不可解極まる日本の店頭

　日本というのは不思議な国で、

　「日本製」

　という響きが非常に高級感を匂わせますよね。

　日本人が日本で物づくりを行う事は何ら不思議ではないのですが、特に製造業でこの
言葉は特に重みがあります。

　「日本製」

　のプライオリティが増している背景には

　「それだけ海外生産の、廉価商品が輸入される機会が多いこと」
　「日本の職人技を、後世に伝えていきたい」

　という相反するふたつの理由が隠されていると感じます。

　逆に質屋や中古屋に行くと、

　「エルメス」
　「グッチ」
　「コーチ」

　などの海外のメゾンの品がおびただしい数がショーケースに並んでいて、中でもルイ・
ヴィトンの在庫量は驚くほどです。

　衣類、鞄は基本一度でも使えば価格は下落しますから、投機目的で購入している方は
少ないと思いますが、日本の店の軒先を海外の方が覗いたならば、とても奇妙に感じる
でしょうね。

　僕のように、

　「以前集めていた商品に、関心が無くなった。」

　それで手許の品を手放したというのであれば、話は違ってきます。

　僕も今後よほどの事が無い限り、サッカー・ジャージを買うことは無いでしょうし、
実際トラックトップやウインド・ブレイカーを既に手放しています。

　また手許にある、サッカーやバスケットのトレーディング・カードもカード・アルバム
込みで、興味のある方がいれば譲りたいとも思っています。

　それでも日本の光景はどこかおかしいと思うのです。

　サッカーグッズがお金儲けに繋がるとは考えにくいですし、実際アメリカでは笑い話の
ひとつとして

　「価値あるトレーディング・カードを手にして売却すれば、家が買える」

　というものがありますが、これは実現していないからこそ笑えるのであって、仮に実現
した人間が現れたなら、その瞬間

　「ホビー」

　では無くなってしまいます。

　僕も含めて、物との付き合いかたを見直してみる必要がありますね。