●宇宙探査●月と火星を第2の地球に!―SPE―         科学技術研究者   勝 未来

                 ~各国は月と火星の探査計画を着々と実行に移している~   

●宇宙探査<新刊情報>●「爆発する宇宙」(戸谷友則著/講談社)

2021-06-29 22:28:02 | ●宇宙探査<新刊情報>●

 

<新刊情報>

 

書名:爆発する宇宙~138億年の宇宙進化~

著者:戸谷友則

発行:講談社(ブルーバックス)

 インフレーション、ビッグバン、超新星爆発、ガンマ線バースト……宇宙に起こるさまざまな爆発現象。これらは、けっして自明な現象ではない。超新星爆発は、なぜ起こるのか? 実は、その過程にはまだまだ解明されていない謎が多く存在する。同書では、この宇宙の始まりでもある「インフレーション」「ビッグバン」、さらにハッブルによって発見された「宇宙膨張」、「超新星爆発」や宇宙最大の爆発現象「ガンマ線バースト」などの爆発現象を取り上げながら、最新の天文学で考えられているそのメカニズムを起点に、赤色巨星、白色矮星、ブラックホール、中性子星、さらにはダークマターについてなど、さまざまな天体・物質についても詳細に解説。このなかで特筆すべきは、まだ観測されたばかりの謎の爆発現象「高速電波バースト:FRB」を、その観測実例をもとにさまざまな仮説・研究を紹介してる点である。

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●宇宙探査●アイスペース、2022年 にカナダのAI技術を月へ輸送

2021-06-20 21:58:25 | 月面探査

 アイスペース(ispace、東京都中央区、袴田武史社長)とカナダのミッションコントロールスペースサービス(MCSS)は、ペイロード輸送サービス契約を締結した。

 MCSSが開発する人工知能(AI)のフライトコンピューターをispaceが開発する月着陸船にペイロードとして搭載し、2022年に予定されている民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」のミッション1で月面に輸送する予定。

 このAIアプリケーションは、2021年4月14日にispaceがペイロード契約を発表したアラブ首長国連邦(UAE)ドバイの政府宇宙機関である ムハンマド・ビン・ラシード宇宙センター(MBRSC)と連携し、同じミッションでispaceが輸送するMBRSCの月面探査ローバー「Rashid」と共同で実証試験を行う予定。

 MCSSのアプリケーションは、エッジコンピューティングと言われるネットワークコンピューティングの技法の一つで、ディープラーニングのアルゴリズムが使われており、Rashidが月着陸船から展開された後、月面走行時に取得した画像から地形の特徴を認識することができる。

 MCSS は、カナダ宇宙機関によるLunar Exploration Accelerator Program(LEAP)の一つに採択され、その一環として月面での実証試験を行う。

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●宇宙探査●キヤノン電子、超小型人工衛星が撮影した「スーパームーン皆既月食」画像を公開

2021-06-19 11:33:43 | 人工衛星

 キヤノン電子は、2020年10月に打ち上げに成功した超小型人工衛星「CE-SAT-IIB(シーイー・サット・ツービー)」は現在、実証実験を継続しており、地上500㎞上空から数々の高精細画像の撮影に成功しているが、この度、新たな画像「スーパームーン皆既月食」を公開した。

 今回の月食は、北米の西部や南米の南部、オーストラリア、日本、東南アジアなどの地域で観られ、日本では、5月26日の夕方から宵にかけて月食が起こった。日本で皆既月食が見られるのは約3年ぶり。また、年に12~13回見える満月のうちで最も大きく見える満月は「スーパームーン」と呼ばれ、今回の皆既月食の満月は今年最大となり、実に24年ぶりの「スーパームーンの皆既月食」となった。

 皆既月食は午後8時28分(日本時間)までの約20分間であり、この短い時間内において「CE-SAT-IIB」衛星搭載の超高感度カメラ(口径200mm望遠鏡)での撮影を試みました。午後8時20分(日本時間)、南大西洋上空を飛行中のCE-SAT-IIBに対して搭載している超高感度カメラが月の方向を向くように姿勢を制御し、撮影を実施した。

 その結果、宇宙空間から皆既月食中の月の姿を捉えることに成功した。今回の撮影を行うにあたっては、衛星から皆既月食が撮影可能となるタイミングの計算や最適な露出条件の調整、高精度の姿勢制御を実施した。

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●宇宙探査●中国の有人宇宙船、建設中の宇宙ステーションにドッキング 

2021-06-18 06:48:24 | 宇宙ステーション

 中国が酒泉衛星発射センターから打ち上げた有人宇宙船「神舟12号」は、中国が建設中の宇宙ステーションにドッキングし、宇宙飛行士3人は初めての居住者としてステーションの中核施設「天和」に乗り移った。

 宇宙飛行士3人は、約3カ月間滞在し、来年の完成を目指して船外活動など作業を行う。

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●宇宙探査●インターステラテクノロジズ、「MOMO v1」が完成

2021-06-15 17:38:55 | ロケット

 インターステラテクノロジズ(北海道広尾郡大樹町、稲川貴大社長)は、2020年7月より打上げを延期している「MOMO」7号機の全面改良を進めていたが、この度、設計・製造・組立てが完了し、改良版の機体「MOMO v1(モモ ブイワン)」が完成した。MOMOの全面改良は今回が初めてとなる。

 今回の全面改良では、エンジンシステム、機体艤装、アビオニクス、地上支援設備の4点を重点的に改良した。

 MOMOの全面改良の方針は、「低価格で、量産可能」というMOMOのコンセプトは維持しながら、能力増強や、より高い打上げの信頼性を実現しよう、というもの。打上げの信頼性を向上させることに加え、MOMOの量産化・高頻度な打上げに向けた改良、また、2023年度に初号機打上げ予定のZERO開発のための技術実証も行う。

 従来のMOMOを「MOMO v0(モモ ブイゼロ)」、新型を「MOMO v1(モモ ブイワン)」と呼ぶ。MOMO v1の開発により、ロケットの量産化・商業化に向け大きく前進した。

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●宇宙探査●JAXA、タカラトミー、ソニーグループおよび同志社大学、月面ロボットを開発し、2022年にアイスペースの月着陸ミッションにより月面探査実施

2021-06-14 17:31:31 | 月面探査

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、研究を進める月面でのモビリティ「有人与圧ローバ」の実現に向けて、JAXA、およびタカラトミー、ソニーグループ、同志社大学の4者の共同開発による変形型月面ロボットを用いて、アイスペース(ispace)が実施予定の月着陸ミッションを活用した月面でのデータ取得を行うことを決定した。

 月面でのデータ取得は、変形型月面ロボット1機をispaceの月着陸船により月面に輸送し(2022年打上げ予定)、月面を走行させてレゴリスの挙動や月面での画像データ等を月着陸船経由で地上に送信する。

 取得したデータを用いて、有人与圧ローバの自己位置推定アルゴリズムの評価や走行性能へのレゴリスの影響評価等に反映する予定。

 変形型月面ロボットは、JAXA宇宙探査イノベーションハブの研究提案公募(RFP)の枠組みの下、2016年よりJAXAおよびタカラトミーが筐体の共同研究を開始し、その後、2019年にソニーが、2021年に同志社大学が加わり、4者で共同開発を進めているもの。

 タカラトミーおよび同志社大学の有する筐体の小型化技術、ソニーの有する制御技術、そしてJAXAの有する宇宙環境下での開発技術・知見を活かした、過酷な月面環境で稼働可能な超小型・超軽量の自走型ロボット。月面到着後に走行用の形状に変形することにより、月着陸船搭載時の容積を小さくできる特徴があり、今後の月面探査ミッションで活躍することが期待されている。

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●宇宙探査●アイスペース、JAXAと「超小型ロボットシステムの月面輸送・運用・データ取得」契約を締結

2021-06-14 05:59:11 | 月面探査

 アイスペース(ispace、東京都中央区、袴田武史社長)と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、「超小型ロボットシステムの月面輸送・運用・データ取得」契約を締結した。

 JAXAの変形型月面ロボットは、ispaceが運営する民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」の2022年に行われる予定のミッション1で、ispaceのランダー(月着陸船)によって月に輸送される。またペイロード輸送に加えて、通信や、月面探査時における月の画像やテレメトリーなどのデータ提供を行う。

 今回の契約は、2020年8月にispaceが発表した“Blueprint Moon”というコンセプト名の月面データ事業に関する初めて公表される契約の一つとなる。ispaceが取得するデータは、JAXAが研究中である有人与圧ローバーの自動運転技術及び走行技術の設計精度の向上に活用される予定。

 JAXAの変形型月面ロボットはおおよそ直径80mm の大きさ。ispaceのランダー(月着陸船)に搭載され、月面に着陸した後に展開される予定となっている。このロボットは、JAXAと非宇宙企業が共同で開発している。

 

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●宇宙探査●ダイモンの月面探査ロボット「YAOKI」、今秋、民間で世界初の月面探査を目指す

2021-06-11 21:29:19 | 月面探査

 ダイモン(東京都大田区、中島紳一郎社長)は、2021年秋に、自社開発の月面探査ロボット「YAOKI」を、米国の民間企業のアストロボティック・テクノロジー社の月着陸船「ペレグリン」に搭載し、民間で世界初の月面探査を目指す。「YAOKI」は、NASAの月輸送ミッション「CLPS」に日本で初参加となる。


 「YAOKI」は、超小型、超軽量(約500g)、高強度を兼ね備えた探査車型のロボットで、短期間に何度も月面に送り込むことが出来る。

 さらに、2024年、NASAの月面開発プロジェクト「アルテミス計画」において、フットワークの軽い「YAOKI」はその先陣として、モビリティシステム分野での貢献を目指す。

 そして、「YAOKI」は、2028年頃から始まる月面基地の建設において、それを支える役割を目指すことにしている。

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●宇宙探査<新刊情報>●「スペース・コロニー」(向井千秋著・監修、東京理科大学 スペース・コロニー研究センター著・編集/講談社)

2021-06-02 09:43:14 | 宇宙ステーション

 

<新刊情報>

 

書名:スペース・コロニー~宇宙で暮らす方法~

著者・監修:向井千秋 

著者・編者:東京理科大学 スペース・コロニー研究センター

発行:講談社(ブルーバックス)

 NASA、JAXA、ESA(欧州宇宙機関)、さらにSpaceX社やブルーオリジン社などの民間企業との連携のもと、現在、月軌道上の滞在施設「ゲートウェイ」の建設が進められている。アルテミス計画と名付けられたこの計画では、さらには火星探査の前哨基地となる月面基地建設もはじめられている。日本でも2020年秋から野口聡一宇宙飛行士が、2021年4月から星出彰彦宇宙飛行士が、ISS(国際宇宙ステーション)に滞在している。さらに2021年秋には、JAXAによる新たな宇宙飛行士の募集も始まる予定。宇宙で人が暮らす時代が、もはやSFのものではなく始まっている。宇宙で人が暮らすためには? 水・食料・エネルギーの確保は? 心身の健康や環境維持は?……極限の閉鎖環境の中で人が暮らすためには、さまざまな技術が高いレベルで要求される。この人類史に残る計画に向けて設立された「東京理科大学 スペース・コロニー研究センター」。この研究所の研究・開発をもとに、実際にスペースシャトルでのミッションを行った向井千秋宇宙飛行士がその詳細を徹底解説。人類の「宇宙生活」のために進められている技術開発の最前線を、それぞれのtopixごとに詳細な図版とともに紹介。

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