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旅限無(りょげむ)

歴史・外交・政治・書評・日記・映画

組織防衛! 其の弐

2008-09-10 06:33:15 | 日記・雑学
■ドーピング検査の「国際基準」を無視するばかりか、弁護士を立てて法的に争う構えまで見せるのが、日本の伝統なのか?と、さすがの相撲ファンも呆れ返ったはずです。やっぱり、今年の秋場所だけはボイコットが至当かも?釈放されて公の場所に顔を出した若の鵬は、いろいろな人に「ごめんなさい」を連打したようですが、最後は相撲界に復帰したいと勝手な事を口走ったとか……。大して悪い事をしたとは思っていないらしいですなあ。ロック歌手や反逆型の役者なら、世間に喧嘩を売る姿が返ってファンを熱狂させたりする場合もあるようですが、相撲の力士という地位と職業をまったく理解せずに番付表のランクと給料が上がることだけを考えて来た性根を見せてしまった上は荷物をまとめて祖国に帰るしかないでしょう。まあ、悪役レスラーにでもなって再来日という道もあるにはありますが……。

日本相撲協会は8日に開いた緊急理事会で、ロシア出身力士の一連の大麻問題で辞任した北の湖理事長(55)=本名・小畑敏満=の後任に、理事の互選で武蔵川理事(60)=元横綱・三重ノ海=を選んだ。精密検査で大麻の陽性反応が確定した幕内の露鵬(28)=大嶽部屋=と、十両の白露山(26)=北の湖部屋=の兄弟力士は、いずれも解雇処分となった。露鵬の師匠、大嶽親方(40)=元関脇・貴闘力=は、委員から年寄へ降格処分を受けた。

■解雇された兄弟力士は相当にゴネているとの報道もありますが、ゴネるのが商売の弁護士を付けたのですから始末に負えないことになっても親方は自業自得。理事長から理事に降格した北の湖も、何を考えたのか理事長代行を立てて一時「休職」で切り抜けようとしたとか……。やっぱり理事長も大麻事件を小さな出来事だと思っている節がありますなあ。その前のリンチ殺人事件も、朝青龍のサボタージュも、北の湖にとっては理事長職を下りるほどの大問題ではなかったのでしょう。相撲協会は、実に気味の悪い組織に成長してしまったようですなあ。

■ドーピング検査をした医療機関よりも弟子の言い分を信じる理由は、力士と親方は親子同然だからだそうですが、「子は親の背を見て育つ」とも言いますぞ!親方衆が相撲を食い物にしている姿を右も左も分からない外国人力士に見せて脳裏に刷り込んでしまった結果が、殺人事件・巡業拒否・大麻吸引という不祥事の連鎖を生んだような気がしてなりません。日本人の入門志願者が激減しているのも、相撲協会の古い古い体質が原因なのでしょう。日本の若者に見棄てられ、その原因を考えもせず凶暴そうな外国人を世界の貧困地域から引っ張って来るというのは、絶望的に後ろ向きの考えでしょう。


解雇された両力士は2日、日本相撲協会の再発防止検討委員会(委員長・伊勢ノ海理事=元関脇・藤ノ川)による抜き打ち検査(簡易検査)で大麻の陽性反応を示して発覚。その際、検討委に事情を聴かれ、露鵬が「大麻は(6月の)ロサンゼルス巡業の時に、黒人シンガーから入手した」と告白していたことが、関係者の話で明らかになった。当初は両力士とも使用を否定し続けたが、検討委側から「師匠には報告しないから本当のことを言ってほしい」といわれ、露鵬が告白したという。

■「絶対に吸っていない」という潔白を主張した発言は、外国人力士ゆえの日本語能力が不足していて、正確には「日本国内では大麻を見たことも触ったこともないけれど米国では……」と意味だったようです。そんなプロの詐欺師みたいな言い訳を認めて弁護士まで引っ張り出した親方は社会的地位を失っても仕方がないのではないでしょうか?さらに精密検査の数値からは2日か3日前の吸引が示唆されているのですから、「6月のロス巡業」に話を限定するのも無理があります。

■もしも、ロサンゼルスで大量に買い込んで日本に持ち帰っていたのなら、もっと大きな密輸犯罪へと問題は拡大します。帰国後にも大麻を吸っていたと検査結果に表われているのですから、持ち帰っていないのなら日本の何処かで新たに入手したわけで、入手経路を調べればもっと大きな獲物が掛かるかも?掌を返したように突如として「解雇」処分を決めたのは協会側の勝手な都合で露骨なトカゲの尻尾切りではないのか?と、他の力士たちの検査結果も再確認したらエライことになると親方たちは怖れたのかも知れません。


8日は緊急理事会に先立つ再発防止検討委に、露鵬と白露山が一人ずつ呼ばれ、弁明の機会を与えられた。関係者によると、その際、両力士は改めて潔白を主張。ロス巡業で入手したとの告白も「覚えていない」「日本語が80%しかわからない」などと語った。

■流暢な日本語で「見た事もない」などと潔白を主張していたのに、本当は日本語がよく分からない?でも、「80%」も理解できるなら、今時の日本人よりは日本語が上手そうですなあ。本当に日本語が下手なら、記者会見での発言は一体、誰が仕込んだものだったのか?


緊急理事会ではまず、検討委の大西祥平委員(日本アンチ・ドーピング機構=JADA=専門委員)が、検査機関による精密検査の結果、露鵬は基準値の5倍、白露山は10倍も上回る数値が出たことなどを説明した。

 しかし、北の湖理事長は「弟子の言葉を大事にしたい」と両力士を擁護。自らの進退については「事実が明らかになるまで1年間でも休養する。その間、(理事長)代行を置いてほしい」と要望し、留任の意向を示した。だが、席上、出席者から、露鵬による検討委での「告白」を知らされると、翻意して辞意を表明したという。……。
9月9日 毎日新聞

■最後まで、国際基準の検査結果より、日本語が苦手だという「弟子の言葉」を信じた理事長を戴く日本相撲協会だったようです。ルールや法律など守る気など無いかのようですなあ。組織にとって都合の良いことだけは「ごっつぁんです」と受け入れて、都合の悪いものは無視、次に否定、最後は「法的措置」に訴える。何度も取り沙汰されてはいつの間にやら下火になる「八百長」問題と同じ経路を辿った大麻問題でした。従って「八百長」も現役力士が告白しない限りは絶対に組織としては認めないし対処もしないのでしょうなあ。

組織防衛! 其の弐

2008-09-09 17:06:34 | 日記・雑学
■ドーピング検査の「国際基準」を無視するばかりか、弁護士を立てて法的に争う構えまで見せるのが、日本の伝統なのか?と、さすがの相撲ファンも呆れ返ったはずです。やっぱり、今年の秋場所だけはボイコットが至当かも?釈放されて公の場所に顔を出した若の鵬は、いろいろな人に「ごめんなさい」を連打したようですが、最後は相撲界に復帰したいと勝手な事を口走ったとか……。大して悪い事をしたとは思っていないらしいですなあ。ロック歌手や反逆型の役者なら、世間に喧嘩を売る姿が返ってファンを熱狂させたりする場合もあるようですが、相撲の力士という地位と職業をまったく理解せずに番付表のランクと給料が上がることだけを考えて来た性根を見せてしまった上は荷物をまとめて祖国に帰るしかないでしょう。まあ、悪役レスラーにでもなって再来日という道もあるにはありますが……。

日本相撲協会は8日に開いた緊急理事会で、ロシア出身力士の一連の大麻問題で辞任した北の湖理事長(55)=本名・小畑敏満=の後任に、理事の互選で武蔵川理事(60)=元横綱・三重ノ海=を選んだ。精密検査で大麻の陽性反応が確定した幕内の露鵬(28)=大嶽部屋=と、十両の白露山(26)=北の湖部屋=の兄弟力士は、いずれも解雇処分となった。露鵬の師匠、大嶽親方(40)=元関脇・貴闘力=は、委員から年寄へ降格処分を受けた。

■解雇された兄弟力士は相当にゴネているとの報道もありますが、ゴネるのが商売の弁護士を付けたのですから始末に負えないことになっても親方は自業自得。理事長から理事に降格した北の湖も、何を考えたのか理事長代行を立てて一時「休職」で切り抜けようとしたとか……。やっぱり理事長も大麻事件を小さな出来事だと思っている節がありますなあ。その前のリンチ殺人事件も、朝青龍のサボタージュも、北の湖にとっては理事長職を下りるほどの大問題ではなかったのでしょう。相撲協会は、実に気味の悪い組織に成長してしまったようですなあ。

■ドーピング検査をした医療機関よりも弟子の言い分を信じる理由は、力士と親方は親子同然だからだそうですが、「子は親の背を見て育つ」とも言いますぞ!親方衆が相撲を食い物にしている姿を右も左も分からない外国人力士に見せて脳裏に刷り込んでしまった結果が、殺人事件・巡業拒否・大麻吸引という不祥事の連鎖を生んだような気がしてなりません。日本人の入門志願者が激減しているのも、相撲協会の古い古い体質が原因なのでしょう。日本の若者に見棄てられ、その原因を考えもせず凶暴そうな外国人を世界の貧困地域から引っ張って来るというのは、絶望的に後ろ向きの考えでしょう。


解雇された両力士は2日、日本相撲協会の再発防止検討委員会(委員長・伊勢ノ海理事=元関脇・藤ノ川)による抜き打ち検査(簡易検査)で大麻の陽性反応を示して発覚。その際、検討委に事情を聴かれ、露鵬が「大麻は(6月の)ロサンゼルス巡業の時に、黒人シンガーから入手した」と告白していたことが、関係者の話で明らかになった。当初は両力士とも使用を否定し続けたが、検討委側から「師匠には報告しないから本当のことを言ってほしい」といわれ、露鵬が告白したという。

■「絶対に吸っていない」という潔白を主張した発言は、外国人力士ゆえの日本語能力が不足していて、正確には「日本国内では大麻を見たことも触ったこともないけれど米国では……」と意味だったようです。そんなプロの詐欺師みたいな言い訳を認めて弁護士まで引っ張り出した親方は社会的地位を失っても仕方がないのではないでしょうか?さらに精密検査の数値からは2日か3日前の吸引が示唆されているのですから、「6月のロス巡業」に話を限定するのも無理があります。

■もしも、ロサンゼルスで大量に買い込んで日本に持ち帰っていたのなら、もっと大きな問題ですからなあ。帰国後に日本の何処かで入手して吸っていたと検査結果に表われているのですから、掌を返したように突如として「解雇」処分を決めたのは協会側の勝手な都合で露骨なトカゲの尻尾切りではないのか?

組織防衛! 其の壱

2008-09-09 12:37:10 | 日記・雑学
■軍事と外交に関しては、日本国の「防衛」は甚だ心細いものがありますが、国内の組織、特に中途半端に高齢化が進んでいる風通しの悪い場所に生き残っている組織の防衛力は凄まじいものがあります。この中途半端な初老パワーを、経済成長や国益が左右される問題の解決にも何とか応用できないか?と考えてしまうほどです。終戦記念日から間もなく一月になりますが、先の戦争をあれこれと考える時、長過ぎた平和な時代に慣れすぎて、国民からも「昭和の軍隊」と馬鹿にされる呑気で気楽な組織に変質していた大日本帝国の陸海軍が、自らの組織を戦時体制に変えることが出来ないままに開戦し、緒戦の大勝利に酔って後先を考えずに戦線を延ばし戦域をどんどん拡大し続けた揚句に、どこまで本気か分からない「本土決戦」まで考えねばならなくなって崩壊して行った歴史を再確認したばかりだったのに……。

■相撲協会、教育委員会、そして自由民主党と、今の日本で存亡の危機に立たされ、毎日毎日、マスコミに玩具にされている三つの組織が右往左往している醜態を見るにつけ、昔の軍部と変わらない行動原理が思い出されるのであります。偶然にも同じ日に「処分」を発表した二つの組織が、日本の現状と近未来の姿を教えてくれているのかも知れません。一つは首都の東京にある公益法人で、もう一つはずっと西の九州にある地方自治体の組織ですが、いろいろな共通点がありますなあ。
9

日本相撲協会の北の湖理事長は8日、ロシア出身の力士が検査で大麻の陽性反応を示したことなどの責任をとって辞任した。幕内の露鵬と十両の白露山が先週、専門機関が行った検査でも大麻の陽性反応を示していたのを受け、国内では同理事長の去就などをめぐる報道が過熱していた。北の湖理事長は、理事会終了後に行われた記者会見で、相撲協会とファンに迷惑をかけたために理事長を辞任したと述べた。兄弟力士の露鵬と白露山は大麻の使用を否定しているが、関係者によると2人とも相撲協会から解雇された。
9月8日 ロイター

■この種のニュースを知るには、「伝統」だの「国技」だの、激しく情緒に訴える文言に縛られない外電が最も便利で。右往左往しながら放送された夕方のテレビ・ニュースを観ていましたら、東京相撲記者クラブの会友、元NHKアナウンサーの 杉山邦博氏が、「明日から相撲協会が変わる」などといううわ言みたいな夢を語っていたようです。所詮は興行商売の相撲ですから、急転直下であれこれと処分が決まったのも「秋場所が近い!」という一点で有象無象の思惑がまとまったのでしょう。その証拠に悪名高い「記者クラブ」所属で半国営放送局の出身と言う「組織」を知り抜いている杉山さんは、「この秋場所に来て下さるのが本当の相撲ファン!そのファンを心からお迎えする相撲協会になって欲しい」と、NHK丸出しの泣かせるまとめ方をしていたようですなあ。

■しかし、本当の相撲ファンなら、連続する不祥事に心底から怒って今度こそ「国技」に生まれ変わるように、秋場所の初日に莫大な受信料を投入しているNHKが真っ青になるような閑古鳥の大合唱を工作するべきではないでしょうか?「満員御礼」の札しか用意していないような甘ったれた「組織」に、「空席反省」とか「来客懇願」などの恥ずかしい札を用意させるくらいのショックを与えないと、相撲協会は変わらないのではないでしょうか?昨日まで自分の口から吐き出し続けた暴言をコロッと忘れた振りをして、「陽性反応が出た時から辞任を考えていた」などと、白々しい事を言う北の湖理事長の姿は大相撲の終わりを証明しているようなものです。

■理事長を辞任しても「理事の地位があるから、これからも頑張ります」などと能天気なことを言っているようですが、理事長を辞任したら理事も親方も辞めて、それから好きなだけサウナでも梯子して「雲隠れ」すれば良さそうなものなのですが……。熱烈な相撲ファンなら、今度こそ涙を堪えて「ボイコット」の一手しかないでしょう。相撲を応援するなどと甘やかすと、相撲を食い潰している相撲協会が大喜びするだけではないでしょうか?相撲文化と相撲協会とをきっちり分けて考えないと、またまた相撲協会が相撲を人質に取って組織防衛を画策するに違いありません。相撲ファンも高齢化していて相撲文化の将来は非常に暗いのですが、相撲ファンは決して相撲協会のファンではありませんからなあ。

兵(レスラ-)どもが夢の跡 

2008-09-01 22:25:28 | 日記・雑学
■何がどうして、誰の責任で誰も観ない深夜枠にプロレス中継が押しやられたのかは存じませんが、プロレスラーが参議院議員になった時点でプロレスの「夢物語」は終わっていたような気がします。1960年代、日本中の貧乏人が無理に無理を重ねて性能の悪いテレビジョンを購入したのは、美智子様ブームと東京五輪の熱気ばかりとは限りません。本当は「プロレスが観たい!」という切実な需要が有ったような気がしますなあ。何となく当時の思い出がある者からしますと、ビデオ機器が日本中に普及する時のスケベ・ビデオの魅力などより遥かに高くて大きな波だったような気がします。

■何せ家族全員、御近所も大集合して力道山を応援したのですからなあ。力道山の国籍やら関取時代の差別問題などは、当時のマスコミは金輪際報道していませんでしたから、日本最強の男は力道山で、それを毎週実証したのが世界最強を実感させる恐るべき米国レスラー軍団でした。神話の域に入っているルー・テーズは別扱いするにしても、愛弟子のジャイアント馬場さんに受け渡された強敵たちは白黒テレビを通して観ても本当に怖かった!脳内出血で死者が出たと聞いても「それは当然だ」と何となく日本中が納得するほどの大人気でした。

■戦後の日本で政治的教育的に禁句扱いになっていた「鬼畜米英」のスローガンを怨念と共に解放したのがプロレスだったのでした。力道山も大木金太郎さんも、皆が日本軍!として憎っくき巨大な白人を叩きのめしてくれるのを涙を流して喜んだのが昭和30年代の日本人でしたなあ。これから地上デジタル放送が普及したら、やっと実現するのが「双方向性」技術なのだそうですが、昭和30年代から40年代にかけて、日本のテレビは間違いなく「双方向性」を実感させておりましたぞ!悪役レスラーがテレビカメラに映り易いように狂気を隠し持っていた時、日本中のテレビ受像機には絶叫と唾が投げ付けられていましたし、数々の反則技に耐え抜いた後の力道山・馬場さんの空手チョップが炸裂する時には、これまた全国の茶の間からは一斉に掛け声がかかっていたのでした。血染めの逆転フォール勝ちともなれば、日本中からスペルも分からないのに「ワン、ツー、スリー、万歳!」の声が揚がったものです。


「殺人狂」の異名を持ったキラー・コワルスキーさん(81)が8月30日午前2時50分、米ボストンの病院で死去した。同8日に心臓発作で緊急入院、意識を回復しないまま息を引き取った。現役時代は2メートルを超す身長と迫力あるマスクで、悪役として活躍。59年6月にはニードロップで相手の耳をそぐ事件も起こし、ヒールとしての名を高めた。

■キラー・コワルスキーのお蔭で梶原一騎さんを筆頭に、どれほど多くのライターたちがお世話になったことでしょう。耳削ぎニードロップの逸話を文章やらイラストやらで繰り返し取り上げて稼いだ人は数知れないはずです。冷静に考えればロープ最上段から馬鹿でかいレスラーが全体重を膝小僧に掛けて、鍛えようのない耳の上に落下すれば当たり所が悪かったらポロリと切り落とされるのは当たり前の「事故」なのですが、コワルスキーの表情にはそんな訳知り顔の解説を絶対に受け付けない凄みがありました。


63年3月には初来日し、日本プロレスのワールドリーグ戦に出場。決勝戦で故力道山に敗れたものの、激闘を繰り広げた。故ジャイアント馬場、アントニオ猪木とも名勝負を展開した。77年にレスラー生活に別れを告げ、プロレス学校を開校。現WWEロー世界王者トリプルHらを育てた名伯楽でもあった。
9月1日 日刊スポーツ

■観客に「嗚呼。もう駄目だ」と思わせる文字通りの必殺技が輝いていた頃のプロレスは本当に面白かった!同じキラーでも、キラー・カールコックスのブレンバスターの美しさと恐ろしさはもう観られませんし、ザ・デストロイヤーの四の字地獄固め、人間発電所(本当は発電機)サンマルチのバックブリーカー、(九州地方では放送コードが問題だった)ボボ・ブラジルの必殺頭突きココバットなどなど、小さなテレビ画面で見ても恐ろしいものでしたなあ。それに対抗する力道山の(反則ではない)空手チョップ!直弟子ジャイアント馬場の16文キックに椰子の実割り、今なら放送禁止になるキム・イル大木金太郎の原爆頭突きに、何故か毎週決まる吉村道明の血染めの回転海老固め!切がありませんなあ。

■個人的にはアントニオ猪木さんの「卍固め」を悪餓鬼仲間で実際に試してみた瞬間から、プロレス熱がさっと冷めてしまったような記憶がありますが……。その後のプロレス界は夢を失ったまま漂流し続けて、とうとう深夜の低俗お笑い番組と同じ扱いを受けるようになっているとか……。昔の名人・怪人・超人たちが魅せた必殺技を濫発するような大味な格闘には付き合えないのは『筋肉マン』の価値がさっぱり分からない世代のギャップが原因なのかも知れませんなあ。

■嗚呼、その名を聞いただけで緊張したキラー・コワルスキーのご冥福をお祈り申し上げます。
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平城京の怪

2008-03-02 21:13:31 | 日記・雑学
■一部では地鳴りのように非難の声が上がっていた奈良県のイベント用マスコット・キャラクターがいよいよ導火線が燃え尽きて爆弾に点火したようです。彦根城のひ弱な大魔神みたいな「ひこニャン」だろうが、頭に鹿の角を生やした半裸の一休さんだろうと、北京五輪の牽強付会・コジツケ・単調・愛嬌が無い、何よりも「何処かで見たぞ」キャラクター軍団!に比べれば、めくじら立てて怒るほどの事もないような気もするのですが……。でも、仏教がモチーフになっているそうなので、一応、小さな記事を書きとめておこうかと思います。

奈良県で2010年に開かれる平城遷都1300年祭のマスコットキャラクターに対し、「かわいくない」など批判的な声が相次ぎ、1日には市民が白紙撤回を求める活動を始めた。国宝・彦根城築城400年祭の「ひこにゃん」(滋賀県彦根市)、のじぎく兵庫国体の「はばタン」(兵庫県)の例など、キャラクターの人気が事業の盛り上がりを大きく左右しており、主催者も対応に苦慮しそうだ。

■わざわざマスコット・キャラクターを作らねばならない理由自体が分かりません。まさかとは思いますが、平城京と言えば全国を仏教(『華厳経』の教えに基づいて)ネットワーク化しようとした聖武天皇の国分寺・国分尼寺の建造という歴史がありますから、足りないのか余っているのか、さっぱり分からない道路特定財源の一部でも流れ込んではいまいか?と、そちらの方が気になる昨今であります。何でも「道」にコジつけられるなら、素人には分からない驚天動地の「連想」「駄洒落」を駆使してガソリン代に上乗せされた特定財源が湯水の如く使われているそうですからなあ。


1300年祭は世界遺産の平城宮跡(奈良市)を主会場に季節ごとのイベントを開く計画で、総事業費約100億円。キャラクターは、県などで作る平城遷都1300年記念事業協会の選定委員が、デザインの専門家12人の計21案から選んだ。シカの角を生やした童子のイメージで、東京芸術大大学院教授の彫刻家、籔内佐斗司(さとし)さんの作品。著作権は500万円で買い取った。

■東京芸大と言えば、唐招提寺に見事な障壁画を納めた大先生が居られるわけで、500万円也を支払ってもらっても、こんな形で薮内教授の名前が晒し物になるのは如何なものでしょう?最近では、日本文化の代表格としてアニメやオタク文化が注目されているので、東京芸大の教授もアニメ風に工夫したのかも知れませんなあ。まあ、アニメ作品の『一休さん』を想像してしまう人も多いとは思いますが、一休さんは奈良よりも京都にユカリの深い方ですから、奈良のイベントには向きません。それにしても「デザイン専門家12人」衆がどんな作品で応募したのやら……。数字を見ると複数の作品を提出した方もおられるようですが……。話の筋から判断しますと、作った人より「県などで作る選定委員」という怪しい集団の方に問題が有りそうですなあ。、


先月12日に公表し、愛称を募集中。約2週間で2000件を超える応募があった半面、ホームページなどを通じて約200件の批判意見が寄せられた。「仏に角を生やすなんて侮辱だ」「一般公募で再検討を」などが多いという。……協会の杉田憲英総務部長は「大切なのは事業で何をするか。現時点では変えるつもりはない」と話している。……。
3月2日 毎日新聞

■まことに不謹慎ながら、これはこれで21世紀に開催された歴史的イベントで使われた「珍品」として、奈良県ばかりでなく日本の文化史に残しても良いかも知れませんぞ。顰蹙・爆笑・冷笑・嘲笑・憤怒・義憤などなど、芸術作品に対する鑑賞者の感想は自由ですから、中には感動!感激!感涙!衝撃!微笑!救済!清浄感!などなど、好感する人も居るかも?2週間で2000人もの人が、この作品に付ける愛称を考えたというのも驚きですが、最近は公募や懸賞のマニアも随分と増えたそうで……。否!平城京1300年という一期一会の厳粛なイベントに、小遣い稼ぎの応募者など居ようはずもありません。と思いたい。

■税金を使って出来てしまったものなら、そのまま通して予定通りに売れないグッズを大量に作り、ポスターやパンフレット類にも計画通りに印刷し、その他の広報にもどんどん使えば良いのではないでしょうか?どんな作品であろうとも、デザイン・キャラクターに惹き付けられて奈良時代を思い出すような人はほとんど居ないでしょうし、大金をかけて復元した城門やら、昔通りに佇む神社仏閣を再訪しようと思う人達は、何が何だか分からない意味不明のキャラクターが有ろうが無かろうが、奈良に足を運ぶでしょう。

■まあ、出来れば「ひこニャン」を真似てうろうろしては欲しくないですが……。でも、本当にあのキャラクターで着ぐるみを作ってイベント会場を歩き回る計画なのでしょうか?あまりしつこく撮影フレームに割り込もうとすると事件が起こるかも知れませんぞ。護法童子の姿をしているキャラクターに罰当たりな事をするのは宜しくありませんなあ。続報で、他の「20作品」と2000件の愛称応募作品が発表されるのを待つとしましょうか……。ちょっと悪趣味ではありますが……。

■あおによし「奈良の都」は遠くなったというお話のようですなあ。どうせ平城京「遷都1300年」のイベントなら、浄財を集めて焼失した東大寺の仏塔を復元してしまうとか、大仏様を特殊フィルムで包み込んで完成当時の「キラキラし」のお姿を再現するとか……。いろいろとアイデアは有ったはずなのに、残念なことです。

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日本の非人情 

2008-02-19 22:55:31 | 日記・雑学
■「情けは人のためならず」という諺が、「そんなの関係ネェ」の意味に誤解されていると阿久悠さんが呆れて悲しんだコラムを書いたのは20年も前だったでしょうか?徒党を組まないと何も出来ない馬鹿ガキが、夜な夜な悪さをする前に小島某の真似をして「そんの関係ネェ」と気合を入れて出掛けていたという情けない事件が報道されたのは先月だったでしょうか?

■大昔の「日中友好」とバブル崩壊後の価格破壊、その後に続いた小泉改革時代の結果、世界中の海や森を荒らして食材を掻き集め、チャイナやタイで加工冷凍して日本国内に持ち込んだら「チン!」して皿に盛るだけの商売が大繁盛?それほど簡単な商売ではないのでしょうが、イチコロ餃子が見つかるには危なく命を失うような大事件が起きる必要が有ったことだけは確かです。

■「惻隠の情」という言葉もありますが、何故か絶大な権力や莫大な財産を持っているような人が自業自得で失脚したような時だけに使われるようになってから、随分と長い時間が経過したような気がします。年金制度をぼろぼろにしながらチューチューと甘苦い汁を吸い尽くした爺様達や、道路、道路と選挙の餌に騒いで偉くなった人、その隣にはダムだ!新幹線だ!農道だ!空港だ!と笛や太鼓で踊ったエライ人もたくさん居まして、その回りには何故か黒山の人だかり……。祭りの後には変な高齢者社会と莫大な借金が残っただけではなく、道路もダムも空港も、維持管理費が求められているわけで、その「維持」する対象がエライ人の優雅な老後やエライ人の子分たちを養う費用も含まれているとか……。

■強い者は妙に大事にされて、本当に弱い立場で頑張っている人が虐げられる世相は悲しいと思います。ハワイ帰りのイージス艦が房総沖で漁船と衝突したとマスコミは大騒ぎしていますが、防衛省と民間人との衝突だと大騒ぎしているのが大きな正義を叫んでいることになると思っているのでしょうか?漁場がどんどん縮小しているのは日本列島がやせ衰えているからでしょうし、原油の高騰で漁師の皆さんは無理を重ねて働いているでしょう。そこに不祥事続きの防衛省の軍艦が遠路はるばるハワイから帰って来た起こした事故……。各マスコミは莫大な費用を使ってわいわい騒ぎ出していますが、限られた紙面や放送時間枠を埋め尽くしている間に、どんどん大事な話が押し流されて忘れられて行くようです。


鳥取県立の鳥取盲学校と鳥取聾学校で給食にナメクジやハエなどの異物混入が相次いでいたことが分かり、県は19日、食品衛生法に基づき、給食を納入していた仕出し店に文書で改善指導した。健康被害はなかった。……仕出し店は鳥取市の「花房園」。昨年4月から今月、小松菜にナメクジが付いていたりシチューに小さなハエが入っていたほか、布の切れ端などの異物混入が計22件あった。腐ったミカンやトマトが納入された日もあった。……県は18日、花房園を立ち入り調査。冷凍庫の清掃が不十分で、調理者がマスクをしていないなど衛生管理に問題があることを確認した。……
2008年2月19 産経ニュース

■小さな小さな事件として扱われても仕方が無いのでしょうが、絶対に食い物にしては行けない相手を食い物にしている日本人が棲息しているのは、本当に遣り切れない事です。小泉総理が残した「聖域なき構造改革」が、いつの間にやら福祉予算にも殴り込みを掛けて来まして、確かにふざけるな!と言いたくなるような悪質な寄生虫を除去する必要は有るにしろ、決して贅沢なことを求めているわけではない弱い立場の人を見棄てる非人情な数合わせがあちこちで起こっているとか……。言いたくはありませんが、目が見える人なら激怒するに決まっている料理、耳が聞こえる人なら我慢が出来ない音や発言……障害がある人と無い人との間に、善悪の区別は無いはずなのに、こういう商売をして平気で生きている人が居るのですなあ。

■自分が食いたくもない、喰えない物を「商品」として市場に送り出すような日本人があちこちに居るのなら、隣の危なっかしい国を責めるわけにも行かなくなります。便利で安い、でもちょっと危ない冷凍食品が日本中に溢れている現実を知ろうともせずに過ごしている間に、たまたま大当たり?が出てしまったからと大騒ぎしてみても、この種の怒りは直ぐに冷めて飽きられ、あっさりと忘れられてしまうのではないでしょうか?

■世の中では意味も分からずチョコレートを売り買いするだけの一日になってしまった「バレンタインデー」に、雪祭りが賑わった北の札幌から絶句するような事件の報道が有りました。


札幌市内の食堂で働いていた知的障害者4人が、給与を支払われなかったうえ、障害者年金を横領されたとして、食堂経営会社の「商事洋光」などを相手取り、約4500万円の損害賠償を求める訴えを13日、札幌地裁に起こした。……35~51歳の女性3人と32歳の男性。訴えられたのは同社のほか、障害者支援団体の「札幌市知的障害者職親会」北門信金。……4人は昨年までの13~30年間、商事洋光が経営する札幌市白石区の「三丁目食堂」に住み込みで勤務。1日12時間以上働き、休日は月に2日……1989年以降、給与を一度も受け取っておらず、総額は約6600万円に上るという。

■既に、この三丁目の夕陽みたいな名前の食堂を経営していた鬼オバサンは行方不明になっているそうです。年数も金額も、信じられないような大きさですが、何かが麻痺してしまった空間では、時間は歪んで爛(ただ)れたままに流れていたのかも知れません。通常の年金制度も最初から詐欺同然の設計で始まり、先送りと誤魔化しと隠蔽を続けながら天下りと無駄遣いだけはきっちりと続けるような日本国ですから、この程度の事が発覚したところで、血の涙を流して激怒する政治家も居ないのでしょうし、厚労省や地方自治体の役人の中にも怒りの涙を流すような人は居ないのでしょうなあ。前政権は「愛国心」を教育に押し込もうとしていたようですが、副教材には、是非ともこういう話を採用して欲しいものですなあ。何が「美しい国」なのか?を生徒達が考えるのは大事なことですから……。


住み込みの寮は同食堂の2階などにあり、職親会が運営していた。また、同社は99年、4人の障害者年金の振込先として4人名義の口座を北門信金に開設。以降、無断で全額計約2600円を引き出したという。食堂は昨年11月ごろに営業を停止し、商事洋光の経営者らは現在、連絡が取れない状態。同社は89年から職親会に加盟していた。職親会は「(障害者に適切に対応していると)商事洋光を信用していた。今後の対応は訴状をよく読んで検討する」とし、北門信金は「訴状を見ていないのでコメントできない」としている。
2月14日 北海道新聞

■市役所・職親会・家主・経営者、悪質の度合いに差は有っても、福祉を食い物にしてノウノウと生きていた事には変わりはないようです。まだ、被害者の家族の声が出て来ていませんが、深い闇が隠れているような気がします。変な話ですが、1人の弱者を助けるという名目で、福祉予算を食い散らかす元気で欲深で鈍感な人がたくさん居るような印象です。

■海の向こうの米国では、ご先祖様が「奴隷」商品として輸入されたらしい?若き政治家が大統領になるかも知れないとか……。まさか、当選した後で福井県の小浜市を訪問したりするイベントの中で、「奴隷解放」のメッセージを持って札幌市を訪問したい!などと言われるのではないでしょうな?!

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雪には注意

2008-02-06 07:52:33 | 日記・雑学
 ■スキー場で雪崩が続いて嫌な感じでしたが、広島県境のスノーボード7人衆は無事だったそうで、ちょっと好い気分になりました。夏の海と冬の山は、数多くのスポーツとレジャーの舞台になったとは言っても、自然の恐ろしさと人間の弱さと愚かさと我々に教え続けているのでしょうなあ。地球規模の気候変動が起こっているというのに、テレビや新聞の天気図は日本列島限定版で、大陸や東南アジアとの関係がなかなか見えない仕組みになっているようです。
 
■バックアップ体制に不安がある気象衛星からの映像ならば、太平洋の西半分と大陸部のシベリアから東南アジア島嶼部までも網羅しているので非常に便利なのですが、台風シーズンがらいにしか活用されていないような気がします。海や山のレジャーに関連する気象情報に敏感になる事と、地球規模で起こっている異変に反応する感覚は共通していると思うのですが……。


2008年2月4日、中国南部広東省にある広州白雲空港では「春運」(旧正月の特別輸送体制)12日目を迎えた3日までに、「旅客の激しい苦情」によるフライトディレイ(遅延)が146件も発生していたことが分かった。……今年の「春運」は歴史的な大寒波により広い範囲でフライトディレイやキャンセルが相次ぎ、旧正月(春節)の帰省客は大変な不便を強いられている。しびれを切らした客がカウンターや搭乗口で、係員を激しく責め立てる姿も珍しい光景ではない。ところがこうした「激しい苦情行為」が新たな遅延を招くという悪循環に陥っているというのだ。

■現代社会において「最速」を売り物にしている飛行機ですから、同じ目的地に鉄道の方が早く到着するとか、長距離バスの方が早い、あるいは料金を気にしないならタクシーを飛ばした方が……という具合に「速さ」を失った飛行機は、乗客が空港という実に不便な場所に足止めされるので不快感とストレスが極度に高まります。ただでさえ、ぶっきら棒で愛想の無い対応が目立つチャイナの交通機関ですから、それに対応する利用客の「激しい苦情」というのは世界でも珍しい激しいものになります。

■今回は豪雪という天災が原因なのですが、おそらく「物の言い方」や態度、そして「情報伝達」と「対応策」がダメなのでしょうなあ。国際線なら航空会社が責任を持って宿泊施設や食事を提供することになっていますが、国内便となると来るか来ないか分からない飛行機を待合室でじっと待つか、諦めてキャンセルして空港を去るかの二者択一ですからなあ。乗って飛べば速い飛行機ですから、諦めるタイミングが実に難しい!


気象部門の予報によると、2月4日と5日には、新彊ウイグル自治区の南部、青海省南東部、湖北省北部や河南省南西部で中程度の雪、中には大雪になる地域もあるという。白雲空港の利用客にも何らかの影響が出るのは必至のようだ。白雲空港では「フライトが更に遅れますので、激しい苦情行為はご遠慮下さい」と利用客に呼び掛けていくとしている。
2月5日 Record China

■新疆と青海省まで降雪と積雪が続くとなると、牧畜業に大きな被害が出る心配があります。10年ほど前にも大雪が降って、枯れた牧草を掘り出せずに家畜が100万頭以上も餓死したことがありました。五輪大会の前に食糧危機が起こったらどうしましょう?チャイナは既に大量に食糧を輸入しているのですから、国内の農業が打撃を受けると更に輸入量が増えて世界中の肉や穀物の値段を押し上げることになる事まで、気象情報から考えておかねばならない時代であります。
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あとは野となれ山となれ その六

2008-02-01 12:41:06 | 日記・雑学
■国会では社保庁問題を放り出して、「ガソリン国会」と称して国民を落胆させるようなドタバタ芝居を始めているようです。変な具合に復活した相撲人気と大阪府知事選挙などが注目されている間の出来事ですが、そうした騒ぎを上手に煙幕として使って皆様NHKは会長交代人事を行っていました。

NHK会長に就任した福地茂雄元アサヒビール社長は25日午前、就任に当たって職員に訓示した。福地新会長は報道局記者らによる株のインサイダー取引疑惑に関し「断じて許されないことだ。NHKはがけっ縁に立っている」と危機感を表明し、「コンプライアンス(法令順守)を組織風土とし、視聴者の信頼回復に努力しよう」と呼び掛けた。……信頼回復には番組や報道の強化が不可欠だとし、「質を低下させるようなコストカットはしない」と述べた。また受信料値下げとコスト削減が焦点の次期経営計画に関しては、「縮小再生産では企業は存続できない。経営資源を既存分野から引き出すことが改革だ」と強調し、行き過ぎたリストラを控える考えを示した。
1月25日 時事通信

■要するに、当面は何をやるのかさっぱり分からない会長の交代劇です。『週刊新潮』1月31日号には、インサイダー事件が人事抗争に利用されていたという呆れ果てた内部情報が暴露されています。NHKの不良職員がインサイダー取引で小銭?を稼いだのは昨年3月8日のことでしたが、「昨年12月には証券取引等監視委員会からNHK首脳部には連絡が入っていた」という話です。何でも、NHKの三馬鹿大将とは別に、同じインサイダー取引を行ったとして「カッパ社と同業会社の元会長」が割り出されていて、昨年の11月段階で金融庁に告発済み!なのだそうです。では、NHK上層部は12月から謝罪会見までの2箇月間に何をしていたのかと言いますと、怪しげな政治家も動かして「NHK内部で自主的に対応」することで監視委員会と話が付いていたのだそうです。

■事件自体を隠蔽して誤魔化してしまおう、という考えだったようですが、NHK生え抜きの橋本会長の続投が不可能となった段階で、アホな上層部は新会長への「脅し」ネタに使おうと思ったとか……。つまり、新会長の就任早々にこの事件が公表されれば、新体制に向けて動き出す勢いを止められる、との悪巧みを画策したのは報道担当の石村英二郎、コンプライアンス担当の畠山博治、その他、報道局長、政治部長、編集主幹などの名前と肩書きが出ているようです。石村・畠山両氏は既に辞任してしまってすべては闇の中……。

■そもそも無名だった橋本会長が登場したのは、非常に有名だった海老沢元会長の辞任を受けて、恐らくは海老沢「院政」を布く為の強行人事だったと言われたものです。新会長の就任でどれほどの影響力を残せるかは分かりませんが、その海老沢元会長は横綱審議委員会の会長として、まるで我が事のように「朝青龍復活!」に感動している様子です。


大相撲の横綱審議委員会(横審)が28日、東京・両国国技館で行われ、海老沢勝二委員長(元NHK会長)は、3場所ぶりに出場した初場所で優勝を争い、13勝2敗だった横綱朝青龍(27)について、横綱の面目は保ったと評価した。5年半ぶりとなる千秋楽での横綱相星決戦で高視聴率を得たことなど場所を盛り上げたとし、春場所(3月9日初日、大阪府立体育会館)へ期待を寄せた。……

■横綱の「品格」問題は何処かに吹き飛んだらしく、やっぱり「視聴率」が一番大切なのですなあ。純粋に白鵬の3連覇優勝を喜んでいる視聴者と、朝青龍の「敗北を祝っている」視聴者と、一体、どちらが多いのでしょう?どんなに不名誉な不祥事が起ころうと「視聴率」さえ取れれば好いのなら、横綱審議委員会は即刻「視聴率対策委員会」に看板を変えねばなりませんぞ。まったく目立たなかった橋本会長は、海老沢会長復活までの「当て馬」とさえ言われた事を思い出しますなあ。


“みそぎの土俵”ともいわれた朝青龍について、委員会終了後、海老沢委員長は真っ先に評価した。「(復帰場所で)どういう相撲を取るか、どういう態度で土俵に上がるか注目された。そこで東西横綱の相星決戦で盛り上がった。次の春場所に引き継がれることに期待しましょうと、委員が一致した」……「朝青龍は13勝2敗で、横綱の面目を保った。使命を果たしたと評価した。負けず嫌いで集中力があり、問題に対する意地もあり、私は必ずや優勝争いに絡んでくると思っていた」と期待を寄せていたことも明かした。

■「絡んでくると思っていた」などと、海老沢委員長までも「占い師」になってしまったようです。長らく休んでいた朝青龍に手も無く捻られていた13人の力士の方はどうなのでしょう?朝青龍は確かに弱い横綱ではありませんが、それ以上に大関以下の力士が弱過ぎる!ことに危機感を持たない委員長はどうかしています。


……千秋楽結びの一番の視聴率は瞬間最高で34.1%と高い数字をマーク。「数字も委員会の中で出た。関心の高さだと思う」と“朝青龍効果”のデータを示した。石橋義夫前委員長も「朝青龍はよくやった。(千秋楽は)歴史に残る取組だったと思う。態度についての話は出なかった」と絶賛した。……
1月29日 サンケイスポーツ

■そんなに視聴率と世間の注目が大事なら、来場所前にも不祥事が起きたら大喜びしそうな委員の意見のようですなあ。急に注目を浴びたハンドボールみたいに、疑惑の審判事件でも起こすのでしょうか?悪い冗談はさて措いても、元親方の逮捕と八百長報道に関する裁判沙汰と、その方面の話題には事欠かない相撲界ですから、新たな朝青龍スキャンダルなど起こさなくても、十分に世間の顰蹙と関心は買えるでしょう。来場所に朝青龍の優勝姿を見たいと思っている視聴者がどれほど居るのか?大関の誰かが優勝するかも知れないと期待しているファンがどれほど居るのか?そういう話題は横審の場では出なかったようですなあ。

■朝青龍の復活?をはしゃいでいる海老沢元NHK会長ですが、自分がNHKで復活するまでの繋ぎ役だったらしい橋本会長には、何か言葉をかけてあげたのでしょうか?
 
橋本元一会長は24日、NHK内で報道陣の質問に対し「いろいろな課題を掲げて改革をこつこつと積み上げ、信頼回復や不正経理をなくすことでは成果があったと思うが、倫理観や意識改革は徹底できなかったのかもしれない」と語り、職員のインサイダー株取引疑惑で去ることへの無念をにじませた。……「大変な時代を乗り越えてきたが、まだまだ力不足な部分もあった」と自らの責任を認めた。その上で「健全で信頼されるNHKになってくれると思う」と、残る職員たちへの期待を込めた。
2008年1月24日 時事通信

■受信料の集まり具合が多少は良くなった事を、「信頼回復や不正経理をなくすことでは成果があったと思う」と表現しているのでしょうが、自己評価としても甘過ぎるような気がします。インサイダー爆弾を新会長に投げつける腹黒い作戦が失敗に終わったのが本当だとしたら、NHKも解体してみたらどうなのでしょう?少なくともJRのように分割民営化して地域の活性化に役立てるような案が出て来てもよさそうです。陽の当たらない地方局でインサイダー取引事件など起こしているのも、東京一極集中の悪影響のような気がします。
 
■新会長はNHKの組織を腐らせた風土を改善できるかどうか分かりませんが、当面は特権意識を育てる半国営放送の立場は変わらないでしょうから、これからも不祥事は続くのでしょうなあ。
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あとは野となれ山となれ その伍

2008-02-01 12:40:44 | 日記・雑学
■不祥事が続くテレビ局も困りますが、見なければ済むのですから社会保険庁よりは扱い易いかも知れません。

社会保険庁の07年度上半期(4~9月)の自己退職者が総定員1万6822人の1.9%にあたる317人に上り、通年度で過去最高となるのが確実なことが29日、明らかになった。多くは「窓口業務が苦痛」などを退職理由に挙げている。相次ぐ不祥事に対する批判がやまないことに加え、2年後に公務員の身分を失うことで、勤務を続ける意欲を失う職員が増加したと社保庁はみている。

■これほど絵に描いたような「本末転倒」の話も珍しい!「窓口」で本当に苦痛を味わい続けているのは受給者です。加入者側の日常生活がどんなに忙しいかを一切考慮せず、その場しのぎの対応で得意の「書類が必要」の連発をしては追い返していて、誰が感謝などするのでしょう?「批判が止まない」のは制度の改善が不可能だからでしょう。長官が民間から呼ばれても、賑やかな厚労相が就任しても、出て来るのは「修復不能」な杜撰な資料管理の実態ばかりですからなあ。それに加えて「仕事をしない」職員から「横領犯罪」のスキャンダルまで次々と出て来るのですから、「解体」処分にされるのは当然のことです。

■「解体」されたら資料がますます散逸する!と危惧されている事よりも、「公務員身分」が無くなることの方が重大事だと言うのは、この組織が何処を向いて仕事をしているのかが実によく分かる話です。


317人を年齢別に見ると、51~60歳が103人で最も多く、次いで中堅世代の31~40歳も100人に上った。政府は年金記録漏れ問題の解決をマンパワーで乗り切る意向だが、補充は進んでおらず、大量退職で人手不足に陥るのは必至だ。また、定年者も含めた07年度の退職金総額は142億円に上る見込み。このため、社保庁は当初予算で退職金がまかなえず、補正予算案に8億円の追加経費を計上した。退職者の急増で中央省庁が退職金を補正計上するのは極めて異例。

■馬鹿馬鹿しくて退職するのが若い職員ならば、少しは話が分かります。資料が無くなったり、横領したり、そもそも欠陥制度を作ったもの、労働組合が作業を妨害したのも、若い職員にはまったく関係の無い事ですからなあ。年齢からして30年以上も恐ろしい実態を隠蔽してのうのうと公務員を続けていたヴェテランが、何の責任も取らずに規定通りの退職金を受け取ってしゃあしゃあと「天下り」人生を始めるのは納得の行かない話です。「犯罪者は牢屋にぶち込む!」と舛添大臣は啖呵を切ったものですが、こんな制度を作った馬鹿者や修繕もしないでボロボロになるまで放置した役人や歴代大臣、議員などにも「詰め腹を切らせる!」ぐらいの事は言って欲しかったですなあ。


自己退職者は毎年度100人台で推移してきたが、職員による有名人の年金記録のぞき見が問題となった04年度以降急増。05年度は307人になり、国民年金保険料の不正免除が発覚した06年度には391人になった。上半期で317人に上ったのは03年度以前の4倍以上の勢い。下半期に入っても同様の傾向が続いており、過去最高を更新するのは確実だ。……
1月30日 毎日新聞

■社保庁は「解体」以前にこのまま自己消滅してしまうかも?でも、これまで以上に作業効率が落ちて労働意欲が減り続け、ますます仕事をしない職員が増えてしまいそうで心配です。今にして思えば「覗き見」事件は5000万件の宙に浮いた年金を放り出して遊んでいたわけですから、実にふざけた話です。当時は、背の高い女性を起用して脅迫めいた広報CMを流していたものですが、その居丈高な態度は最近の不親切極まりない「ねんきん特別便」の文面にも受け継がれているようです。責任を明らかにしてきっちりと謝罪する前に、責任の重い順に退職されたら組織が新しくなっても制度自体の崩壊は早まるばかりでしょうなあ。そろそろ、舛添大臣も辞職するかも?

あとは野となれ山となれ その四

2008-01-31 21:21:25 | 日記・雑学
2008年1月15日の放送で、正式に細木さんの降板が明らかにされたが、今回の放送でも、それに関する発言が細木さんの口から飛び出した。それは、「朝青龍と高砂親方の不仲説」を朝青龍が「仲いいんですよ」と全面否定したときだった。細木さんは「親方も、今日も出演していいって言ったんでしょ?」と聞き、朝青龍が頷く。そこで、細木さんは「色々局(TBS)との入れ違いがあって、彼、勘違いされちゃって」と説明した。

■「入れ違い」は「すれ違い」のいい間違いかも知れません。細木さんは時々、ユニークな漢字の読み方や慣用句のアレンジをするようですから……。高砂親方の出演は、きっと相撲協会が断固として阻止するはずです。調子に乗って何を言い出すか分かりませんからなあ。テレビとしてはそれが狙いなのでしょうが、相撲協会の「広報部長」が傷口を広げるような自爆発言をしたら大変でしょう。


……朝青龍がアナウンサーに「暗いですね?」と指摘。アナウンサーは「また降りるんだよって(細木さんに)言われたら、またすいませんって言うしかない…」ととっさに反応。細木さんは、「『降りる』ってことば、気に入らなきゃ、(細木さんが)『降ろされる』」と「自分は降板させられた」ともとれる驚きの発言をした。これには、アナウンサーも「いやいやいや、そんなこと言うはずないじゃないですか。ドキドキしちゃうな」と動揺していた。冗談なのか本気なのかはよく分からないが、細木さんがTBSに対して不満をにじませる放送内容だった。
1月29日 J-CASTニュース

■こういう騒動を毎週欠かさず視聴している人が結構な数に上っているとか……。でも、細木さんの説教話ぐらいの世間知を求めるなら、御近所の小さな飲み屋さんでも渡り歩いて、話の上手なお上さんやママさんを探した方が楽しいかも知れませんぞ。まあ、そこでは有名人?が罵倒されて涙を流すような悪趣味な場面にはお目にかかれないでしょうが……。

■テレビ画面から占い師が消えても、その内、新手が発掘されて一時代を築くことになるでしょうが、困るのは代替が利かない組織の後始末です。


社会保険庁の07年度上半期(4~9月)の自己退職者が総定員1万6822人の1.9%にあたる317人に上り、通年度で過去最高となるのが確実なことが29日、明らかになった。多くは「窓口業務が苦痛」などを退職理由に挙げている。相次ぐ不祥事に対する批判がやまないことに加え、2年後に公務員の身分を失うことで、勤務を続ける意欲を失う職員が増加したと社保庁はみている。

■これほど絵に描いたような「本末転倒」の話も珍しい!「窓口」で本当に苦痛を味わい続けているのは受給者です。加入者側の日常生活がどんなに忙しいかを一切考慮せず、その場しのぎの対応で得意の「書類が必要」の連発をしては追い返していて、誰が感謝などするのでしょう?「批判が止まない」のは制度の改善が不可能だからでしょう。長官が民間から呼ばれても、賑やかな厚労相が就任しても、出て来るのは「修復不能」な杜撰な資料管理の実態ばかりですからなあ。それに加えて「仕事をしない」職員から「横領犯罪」のスキャンダルまで次々と出て来るのですから、「解体」処分にされるのは当然のことです。

■「解体」されたら資料がますます散逸する!と危惧されている事よりも、「公務員身分」が無くなることの方が重大事だと言うのは、この組織が何処を向いて仕事をしているのかが実によく分かる話です。


317人を年齢別に見ると、51~60歳が103人で最も多く、次いで中堅世代の31~40歳も100人に上った。政府は年金記録漏れ問題の解決をマンパワーで乗り切る意向だが、補充は進んでおらず、大量退職で人手不足に陥るのは必至だ。また、定年者も含めた07年度の退職金総額は142億円に上る見込み。このため、社保庁は当初予算で退職金がまかなえず、補正予算案に8億円の追加経費を計上した。退職者の急増で中央省庁が退職金を補正計上するのは極めて異例。

■馬鹿馬鹿しくて退職するのが若い職員ならば、少しは話が分かります。資料が無くなったり、横領したり、そもそも欠陥制度を作ったもの、労働組合が作業を妨害したのも、若い職員にはまったく関係の無い事ですからなあ。年齢からして30年以上も恐ろしい実態を隠蔽してのうのうと公務員を続けていたヴェテランが、何の責任も取らずに規定通りの退職金を受け取ってしゃあしゃあと「天下り」人生を始めるのは納得の行かない話です。「犯罪者は牢屋にぶち込む!」と舛添大臣は啖呵を切ったものですが、こんな制度を作った馬鹿者や修繕もしないでボロボロになるまで放置した役人や歴代大臣、議員などにも「詰め腹を切らせる!」ぐらいの事は言って欲しかったですなあ。

あとは野となれ山となれ その参

2008-01-30 10:21:40 | 日記・雑学
■「御先祖様」や「神様」から予言を貰う営みと同じくらい古いのが自然現象から意味をつむぎ出す占い行為だそうで、古代エジプト人がナイル川の氾濫時期を予知するために天体観測を始めたとか、
メソポタミアあたりで空を12等分する星座占いが体系化されたとか、文字で記録された歴史から分かるのだそうですが、それよりも遥かに昔から人はあれこれと占いに凝っていたとか……。漢字の元になった甲骨文字自体が占い結果の記録保存用に開発されて発達したそうですからなあ。

■人類が月面に着陸したり、火星探査が現実味を帯びている時代でも、ややこしい理論物理学の分厚い本を開くより、「星のお告げ」を聞く方が手軽ではあります。以前に愛読していたアシモフ博士の科学エッセイの中に、古代ペルシア人が定めた星座の「12宮」は、その後の地軸の歳差運動などですっかりズレてしまっているという話があったと記憶していますが、そんな事は「カンケイねえ」のでしょうなあ。


初場所で優勝を逃した横綱・朝青龍が、「サッカー問題」の謹慎後、占い師の細木数子さんが出演するTBS系番組「ズバリ言うわよ!」(2008年1月29日放送)で初めてテレビ出演を果たした。TBSの取材班とともに細木さんがモンゴルに朝青龍を訪ねたこともあり、謹慎中に朝青龍がどの様な発言をしていたかが注目されていた。しかし、細木さんは朝青龍問題に絡んでTBSへの「恨み節」ともとれる発言を繰り返したのだ。

■スピリチュアル番組と覇を競った?占星術もテレビ業界から飽きられているようです。既に『週刊現代』が短期集中連載で細木数子さんの「正体」を解明してしまっているので、彼女の占い方法の誕生秘話やら弱点が関係者の証言によって明らかにされているようです。でも、「信じる者は救われる」のが精神世界の特徴ですから、信じていない者が信じ切っている人に何を言っても始まりませんが……。


朝青龍をめぐっては、夏巡業中にモンゴルでサッカーに興じていたとして、日本相撲協会が、2場所出場停止と九州場所千秋楽の2007年11月25日までの謹慎処分を下していた。その後、精神的ショックによる「解離性障害」と診断され、07年8月29日から、療養するとしてモンゴルに滞在した。……細木数子さんとTBSのテレビクルーが2007年10月3日、4日にモンゴルに行っていたことが発覚。日本相撲協会の許可を得ず、「極秘」で朝青龍にインタビューしていた、という報道も飛び出していた。TBS側は「後々に放送する予定のドキュメンタリーの取材」「撮影隊が行っていますので、細木さんと朝青龍の会話など撮っているはず」などと話していた。謹慎中、モンゴルにいた朝青龍に対してどのような取材が行われたかに注目が集まっていたが、2008年1月29日に放送された「ズバリ言うわよ!」のなかで、その時の映像は放送されなかった。

■「サッカー問題」の前に、朝青龍には「八百長疑惑」が持ち上がっていて既に裁判沙汰になっています。その火付け役が『週刊現代』だというのは因縁ですなあ。

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この日放送された同番組のなかで、細木さんは冒頭から「おかんむり」の様子。朝青龍に初場所の千秋楽で横綱・白鵬に負けたことについて質問が飛んだにもかかわらず、細木さんは「勝負を捨てて相撲に勝ったんです!」「(負けは白鵬への)エールですよ」と主張。

■「物は言いよう」というのが占い師の真骨頂ですから、さすがは日本一儲かっている占い師の細木さんです。「勝負を捨てて」いたようには見えない真正面からの力勝負だったような気もしますが……。それも観る人によって違うのでしょう。少なくとも朝青龍に誰かさんに「エールを送る」ような心根は無いような気がしますなあ。


……「その事実を証明しようと挙げられるブイ(VTR)を、TBSの内部事情で放映させないんですよ。だから私は怒ってるんですよ!(朝青龍が)どれだけのことをしたのか」と、モンゴルでのトレーニングの様子を収めたVTRが、TBS側の事情で放映されないことへの不満を漏らした。その後も「そのブイを彼(朝青龍)はくれたのよ。先生良かったら見て、使ってって」と細木さんは述べており、VTRが公開されないことに相当怒り心頭だったことが伺われる。

■3場所休場の後で、日本人力士を次々に下して行ったのですから、決して怠けていたとは思いませんが、どんなに真剣な鍛錬をしていようと、「謹慎」という事実は消えないでしょう。ふて腐れて帰国した朝青龍にテレビ・カメラとマイクを向ければ、きっと日本相撲協会やマスコミに対する面白いネタが拾えると思ったからこそ、TBSは取材陣を送ったはずです。強引にお涙頂戴の感動巨編にしろ!という厳命が制作会社に出されていた可能性は高いでしょうなあ。

あとは野となれ山となれ その弐

2008-01-30 10:20:53 | 日記・雑学
「テレビ局から虚偽の提案を受けた」「私自身が不覚また迂闊に騙された」などと、あたかも被害者であるかのように訴えた。そして、「問題となっているテロップの『経営難』などの発言は私からありませんでした」「ボランティアに関する経済的な苦労に対しての、バランスを指摘したにすぎません」と弁解した。

■有名な『ノストラダムスの予言』を持ち出すまでもなく、予言は「解釈」と「言い訳」の幅が広い物ほど人気が高まるものです。具体的な人名・地名・日付などを持ち出すと、大体、予言や占いは外れることが多いとか……。そもそも『易経』という有名な書物は道徳を説いた物だと言われているようですし、依頼者に悪事を勧めるような占い師はほとんど居ないという現実も有るようです。「御先祖様が怒っている」と言われれば、いろいろと反省して普段は考える事も無い道徳的な思索をするのは悪い事ではありますまい。

■人権問題にまで発展してスピリチュアル・カウンセリングは、御本人が自覚しているように「バランス」を欠いたものだったようです。


……フジ側に聞いてみたが、静観を決め込んでいる様子だった。広報部は、J-CASTニュースの取材に対して、「江原氏個人のHP上の発言について、私どもとしてコメントする立場にありません」と答えるのみだった。……フジテレビは、痛烈な批判にも関わらず、江原さんの責任は問わない姿勢を崩していない。……広報部は「江原氏をはじめ出演者の方のまったく関知するところでない問題であると考えており、ご迷惑をおかけし大変申し訳なく思います」と逃げ腰なのだ。

■視聴率さえ取れれば万々歳で、視聴率が下がらない限り、テレビ局は知らぬ存ぜぬで通すつもりなんでしょう。フジテレビに対する視聴拒否運動でも始まれば、即座に平身低頭して謝罪会見を開くのでしょうなあ。


……カウンセリングをしたのに、その結果、美容院経営の女性の人生を狂わせたようなのだ。……「あの問題があってから、精神的に不安定な状態が続いているのですよ。店には、時々出てくるだけになっています。だから、本人に直接取材することは控えさせて下さい。江原さんには力があると言いますが、私どもとしてはクエスチョンが付いていますね」

■オウム真理教ばかりでなく、霊感商法という恐ろしい商売は、相手の精神を危険な状態に追い込み、日常生活を破壊してでも「商品」を売りつけるものです。悩みや病気と無縁な人間は居ませんから、相当に当てずっぽうを言っても当たるものですし、中には事前に情報を集めて網を張っておく知恵者も多いとか……。腕の良い占い師は相談者の表情や言葉の端々から重要な情報を取り出して、相談者が無意識に求めている「予言」を与えて安心させ、元気付けてあげるものだそうですから、占いの最中に不愉快な気分になったり不安感を覚えたら、急いで正気に戻ってその場を去ることが肝腎でしょうなあ。まあ、詐欺のプロは獲物を逃がさない手練手管を揃えているのではありますが……。


……BPOの審議結果が出て、「『(ボランティアで贈った)リンゴの気持ちが報われた』と、本人はホッとした様子だった」という。むしろボランティアの大切さが改めて分かったということなのだ。……江原さんも、部分的に非は認めている。公式サイトで、「『カウンセリングを望まれている』と鵜呑みにする私自身の傲慢さがあったのだと、深く反省」「相手の心情に対する考慮に欠けた私の行動にも問題があり、深く反省するとともに、謝罪の意を述べたい」と漏らしている。……「私自身はテレビにもしがみついているわけでもありません。私はこれからも私の道を歩んでいく所存です」……
1月25日 J-CASTニュース

■放送したテレビ局はややこしい事になった番組を打ち切ってしまえば良いと思っているようですし、江原さんも「別の稼ぎ口」があるからテレビ業界と手を切っても大丈夫?熱心に視聴していた人達だけが放り出されてしまう結果になりますが、きっと、しばらくしたら代替物がテレビ画面から流れ出して来るのでしょうなあ。

あとは野となれ山となれ その壱

2008-01-30 10:20:15 | 日記・雑学
■身の引き時や幕引きのタイミングは難しいもので、名を惜しんで余力を残してあれこれ言われ始める前にさっさと辞めた小泉元総理の事を思い出しますが……その次ぎの安部首相の辞め方があまりにも酷かったから印象が更に強まったのかも知れません。その他の業界では、さまざまな食品偽装が発覚した後ですから、廃業や出直しのドラマが展開中のようです。「はにかみ王子」ならぬ「ささやきオカミ」などという人も登場して、福田ホイホイ首相が「国民の目線」「消費者の立場」を重視すると国会で演説しているのが滑稽に見えるばかりの「看板重視」も散見されますなあ。

■そうした社会現象を面白おかしく報道するのがマスコミの仕事なのではありますが、特にテレビは自分の事を扱うのが相変わらず下手なようであります。民放の『あるある偽装』から始まりNHKのインサイダー株取引に到り、まだまだ膿が出て来そうな「地デジ」前夜のテレビ業界です。そう言えば、最近「地デジ」という否な音の省略語を耳にする事がめっきり減ったのは何故でしょう?自分達で意図的に流行させようと発明したはずなのに、評判が悪いと直ぐに引っ込めて知らん振りするのが得意なのでしょうか?次に消えるのが「スピリチュアル」と「占い」ならば、さんざん玩具にして稼がせた後で非人情な扱い方になるのは仕方が無いのかも知れませんなあ。


……スピリチュアル・カウンセラーの江原啓之さん(43)が、カウンセリングを望んでいない人を紹介された、と公式サイトでフジテレビを批判していることが明らかになった。しかし、江原さんに対しても、カウンセリングのあり方などを巡って、いくつかの疑念が出ている。……2007年7月28、29日に放送された「FNS27時間テレビ」。この番組では、江原さんが、秋田県の美容院経営の女性(50)に対し、亡き父親からのメッセージを伝えてアドバイスするという場面が放送された。

■もともと「24時間テレビ」という企画は米国で始まったものなのだそうです。喜劇王だったジェリー・ルイスがチャリティ番組として作り出して定着していたのを、日本の某テレビ局が真似したのだとか……。当時は電気エネルギーよりも視聴率やら「感動」商売が優先されていたのでしょうが、時は流れて『京都議定書』の時代ですから、70年代の石油ショックを思い出すべき時期のはず。国民はテレビが流した「トイレットペーパーが消える!」というウソ情報に踊らされた事件も有りましたが、それでも当時のテレビ業界は深夜枠の放送を止めましたし、大人気だった歌番組の電気仕掛けの装飾も自粛したものです。

■一方では「環境問題」を声高に訴えて見せて、別の番組では「27時間」もぶっ通しで電気を使い放題というのは、何とも矛盾した話ではありますなあ。そんなに長い番組を作れば、中には怪しげなコーナーも紛れ込むでしょうし、雑な手抜き場面も出て来るはずです。オウム騒動が忘れられたと踏んだテレビ局は、宗教に懲りて宗教モドキで商売しようと考えたようですが、出版業界も便乗して稼いでいる「霊視」だの「占い」だの、公共電波で流して良いものかどうか、それを決められないテレビ局なら「次の番組」で真面目な顔して報道に取り組んでも、続けて御覧になっている視聴者は同じ感覚で画面を眺めているのかも知れません。

■問題の「27時間テレビ」をまったく観ていない旅限無としては、具体的に内容をあれこれ言う材料が無いのですが、バラエティと称する騒々しい悪ふざけ番組と定時のニュース番組が連続する構成になっていたのだろうと想像は出来ます。


……震災被害者らにリンゴを贈るボランティアにかまけて美容院の経営を悪化させたという内容に不満を持った女性が抗議して、放送界の自主的機関「放送倫理・番組向上機構(BPO)」が審議を開始。BPOは08年1月21日、「人間の尊厳を傷つけかねない」とする意見書をまとめる事態になっていた。しばらく江原さんは沈黙を守っていたが、「江原啓之公式サイト」で1月22日、初めて口を開いた。江原さんは、意見書を重く受け止め、慎重に行動するとしながらも、「フジテレビの番組制作のありかたを遺憾に思います」などと痛烈に批判した。江原さんの番組の大ファンだとフジから聞かされたため出演を決めたものであって、「望まれていないカウンセリング」とは知らされていなかったと江原さんは主張。

■スピリチュアルなものが大好きな人と、胡散臭さに耐えられない人とでは議論になりません。それは禁煙運動と愛煙家との対立よりも折り合いが付かない距離があるかも知れません。スピリチュアル・カウンセリングというものは、どうやら恐山のイタコさんが行う「口寄せ」の欧州版らしいのですが、御先祖様の口を借りて人倫を説き戒めを語るのは僧侶や神主さんの仕事だったはず。核家族化が進んで檀家制度や氏子組織が崩壊してしまったので、その代替物が新しい商売になるのは自然な流れではあります。問題はそれを公共電波を独占しているテレビ局が垂れ流して良いのか?という事でしょうなあ。

二つの敗北 その伍

2008-01-28 11:00:20 | 日記・雑学
3期務めた西川氏は毎回100万票前後でトップ当選した。横山ノック氏が95年知事選で約163万票を集め、99年には過去最高の235万票で再選されたのは、「お笑い票」が流れをつくり、さらに票の上乗せに成功したと分析された。

■今回も「変える」と連呼された大阪府政の大借金は、その235万票を集めた横山府政時代に始まったという話があります。国会議員から地方自治体の長になった人は何人か居ますが、その中でも横山府政は最悪!などと言われることもあるようですなあ。大きな雪崩のようにタレント候補に票が集中する一方で、白けてしまった人達が投票自体を拒否するようになって行ったのかも知れませんが……。


タレント候補がいなくても「風」で動くのがこの層の特徴。「小泉旋風」が吹いた01年参院選は自民現職の谷川秀善氏が98万票で、04年参院選ではタレントの島田紳助さんが応援した民主新人の尾立源幸氏が91万票で、それぞれトップ当選したのも「お笑い票」が後押しした形だ。今回当選した橋下氏は、昨年1月に当選した宮崎県の東国原英夫知事にならい、知名度を武器に「大阪のセールスマンになる」と訴えた。与党が前面に出ない選挙戦略をとったこともあり、「お笑い票」の取り込みに成功したと言えそうだ。

■「セールスマン」になって何を売るのかはさっぱり分かりませんが、宮崎県知事の知名度を取り込んで武器にするのは賢い戦術だったのは確かでしょう。今回の府知事選挙では、その島田紳助さんは民主党の応援はしなかったようですなあ。民主党の戦いは、その段階で終わっていたのかも?


99年に横山氏が強制わいせつ事件で辞任。04年知事選で元阪神タイガースの江本孟紀氏が落選したことから、「有権者はタレント知事に懲りた」などと「お笑い票」を疑問視する見方も広がったが、やはり根強いことをうかがわせる結果となった。……「お笑い100万票」が言われ出して以降のタレント候補(敬称略)◇

 選挙    候補者  得票  得票率(%)

86年参院選 西川きよし 102万  25.4

92年参院選   〃    98万  30.0

95年知事選 横山ノック 163万  47.2

98年参院選 西川きよし 106万  25.8

99年知事選 横山ノック 235万  65.0

04年知事選 江本孟紀   67万  23.9
1月28日 毎日新聞

二つの敗北 その四

2008-01-28 10:59:54 | 日記・雑学
■特に大阪の人達は偉そうな人は生理的に拒否するような気がします。大阪に限らず、選挙運動中に土下座までする候補者が出るのが日本の政治風土らしいので、偉そうに演説して偉そうに握手して廻れば逆効果になるのは必定。最初からマスコミが取り上げるのは知名度から言っても橋下候補になるのは分かっていました。敗北してから「候補者が悪かった」などとは言えないでしょうし、あとは民主党内のどろどろ試合が始まるばかり?


……タレントで弁護士の橋下徹氏=自民府連推薦、公明府本部支持=が初当選したのは、府民が未知数の手腕に賭けた結果とみられる。東京一極集中で多くの地方は低迷、大阪にも閉塞感が覆う。橋下氏の若さと行動力が府民の期待を集めた。一方、民主党が党を挙げて支援した元大阪大大学院教授の熊谷貞利氏=民主、社民、国民新党推薦=の敗北は、都市部の民意をつかみきれない同党の弱点をさらすことになった。……「大阪を変えよう」--。橋下氏は街頭演説で政策をほとんど語らず、繰り返した。さらに、府職員を抵抗勢力に見立てて「役人連中に何か言われても全部けり飛ばす」と訴え、改革イメージを演出。府民の「賭け」の受け皿となった。

■前職と役人を悪役に仕立てる安直な選挙戦術のようにも思えますが、それが一番分かり易いのでしょうなあ。一体、前の府政のどこがどのように悪かったのか?「変えねばならない」悪政を続けていた前職の太田知事は土壇場まで立候補すると言い張っていたはずですし、その「悪政」を続けた府の職員も議会も変わってはいないのですから、何がどう「変わる」のかが分からないまま得票を伸ばしたのなら、マスコミが掌を返すのは予想以上に早いかも知れませんなあ。投票した人もサボった人も、一様に「期待外れ」の大合唱を始める日も近いかも?


……出口調査によると、全年代で橋下氏がトップの支持を得た。また、女性票の6割弱を集め、2割強の熊谷氏を大きくリードした。支持政党別に見ると、自民支持層の78%、公明支持層の94%が「橋下氏に投票した」と回答。与党の地元組織の支援が固かったことをうかがわせた。「支持政党はない」と答えた無党派層でも50%が支持、民主支持層の26%にも食い込んだ。

■支持者の4分の1に見棄てられては、民主党は「民意」だの「政権交代」だのと言っていられなくなるでしょうなあ。でも、一方の自民党支持者も2割が逃げたのですから、ますます公明党の戦闘能力?の御威光が増すことになりそうです。


……33年ぶりに国政の与野党3極が対決する構図となったことには66%が「賛成」と答えた。特に、民主支持層では「賛成」が78%にのぼり、自民支持層の65%、公明支持層の56%を上回り、対決型を好感していることが分かった。しかし、熊谷氏はこうした民意を十分に吸収できなかった。「熊谷氏に投票」という回答は、民主支持層でも65%にとどまり、無党派層は28%で橋下氏に大きく及ばなかった。熊谷氏は兄が財界とのパイプが太いなど保守系候補と受け止められた面もあり、民主党府連幹部は「候補と党のイメージにねじれが生じ、無党派層を吸収できなかったのではないか」と分析した。

■小沢代表が白羽の矢を放ったのか、地元の有力者が動いたのか、そもそも自民党推薦の候補者になるべき人が民主党に担がれていたのかも知れませんなあ。そうなると小沢代表の「体質」がまた問題にされそうです。


投票の際に重視したのは「行財政改革」と「福祉・医療施策」が32%……次いで「資質」13%、「教育施策」11%の順。熊谷氏が公約の柱にした「産業振興」は5%にとどまった。……かねて大阪の選挙は無党派層がカギを握るとされてきた。「お笑いの本場」であるためか、タレント候補が受け入れられやすい土壌もある。86年参院選で西川きよし氏が約102万票を獲得して初当選を果たして以降、いつしか無党派層に対して「お笑い100万票」という呼称が定着。その動向は選挙のたびに注目されるようになった。

■西川さんは「小さな事からこつこつと」というキャッチフレーズで支持者を増やしたはずです。今回の橋下候補の情緒的な「笑いを取り戻す」というフレーズにも共通性が見られます。熊谷候補の「産業振興」は大企業や建設会社に税金が流れ込むイメージを強めてしまったのでしょうなあ。仏頂面は学識者としては一種の権威を象徴する道具にはなるでしょうが、民主選挙では反感を増すばかりでしょう。