●宇宙探査●月と火星を第2の地球に!―SPE―         科学技術研究者   勝 未来

                 ~各国は月と火星の探査計画を着々と実行に移している~   

●宇宙探査●ハクト、月面対応のローバー フライトモデルのデザイン決定

2016-08-30 06:22:07 | 月面探査

 KDDIと世界初のロボット月面探査レース「Google Lunar XPRIZE (グーグル・ルナ・エックスプライズ)」に挑戦するispaceが運営する日本唯一の民間月面探査チーム「HAKUTO(ハクト)」は、実際に月面を走行するローバー フライトモデルのデザインが決定した。

 「Google Lunar XPRIZE」のミッションは、民間開発の無人探査機を月面に着陸させ、ローバーを500m以上走行し、ローバーに搭載されたカメラで撮影した月面の動画や静止画を地球に送信すること。ミッションでは通信も重要な役割を担い、auは技術的なサポートを行っている。
  
 今回のフライトモデルでは、これまでの実験・開発をもとに、「コスト」を抑える一方で、ミッション遂行に必要な「パフォーマンス」とのバランスが最適になるよう多くの改良が加えられて設計されている。

 ローバーの月への打ち上げには1kgあたり約120万米ドル(1億2,000万円)がかかるため、従来のプリフライトモデル3の約7kgから約4kgにまで超小型・軽量化し、さらに特注品ではなく民生品(実験用・工業用の製品として開発された実績を有した機器)を活用することにより、コストを抑えた。
  
 また、過酷な宇宙空間に対応するため、「耐震設計」「熱対策」「電力」「耐放射線」の観点から様々な工夫をおこなっている。

 さらに「通信」においても、100パターンを超えるアンテナ位置の検証を行い、2.4GHzと900MHzの2つの帯域を活用することで、通信を途切れさせない工夫がされている。

 ローバーは、同デザインをもとに、2017年1月までに月面を走行する実機を製造し、2017年中に月面へ向けて打ち上げる予定。

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●宇宙探査●JAXA、ISS「きぼう」からケニア・ナイロビ大学の超小型衛星放出

2016-08-28 17:32:41 | 宇宙ステーション

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」日本実験棟からの超小型衛星放出の機会提供に関する協力の取り決めを国際連合宇宙部(UNOOSA)と平成27年9月に締結し、「きぼう」に搭載し、放出する超小型衛星の募集を行った結果、ケニアのナイロビ大学の超小型衛星を放出することを決定した。

 選定提案は、ケニア初の衛星として開発・運用を行うものとなる。今回の「KiboCUBE」を通じて、実証した技術を将来のより大型の地球観測衛星開発への活用を目指している。
  


 

衛星名:1KUNS-PF(1st Kenyan University NanoSatellite-Precursor Flight)

機関・国名:University of Nairobi(ナイロビ大学)/ケニア共和国

ミッション概要:シリコン太陽電池セル、通信基板、モーメンタムホイール等の技術実証

サイズ:1U(国連との連携協力に基づくサイズ)

「きぼう」からの放出予定:平成29年度

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●宇宙探査<新刊情報>●「宇宙エレベーター」(佐藤 実著/祥伝社)

2016-08-25 16:56:14 | ●宇宙探査<新刊情報>●


 <新刊情報>

 

書名:宇宙エレベーター~その実現性を探る~

著者:佐藤 実
 
発行:祥伝社(祥伝社新書)

 それはSFでも、夢幻(ゆめまぼろし)でもない。地上のエレベーターと同じように、ケーブルを使って宇宙を“昇(のぼ)り降(お)り”する―これはSFの世界ではない。その原理は、科学的に認められているのだ。原理だけでもない。2013年、IAA(国際宇宙航行アカデミー)は実現可能性を評価、翌年には常任委員会を設置した。また、大林組では、実現に向けたプロジェクトが立ち上がっている。同書は宇宙エレベーターのしくみをやさしく解説、宇宙開発の歴史や最新情報(インタビューあり)を通して、その実現性を探るもの。100万円で宇宙に行ける!? 本格的な宇宙時代の到来に、乗り遅れずに。

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●宇宙探査●宇宙ステーション補給機「こうのとり」6号機(HTV6)、打上げ延期

2016-08-10 15:03:48 | 宇宙ステーション

 三菱重工業株および宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、H-IIBロケット6号機による宇宙ステーション補給機「こうのとり」6号機(HTV6)の打上げ(10月1日)を延期する。

 延期の理由は、「HTV6」の射場整備作業を実施中のところ、配管の気密性検査において微量の漏洩が確認され、「HTV6」モジュールの結合を解除して必要な修理を行うため。

  新たな打上げ日については未定。

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●宇宙探査●鹿児島県肝付町とJAXA、イプシロンロケット2号機(強化型)掲載メッセージ公募

2016-08-08 10:34:42 | ロケット

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2016年度に鹿児島県肝属郡肝付町の内之浦宇宙空間観測所から、イプシロンロケット2号機(強化型)を打ち上げるが、肝付町とJAXAはファンからの夢を託したメッセージや打ち上げ応援メッセージを募り、それを小さく文字列化し、デザインの一部としてイプシロンロケット2号機(強化型)の機体に掲載する。

 イプシロンロケット2号機(強化型)は、2013年9月14日に打ち上げたイプシロンロケット試験機より、打ち上げ能力向上や衛星搭載エリアの拡大など性能が向上している。

1.募集方法

 インターネットにてメッセージを受付。詳細な応募方法は、以下の肝付町専用Webサイトの募集要項を参照。
           
    http://space-kimotsuki.jp/jointpj/

2.募集期間

    2016年8月3日(水) ~ 2016年9月2日(金)

3.募集内容

    全角文字(日本語等)、半角文字(英数字等)共に20文字まで。

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●宇宙探査●日本の月面無人探査計画、具体化へ 

2016-08-03 14:22:42 | 月面探査

 日本の月面無人探査計画が具体化してきた。

 最初に打ち上げを予定しているのが、民間のベンチャー企業アイスペースが推進するチーム「HAKUTO(ハクト)」で、2017年中の打ち上げを目指す。「ハクト」は、グーグルが民間組織を対象とした世界初の月面無人探査レース「グーグル・ルナXプライズ」に参加する。同レースは、月面の着陸地点から500m以上を走行して、指定された高解像度の動画・静止画データを地球に送信することを競う。現在、IHI、KDDIなどがスポンサーとなり、チーム「ハクト」を支援している。

 2018年に月面無人探査を計画しているのは、JAXA(宇宙航空研究開発機構)と東京大学のチームだ。JAXAと東大が共同開発した2基の小型衛星を、NASA(米航空宇宙局)のロケットに相乗りさせて、月周辺の軌道へ打ち上げる。打ち上げに使うロケットは、NASAが将来の火星有人探査を目指して開発中の「SLS」。月の周辺へ宇宙船「オリオン」を運ぶとともに、余剰能力を活かし、日米とイタリアの合計13基の小型衛星も打ち上げる。

 このほか、2019年に月面無人探査を計画しているのはJAXAで、イプシロンにキックステーションを付加したロケットで、小型月着陸実証機「SLIM」を打ち上げる。「SLIM」は次の2つの目標を目指している。①小型の探査機において、月への高精度(現在のKmオーダーから100mオーダーへ)着陸技術の実証②諸外国の月着陸機と比較して大幅な軽量化(米「サーベイヤー」995㎏に対して日「SLIM」は約590㎏)を目指している。

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