●宇宙探査●月と火星を第2の地球に!―SPE―         科学技術研究者   勝 未来

                 ~各国は月と火星の探査計画を着々と実行に移している~   

●宇宙探査●インターステラテクノロジズとJAXA、小型ロケット用エンジンシステム技術の研究開発に関する共創活動を開始

2022-03-30 22:59:28 | ロケット

 インターステラテクノロジズ(IST)と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、新たな発想の宇宙関連事業の創出を目指す「JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)」の枠組みのもと、小型ロケット用エンジンシステム技術の研究開発に関する共創活動を開始した。

 ISTとJAXAは、2019年2月よりJ-SPARCの共創活動(フェーズ1)を通じて、小型ロケットエンジンの主要コンポーネントである噴射器、燃焼室、ターボポンプを対象にした研究開発に取り組んできた。

 この共創活動ではJAXA角田宇宙センターの試験設備を活用し、JAXAはこれまでのロケットエンジン研究で取得した技術の社会実装に向けた試行と将来の基盤技術としての小型ロケット用エンジン技術の研究開発を、ISTは現在開発中の超小型人工衛星打上げロケット「ZERO」に適用するロケットエンジンを想定した仕様の設定や技術の研究開発を、それぞれ実施した。

 今回、これらの主要コンポーネント技術の実用化への目途が得られたことから、次の共創活動(フェーズ2)として、個々の技術をシステムとしてインテグレートした小型ロケット用エンジンシステムの研究開発に取り組むこととなった。

 同フェーズでは、JAXAとISTそれぞれがエンジンシステムを構成するコンポーネントの設計・製作を行い、JAXAが角田宇宙センターにてエンジンシステムとしての組立および試験を実施、得られた試験結果を両者で共有する。

 これにより、それぞれ単独で実施するよりも広範囲の試験データを効率的に取得し、低コストで実用的なエンジンシステム技術の獲得を目指す。

 ISTは低コストな小型ロケット用エンジンシステム技術をZEROの開発に活用し、早期の実機打上げを目指す。

 JAXAは獲得した成果を基盤技術として蓄積し、民間宇宙輸送サービス事業やJAXAの将来宇宙輸送系への適用など、日本全体の宇宙輸送事業の発展に貢献していく。

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●宇宙探査<新刊情報>●「ブラックホール」(二間瀬敏史著/中央公論新社)

2022-03-25 22:28:14 | ●宇宙探査<新刊情報>●
 
 
 
<新刊情報>
 
 
 
 
書名:ブラックホール~宇宙最大の謎はどこまで解明されたか~

著者:二間瀬敏史

発行:中央公論新社(中公新書)

 ブラックホールとは、重力がきわめて強く光すら脱出できない天体だ。原理は18世紀には考え出されたが、長く存在証明は困難だった。同書は前半で、存在が確認されるまでの歴史をたどりながら基礎をわかりやすく解説。後半では、最先端の物理学からブラックホールの内側に迫る。「別の宇宙」と、そこへの抜け道である「ワームホール」、さらには熱力学との関係など、さまざまな謎を解き明かす。面白く不思議な、最新の宇宙論。
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●宇宙探査●学習院大学とスペースBD、国内大学初となる全学共通科目「宇宙利用論」2023年度開講

2022-03-21 06:39:58 | その他

 学習院大学と宇宙産業における総合的なサービスを展開するスペースBD(Space BD:東京都中央区、永崎将利社長)は、「宇宙利用」をテーマとした文理融合の学びと実践の場の提供を通じ、これからの社会で活躍する人材を輩出するためのカリキュラムの共同開発に向け協定書を締結した。

 学習院大学では、これまでの人文・社会・自然科学が積み重ねてきた基礎から応用に至る研究を連携・融合した総合知による教育研究活動として、2023年度より全学部生を対象とした全学共通科目として「宇宙利用論」を開講する。

 宇宙利用論は、地球を含むすべての天体・宇宙空間の開発及び利用を研究対象とした学習院大学が提唱する新学術研究。

 宇宙利用論の開講に向けて、学習院大学とスペースBDは、大学が提供する文理融合の教育研究に加え、スペースBDが展開するビジネスの両面で知見を深める実践的な学びの場の提供を通じ、これからの社会で活躍する人材の育成を目的に、産学連携でカリキュラムを開発していく。 

 大学がベンチャー企業と産学連携協定を締結し、宇宙利用に関する全学共通科目を共同開発する取り組みは国内大学初の事例。

 学習院大学とスペースBDは、既に宇宙利用論開講に向けた取り組みを2021年度から開始している。2021年12月には、3日間の特別授業として「宇宙ベンチャー概論」を開講し、有志の学生に対し、スペースBD代表取締役社長による宇宙ビジネスの今や、会社創業に至るまでのストーリーについての講演、エンジニアによる宇宙の技術とビジネスを学ぶ講義、宇宙ビジネスを実際に考えプレゼンテーションするワークショップを実施した。<Space BD>

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●宇宙探査<新刊情報>●「本気で考える 火星の住み方」(齋藤 潤著/ワニブックス)

2022-03-18 19:47:00 | ●宇宙探査<新刊情報>●
 
 
 
<新刊情報>
 
 
 
書名:本気で考える 火星の住み方

監修:渡部潤一

著者:齋藤 潤

発行:ワニブックス(PLUS新書)

 地下なら火星に住める可能性が!?2020年代に入り、NASAをはじめとする宇宙機関が地球にもっとも近い惑星である火星の探査を進め、次々と新発見が報告されている。そこで、同書ではあの惑星探査機「はやぶさ」の開発メンバーが現時点で火星についてわかっていること、そして以前より模索されている「人類が火星に住める可能性」について、タイトル通り本気で検討・解説する。同書を読んで、あなたも「地球にいながらできる宇宙旅行」に出かけてみませんか?
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●宇宙探査●タカラトミー、JAXA等と共同開発した超小型の変形型月面ロボットの愛称を「SORA-Q(ソラキュー)」と決定

2022-03-15 23:23:08 | 月面探査

 タカラトミーは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)等と共同開発した超小型の変形型月面ロボット「Lunar Excursion Vehicle 2」(LEV-2)の愛称を「SORA-Q(ソラキュー)」と決定した。

 SORA-Qは、JAXA の小型月着陸実証機「SLIM(スリム)」に搭載され、月面でのデータ取得を行う計画。

 SORA-Qは、おもちゃのアイデアが盛り込むことで、世界でも珍しい球体から変形する探査ロボット。質量:本体約250g、サイズ:直径約80mm(変形前)、通信:LEV-1 と LEV-2(SORA-Q)間の通信機能(Bluetooth)、カメラ:前後2つのカメラで SLIM 探査機及び周辺環境を撮像可能

 これにより、アイスペース(ispace)の月着陸機「HAKUTO-R」による月面輸送と合わせて、タカラトミーは計2回の月面探査を行うことになる。

 「SORA-Q」が変形して走行する様子は、2022年3月15日から、タカラトミーの公式ウェブサイトwww.takaratomy.co.jp/products/sora-q にて公開中。

 「SORA-Q」は、直径約 80mm、質量約250g の超小型の変形型月面ロボット。月面に着陸後、瞬時に球体が左右に拡張変形し、月面を走行する。そして搭載された前後2つのカメラで撮影した画像を別の探査機を経由して地球に送信する計画。

 開発にはタカラトミーの玩具作りにおいて培われた小型化、軽量化の知見と、変形機構に関わる技術が活用された。JAXA の「宇宙探査イノベーションハブ」共同研究提案公募の枠組みの下、2016年から JAXA およびタカラトミーが筐体の共同研究を開始し、その後、2019年にソニーグループが、2021年に同志社大学が加わり、現在、4者で共同開発を進めている。

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●宇宙探査<新刊情報>●「はやぶさと日本人」(永山悦子著/毎日新聞出版)

2022-03-13 23:30:46 | ●宇宙探査<新刊情報>●
 
 
 
<新刊情報>
 
 
 
 
書名:はやぶさと日本人~私たちが手にしたもの~

著者:永山悦子

発行:毎日新聞出版

 日本を製造の国から、創造の国へ。2022年、JAXAのはやぶさ2プロジェクトチームは解散し、はやぶさから始まったプロジェクトの幕が下りる。探査機はやぶさ(2003年打ち上げ~2010年帰還)、はやぶさ2(2014年打ち上げ~2020年カプセル帰還)、はやぶさとはやぶさ2がつむいだ「物語」とは、私たちにとって何だったのか?「見せてもらおうか。宇宙研の探査機の性能とやらを」「初号機とは違うのだよ。初号機とは!」誰よりも熱く、プロジェクトを追い続けた科学記者が描く、知られざる人間ドラマ。感動のノンフィクション!
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●宇宙探査●アイスペース、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」の進捗状況を公表

2022-03-11 04:19:44 | 月面探査

 アイスペースが推進する民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」は、2021年6月からドイツで始まったランダー(月着陸船)のフライトモデル開発の組立工程の最終段階に入っている。

 ランダーを制御するために必要な部品や燃料タンクを取り付け、今後、全ての燃料タンクが取り付けられたら、ランダーの上部と下部を組み合わせる工程に移る。

 その後、多層断熱材、ソーラーパネル、着陸脚などの取り付けを行う。

 組み立て終わったランダーのフライトモデルは、2022年4月頃から専用の施設で振動試験や熱真空試験など最後の環境試験を行った後、打ち上げ予定地のアメリカに輸送される予定。ミッション1の打ち上げは2022年末頃を予定している。

 また、ミッション1の開発と並行してミッション2に向けた準備も進めている。

 ミッション2ではアイスペースが開発するローバー(月面探査車)を走らせ月面探査を行う予定。

 ミッション2の打ち上げ時期は、当初予定の2023年から2024年に予定に変更となった。打ち上げロケットは引き続きSpaceX社のFalcon9で打ち上げを行う。

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●宇宙探査<新刊情報>●「ニュートン式超図解 宇宙の終わり」(ニュートンプレス)

2022-03-09 21:33:07 | ●宇宙探査<新刊情報>●
 
 
 
<新刊情報>
 
 
 
 
書名:ニュートン式超図解 宇宙の終わり~凍る,つぶれる,生まれ変わる!すべてのシナリオがわかる!!~

発行:ニュートンプレス

 今から138億年前に誕生したといわれる、私たちの宇宙。この宇宙は、永遠の存在なのか。科学者によると、宇宙はけっして永遠の存在などではないという。宇宙はいつか、終わりをむかえると考えられている。宇宙の終わりについては、さまざまな可能性が考えられている。たとえば、「宇宙がほとんど空っぽになる」「宇宙が1点につぶれる」「宇宙が引き裂かれる」といったもの。そして私たちの宇宙がいったん終わりをむかえたあとで、まったく別の新しい宇宙に生まれかわるという説もある。いったい宇宙に、何がおきるというのか。同書は、宇宙の終わりのさまざまなシナリオを、ゼロから学べる1冊。“最強に”面白い話題をたくさんそろえたので、どなたでも楽しく読み進めることができる。
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●宇宙探査●政府委員、JAXAに新型ロケットH3の設計変更検討を求める

2022-03-07 04:24:32 | ロケット

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の新型主力ロケット「H3」の開発が遅れている問題で、政府宇宙政策委員会の委員が早期に完成させるために大幅な設計変更も検討するよう、JAXAに求めた。

 これに対しJAXAは、他案に進むべきか、慎重に判断して、今後、対応策を打ち出す考えであることを明らかにした。

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