塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

スタイルがあるか、無いか

2010-05-04 23:10:26 | 日記
 バルセロナの名誉会長ヨハン・クライフが
 「数年前、ジョゼは我々のクラブでコーチをしていた。現在彼が我々の監督でないことを嬉しく思っている。」
 というコメントを発しました。

 このコメントの背景には、先日のカンプノウで行われたチャンピオンズのセカンドレグで、モウリーニョが徹底した守備重視の戦術を執ったことがあると思いますが、僕は単純にクラブが誕生して以来培ってきた「クラブの価値観の相違」に理由があると思います。

 バルセロナは「勝つ」のであれば、「美しさ」も伴う必要あると考えています。ですから守備を意識して勝つことを、潔しとしないのでしょう。

 逆にインテルは勝つ事に対し、「美意識」や「矜持」は持ち合わせていないと思います。カウンターでもPKでも勝つことができれば、その手順はどんな方法でも構わないということです。

 バルセロナはつまり自身の「スタイル」を克明に打ち出している、非常に優れた価値観を持つクラブです。ですからあれだけの人数をカンテラから昇格できる上に、世界中に熱心なファンを持てるのです。

 逆にインテルにはバルセロナのようなスタイルがあるかといえば、そうではないでしょう。
 しかし戦術のしがらみがない分、指揮官は柔軟な態度で試合に臨めることができるのです。例えば2004-05シーズンからインテルの監督に就任したマンチーニは、自身の十八番4-4-2ではなく、4-3-1-2の布陣で2006-07、07-08シーズンのスクデットを勝ち取りました。

 確かにスタイルを持つ事は、人生にとってもサッカーにとっても大きな重みを持ちますが、そのスタイルに固執してしまうと、自分ががんじがらめになって、逆に「想像力」と「柔軟性」を奪ってしまうと僕は考えます。

 ですから各クラブには各クラブの方針があるのは当然ですし、お金の使い方やグッズの開発に口を挟むのはともかく、戦術や戦い方にまで口出しすることは、逆に「無粋」のような気がします。
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ワールドカップのチケットが余っているなら

2010-05-04 22:51:45 | 日記
 少し前の話ですが、ワールドカップのあぶれたチケットを、スタジアム建設に携わった工員の皆さんに配布するという記事を読んだのですが、今日ふとした事から、「チケットがまだ余っているなら、スタジアム周辺に住む貧しいファンに、プレゼントできないものかな。」と思ったんです。

 今日夕食の買出しに近所のスーパーに出かけたのですが、「不況」と言われながらも僕たちは食べ物が手に入りますし、僕も含めてスーパーまでの移動は、多くの人が車を使っています。
 「不況」や「貧困」と呼ばれる日本ですが、多くの家庭には車もパソコンも、そして携帯電話もあります。

 でもアパルトヘイトの痕跡が残る南アフリカでは、本当に食べ物を含む日用品を買うことさえ困難な人たちが多いわけです。ですからその方たちを無料でスタジアムに招待すれば、確かにチケット売上のお金は期待できないし、サッカーの応援の仕方を彼らはわからないかもしれないけれど、「光明」という言葉をプレゼントできると思うのです。

 僕の勤め先のスーパーや駅では、ペットボトルのキャップを回収して、ワクチンや文房具への交換を促していますし、パルセイロも昨シーズン、ボトルキャップの回収をホームゲームで呼びかけました。

 ワールドカップではホスト国の勝ちあがりと、何よりホスト国に住む人々の笑顔が、僕達を優しく包み込んでくれる「栄養剤」になります。
 
 南アフリカの人々がよりスタジアムの通えるように、南アフリカには勝ち上がって欲しいですし、ファンの皆さんが多くスタジアムへ出かけられるように、実行委員会には手を打って欲しいと思います。
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ワールドカップの宿泊問題

2010-05-04 16:46:56 | 日記
 非常に残念な事件が起きてしまいました。

 本日4日の信濃毎日新聞に、
 「南アフリカでの宿泊を手配していた日本人業者が、申し込み代金を預かったまま4月上旬から連絡がとれない」
 「業者はツール・アフリカでダーバン近郊の大学寮を借りて宿泊すると説明」

 という1998年のフランスワールドカップのチケット問題と同様の、杜撰な事件についての記載があったのです。

 しかもツール・アフリカは現地周辺の観光ツアーも予定していると謳っていて、お客さんは30万円近いお金を彼らに払ったとのこと。日本人が同じ日本人を金儲けの対象にしか考えていないのであれば非常に残念ですし、「振り込めサギ」と一緒でしかありません。

 被害者の方はおよそ20名にのぼり、既に警察に相談をもちかけ対応策を考えているとのこと。
 申し込んだ皆さんは、ワールドカップだけでなく現地のファン、そして南アフリカにやってきた各国のファンとの交流を楽しみに、高いお金を払ったわけですから、今非常に切ない気持ちで一杯だと思います。

 ツール・アフリカの責任者には20名のみなさんに、お金と連絡が途絶えていた理由を説明し、事件として処理されるのではなく、皆さんが無事南アフリカでワールドカップが楽しめることができるようになって貰いたいですね。

 ただツール・アフリカは日本の観光庁に登録をしていないということで、旅行業違反の可能性があるとのこと。本当に残念です。
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ニステルローイとクラニーは、南アフリカに辿りつけず

2010-05-04 16:19:01 | 日記
 ワールドカップに向けて各国で招集選手が発表される中、オランダではルート・ファンニステルローイが、ドイツではケビン・クラニーが、それぞれエントリーから外れることになりました。
 
 決してFWの層が厚くはない日本からすれば、実力者FWが外れることは、驚きでもあり同時に羨ましくもあります。彼らが外れても得点を奪う事に問題ない!!ということですから。

 しかしオランダの場合、ニステルローイだけでなくフンテラールの名前もありません。リバプール所属の二人、バベルとカイトとアーセナルのファン・ペルシは召集対象に含まれているのですが。

 日本がオランダと対戦した際、両翼からの攻撃とフンテラールの高さ、そしてスナイデル、もしくはファン・デルファールトからのスルーパスに注意しなければならないと考えていましたが、フンテラールが召集外とすれば、オランダからは「空中戦」というアドバンテージがひとつなくなります。単純にカメルーンとデンマークと対戦した際にも、フンテラールのヘディングは魅力だと思うのですが。

 しかしオランダは未だにファン・デルサールに代表復帰を願うほど、GKとDFの選手層が薄いのに、攻撃陣の顔触れは非常に魅力的です。ですから日本が得点を奪うチャンスは、必ず巡ってくると前向きに考えましょう。

 一方のクラニーですが、今季のブンデスリーガでは18得点を記録し、マガト率いるシャルケの中心人物として活躍しました。

 しかしレーブ監督は「戦術上の理由」という名目から、クラニーを召集外と決断しました。
 レーブ監督は中盤の要にブレーメンのエジル、FWはバイエルンのふたり、クローゼとマリオ・ゴメスを考えているのでしょう。

 ただ前者ふたりはともかく、レーブ監督はクローゼを盲目的に信じているという不信感がファンの間にはあるようです。クラニーは2008年の10月に行われたロシアとの一戦において、レーブ監督の許可を得ず、勝手にひとりで帰宅するという「事件」を起こして以来、ドイツ代表から外れています。

 自分の信念を曲げないレーブ監督の姿勢は正論です。
 しかしリーグで好調を維持する選手を外すことは、融通がきかないと見ることも出来ます。

 代表監督として自分の下した判断に責任を持つ事は確かに大切ですが、今回はクラニ-召集という「微調整」があっても良かったように思います。
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ドイツとオランダで優勝クラブが決定

2010-05-04 01:47:07 | 日記
 クライマックスを迎えている欧州リーグですが、その中でオランダとドイツで今季のチャンピオンが決定しました。

 まずブンデスリーガですが、最終節を残していはいますが、バイエルンの優勝が事実上決定しました。指揮官ファン・ハールは昨シーズンのAZに続いて、異なる国もクラブを率いりながら、2年連続で優勝を味わう形になりました。

 僕としてはフェリックス・マガトが就任したシャルケに優勝して欲しかったのですが、就任1年目ではさすがのマガトも優勝させる事は難しかったようです。

 一方のバイエルンもシーズン序盤は問題が相次ぎました。
 主将のファン・ボンメルの負傷と新戦力のティモシェクの調子があがらないこと。そして冬の移籍市場でルカ・トニを無償レンタルでローマに放出。

 しかしオリッチの爆発とロッベンという大物の獲得が、最後に吉とでました。マリオ・ゴメスも合格点を与えて良いでしょうから、これでチャンピオンズ・リーグを制したならば、今シーズンのバイエルンは最高の出来といっても良いでしょう。

 エール・ディビジではトゥベンテが優勝を飾りました。昨シーズンのAZに続いて、「3強」以外のクラブが優勝するという、エポックメイキングなシーズンになりました。

 トゥベンテの指揮官スティーブ・マクラーレンにとっては、まさに「汚名返上」の最高のシーズンになりました。また今選手名鑑を読んでいると、トゥベンテには今季からイラク代表のナシャト・アクラムというDFの選手が加わっているではありませんか。

 イラクの皆さんからすれば、2007年のアジアカップの優勝に続く、サッカーの世界のビッグニュースだと思います。ナシャト・アクラムが今季どれくらい活躍したかはわかりませんが、大きな拍手を贈りたいと思います。

 またオランダ代表で活躍したロイ・マカーイが、今季限りで引退するそうです。
 1975年生まれの35歳。彼のような選手がJ1に来てくれたら面白いと思うのですが。彼にも大きな拍手を贈ろうと思います。
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