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●宇宙探査●月と火星を第2の地球に!―SPE―         科学技術研究者   勝 未来

                 ~各国は月と火星の探査計画を着々と実行に移している~   

●宇宙探査●QPS-SAR10号機「ワダツミ-Ⅰ」、米ロケット・ラボ社のロケットで5月17日(土)に打上げ

2025-05-10 09:44:18 | 人工衛星
 QPS研究所は、小型SAR衛星QPS-SAR10号機「ワダツミ- I」を米ロケット・ラボ社のロケット「Electron」によって2025年5月17日(土)17時15分(日本時間)に打ち上げる。

 今回の打上げミッションは、2025年2月28日に発表したQPS研究所とロケット・ラボとの衛星8機分の打上げ契約のうちの第2回目の打上げであり、QPS研究所の専用ロケットとして打ち上げられる。Electronでは毎回打上げのミッションネームが設定されていて、今回はQPS-SAR10号機の愛称「ワダツミ-I」にちなんで「The Sea God Sees」と名付けられた。

 QPS研究所は収納性が高く、軽量でありながら大型の展開式アンテナ(特許取得)を開発。そのアンテナによって強い電波を出すことが可能になり、従来のSAR衛星の20分の1の質量、100分の1のコストとなる高精細小型SAR衛星「QPS-SAR」の開発に成功した。QPS-SARは民間SAR衛星で世界トップレベルの46cm分解能の画像取得が可能。現在は商用機3機を運用しており、2028年5月末までに24機、そして最終的には36機の衛星コンステレーションで平均10分毎という準リアルタイム観測データ提供サービスを目指している。


打上げロケット:米ロケット・ラボ社「 Electron」
打上げ日時:2025年5月17日(土)17時15分(日本時間)以降
投入予定軌道:中傾斜軌道、高度575km予定
打上げ射場:ニュージーランド・マヒア半島 Rocket Lab Launch Complex 1

●宇宙探査●アイスペース、月周回軌道へ到達

2025-05-08 14:41:44 | 月面探査
 アイスペースは、2025年5月7日(水)午前5時41分(日本時間)に、月周回軌道投入マヌーバに成功し、「RESILIENCEランダー」の月周回軌道投入を完了した。

 東京の日本橋にあるミッション・コントロール・センター(管制室)から、午前5時41分にミッション運用計画に沿って最初の月周回軌道投入マヌーバを開始し、9分間の主推進系の燃焼を完了した。

 これにより、ispaceはミッション1に続き、ランダーとペイロードを月周回軌道上へ輸送する技術能力および運用能力を実証した。

 このマヌーバは、ミッション2でこれまで実施してきた全9回のマヌーバの中で最も長時間の燃焼を要する非常にクリティカルな運用。

 次は、月面着陸に向けたカウントダウンが開始される。

●宇宙探査●米トランプ大統領、「アルテミス計画」の中継基地「ゲートウエイ」の廃止を提案

2025-05-04 23:05:17 | 月面探査
 米トランプ大統領は、国際月探査「アルテミス計画」の中継基地になる「ゲートウエイ」の廃止を提案した。

 航空宇宙局(NASA)の予算要求を大幅に削減し、代わりに人類初の有人火星探査に重点を置く方針。



●宇宙探査●三菱重工業、H-IIAロケットの最後の機種となる50号機を6月24日に打ち上げ

2025-04-26 00:09:49 | 天体観測施設
 三菱重工業は、温室効果ガス・水循環観測技術衛星「GOSAT-GW」を、H-IIAの最後のロケットとなるH-IIAロケット50号機に搭載し、以下のとおり打ち上げる。


打上げ予定日 : 2025年6月24日(火)
打上げ予定時間帯 : 午前1時33分03秒~午前1時52分00秒(日本標準時)
打上げ予備期間 : 2025年6月25日(水)~2025年7月31日(木)
打上げ場所 : 種子島宇宙センター 大型ロケット発射場



●宇宙探査●将来宇宙輸送システム、国内で民間4社目となる液体メタンエンジンの燃焼試験に成功

2025-04-17 22:48:24 | ロケット
 将来宇宙輸送システム(ISC)は、宇宙往還を想定した小型ロケット離着陸試験「ASCA hopper(アスカ ホッパー)」ミッションにおいて、液体メタンエンジンの燃焼試験に成功した。

  「ASCA hopperミッション」は、ISCが開発する再利用可能な宇宙往還機「ASCAプロジェクト」として初となる試験。

 同ミッションでは、小型ロケット離着陸試験機「ASCA hopper」を開発し、ロケットエンジンの燃焼、機体の離着陸、再使用に必要な点検整備の3要素の確認を目指し、続く小型衛星打上げ機「ASCA 1」や有人宇宙輸送機「ASCA 2」に向けた再使用型ロケットの開発能力を獲得することを目的としている。

 試験で使用したエンジンは、推進剤に液体メタン、酸化剤に液体酸素を用いる液体燃料ロケットエンジン。 

 エンジンの性能の確認を目的に、初回の試験は2024年9月に実施したところ、着火に至らず、性能確認に必要なデータを取得することができなかった。

 その後、2025年3月12日から3月18日まで、愛知県碧南市にて試験を実施し、期待する成果を得ることができた。

 燃焼試験の結果、着火シーケンス中の推進薬流量とバルブ開閉タイミングを変更し、着火可能な条件を確認することができた。

 また、着火を確認した後、燃焼時間及び推力を段階的に引き上げた条件で試験を計6回実施し、その結果、燃焼時間 8.3 秒、推力4.3kN(キロニュートン)を達成できた。

 なお、液体メタンエンジンの燃焼試験成功は、公表例として国内で民間企業4社目となる。
 
 今回の試験で得られた成果を踏まえ、続く小型衛星打上げ機「ASCA 1」や有人宇宙輸送機「ASCA 2」に向けた、再使用型ロケットの開発能力のさらなる向上を目指す。