■ネタ1 平成16年11月10日国家基本政策委合同審査会
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小泉首相が「非戦闘地域の定義を問われて、法律上の定義は文書を読めば分かるからと前置きして、
「自衛隊が活動している地域ハ非戦闘地域なんです。」と発言。質問者の民主党の岡田代表は待ってましたとばかりに激高パフォーマンスを開始。怒号の中で、相手を小馬鹿にした表情の小泉首相は、
「特措法というのは、自衛隊が活動する地域ハ非戦闘地域だと決めた法律なんです。」と答弁を繰り返す。審議会場は、抜き打ちテスト実施を宣告された落ちこぼれ学生が満ちる荒れた教室と化す。
同年11月17日の党首討論会、眦(なまじり)を決した民主党の岡田代表は、先日の答弁の後に新聞記者の取材に対して「(我ながら)良い答弁だったでしょ?」と言い放った小泉首相に一矢報いようと、更なる墓穴を掘った。
「自衛隊の活動する地域ガ非戦闘地域」と答弁し、剰(あまつさえ)翌日には良い答弁だったと自画自賛した、と再び激高。「戦闘地域になれば、自衛隊は活動しないんです。」と、小泉首相は岡田代表が浴びせ掛ける太刀を受けようともしない。
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<コメント>
この御二人は「ハ」と「ガ」の違いが分からないまま子供の喧嘩をしているだけなのです。もしも、この違いを知っていたのなら、「私はハと言っているのに、貴方は含む所が有って、わざとガと言ってるんでしょ?」と鋭い小手撃ちを放てば、日本語も分からん野党第一党代表に政権は渡せない、と視聴者を誘導出来たのに、名人の一閃を放てぬまま、だんだん素人が振り回すダンビラから逃げ回るサンピンのような醜態を晒してしまいました。どうやら、この必殺の「ハ」は総理のオリジナルではなさそうです。そして、岡田代表の輝かしき学歴と職歴は、戦後の日本語が急速に弱体化した事を象徴的に暴露してしまったようです。
止せば良いのに、今年2月2日の衆議院予算委員会に登場したのが、スピーチの中に動詞が出て来る度に「させて頂く」と言わないと気が済まないという、重い病気を持っている鳩山由紀夫議員でした。誰も止めなかったのか、民主党内部の「棒倒し」がいよいよ本格化したのか、鳩山さんはテレビ用教材を引っさげて恥の上塗り、一人相撲、テレビ・カメラばかり気にする棒読み質問をする為に登場しました。大きなパネル画面を色でニ分割して、片や「戦闘地域」でもう半分が「非戦闘地域」だそうです。そこに、大きなステッカーを貼ったり剥がしたりしながら、蜃気楼でしかない小泉首相答弁中の「ガ」を叩き続けました。確かに「ガ」であれば、鳩山さんが得意げにペタペタと張り場所を変えるステッカーが置かれた所は「非戦闘地域」なのですが、「ガ」と言っているのは、日本語が分からない民主党や、同胞が拉致されても四半世紀、朝鮮労働党の友党だった社民党の皆さんぐらいです。怒号と遠吠えしか聞こえてこない国会議事堂の中では、既に日本語は死んでいるのでしょう。それにしても、鳩山さんが汚い物でも持つように張り替えていたステッカーに描かれた迷彩服姿の自衛官三人は、鉄兜を目深に被って目の辺りが黒くなっているイラストでした。政権交代はまだまだ遠そうです。
■ネタ2 2005年1月14日 読売新聞の記事より
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国際交流基金(小倉和夫理事長)は、海外での日本語教育の重要性を訴える提案書を政府に提出した。水谷修・名古屋外国語大学学長を座長に、上野田鶴子・元東京女子大教授、鈴木孝夫・慶大名誉教授、作家の米原万里さんら9人の有識者を交えて意見交換を重ねてきた。
……日本語を学ぶ人は1970年代、全世界で10万人だったが、93年に150万人を超えた。一昨年には127の国・地域で236万人に膨らんでいる。最も多いのは、高校で履修する第二外国語に日本語が含まれる韓国の89万人。次いで中国(39万人)、オーストラリアでも初等・中等教育機関で日本語を学ぶケースが多い。……中国でも、52%が高等教育機関で習得しているほか、26%が学校教育以外で日本語教育を受けている。増え続ける各国の日本語学習者に対し、日本は有効な支援策を打てていない。情報発信も英語に頼りきりだ。辞書一つを取ってみても、市販の国語辞典は外国人にはなじめないという。例えば、「妻」「奥さん」「女房」「夫人」などをどんなふうに使い分けるのか、用例を挙げて簡潔に説いた辞書が少ない。助詞の「は」と「が」の使い分けも難しい。
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<コメント>
この中国の統計数値は、まったく意味が不明です。党が管理するお手盛り調査でさえも、文盲率の高さに苦悩し、学籍簿に名前が載っている生徒が実質的な在校生とは限らない国です。国内を北京語で統一しようと必死なのに、それは永久に不可能だろうと誰もが思っている国です。北京や上海、或いは旧満州地域、特に大連辺りを歩き回っても中華人民共和国の教育実態は分かりませんし、日本語学習の現状は決して分かりません。歪(いびつ)な好景気の上澄みを掬(すく)って、一割の富裕層でも一億以上になるから有望な市場になる、と叫んでいる経済人と教育を考える人との視点は根本的に違っていなければなりません。
-記事引用-----------------------------------------
増え続ける各国の日本語学習者に対し、日本は有効な支援策を打てていない。情報発信も英語に頼
りきりだ。辞書一つを取ってみても、市販の国語辞典は外国人にはなじめないという。例えば、「妻」「奥さん」「女房」「夫人」などをどんなふうに使い分けるのか、用例を挙げて簡潔に説い
た辞書が少ない。助詞の「は」と「が」の使い分けも難しい。
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<コメント>
個人的には何の恨みも御座いませんが、この記事を書いた左山政樹記者を、便宜的に相手として質問してみましょう。「仮に、辞書が整った場合、その主要部分をカタカナ表記の外来語が占領しますが、それを善い事と認識しておられますか?」「仮に、左山さんが妻帯者であったら、公私に亘る日常の会話で、自分の伴侶を「妻」「奥さん」「女房」「夫人」等と呼び分けていませんか?貴方はその使い分けを日本人相手に説明し尽くせる自信をお持ちですか?税金を費やして見事な外来語カタカナ辞書を世界中にばら撒いたら、英米諸国への留学生の増加に寄与するだけではないですか?カタカナ英語は、日本の極限られた場所でしか通じない日本の一方言ではないですか?ネイティヴに執着する英語の幼児教育にとって、最大の障害は日本のマスコミと役所に溢れるカタカナ語ではないのですか?」
「前記の如き国会の現状に接して、小泉首相と岡田代表の間に入って「は」と「が」の使い分けを御当人達に納得させられますか?」
-記事引用-----------------------------------------
国際交流基金・日本語事業部の岡真理子部長は「バブル崩壊で日本人が自信を失っていた間にも、海外では日本文化が評価されて、日本語を学びたいという若者が増えている。日本文化、ひいては
日本の理解者を増やすためには、日本語を的確に学んでもらう必要がある」と話している。
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<コメント>
意地悪く岡部長のコメントを書き換えてみましょう。「バブル崩壊で、日本の政財界人が自信を失って銀行預金の利息を無くし、裏金や闇金、脱税と資金の海外避難に熱中し、国内では意味不明のリストラという外来語を振り回して、最小人数による既得権益の死守を目的に、残虐な馘首(クビ)を合法化している間に、日本の次世代を担う若者が言葉を失ってムカツキ・キレて短絡的な衝動犯罪に走り、若年層だけを狙った音楽CDは、とうとう日本語の片鱗さえも失って、目出度く義務教育の国語教科書から漱石や龍之介が駆逐され、日本語を的確に教えようという者も、それを学びたいと思う者もいなくなって、駅前留学の怪しげな英語塾は大繁盛です。日本文化、ひいては日本人の復活をそろそろ誰かが考えねばならないのではないでしょうかねえ」
アニメ・ファンが増えたのを、日本文化の価値が広く認められたと勘違いするのは危険です。既にアニメーションのセル原画の書き手は東アジア地域に散在しています。そして、日本製アニメの原典が、欧州やチャイナである事は間も無く見抜かれてしまいます。
■ネタ3 「1月25日、読売新聞の紙面より」
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常用漢字、抜本見直し 「手書き重要」強調 文化審報告書案
国語に関するさまざまな問題点を検討してきた文部科学相の諮問機関・文化審議会の国語分科会は24日、パソコンなどの急速な普及で、国民が目にする漢字が増えていることを受け、常用漢字表を含む漢字政策の抜本的な見直しが必要だとする報告書案をまとめた。
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<コメント>
御役人と医者の共通点は、絶対に過去の過失と責任を認めないという一点です。「国民が目にする漢字が増えている」などという一節には惚れ惚れしてしまいます。漢字が増えたのではなくて、馬鹿馬鹿しい漢字制限の罪深さが文化の歴史に断罪されているのです。時代の変化を象徴するパソコンに、全ての責任を被せるという思い付きは名人級です。日本が二千年掛けて導入した漢字は30万以上有るだろうと言われています。大陸でも熱心に海賊版を作って愛用している日本製の諸橋大漢和辞典は5万字を徹底的に解説しています。 伝説によると、諸橋一門が呼び集められてこの世紀の大編集作業を開始した時、漢字の「一」を担当した御弟子さんに、参考図書として提示されたのはスチール本棚三台分の書籍だったとか。敗戦後、軍事官僚が撫で斬りにされる中で、必死に生き残ろうと努力していた文官達の群れの中に文部官僚が居ました。漢字全廃、全文横書き(我が憲法も原文は英文横書き)、表音文字採用等々の理不尽な占領軍指令に対して、漢字制限と「新かな遣い」でお茶を濁した文部官僚と御用学者の皆様の努力が実って、現在の奇怪な日本語文化が出現しました。千年前に仮名遣いを体系化した天才藤原定家の業績を相対化して手直しする資格を持っている方がいらっしゃったのかどうか、後世に生を受けた我々には分かりません。ただ、漢字制限の騒動の最中に、その原案をリークした人が居て、当時の佐藤栄作首相に、「佐藤の藤の字が削除される」とう重大機密を告げたところ、怒気を含んだ「担当者を呼べ!」という首相の怒鳴り声が官邸に響いたという微笑ましいエピソードが残っています。首相や有力者に縁故の無かった日本人の多くは、自分の名前を書くのに、今も法務省の御機嫌を伺わねばなりません。一つの盲点を衝いておけば、全ての高学歴の日本人が「振り仮名文化」の優秀性をまったく理解していないという事実を指摘しませう。彼らは振り仮名は、幼児か愚者の道具と思っているのです。嘗ての日本では、どんな大文学者でも、幼少の頃は誰でも粗雑な印刷の振り仮名を頼りに「日本語」を覚えたのです。自分が苦しんだ強度の近眼は読み辛い「振り仮名」が原因だと信じ込んでいた山本有三さんは、名作『路傍の石』に盛り込んだヒューマニズムの衣を着けて、子供の目の健康を守るという論陣を張って、振り仮名撲滅に晩年の情熱を注ぎました。彼は、ジェット・プリンターも文字の大きさを自在に変えられる日本製ワード・プロセッサーも知らない時代の方です。21世紀の日本語に責任を負っている御役人の大切な備忘録には、山本先生の主張が今でも麗々しく書かれているのです。彼らは、「世界に冠たる便利な振り仮名を使うな。」と命じますし、漢字好きの子供を見つけると、「お上が折角制限したのだから、余計に覚えるな。」と命じます。文部省が気楽に発する「指導要領」が最低限度を示すのか、最高限度を示すのかが急に問題化したのも、日本語の文化的危機に対応した現象です。文部省は、一度も日本語に対する責任を負った事は有りません。筆文字を規範とする明朝体で教科書を印刷しながら、教室から筆を駆逐して裕福な家庭と物好きな親の子供だけが町の習字教室に通えば良いと決めたのは誰なのでしょう?今更、「手書き」を重視しようと言っても、その筆記具は何を指しているのか、さっぱり分かりません。衰退し切った筆職人の組合よりは、高級万年筆の輸入業者の方が、少しは政治献金や天下り先の点で魅力的かも知れません。それとも、薄利多売で頑張っているボールペン業界の方が頼りになりますかな?
■ネタ4 「1月25日の読売新聞記事より」
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韓国「ソウル」中国語表記変更 漢城→首爾 中国は同調せず
従来の「漢城(中国語読みでハンチョン)」から、韓国語音に近い「首爾(同ショウアル)」に変更したところ、ずっと「漢城」を使用してきた中国がこれに応じる気配を見せず、中韓の足並みの乱れが露呈している。
……ロンドンやモスクワは中国語で、「倫敦(ルントゥン)」「莫斯科(モースーコー)」と現地音に沿って表記している。……「ソウル」は、韓国語では、ハングルのみで表記され、漢字はない。
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<コメント>
中韓の間に亀裂が入った事を珍しいことのように書いていますが、「反日」以外では常に仲が悪いのが中韓です。満洲の女真族がチャイナを支配した清朝時代など、本家の中華は滅んで、我こそが中華の後継者だと、半島の論語読みや官僚は勇み立ちました。残念ながら、その結果が国内での汚職大流行と、大日本帝国による韓国併合でした。現在の朝鮮民主主義人民共和国(ロシア語からの直訳)の食糧不足は別として、半島に森林が見られない遠因は、フビライによる大規模日本遠征(元寇)計画に有ります。半島中の森林を伐採して輸送船団を急造したのです。チャイナの半分を草原にしようとしたフビライですから、半島が禿山と岩山になっても心が痛む筈は有りません。嗚呼!韓国政府が、本当は馴染んでいた筈の日本の「振り仮名文化」を独立後にも流用していたら、表記は「漢城」で読み仮名(ハングル)は「セオウル」なのだ、と涼しい顔をしていられたのです。反日の勢いで英語ブームに沸く韓国ですから、振り仮名に英語表記の「Seoul」を直接当ててしまえば良いでしょう。
漢字として東アジアに広まったこの扱い難い表意文字体系は、現在の中華人民共和国の政府とも人民とも一切の関係は有りません。バグダッドで恥を晒したサダム・フセインさんがバビロニアの「楔形文字」とは何の縁も所縁(ゆかり)も無いように、我々が縄文時代の線形文様と無関係であるように、「漢字」と一括りにされる文字群は、嫌になる程の大変化を繰り返して来ました。中華四千年だの五千年だのと安売りしてますが、甲骨文字の正確な読み方を知っている学者は居ませんし、孔子様の御弟子達が書き残したオリジナルの文字を扱える人も居ません。秦の始皇帝以前は、同意異字が氾濫していて、放っておけば共食いして自滅した筈でしたが、偉大なる合理主義者(世界初の近代主義者かも知れません)の始皇帝が強引に文字を統一したばかりに、生き残る事が出来ました。「漢字」は生まれつき「絵画」なのです。ボディ・ランゲージ(ジェスチャー)が文化的障壁を破れないのと同様に、異なる習慣の者には意味が通じないのです。例えば、日本人は咄嗟に「自分」を表現しようとして自分の鼻を指差しますが、その動作は異文化の目には「鼻」の意味でしかないですし、「違います。違います。」と慌てて否定する時に鼻先で掌を左右に振れば、話し相手は自分の口臭を心配します。漢字が絵画的に表現する、動作と道具の組み合わせは、時と場所を変えた瞬間に「意味」を失うのです。ですから、大陸では只管(ひたすら)書き写し、暗記し続けたのです。日本は、こうした意味の密林から脱出する為に、仮名文字という素敵な贈り物を後世の我々に残してくれました。そして、二つを合体させたのが「振り仮名」文化でした。我々は今でも、漢字を書いて「振り仮名」で読み発音しているのではないですか?