●宇宙探査●月と火星を第2の地球に!―SPE―         科学技術研究者   勝 未来

                 ~各国は月と火星の探査計画を着々と実行に移している~   

●宇宙探査●インターステラテクノロジズ、JAXAの超小型衛星の打上げ輸送サービス「JAXA-SMASH」の優先打上げ事業者に選定

2024-03-26 17:51:58 | ロケット
 インターステラテクノロジズ(北海道広尾郡⼤樹町)は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と「打上げ輸送サービスの調達に関する基本協定」を締結しました。

 同協定は、JAXAが公募した超小型衛星ミッションで開発された衛星を打ち上げる民間事業者を選定するもので、スタートアップ等による宇宙輸送サービスの事業化を打上げ発注契約によって支援するもの。

 日本政府は2030年代前半までに、国や民間ロケットを活用して国内の打上げ能力を年約30件確保するとの方針案を示しており、インターステラテクノロジズは引き続き、信頼性とコスト競争力を両立させた小型ロケット「ZERO」の開発を通じて、国内の自立的な宇宙アクセス維持・拡大に貢献する。

 同協定は、超小型衛星ミッションを公募し、JAXAが選定した民間輸送サービスで打ち上げるJAXA-SMASH (JAXA-Small Satellite Rush Program、産学官による輸送/超小型衛星ミッション拡充プログラム)に基づき締結したもの。

 インターステラテクノロジズは、今後の発注契約において優先される「打上げ事業者A」として選ばれた。

 日本政府は、2023年6月に閣議決定された新たな宇宙基本計画に基づき、2028年度以降には政府・民間を問わず国内すべての衛星が国の基幹ロケットまたは民間ロケットによって打ち上げられ、海外需要も取り込んでいくことを目標に掲げている。

 インターステラテクノロジズは、2023年9月にスタートアップ等による研究開発を促進する文部科学省の「中小企業イノベーション創出推進事業(SBIRフェーズ3)」にも採択されており、低価格で高頻度な民間宇宙輸送サービスを国内で早期に実現するため、研究開発と打上げ契約発注の両面でサポートを受ける。

【ロケットZEROの仕様】

全長:    32 m
直径:    2.3 m
全備重量:  71 t
エンジン基数:一段目 9基、二段目 1基
推進剤:   燃料 液化メタン(液化バイオメタン)、酸化剤 液体酸素
打上げ能力: LEO 800 kg / SSO 250 kg (将来最大能力)
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●宇宙探査●高砂熱学工業、世界初となる「月面用水電解装置」完成し月への輸送を担うアイスペースへ引き渡し

2024-03-18 23:27:42 | 月面探査
 高砂熱学工業は、月面用水電解装置フライトモデル(FM)の開発を完了し、月面輸送サービスを手掛ける宇宙スタートアップ企業のアイスペースへ引き渡した。

 近年、月に水資源がある可能性が示されている。将来的に月面で採取した水から水素と酸素を生成すれば、水素はロケットなどの燃料として、酸素は人が月面で生活するために利用できる。

 同社は、建物で利用するエネルギーとして水素に着目し、約20年前より水素製造技術の開発を始めた。

 地上用の水電解装置を開発し、空調設備事業で培ったエンジニアリング力で、再生可能エネルギー由来電力を用いたグリーン水素利用システムの社会実装に取り組んでいる。

 新たな領域での研究を進めるべく、2019年12月には、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」のコーポレートパートナー契約を締結し、アイスペースとの協業を開始した。

 2024年冬に打ち上げが予定されているミッション2のランダー(月着陸船)に、同社が開発する月面用水電解装置を搭載し、月面に着陸した後、世界初の月面での水素・酸素生成に挑戦する。

 月面用水電解装置は、2024年1月に開発が完了し、アイスペースへの引き渡しが完了した。

 今後、ランダーへ積み込まれ、ランダー側との通信確認など、打ち上げに向けた最終調整を進める。

【月面用水電解装置】

以下で構成されている。

①水を電気分解して水素と酸素を生成する電解セル
②電気分解に必要な水と生成した酸素をためるタンク
③生成した水素をためるタンク
④装置全体を制御する電気ユニット
⑤これらを強固に支えるパーツ 等

概形は、縦 300mm ×横 450mm ×高さ 200mm。

特徴は、①低重力下でも作動する流体制御:地球と比較して約1/6の重力でも流
     体の安定的な流れを確保
    ②耐震性:ロケット打ち上げ時や月面着陸時の振動・衝撃への機械的
     強度を確保
    ③小型・軽量化:輸送用ランダーへ搭載するための条件をクリア
    ④熱制御:真空下でも装置温度を所定の範囲に保持
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●宇宙探査●インターステラテクノロジズ、小型人工衛星打上げロケット「ZERO」のエンジン用ターボポンプ冷走試験に成功

2024-03-14 22:14:58 | ロケット
 インターステラテクノロジズ(北海道広尾郡⼤樹町)は、IHIエアロスペース相生試験場(兵庫県相生市)にて、小型人工衛星打上げロケット「ZERO」のエンジン「COSMOS(コスモス)」用ターボポンプの冷走試験に成功した。

 ターボポンプは、燃焼器に燃料と酸化剤を送る”心臓部”に当たり、ロケットエンジンの中でも最も開発が難しい要素の一つと言われている。

 同試験ではターボポンプが目標の回転数で良好に動作していることを確認し、ZERO初号機打上げに向けて大きな開発マイルストーンを達成した。

 ZEROエンジン用ターボポンプは、燃料ポンプと酸化剤ポンプを一体化させた「一軸式」を採用。

 燃料と酸化剤それぞれでポンプを分ける場合と比べて技術的な難度が高い一方、エンジンシステム全体の小型・軽量化や部品点数の削減による低コスト化につながる。

 ターボポンプの材質には耐熱性に優れたニッケル合金(一部にチタン合金およびアルミ合金)を使用。今回は60kN級エンジン用のサブスケールモデル(長さ42cm、直径19cm)での試験となり、1分間に4万回転と目標としていた回転数を達成した。

 同試験は4月まで継続し、引き続き作動条件を変えた時の性能などを取得していく。

 同社では、ロケット「ZERO」の2024年度中の打ち上げを目指している。

【ロケットZEROの仕様】

全長:    32 m
直径:    2.3 m
全備重量:  71 t
エンジン基数:一段目 9基、二段目 1基
推進剤:   燃料 液化メタン(液化バイオメタン)、酸化剤 液体酸素
打上げ能力: LEO 800 kg / SSO 250 kg(将来最大能力)
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●宇宙探査●スペースワン、小型ロケット「カイロス」1号機が爆発し打ち上げは失敗

2024-03-13 11:38:27 | ロケット
 スペースワンは、3月13日午前、和歌山県串本町の民間ロケット発射場「スペースポート紀伊」から小型ロケット「カイロス」1号機を打ち上げたが、爆発し、打ち上げは失敗した。

 「カイロス」は全長18メートル、重さ23トンの小型の固体燃料ロケット。
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●宇宙探査●ISSでの6カ月半の滞在を終えた古川聡宇宙飛行士ら4人が地球帰還

2024-03-12 21:17:47 | 宇宙ステーション
 国際宇宙ステーション(ISS)を出発した米スペースXの宇宙船クルードラゴンは、3月12日午後6時47分(日本時間)米フロリダ州沖のメキシコ湾に着水、無事地球に帰還した。

 ISSで6カ月半の滞在を終えた古川聡飛行士ら4人の宇宙飛行士が地球帰還を果たした。


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●宇宙探査●ISS長期滞在クルー 古川聡宇宙飛行士搭乗のクルードラゴン宇宙船(Crew-7)の地球帰還日は3月12日

2024-03-11 21:05:15 | 宇宙ステーション
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)及び国際宇宙ステーション(ISS)計画参加宇宙機関は、古川聡宇宙飛行士が搭乗するクルードラゴン宇宙船運用7号機「Crew-7」のISSからの離脱について、下記の通り発表した。

 地球帰還予定日時など、今後の情報の追加及び更新は、JAXAウェブサイトにて随時掲示する。


1. ISSからの離脱予定(2024年3月9日更新)

【ISSからの離脱】
 2024年3月12日(火) 0時05分(日本時間)
[2024年3月11日(月) 11時05分(米国東部夏時間)]

【地球帰還(着水予定)】
 2024年3月12日(火) 18時35分(日本時間)
[2024年3月12日(火) 5時35分(米国東部夏時間)]

2. 搭乗員

Crew-7 コマンダー
ジャスミン・モグベリ(NASA)

Crew-7 パイロット
アンドレアス・モーゲンセン(ESA)

ミッションスペシャリスト
古川 聡(JAXA)

ミッションスペシャリスト
コンスタンチン・ボリソフ(ROSCOSMOS)

3. 今後の追加及び更新情報の掲示先

【Crew-7】古川聡宇宙飛行士の帰還予定について:

https://humans-in-space.jaxa.jp/event/detail/003759.html

参考リンク

JAXA 古川宇宙飛行士 ISS 長期滞在ミッション特設サイト:https://astro-mission.jaxa.jp/furukawa/
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●宇宙探査●スペースワン、カイロスロケット初号機の打ち上げを3月13日に変更

2024-03-09 18:00:59 | ロケット
 スペースワンは、カイロスロケット初号機の打ち上げを、海上警戒区域に船舶が残っていたため、当初の3月9日から3月13日に変更した。


1.打上げ予定日

   2024年3月13日(水)以降

2.打上げ時間帯
   
   午前11時1分12秒から午前11時17分12秒

3.打上げ予備期間

   2024年3月14日(木)から 2024年3月31日(日)

4.打上げ場所

   スペースポート紀伊
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●宇宙探査●スペースワン、ロケット「カイロス」1号機の打ち上げ延期

2024-03-09 11:34:34 | ロケット
 スペースワンは3月9日、同社のロケット「カイロス」1号機の打ち上げを延期した。


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●宇宙探査●アクセルスペース、実証衛星「ピクシス」の軌道投入に成功

2024-03-05 16:01:03 | 人工衛星
 アクセルスペースは、10機目となる小型衛星「PYXIS(ピクシス)」を、3⽉5⽇(⽇本時間)に米バンデンバーグ宇宙軍基地(カリフォルニア州)から、SpaceXのロケットFalcon 9によって打ち上げ、軌道投入に成功した。
 
 既にPYXISが発信したファーストボイス(軌道上の衛星から地上で最初に受信する電波)の受信にも成功し、今後は搭載各機器の動作を確認する初期運用フェーズを経て、周回軌道上で実際にミッションを行う定常運用フェーズへの移行を段階的に進めていく予定。
 
 PYXISは、周回軌道上で以下のミッションを行う。

1.汎用バスシステム(姿勢制御や電力供給といった衛星運用の基盤となるシステム)の実証

2.次世代GRUS(グルース)(地球観測プラットフォーム「AxelGlobe」が運用する自社衛星)衛星に向けたセンサーの先行実証

3.ソニーグループによる通信システム技術の実証

 PYXISには、「膜面展開型デオービット機構(D-SAIL)」を搭載。軌道上における大気抵抗を利用して、任務終了後の衛星を速やかに軌道から離脱させる同機構は、深刻化するスペースデブリ問題への対策として開発された。

 なお同社では、今後の衛星に同機構を標準搭載していく予定。
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●宇宙探査●スペースワン、カイロスロケット初号機を3月9日にスペースポート紀伊から打ち上げ

2024-03-02 11:10:11 | ロケット
 スペースワンは、小型衛星を搭載したカイロスロケット初号機を3月9日午前11時~正午に、スペースポート紀伊から打ち上げる。

 小型衛星の打ち上げに成功すれば、日本の民間企業としては初となる。

 カイロス(KAIROS)ロケット初号機は、固体燃料式3段ロケットで、全長18m、重量23トン。


打上げ予定日 : 2024年3月9日(土)
打上げ予定時刻 : 11:00~12:00 頃
打上げ予備期間 : 2024年3月10日(日)から 2024年3月31日(日)
打上げ場所 : 同社打上げ射場「スペースポート紀伊」


 スペースワン(豊田正社長)は、小型衛星用の宇宙輸送システムの開発、これを用いた宇宙輸送サービスの事業化、その他これに付随・関連する事業を目的に2018年7月に設立された。

 株主は、キヤノン電子、IHIエアロスペース、清水建設、日本政策投資銀行、紀陽銀行、K4 Ventures、太陽グループ、三菱UFJ銀行、アズマハウス、オークワ。

 射場は、2021年に独自に完成させたスペースポート紀伊(和歌山県東牟婁郡串本町田原1663)で、ロケット打上げ射点、ロケット組立棟、モーター保管庫、総合指令棟、その他付帯設備からなる。
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