キヤノン電子は、2020年10月に打ち上げに成功した超小型人工衛星「CE-SAT-IIB(シーイー・サット・ツービー)」は現在、実証実験を継続しており、地上500㎞上空から数々の高精細画像の撮影に成功しているが、この度、新たな画像「スーパームーン皆既月食」を公開した。
今回の月食は、北米の西部や南米の南部、オーストラリア、日本、東南アジアなどの地域で観られ、日本では、5月26日の夕方から宵にかけて月食が起こった。日本で皆既月食が見られるのは約3年ぶり。また、年に12~13回見える満月のうちで最も大きく見える満月は「スーパームーン」と呼ばれ、今回の皆既月食の満月は今年最大となり、実に24年ぶりの「スーパームーンの皆既月食」となった。
皆既月食は午後8時28分(日本時間)までの約20分間であり、この短い時間内において「CE-SAT-IIB」衛星搭載の超高感度カメラ(口径200mm望遠鏡)での撮影を試みました。午後8時20分(日本時間)、南大西洋上空を飛行中のCE-SAT-IIBに対して搭載している超高感度カメラが月の方向を向くように姿勢を制御し、撮影を実施した。
その結果、宇宙空間から皆既月食中の月の姿を捉えることに成功した。今回の撮影を行うにあたっては、衛星から皆既月食が撮影可能となるタイミングの計算や最適な露出条件の調整、高精度の姿勢制御を実施した。