渋の木

2012年12月12日 | 家族
鈴なりの柿の実が日毎に色を濃くしている。あっちにもこっちにもそんな木がいっぱいの今年である。

 小鳥が食べるのかなあーと気にしてみているが、いっこうに減る様子がない。

 柿はこのまま枝でドライフルーツになるのだろうか。

 お客様の家の前で「渋」の木を見た。実が霜に当たって黒くなっている、まさに食べ頃のようだ。

 ポンと飛び上がってその実を採ってみた・・・・そして口に・・・・何十年ぶりかの懐かしい味・・・・ちゃんと舌が思い出している味だった。

 まさしく渋さが甘さに変わっている。熟していない時のシブサといったら・・・・。

 今時に渋の木を見かけるのもめずらしい。我が家では柿暖簾を作るのが夢の私のためにと柿の木を植える時の接木として渋の木が今年まであった。

 その渋から何年も父が「渋液」を採ってくれた。ヤケドの薬になるからと。

 幸いにも使うことなく一升瓶が何本も味噌部屋に立っている。

 今ヤケドの治療法が劇的に変わったから、この先使うこともないかもしれないが、父が孫子のためにと手間暇かけてくれた貴重な物なのである。

 ところでどうやって液を取ったのだろうと聞いてみた。

 青い実をつぶして、ひたひたの水に漬けて渋を水に溶かすようにするようだ。そしてその水を保存しているのだと。

 柿渋はよく聞くところですが、それよりもずっと防水効果があるとか。
昔の「からかさ」を思い出したけれど。サンザ紙に塗って養蚕の時にも使ったのだとか。

 私の年代はこの人間の知恵を知る最後かもしれない。

 食卓でダルマストーブの話で盛り上がったけれど・・・・何を燃やしたかは年代で違っていて・・・・共通認識の違いに微妙な心境になったけど(笑)

 これって自分が地球の中心にいなくなったことの象徴だよね。
                         依田美恵子

軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家


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