いすに取り換えられた証人席に、どっかりと腰掛けた。……八百長を意味する隠語“注射”についての質問にも「聞いたことありません」。……講談社側弁護士の一人が腕を組み、やや高圧的な態度で立ち上がると、すかさず「あなた誰?」と質問を遮った。別の弁護士に最近のけいこ不足を指摘されると「何であなたに答えなきゃいけないの?」と不快感をあらわにした。本場所と同様にマイペースを貫く姿に、裁判長が苦笑いを浮かべる場面が多々あった。

■事前に出廷練習をしたという報道がありましたが、付け焼刃で「横綱の品格」が身に付くはずもないのですから、ねちねちだらだらと質問を続けて行けば、もしかしたら面白い開き直り発言を引き出せたかも?

 
06年春場所千秋楽で対戦した大関千代大海が、あっさり自分から土俵を割ったと指摘された際は、「あなたは相撲を取ったことはありますか?相撲を取ってみますか」と逆質問。弁護士に「私は素人ですから」と返されると「真剣勝負ですから。見る目がないですね」と皮肉を込めた。

■朝青龍の日本語能力は大したもののようですなあ。もしかしたら「八百長」の語源についても熟知しているかも知れませんぞ。変なクイズ番組が安易に流行しているようですから、外国人力士だけ集めて相撲に関する言葉や文化や歴史について問う企画などは如何でしょう?日本人力士よりも勉強している実態が露呈したら、不祥事を外国人力士に押し付けているとの疑惑に対しても新たな光が当たるかも?


八百長の記事を執筆した武田氏とはこの日が初対面。武田氏によると証人席から満面の笑みで手を挙げ、尋問の最中も時折、視線を送り愛嬌を振りまいていたという。大きな失言や暴言もなく、約50分の尋問を“朝青流”で乗り切ると、入廷時と同じように含み笑いを浮かべて退廷した。……
10月4日 デイリースポーツ

■法廷での証言が、この後でどんなに厳しく記憶されて吟味され続けるのかを知らない朝青龍なのかも知れません。録画も録音も許されない日本の法廷であっても速記と記憶で簡単に50分程度の質疑応答ならば寸分違わず復元されてしまいますから、後々、「そんな事は言っていない」などと言い逃れは出来ませんぞ。まあ、その頃にはモンゴルで大実業家に収まっているのでしょうが……。

世界一の野球 

2008-10-03 11:52:18 | 日記・雑学
■野球界では一時代を築いた大型選手の引退セレモニーが連続している変な収穫の秋です。萩本欽一さんとテリー伊藤さんの協力で桑田真澄投手の楽しい引退試合が埼玉県越谷市の小さな球場で行われ、いろいろあった相棒の番長・清原選手も少し遅れて、何と巨人に入るまでの長い腰掛だったライオンズの西武球場でも惜しむ拍手を受け、オリックスの試合では世界の王監督から大きな花束と長渕剛の熱唱を受けての男泣き引退試合となったそうですなあ。

■どこかの金持ち球団が、米国や韓国からだけでは飽き足らず、国内のセ・パ両リーグからも「即戦力」の選手を根こそぎ掻き集める御乱行におよんだので、高額年棒を取る有名選手が一斉に根無し草みたいに漂流し始めたので、チーム名前と選手の名前とがずたずたに切り裂かれ引き離されてしまったのは残念なことです。その金持ち球団は桑田・清原の両選手を使い捨てにして、ほとんど他人事みたいに知らん振り!世界の王監督にしたところで、輝かしい業績は金持ち球団の名前とは何の関係も無く讃えられるようになっているようです。福岡ホークスを蘇らせた名監督、WBCで世界一になった大監督、そして昭和のプロ野球を盛り上げた功労者。

■本来なら、その世界の王を引き継ぐはずの星野監督は大変な目に遭っておりますなあ。北京五輪から戻ってからの数週間は御本人が「イジメだ!」と弱音を吐くほどの批判の嵐が起きましたし、今週の『週刊文春』には「1500万円が紙くずに」などと、同誌9月25日号の「夢・星野スポーツ塾破産」という記事に続いての金銭問題が追及されているのであります。日本のマスコミが品位を失っていることも多少の影響はあるのでしょうが、星野さんには昔から金銭に関わる嫌な話がつきまとっていたようですから、これからも「水に落ちた犬」扱いが続く可能性が高いのでしょう。

■北京の後はWBCか?と野球ファンのみならず全国民が無理やり考えさせられたのは金持ち球団の親分が、「星野クン以外に適任者が居るのか!?」などと余計なことを先走って放言したからでしたなあ。その放言の翌日にはスポーツ関連のメディアには、「適任者は居るぞ!」とばかりに落合・野村・バレンタイン、中には長嶋という名前までが並んだのでした。ナベツネさんは国士なので「政局」の裏工作方が忙しいとかで、あれからWBCの監督については口を噤んでいるようですが……。


国際野球連盟(IBAF)が初めて発表した野球の世界ランキングで日本が1位になったことが30日、明らかになった。主要大会の成績を基に点数化し、ワールドカップ(W杯)、五輪、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の優勝チームが100点、2位は90点、3位は80点となり、世界大学選手権とインターコンチネンタルカップはその半分の点数で算出する。日本は先の北京五輪でメダルを逃して4位に終わったが、2006年WBCで優勝し、07年W杯が3位、今年の世界大学野球選手権は準優勝するなど、245.5点だった。 2位の米国は239.9点で、3位はキューバ。北京五輪金メダルの韓国は4位となった。 
2008年9月30日 時事通信

■星野監督が率いた北京五輪だけが「0点」という残酷な結果が出る計算方法を、一体、何処の誰が考え付いたのか?「どうして4位に70点付けないだ?」と星野さんは激怒しているかも?あるいは、もう怒る気力も流す涙も枯れ果てているのかも知れませんが、どちらにしても痛烈なダメ押しパンチになったのは確かでしょう。さてさて、次の次の五輪大会で正式競技として復活するのか?それよりも世界各地に野球文化を普及させる運動を起こすことが先決かも知れません。

■以前、チベット語留学をしていた時に、北京の国営テレビ局が制作した、人間・王貞治を特集する一時間番組を観た事がありました。あれほど充実した長いインタビューを日本で聴いたことがなかったので、今でもよく覚えているのですが、その中で「野球は一試合の中で必ず3回以上は打順が回て来るから、誰もがヒーローになれる競技なんです」と世界の王が優しい声で誠実に語った言葉が忘れられません。確かに多くの団体球技はポジションと役割が決まっていますから、自分の力で得点した!という体験が出来ない仕組みになっています。

■豊かになる前の日本では、文字通りの「草野球」が盛んで、ボールもバットも手製だったし、スパイクどころか靴さえ履かずに走り回っていたものです。人数や場所の関係で「三角ベース」も考案されたものです。それでも日本中の子供たちは野球選手に憧れ、投げたり打ったり走ったり、何にも変え難い子供時代の思い出を作ったのでした。立派なユニフォームや道具と設備が無ければ野球が出来なくなった日本ではなく、昭和30年代までの日本に広まっていた野球文化を基盤とする普及活動が必要かも知れませんなあ。

■残念ながら日本国内では、野球を楽しめる土地のある場所には子供がおらず、子供がたくさん居る都市部には「ボール遊び禁止」の公園しかありません。従ってキャッチボールをやった事がない男の子が非常に多くなり、中には実物を見た事もない子供も……。そんな状況で日本の野球が「世界一」になっても、目出度さも半分ぐらいというところでしょうか?

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藪蛇? 其の弐

2008-09-23 23:41:33 | 日記・雑学
公明党の次期衆院選での目標は小選挙区で現有8議席の維持。比例代表は現有23議席に加え、東北・北関東・近畿・九州の各ブロックで各1議席の上積みを掲げるが、「かつてない厳しい選挙」(幹部)とみる。「任期中に66歳を越えない」との党内規にもかかわらず、神崎武法前代表(65)や冬柴鉄三前国土交通相(72)らベテラン6人を公認に加えたのも危機感の表れだ。

■直近の地方区補欠選挙で公明党の神通力が衰えた!ともっぱらの評判になったというのに、どうして「上積み」が可能なのか、素人にはさっぱり分かりませんが、太田代表の「戦闘開始」宣言などを聞きますと、選挙運動に駆り出される人達のご苦労がしのばれます。「党内規」が破られても誰も文句を言わないというのは、団結力の強さに感心すべき話なのでしょうか?


次期衆院選で野党に攻める口実を与えたくない思惑から、自民党との政権合意事項に「後期高齢者医療制度の見直し」を明記することで一致した。公明党はこれまで「制度の根幹は変えない」と支持者に説明してきた。それだけに「朝令暮改」との不満がくすぶるが、最終的に麻生氏の意向を受け入れた。山口那津男政調会長は記者会見で「1年以上かけて議論し、改善を図っていく趣旨を盛り込んだ」と説明したが、具体的な見直しの姿は不透明なままだ
9月23日 毎日新聞

■末期(後期)高齢者医療制度の問題がこんな所に出て来ますなあ。麻生幹事長も承認した「私案」だ!と、唐突に舛添厚労省が言い出した背景が、こんなところに露呈しているようです。「私案」と言い張って誰かさんに対する忠誠心でも示そうというのでしょうか?これでは単なる走り使いの小僧か、使い捨ての鉄砲玉でしかありませんなあ。そんな大臣に対して省内の官僚たちがどんな感情を持っているのでしょう?これで民主党への極秘情報のリークがますます増えるかも?

■誰が藪を突いてどんな蛇を呼び出しているのか?簡単には役割分担が分からない部分もありますが、一夜にして「麻生包囲網」を完成して悦に入っていたナベツネさんが、WBCの監督に関して「星野クンしかいない!」と宣言したものの、世間の激しい非難を知って数日で前言を翻し、今度は「神様の王クンに土下座して頼むしかない!」などと言うから、星野監督も引き篭もり状態になるし、引退を考えていた王監督の背中を押してしまう結果になるのです。

■王監督の球界引退に関して、大急ぎで集められたコメントの中にナベツネさんの一言が無かったようですが……。怖くて誰も聞きに行けないのでしょうなあ。「世界の王」を監督にして優勝を強要してばかりいて、前代未聞の「副監督」などという奇怪なものを発明し、とうとう永久に不滅の巨人軍から追い出してパリーグの弱小球団の監督にまでしてしまった仕打ちは、王貞治を尊敬し崇拝し感動してきたファンは、決して忘れないでしょう。今の日本でイチローや松坂に憧れて頑張っている野球小僧たちの中には、長嶋さんが巨人軍の選手だったことは知っていても、王貞治さんも巨人の選手だったことを知らないという恐ろしい話があるとかないとか……。

■すっかり生え抜きが絶えてしまった今の巨人軍は、「即戦力」を言い訳に使って社員を育てようともしない愚かな企業のお手本みたいなチームになってしまったそうですなあ。その内、大相撲みたいに、出身国ばかりでなく「○番、サード○○、パリーグ○○出身」と場内アナウンスをする時代になるかも知れませんなあ。もしも、そんなことになったら、それも他球団のエースや4番打者を買い漁った結果の藪蛇というものでしょう。
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藪蛇? 其の壱

2008-09-23 23:41:10 | 日記・雑学
■面白くも可笑しくもない自民党の総裁選挙が終わって、新聞社は予定校の麻生特集を悠々と掲載し、何よりもスクープ性と意外性を売り物にしているテレビ局などは、取り上げる材料が無くて四苦八苦しているとか……。一部の噂では、讀賣新聞だけがヤケに先走った麻生総理の誕生やら、新内閣の人事構想まで総裁選挙の結果も分からない(ことになっていた)時期から強力に書きまくるという奇怪な現象が起きていたとか……。

■1年前には「麻生以外なら誰でも」工作を仕掛けた張本人が讀賣新聞のナベツネさんだという公然の秘密があるのに、今度は「麻生以外はダメ」工作を紙面を使ってやっているのか?と政界でも訝しむ声があちこちから漏れているとか……。それなら、このホイホイ内閣の1年間は何だったのでしょう?福田ホイホイ首相は「政治空白」を懸念して禅譲談合をしたと、これまた公然の秘密になっている馬鹿馬鹿しい裏話がありますが、この1年間が政治空白そのものだったのかも?

■肝腎の麻生新総理は就任直後とあって、テレビ局が待ち侘びている「失言」をしないように細心の注意を払っているので、ほとんどの報道機関はネタ探しに苦労する辛い日々が続くのでしょうなあ。


国民新党の亀井静香代表代行は23日、長野県塩尻市で講演し、麻生新政権について「解散や国会召集日まで(公明党の支持母体である)創価学会の言いなりだ」と指摘。その上で公明党について「矢野絢也元公明党委員長の証人喚問が『嫌だ』と言って、(喚問をやめる条件に)国民新党への選挙応援を持ち掛けてきている」と暴露した。……「次期衆院選で国民新党の亀井久興、糸川正晃両衆院議員を応援するとの話が来た」と明らかにした。その上で「自民党は公明党に振り回されている。そんな政党に(麻生)政権が振り回されていいのか」と批判した。……
9月23日 毎日新聞

■対等合併が頓挫した国民新党と民主党ですが、取り敢えずは「反自民」では意見が一致しているので、次の解散総選挙では面白い協力が見られそうです。それにしましても、この亀井発言を真っ向から取り上げたのは、この毎日新聞の記事だけではないでしょうか?一部の雑誌では、矢野絢也さんの手記やインタビューを掲載していましたが、皆様のNHKだけを情報源にしている人やテレビとラジオだけから政局を知ろうとしている人には決して届かない話になってしまうのでしょうなあ。

■実際のところ、不発に終わったとはいえ総選挙の前夜祭そのものとして仕掛けられた自民党総裁選挙のイベントが「政策討論」と銘打っていましたが、真面目に投票行動を考えている有権者にとっては、自民党と公明党との「政策討論」こそ是非とも聞きたいところでありました。インド洋での給油支援活動を、どうして急に反対し始めたのか?民主党のマニュフェストを「バラマキだ!」と批判できないような緊急減税の効果は有るのか?その財源は大丈夫か?福田首相の本音は何処にあったのか?などなど、いろいろと聞きたい事が有りました。まあ、民主党の小沢代表が公明党の太田代表の選挙区に殴りこみを掛けるような事態になれば、熾烈な演説合戦の中で本音がちらちらと飛び出すかも知れません。そうなれば新聞の下請け印刷や抗議電話の嵐を心配している余裕も無くなって、大手マスコミも渋々?公明党の本音を探る報道を始めるかも知れません。


23日の公明党大会は、再選が承認された太田昭宏代表が「いよいよ戦闘開始だ」と訴え、事実上の次期衆院選に向けた決起大会となった。自民党の「顔」が麻生太郎総裁に切り替わったことを受け、選挙をにらんで連立の「緊密ぶり」を演出した。しかし太田氏は、記者会見で選挙後の枠組みについて「よく分からない」と述べるなど、微妙な「距離感」も漂った。……記者会見で、民主党が次期衆院選で第1党になった場合の対応を問われた太田氏は、「一般論」と断りながら、「選挙後どういう形になるかよく分からない。我が党が勝つことが大事だ」と発言。選挙結果を踏まえて対応する姿勢をにじませた。

■「自民党、公明無ければ自滅党」「公明党、連立無ければ喚問党」などと、下手な川柳になりそうな火達磨状態の連立与党。公明党の選挙協力が生命線になってしまった自民党に明るい未来などありませんし、万が一、連立相手の自民党が野に下ることになったら、かつて煮え湯を飲ませた小沢さんは絶対に身元引受人にはなってくれないそうですから、公明党は与党の旨味を10年間も吸い続けた中毒体質のメタボ状態で路頭に迷い出るのでしょうか?その時の自民党と公明党との悪口雑言対決は見ものかも?

去るもの日々に疎し 其の六

2008-09-23 14:03:14 | 日記・雑学
同番組に出演した民主党の長妻昭政調会長代理は22日、記者団に対し、「一番初めに受けた印象とかなり違う話だ。国民の多くは完全に変えると思っているが、微修正なのに期待を膨らませているだけだ。選挙が終わった後に『そんな約束言ったっけ』という年金記録問題などと同じパターンだ」と批判した。
9月23日 産経新聞

■先の参議院選挙では、年金記録問題に関して「最後のお1人まで!」と安倍元首相は絶叫していましたなあ。そして、ホイホイ首相が「公約?へえ、そんな事を言いましたかなあ」と見事なオチを付けてくれたものです。それでも自民党を支持し続ける方々というのは少々呆れるものの、ちょっと尊敬に値するかも?

■自分が知らないうちに「葬式」を出されてしまった間抜けな死体みたいな福田ホイホイ首相ですが、麻生太郎総裁が誕生した瞬間に壇上にふらふらと現われて握手している姿は、本当に亡霊のようでしたぞ。あれは本物の福田さんだったのでしょうか?北朝鮮の将軍様なみに、群馬の総理にも影武者が用意されていて、御本人はずっと前からふて腐れて雲隠れしているのでは?


唐突な退陣表明をした福田康夫首相(衆院群馬4区、当選6回)は次期衆院選への立候補をまだ表明していないが、地元支持者の間から、早急な態度決定を求める動きが表面化した。不出馬の可能性があるなら、その後の対応を早急に決める必要があるとの判断からだ。これに対し、地元事務所側は早ければ24日に次期首相が国会で選出された直後にも、対応が明らかになる可能性を示唆した。……同選挙区では、福田首相が72歳と高齢であることや、不正常な退陣の形となったことなどを理由にとして、衆院解散を機会に政界引退を決断する可能性も指摘されている。

■地元の支援者の皆さんにとっては大問題なのでしょうが、選挙区外の者にとっては、「えっ?まだ議員を続けるの?」という思いが強いはずです。議員定数が多過ぎると言われ続けている中、サミット・北京五輪・「あなたと違うんです」しか記憶に残らない「何もしなかった首相」が国会に残って何をするのでしょう?


仮に引退する場合、「福田」の名前を残すうえで、首相秘書官を務める長男、達夫氏(41)が代わって出馬するのが順当だとする見方が多いのも事実だ。……地元事務所の悴田(かせだ)義則所長は「新しい首相の下での日本の出発を見届けなければいけないが、衆院選も迫っているので、はっきりと方向を示すときでもある」と述べている。首相の父、故福田赳夫元首相は、退陣した後も4期、衆院議員を務めた。達夫氏が出馬、当選すれば三世の国会議員となる。
9月21日 産経新聞

■福田赳夫さんは岸さんという巨大な後ろ盾を持つ福田派の親分として田中・大平コンビに首相の座を奪われた後も役割がありました。でも、福田ホイホイ前首相は派閥の親分でもないし、福田チルドレンも居ませんから、仮に総選挙で当選しても議場の最上段席にポツンと寂しそうに座っているだけでしょう。既に半数以上が世襲議員になってしまったと言われる日本の国会は、やっぱり何とかしなければならないでしょうなあ。

去るもの日々に疎し 其の伍

2008-09-23 14:02:34 | 日記・雑学
■聞くところによると、テレビ番組で突如として「見直し」発言をしておきながら、舛添大臣は厚労相内の官僚には「見直し」に関する指示をしていないのだそうです。勿論、福田ホイホイ首相の頭越しに麻生幹事長と談合した話ですから、閣議にも掛けていません。福田ホイホイ内閣は、一体、いつ消滅していたのでしょう?

当面は現行の後期高齢者医療制度を継続し、その上で今後1年以上かけて議論し、新制度に移行したい考えだ。ただ制度変更には法改正が必要となる。……舛添氏が19日に麻生氏と会談した際、麻生氏は舛添案を了承。舛添氏は「私の政策を支持する方を総裁選で支持する」と麻生支持を明確にした上で、舛添案について「仮に麻生氏が首相になれば所信表明演説で言うと思う。これは麻生氏の考えだ」と強調した。
9月20日 産経ニュース

■「勝ち馬に乗る」というのは、決して褒め言葉ではありませんが、ここまで露骨に厚顔無恥な「支持表明」というのも珍しい!競馬に譬えれば第四コーナーを回り切って直線に入った馬群を大きく引き離して独走している馬を見て、慌てて馬券売り場に飛び込むようなものですから、馬券は買えないはずもなく……。宝くじの当たりくじを偽造するのにも似た強引さと稚拙さを感じる言動ですなあ。御本人はいっぱしのマキャベリストのつもりなのでしょうが、こんな姑息な手を使わずに、堂々と総裁選挙の候補者として名乗りを上げるべきでした。

■インド洋での給油問題だけを語り続けて見事?に最下位となった石破候補と、小泉さんの「自民党をぶっ壊す」を下手くそのパクッて「霞ヶ関をぶっ壊す」と黄色い声を上げた小池候補の両者を見習って、「誰よりも厚労省を知っている俺が厚労省を物ぶっ壊す!」と雄叫びを上げて立てば、マスコミは騒然となって相当数の票が集まったかも?ええカッコしいの舛添さんは有名ですが、今回の「大胆に見直す」発言も、たった2日で色褪せたようですなあ。


……舛添氏は同制度を廃止せず、75歳以上で区分けするなどの制度の根幹を残す意向であることが22日、分かった。厚生労働省幹部が同日の民主党の会合で明らかにした。舛添氏は20日の民放番組で「家(制度)を作り替える」などと発言し、現制度を廃止して新制度に改める考えを示唆したが、実際には制度の手直しで終わらせることを意図していたことになる。

■大言壮語、竜頭蛇尾、羊頭狗肉などなど、舛添さんにぴったりの成語がたくさんあります。まあ、俗な表現で「ホラ吹き」と呼ぶのが適切かも?


厚労省の吉岡てつを高齢者医療企画室長は22日、民主党内の高齢者問題に関する勉強会に出席し、舛添氏が示していた後期高齢者医療制度に代わる新制度の基本方針について、「私どもが聞いている範囲では、(舛添氏は)年齢『のみ』で区分しないと(舛添氏は)おっしゃっている」と指摘し、逆説的な言い方で、75歳を境目とする年齢区分を残すことを示唆した。

■霞ヶ関には句読点一つで法案の条文を無力化したり意味を逆転させることができる「官僚文法」なるものがあるそうです。素人は「75歳」の方に注目して簡単に読み流す副助詞「のみ」だけを取り出し、この平仮名2文字に特殊な役割を押し付けて発言内容を逆転してしまう!文末が「区別しない」という否定形ですから、「のみ」が否定されていると解釈すると、確かに「年齢のみでは区別しない」という解釈が成り立って、ついには「75歳以外の要素でも区別する」というトンデモない話に帰着する!お見事ですなあ。


また、「75歳以上でも現役で働いている方については、健康保険組合などに残ることを選べるようにしてはどうか、ということを大臣がおっしゃった」と説明し、75歳での区分が残ることを事実上認めた。舛添氏はこれまで、20日の番組では、新制度の基本方針について「年齢で区分けしない」と説明したうえ、75歳以上を線引きする後期高齢者医療制度の根幹が変更されるとの見解を示していた。

■役人にすっかり丸め込まれ、官僚の掌の上で飛んだり跳ねたりしている孫悟空みたいですなあ。早々と厚労省留任の噂が飛び交っているそうですが、省内の官僚が「留任」の大合唱をしているのではないでしょうか?役人に愛される大臣ほど厄介なものはありません。

去るもの日々に疎し 其の四

2008-09-23 14:01:53 | 日記・雑学
■どの新聞も一面に「麻生太郎総裁」の記事を掲載していますが、その扱いの小ささも横並びのようです。何の驚きも期待感もない文字通りの自民党内での総裁選びでしかなかった10余日の「政策討論」巡業は、どこのマスコミがどんなに工夫をしても面白くも何ともない内容で終始しましたなあ。

■一番面白かったのは、総裁選びの終盤に飛び出した「舛添花火」発言でした。腐っても鯛、どんなに御用済みで役立たずで、総選挙には邪魔になるだけの不人気ホイホイ首相でも、福田康夫という立派?な総理大臣が居るのに、厚生労働大臣がしゃしゃり出て来て「麻生幹事長も了承済み」の末期(後期)高齢者医療保険制度の実質的廃止を意味する「私案」を発表したのでした!もう自民党の総理大臣は交代していたのです。これが自由民主党の民主主義というものなのでしょうなあ。


舛添要一厚生労働相は20日午前の民放テレビ番組で、75歳以上が対象の後期高齢者医療制度について、「どんなに論理的で細密に作られていても、国民が支持しないような制度は大胆に見直すべきだ」と述べ、現行制度を廃止し、新制度創設を検討するとの私案を明らかにした。舛添氏は次期首相が確実視される自民党の麻生太郎幹事長の了解は得られていると説明したが、野党からは「実現性のない選挙対策だ」との批判が出ているほか、同制度を推進してきた与党にとっても“寝耳に水”の話で、今後の混乱が予想される。

■国際政治学者として、「論理的で細密」な論文をあまり書いたことがなかった舛添大臣は、政治家になってからも「論理的で細密」な発言をしたことがありません。そして、総裁選挙の結果が出る前に「麻生幹事長の了解」を錦の御旗にしてしまうという非論理的で粗雑な政治行動に出たわけであります。野党からだけでなく自民党支持者を含めた多くの国民が疑義と反対の意を示していたのに、担当大臣の舛添さんは、ずっと非論理的で乱暴で独善的な説明で「保険制度全体が崩壊する」という理由で末期(後期)高齢者医療制度を正当化していたはずです。

■小泉改革の一環として老人医療の費用を大胆に削減することが決められ、腹痛安倍政権も福田ホイホイ内閣も、それを継承して国民の怨嗟の声に耐えて来たのでした。小泉改革の重要な要素だった末期高齢者医療保険制度だけを抜き出して廃棄などしたら、小泉改革のビジョン全体が崩壊しますぞ!厚労相として「私案」を出すなら年金問題に関するものの方が国民の支持が得られたのではないでしょうか?たとえば、バカ職員が責任を逃れて生き延びる方便でしかない「社保庁解体」という看板の掛け替えこそ、大急ぎで「見直す」べき緊急課題でしょうに?!


舛添氏は、代替案の基本方針として
(1)75歳以上など年齢で区分けする制度にしない
(2)保険料の年金天引きを強制しない
(3)若年層に過度の負担が行かないようにして世代間の反目を助長しない-を提示。
具体的には、現行の「独立保険方式」と、高齢になっても従来の国民健康保険や企業の健康保険に加入し続ける「突き抜け方式」、加入者の年齢や所得に応じて各医療保険間で財政調整を行う「リスク構造調整方式」の3方式を部分的に組み合わせる制度を想定しているという。

■民主党のマニュフェストを「財源の裏付けが無い!」と批判している自民党から、こんなツギハギだらけの誤魔化し「私案」が出て来るとは噴飯ものです。小泉改革では、非情にも露骨に「老人医療費を削る」と明確にその目的が明示されていたのに、「どうして75歳なんだ?」「ぼろぼろの年金から天引きするのか?」と、自民党と公明党が頼りにしている高齢の支持者から怒りの声が上がっていたので、こそこそと(1)と(2)の空手形が作られたのでしょう。取って付けたような(3)は、末期高齢者医療保険制度の見せ掛けの「手直し」でさえ公的保険制度全体が崩壊する危険があることを端無くも白状していますなあ。

去るもの日々に疎し 其の参

2008-09-22 10:02:55 | 日記・雑学
■去る者と言えば、テレビ業界の「地デジ」もアナログ放送との別れと考えれば新しい時代に入ろうとしています。窮屈になった電波を再配分してIT産業を更に大発展させたい人達がいて、全国のテレビ受像機が買い換えられるのを熱望している業界があって、ハイビジョン映像を駆使して視聴率を伸ばしたいテレビ会社があるという具合で、莫大な宣伝費を使って全国民を啓蒙?しているようですが……。ジャニーズ系のタレントと一部で熱狂的なファンが居た「女子アナ」を掻き集めての大宣伝運動を展開していますが、こうした人選自体にも時代とのズレを感じてしまいますなあ。

■高度な技術で鮮明な画像と視聴者が番組に参加する双方向性が得られるのだそうですが、どちらも「不要」と考えている人が案外と多いような気がします。新聞のテレビ欄を眺めながら、「是非ともハイビジョン画面で観たい!」と思う番組は見当たらないし、参加したい番組も無いと思っている人にとっては、「地デジ」移行はそのままテレビ文化との訣別を意味しつつあるようです。


不倫騒動を起こしたフジテレビの渡辺和洋アナウンサー(32)が、レギュラー出演中の3番組を今月いっぱいで降板することになった。木曜と金曜のスポーツコーナーを担当している「めざましテレビ」、水曜担当の「笑っていいとも!」、深夜の通販番組「限定品コラボネーゼ」で、土、日曜担当の「すぽると!」は引き続き出演する。「限定品…」では、山本モナ(32)もレギュラーを務めていたが、不倫騒動で出演を取りやめている。7月末に不倫騒動が週刊誌で報じられ、先月15日には戒告処分を受けていた。同局は「通常のアナウンサーのローテーションによる交代」と説明しているが、降板する3番組はいずれも、女性が主な視聴者ターゲットで、不倫騒動の影響が大きかったとみられる。
9月21日 スポーツニッポン

■フジテレビの渡辺アナウンサーと言われても、すぐに顔と声が思い浮かばない人も多いのでしょうが、従来のアナウンサーとはまったく違う「女子アナ」という不思議な商品を開発して成功したフジテレビは、同じ手法で男子アナウンサーも商品化しようとしたようです。渡辺アナウンサーも何処かの美男子コンテストで優勝したとか……。某週刊誌によると、自分の容姿には異様な自信を持っている人物のようですが、「ああ、このニイちゃんか」と再確認した時に緊張感の無い間抜けな表情でアナウンサーという肩書きが信じられないくらいに下手くそな原稿の読み方をしていた人です。つっかるわ、速度は一定しないわ、息継ぎ場所を間違えるわ、アクセントも怪しげで、そちらの方が気になって読み上げる原稿の内容がさっぱり印象に残らないという、これまでに見られなかった珍しいアナウンサー。

■「不倫騒動」と言われていますが、確かに本人は結婚したばかりですから、奥さんを放り出して女遊びをしている点は「不倫」浮気でしょうが、『週刊朝日』がすっぱ抜いたのはフジテレビの人気?アナウンサーという地位を利用して地方在住のマスコミ志望の女性を変態写真の被写体にして弄んだという、実に恥ずかしい事件のようです。更に間の悪かったのは、フジテレビを代表して北京五輪大会の現地取材を任されていた渡辺アナウンサーは、世界中が注目する北京から衛星放送の電波に乗せて、下手くそな語りと間抜けな顔を何度も日本の視聴者に晒すことになったのでした。

■御本人は熱く!五輪大会をレポートしようと頑張ったのでしょうが、多くの視聴者は「ああ、これがアノ渡辺さんかあ」とレポート内容などそっちのけで変わった性癖について詮索して楽しんだことでしょう。山本モナさんの騒動は、酒好きで上昇志向と性欲が旺盛だという個人的な話だったようですから、彼女を浮気相手にして遊んでいた既婚の男たちは奥さんや社会から責められても仕方がないでしょうが、彼女の方は特別に攻撃される理由は無いような気もしましたが……。まあ、個人的な性癖が原因で「去る者」がいるテレビ業界のお話でした。

■テレビ業界も長期間の不況に苦しんでいて、皆様のNHKや民放テレビから独立して「フリー・アナウンサー」になって荒稼ぎしていた高齢?アナウンサーに支払う高額なギャラに耐えられず、続々と勇退し始めているとも聞きます。やっぱり、アナログ放送の終わりはテレビ時代の終わりの始まりなのではないでしょうか?安上がりの若者番組を横並びに制作してだらだらと放送していれば、誰も見なくなるのは当たり前でしょうし、報道と宣伝を意図的に混同していれば、情報源としての価値も下がります。他人が旅行して旨い物を食って喜んでいる風景や、業界仲間が集まって内輪話で盛り上がっている虚しい笑い声を1人寂しく眺めていてくれる視聴者はどんどん減って行くでしょうなあ。そして、変な妄想を抱かせようと企画された「女子アナ」と、柳の下に二匹目の泥鰌を求めて案出された「男子アナ」は、平成という時代のアダ花として記録されテレビの終焉に花を添えたと歴史的に評価されることになるかも?

去るもの日々に疎し 其の弐

2008-09-22 01:17:45 | 日記・雑学
土俵際で朝青龍が豊ノ島の寄りをこらえて、一気に逆襲した。そのとき、審判長の三保ケ関審判部副部長(元大関増位山)の右手が挙がった。朝青龍の右かかとが俵を割ったと判定された。勝ったと思った朝青龍は、土俵上で不満そうに審判長をにらみつけた。……間近で見ていた三保ケ関審判長は「蛇の目の砂がへこんでいた。負けは負け。おれをにらんでも仕方がない。目の前で見たんだから、ビデオ確認なんてばかなこと言わないでよ」と声を荒らげた。

■しつこく「フライング」を指摘されて、またまた品格問題が再燃するかも知れないと思ったのか、朝青流は割としっかりと左拳を土俵につけていたようです。その証拠に特異の「張り手」が出せず、先を制して有利な形にもなれず、立ち上がった瞬間は棒立ち状態でしたなあ。ちゃんと手を付けば弱い奴、と皆に思われたら最後でしょう。


取組を裁いた立行司、木村庄之助によると、朝青龍は土俵で「残ってるよ」と怒鳴ったという。支度部屋でも怒りは収まらない。左ひじに巻かれたテープを投げ捨てると「ダーッ」と叫んで風呂場へ。まげを結い直す間に「残ってると思ったんだよ。この野郎」と悪態をつき、「出てたの、出てないの。どっちなの」と報道陣に逆取材。国技館を去る際には「ビデオを見てねぇから分かんねぇけど、納得いかねぇ。今の気持ちは真っ白。たまったもんじゃねぇよ」とまくし立てた。……
9月21日 産経新聞

■「横綱の品格」をめぐる大騒動は何処に行ったのやら?何くれとなく応援していたという自称占い師の細木数子さんが、そろそろテレビで遊んで宣伝ついでに荒稼ぎするのも引き時と見たのか、ふっつりとテレビから消えて本業?の占い本を売りまくることにしたそうですが、何とも見事な逃げ足と言うべきでしょうなあ。朝青龍には「逃げ時」を占ってあげなかったのでしょうか?あまり当たらないなど、とかくの評判のある細木占星術ですから、あまり参考にはならないかも知れませんが……。

■勝敗に関する執着は、秘めた闘志となるなら褒められもしましょうが、負けの判定を覆そうと喚き散らして八つ当たりとは、品格どころの話ではなく、単なる傍若無人の乱暴者ですぞ。この人を相撲界に入れたのは誰?教育したのは誰?大ちゃん親方は『週刊朝日』の「日本は大丈夫だ」特集に能天気な作文を寄せていましたが、ピークを過ぎた暴れ坊横綱の悪足掻きと醜態に対処する覚悟と準備は大丈夫なのでしょうか?

■横綱審議委員の内舘さんは、仮病休場・サッカー出場事件の時に、「私の中では既に終わった人」と明確に朝青龍に引導を渡していたのでしたが、営業上の理由か政治的判断かは知れませんが、「終わった」はずの朝青龍は今でも元気で、親族会社を総動員してモンゴル巡業を無理やり大成功させたり、変な写真集を出版したりして気を吐いていたのも変な話でした。このまま休場しないのなら、今場所中に行司や審判に対する暴力パフォーマンスの実況生中継が見られるかも?その時には、また理事長が交代するのでしょうか?

去るもの日々に疎し 其の壱

2008-09-22 01:03:23 | 日記・雑学
■日本の習慣では、卒園式・卒業式など別れと旅立ちの節目は春3月と相場が決まっていますが、地球温暖化で四季の移り変わりが混乱しているからというわけでもないのでしょうが、実りの秋だというのに日本のあちこちで不思議に「去る人」の後姿が目立ちます。世界的な大恐慌やら、大規模な戦乱や核兵器によるテロまで心配されている時に、日本のあちこちで制度疲労や賞味期限切れの現象が起こるのは、いささか心配なことで、十分に育った後進に道を譲るのは年長者の美徳のはずが、何だかんだと強弁して居座り続ける人は、後継者と傀儡とを混同している場合も多いようですなあ。

■後進の継承者が居ないということは、去って行く当事者が担って来た役割の意味が失われていたということにもなりますが、誰でもよいポストというものも世間には多いとか……。諺に言う「去るもの日々に疎し」どころか、去った直後に衆人から忘れ去られる人もいれば、去る前から忘れられてしまう人までいるようですから、何とも非人情な世の中になったものだと秋の虫の音を聞きながら、諸行無常を思うのであります。


朝青龍がまたもやフライング立ち合いで、休場危機を脱出した。大相撲秋場所7日目、前日2敗目を喫し絶体絶命のピンチに立たされたが、激しい左のど輪で難敵・栃乃洋を退けた。だが、立ち合いは4日目の稀勢の里戦同様、左の手つきが不十分。貴乃花審判長は正常との判断を下したが、武蔵川理事長が苦言。取組後、相撲協会に寄せられた抗議電話は70件にも及んだ。……

■どちらかと言うと小兵の朝青龍は、高校時代から抜群の運動神経と闘争心を武器にして勝ち上がって来たそうですが、相撲通の間では「立会いのうまさ」に定評があったとも聞きます。でも、もしかしたら両拳をつかずに一呼吸先に相手に襲い掛かってたいだけではないのか?と抜き打ちドーピング検査の混乱が続く中で新理事長から出された「抜き打ち」のルール遵守通達で、土俵上は大混乱?それならルールを破った者が勝星を稼いで出世していたのか?!


……因縁の栃乃洋戦。激しいのど輪攻めで一蹴し名古屋場所の雪辱を果たしたが、立ち合いは明らかにフライングだった。右手をつくと同時に左手も軽くふりかざしたが、地面と左手には10センチほどの空間があった。支度部屋の朝青龍は「足がついていったし、立ち合いに集中していた。いい相撲だった」と自画自賛。

■陸上競技であろうが水泳であろうが、「フライング」は即失格となるほどの重大事。でも、これまでの相撲に関する報道では、この種の疑惑についての指摘は無かったはずです。勝敗を分ける微妙な土俵際での攻防についてはビデオ映像も参考にして厳密に判定するのに、立会いに関しては武士道に反する「卑怯」なテクニックが常用されていたような気がしますなあ。そんなルーズな環境で育てられた朝青龍ならば、頂点を極めた後になって自分のスタイルを「フライング」呼ばわりされるのは心外でしょうなあ。先場所まで、あれは朝青龍の「技」だったのですから……。


……今場所2度目のフライングに取組後には相撲協会に抗議電話が殺到。約70件の電話の中には貴乃花審判長への苦情も含まれていたという。朝青龍は4日目の稀勢の里戦もフライング立ち合いで連敗を免れているが、審判長はこの日と同じ貴乃花親方だった。……「問題ないです」と断言。続けて「(見解が)統一しているも何も、統一しています。話題が先行していますからお手柔らかに」と言って苦笑いを浮かべた。

■某週刊誌によりますと、貴乃花親方は、北の湖前理事長に大変に可愛がられ(業界用語ではなく)ている特殊な関係にあるそうですから、今回のロシア人力士を血祭りに上げて勃発した内部抗争の影響が若い親方の身近にも迫って来たのかも?


だが、武蔵川理事長は「彼(貴乃花親方)はついたと見たかもしれないが、ばらつきがあってはいけない。素人が座ってるわけじゃないし、黙って座ってるだけなら何もならない」と苦言を呈した。今場所から徹底されている両手をつく立ち合いには行司、審判の判断基準に差があるのも事実。結果的にその混乱が、悩める横綱をアシストしているのも皮肉な話だ。
9月21日 スポーツニッポン

■反北の湖派が主導権を握ってしまえば、親北の湖派だった者は徹底的に弾圧され粛清されてしまう可能性があります。大相撲の世界から「北の海」と「貴乃花」と「朝青龍」の三横綱が忘れ去られていく予兆なのかも知れませんなあ。それにしても、ルールを守ったら勝てない力士を横綱にしていた相撲協会というのは変な組織です。