●宇宙探査●月と火星を第2の地球に!―SPE―         科学技術研究者   勝 未来

                 ~各国は月と火星の探査計画を着々と実行に移している~   

●宇宙探査●東大Kavli IPMU、暗黒物質の分布をより正確に測定

2014-12-28 19:41:07 | 宇宙

 東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU) の斎藤俊特任研究員、奥村哲平特任研究員らは、理論と数値シミュレーションを詳細に比較した研究から、銀河や銀河団の内部および周囲に存在する暗黒物質がどのように分布し、お互いの重力で引き合って進化してゆくのかを計算する際、従来の計算では無視されていた、銀河団よりはるかに大きなスケールの潮汐力のような周囲の環境からの影響を考慮に入れることが重要であることを突き止めた。

 今回の研究成果から、従来無視されていた項を考慮することで、宇宙の暗黒物質の分布をより正確に推定することができるようになる。

 この方法は、既に、BOSSプロジェクト(銀河分光サーベイ)の銀河分布の解析で実際に使用され始めており、今後宇宙の暗黒エネルギーの性質の理解や宇宙のニュートリノの総質量の測定などを通して、宇宙の歴史の解明につながることが期待される。

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●宇宙探査●超小型衛星「ほどよし1号機」、地球観測画像取得に成功

2014-12-26 17:58:25 | 人工衛星

  東京大学大学院工学系研究科中須賀真一教授研究室、次世代宇宙システム技術研究組合およびアクセルスペースは、超小型衛星「ほどよし1号機」に搭載された光学センサにより、地球観測画像を取得することに成功した。

 同衛星は、昨年度まで行われた内閣府最先端研究開発支援プログラムの一環で開発され、2014年11月の打ち上げ後、衛星機能の初期確認を進めていた。

 今後、1~2か月以内の超小型衛星画像利用実験開始に向けて地上システム検証などの準備を進めることにしている。
  
 今回撮影に成功した場所は、サウジアラビア王国東部州最大の都市ダンマームとオーストラリア南東部の森林地帯の2ヶ所。

 ダンマームでは航行している船の他、モスクやジャンクションを確認することができる。

 オーストラリアの森林地帯では森林の区画や林道の他、複雑な川の様子を確認することができる。
 

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●宇宙探査●宇宙探査チーム「ハクト」、来年中の打ち上げを目指し月探査ロボの公開実験に成功

2014-12-21 17:47:44 | 月面探査

 民間の宇宙探査チーム「ハクト」は、独自開発した月探査ロボを、浜松市の中田島砂丘で走らせることに成功した。

 「ハクト」は、米グーグルが総額3千万ドル(約35億円)の賞金を出し、民間発の月面無人探査を競う国際レースに国内勢で唯一参戦しており、来年中の打ち上げを目指している。

 今回は、月探査ロボが細かな砂に覆われた月の表面を走れるかを試す公開実験で、時速100mのゆっくりとした速度で、勾配のある砂丘を登り下りした。

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●宇宙探査●JAXAと東大、金星探査機「あかつき」のデータから太陽風加速現象を解明

2014-12-19 19:48:19 | 太陽

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所と東京大学の研究者らは、金星探査機「あかつき」を用いた電波観測などによって、太陽の近くから太陽半径の約20倍離れた場所までの太陽風を調べ、太陽半径の5倍程度離れた距離から、太陽風が急激に速度を増していることを確認した。

 太陽から離れた場所での太陽風の加速には、太陽風の中を伝わる波をエネルギー源とする加熱が関わっていることも明らかになった。

 同研究は、「あかつき」が金星をめざす途中で金星観測のために搭載した機器を利用して得られた成果であり、長年謎に包まれていた「コロナ加熱問題」を解く、鍵を与えるもの。

 


 

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●宇宙探査●アクセルスペース、2016年に超小型地球観測衛星打ち上げ

2014-12-17 20:14:59 | 人工衛星

 超小型の人工衛星でビジネスを展開するベンチャー企業のアクセルスペースは、リアルタイム地球観測網(コンステレーション)を構成する超小型地球観測(リモートセンシング)衛星「GRUS(グルース)」の最初の衛星の2016年打ち上げを目指している。

 GRUSは、100kg以下の超小型衛星でありながら、地上分解能2.5mの地球観測が可能で、現在、試作モデルを開発中。

 「コンステレーション」には星座という意味もあり、これらの衛星は鶴の群れの様に地球を周回することから、英語でつる座を意味するGRUSと名づけたもの。

 今までの商用リモートセンシング衛星は、地上分解能を向上させるように進化してきた。

 しかしながら、商用リモートセンシング衛星の数はそれほど多くなく、ユーザーがある地点の撮影を希望しても、そもそも衛星が撮影地点上空に飛来するまでに数日かかる、撮影地点が雲で覆われている、他のユーザーの希望と競合する等して必ずしもユーザーの希望通りに画像を撮影できるとは限らなかった。

 また、このようにユーザーが撮影希望を出して新たに撮影する画像の価格は高く、このような画像を利用できるユーザーは限られていた。

 そのため、現在、安価かつ即応性の高いリモートセンシング画像が利用できるようになることが待ち望まれている。

 超小型衛星でありながら、GRUSには地球観測用の大口径光学系が搭載されており、いわゆる白黒画像のパンクロマティック画像と、青、緑、赤、近赤外の各波長ごとの画像であるマルチスペクトル画像を取得することができる。

 地上分解能はパンクロマティック画像は2.5m、マルチスペクトル画像は5.0mを達成する。

 当初は3~5機程度を打ち上げ、まずは地球のどの地点でも1日1回は撮影できるレベルからスタートし、徐々に軌道上の衛星の数を増やすことにより最終的には数十機による高頻度な準リアルタイム観測網を構築する予定。

 軌道は、太陽同期軌道で高度は675km(予定)。

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●宇宙探査●アルマ望遠鏡、双子の星の誕生と成長の様子をとらえる

2014-12-15 15:34:13 | 宇宙

 台湾中央研究院天文及天文物理研究所の研究チームは、アルマ望遠鏡を用いて、おうし座にある生まれたばかりの双子星(原始連星)L1551 NEを観測した結果、ふたつの星を取り囲むガスの円盤(周連星円盤)を発見した。

 また同研究チームは、スーパーコンピュータ「アテルイ」を使ってこの円盤に含まれるガスの分布や運動をシミュレーションした。

 その結果と観測データと比較することで、この円盤は単純な環ではなく、円盤から中心のふたつの星に向かって渦巻き腕が伸びていることが分かった。

 さらに円盤からふたつの星に向かってガスが流れ込んでいることも分かった。

 これは、原始連星が円盤を揺さぶり、円盤のガスが連星に落下し始めている様子を世界で初めてとらえたものであり、宇宙に数多く存在する双子の星の誕生と成長の様子に迫る、重要な観測成果。

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●宇宙探査●JAXA、小惑星探査機「はやぶさ2」の状態は正常

2014-12-10 18:06:10 | 宇宙探査機

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、小惑星探査機「はやぶさ2」について、小惑星表面から試料を採取するサンプリング装置ホーン部の伸展、イオンエンジンの方向を制御するジンバルの打上時保持機構(ロンチロック)解除、探査機の3軸姿勢制御機能、並びに地上の精密軌道決定システムの機能確認など、重要なシーケンスが正常に実施されたことを確認した。

  サンプリング装置ホーン部伸展については、寄附で製作・搭載した小型モニタカメラの取得画像にて確認ができた。
  
 現在、探査機の状態は正常。

 今後、探査機搭載機器の初期機能確認を約3ヶ月間かけて実施する予定。

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●宇宙探査●NASA、新型宇宙船「オリオン」の無人試験機の打ち上げに成功

2014-12-05 21:09:45 | 宇宙船

 米航空宇宙局(NASA)は、新型宇宙船「オリオン」の無人試験機を、日本時間12月5日午後9時過ぎ、フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から打ち上げた。

 NASAでは、2021年に有人飛行、2025年に有人小惑星探査、2030年代に有人火星探査を目指している。

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●宇宙探査●「はやぶさ2」搭載のH2Aロケット26号機、打ち上げに成功

2014-12-03 15:31:59 | 宇宙探査機

  小惑星探査機「はやぶさ2」を搭載したH2Aロケット26号機は、3日午後、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。

 「はやぶさ2」は、午後3時すぎに太平洋の約900キロ上空で正常に分離され、打ち上げは成功した。

 「はやぶさ2」は、めざす小惑星には2018年に到着。着陸して石を採取し、2020年に地球へ帰ってくる計画。

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