韓国航空宇宙研究院(KARI)は、5月25日(現地時間)、羅老宇宙センターから3段式の液体燃料ロケット「KSLV-II(ヌリ)」ロケットを打ち上げ、成功した。これは、KSLV-IIにとって3回目のミッションとなる。
打ち上げれたKSLV-2は、合成開口レーダー(SAR)衛星を含む、7機の衛星を太陽同期軌道(SSO)に投入した。しかし、同時に打ち上げられた1機のキューブサットは正常な軌道へと投入されなかった。
韓国航空宇宙研究院(KARI)は、5月25日(現地時間)、羅老宇宙センターから3段式の液体燃料ロケット「KSLV-II(ヌリ)」ロケットを打ち上げ、成功した。これは、KSLV-IIにとって3回目のミッションとなる。
打ち上げれたKSLV-2は、合成開口レーダー(SAR)衛星を含む、7機の衛星を太陽同期軌道(SSO)に投入した。しかし、同時に打ち上げられた1機のキューブサットは正常な軌道へと投入されなかった。
インド宇宙研究機関(ISRO)は、5月29日(日本時間)に「GSLV」ロケットの打ち上げを実施し、搭載された測位衛星「NVS-01」の打ち上げに成功した。
衛星測位システム(GNSS:グローバルナビゲーションサテライトシステム)は、アメリカの「GPS」、欧州の「Galileo」、ロシアの「GLONASS」、中国の「北斗(BeiDou)」、日本の「みちびき」などが稼働中。
アイスペースは、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション1のランダー(月着陸船)による、2023年4月26日(日本時間)に実施した着陸シーケンスに関して、日本橋にあるミッションコントロールセンター(管制室)で得られたフライトデータの解析を完了し、以下の通り発表した。
フライトデータの解析の結果、同社のランダーが計画された着陸シーケンス中の全ての減速運用を完了し、計画通り秒速1m以下の降下速度かつ垂直状態で月面高度約5kmにまで接近したこと、また、月面への軟着陸には至らなかったが、その原因を特定の上、後続するミッション2及びミッション3に向けた改良点の特定を完了した。
2023年4月26日0時40分頃(日本時間)、月面からの高度約100km地点から着陸降下を開始したランダーは、計画された着陸シーケンスの終盤、姿勢を月面に対して垂直状態にして、秒速1m以下の降下速度で月面高度約5kmにまで接近した。ランダーの動作としては、着陸予定時刻であった1時43分頃まで同社の期待通りであったことが確認されている。
一方で、ランダーの高度測定においては異常が生じており、実際の月面高度約5kmに対して、ランダー自身が自己の推定高度をゼロ(月面着陸)と判断していたことが判明した。
その後もランダーは低速での降下運用を続けたものの、月面着陸の確認に至らず、推進系の燃料が尽きた時点でランダーの姿勢制御を含む動力降下制御が止まり、ランダーは月面に自由落下をしたと考えられる。
ランダーが高度推定を誤った要因としては、ソフトウェアが同社の期待通りに動作しなかったことが考えられる。着陸予定地に向けてランダーが航行中、クレーターの縁に当たる高さ約3kmもの大規模な崖の上空をランダーが通過した際、ランダー搭載のセンサーによる測定高度が急激に上昇したことが確認された。
フライトデータの解析によれば、この際、測定高度の数値と事前にランダーに設定された推定高度の数値に想定以上の大きな乖離が発生したことから、ランダーのソフトウェアがこの乖離の原因をセンサー側の異常値と、誤って判断した模様。
その後はセンサーによる測定高度の情報がソフトウェアによって遮断され、結果的にランダーのソフトウェアによる高度測定の誤りに繋がったと考えている。
本来、このフィルタ機能(推定高度からの乖離が著しく大きい測定高度データを採用しない機能)は、センサーにハードウェア上の不具合等が発生し、誤った高度が計測された場合などに、ランダーの安定運用を維持するために設計されたものであった。
今回の解析結果により、ランダーが軟着陸に至らなかった原因がソフトウェアにあり、特に着陸直前の段階にあることが判明したため、今後ミッション2、ミッション3に向けては基本的にソフトウェアの改修、及び事前に想定シミュレーションを行う範囲を拡大させることで、ミッションの精度を一層向上させることを目指す。
現時点でミッション2(2024年予定)及びミッション3(2025年予定)の打ち上げ時期に関しては特段の変更はない。