沖縄を考える

ブログを使用しての種々の論考

詩523 現在...

2014年05月06日 10時41分52秒 | 政治論

 

 元来が状況に左右されやすく環境の影響に甘んじるタイプであるため、この時期さながら中だるみのように無為無策なていたらくをかこつ情けなくもありきたりな生活生態に寝そべって過ごした。こういう時「チルダイ(がっかり)するなよ」という奮励はまたとない有効性を持っているに違いない。大浦湾にある大浦パークはシーカヤック体験など提供する小規模の施設だが、そこから沖合を眺めると辺野古崎がやや霞んで見えている。「あそこにきゃつらは環境破壊と人殺し準備のための滑走路を設えようとしている。」と思いながらデジカメのシャッターを何度となく切った。写真ど真ん中に微かに見えるのがそれだ。

 琉球新報は米国関係者連中が、仲井真の承認で普天間(フテンマ)は「過去のニュース」になっていると見ている、と報じている(5月6日記事)。1日名護市長と会見したガバン・マコーマック氏はこうした情勢の成り行きを警戒し連帯して反対する意向を示した。稲嶺市長は15日から23日にかけ訪米し辺野古移設反対を訴え有識者の連帯を呼びかける。防衛局が申請している辺野古漁港使用許可は拒否できる、という弁護士意見がある。最近の世論調査も辺野古移設反対は7割を超えている。多くの知日識者が、海兵隊自体の沖縄駐留を疑問視している報道もある。(つづく)


詩522 認知症

2014年05月06日 07時15分54秒 | 政治論

 平成17年2月、真冬の岐阜中津川で起こった一家6人(全て被告の係累)殺傷事件のことはうる覚えに覚えていたが、これにつき「事件の陰に涙」と題してNHKで深夜やっていたのを偶々見た。この殺人傷害罪被告の刑は名古屋高裁においては死刑でなく(当人は死刑を望んでいた)無期刑であった。被告検察双方からの最高裁上告が棄却され一昨年刑は確定した。何気にウィキペデアを繰っていたらその受刑者の母が妻を「泥棒呼ばわり」したり種々嫌がらせをしていたという記事に出くわし、いささかぞっとさせられた、という話。所謂介護老人に認知症的に「物とられ妄想」があって、しばしば近親者や介護者に向かって「泥棒呼ばわり」するという事例が多々あることは筆者の経験上事実である。この犯行に及んだ受刑者は自身が受けた母親からの嫌がらせだけだったなら静かに耐え忍んだことは間違いなく、事が妻に対するものだったためにこそ申し訳なく思い、確実に殺意をもって事の処理に当たったのだった。事件の経緯を読んでいると見えてくるのは恐らくは元来が厳格で冷徹な母親の老齢とともに「固まってしまった脳髄」が繰り出す理不尽な言動から、少しでも割り引いて対処しえない近親者乃至同居人、介護者などが、想像を絶する残忍な精神的環境に封じ込められている状況だ。(つづく)