goo blog サービス終了のお知らせ 

●宇宙探査●月と火星を第2の地球に!―SPE―         科学技術研究者   勝 未来

                 ~各国は月と火星の探査計画を着々と実行に移している~   

●宇宙探査●将来宇宙輸送システム、国内で民間4社目となる液体メタンエンジンの燃焼試験に成功

2025-04-17 22:48:24 | ロケット
 将来宇宙輸送システム(ISC)は、宇宙往還を想定した小型ロケット離着陸試験「ASCA hopper(アスカ ホッパー)」ミッションにおいて、液体メタンエンジンの燃焼試験に成功した。

  「ASCA hopperミッション」は、ISCが開発する再利用可能な宇宙往還機「ASCAプロジェクト」として初となる試験。

 同ミッションでは、小型ロケット離着陸試験機「ASCA hopper」を開発し、ロケットエンジンの燃焼、機体の離着陸、再使用に必要な点検整備の3要素の確認を目指し、続く小型衛星打上げ機「ASCA 1」や有人宇宙輸送機「ASCA 2」に向けた再使用型ロケットの開発能力を獲得することを目的としている。

 試験で使用したエンジンは、推進剤に液体メタン、酸化剤に液体酸素を用いる液体燃料ロケットエンジン。 

 エンジンの性能の確認を目的に、初回の試験は2024年9月に実施したところ、着火に至らず、性能確認に必要なデータを取得することができなかった。

 その後、2025年3月12日から3月18日まで、愛知県碧南市にて試験を実施し、期待する成果を得ることができた。

 燃焼試験の結果、着火シーケンス中の推進薬流量とバルブ開閉タイミングを変更し、着火可能な条件を確認することができた。

 また、着火を確認した後、燃焼時間及び推力を段階的に引き上げた条件で試験を計6回実施し、その結果、燃焼時間 8.3 秒、推力4.3kN(キロニュートン)を達成できた。

 なお、液体メタンエンジンの燃焼試験成功は、公表例として国内で民間企業4社目となる。
 
 今回の試験で得られた成果を踏まえ、続く小型衛星打上げ機「ASCA 1」や有人宇宙輸送機「ASCA 2」に向けた、再使用型ロケットの開発能力のさらなる向上を目指す。

●宇宙探査●将来宇宙輸送システム、Letaraと包括連携協定を締結しハイブリッドエンジンを用いたロケットシステムの共同開発を開始

2025-04-15 13:49:53 | ロケット
 将来宇宙輸送システム(ISC)は、Letara株式会社と包括連携協定を締結し、ハイブリッドエンジンを用いたロケットシステムの共同開発を開始する。

 2022年5月に創業したISCは、「2028年を目標に、人工衛星の軌道投入を目指す」というチャレンジングな目標を掲げていいる。この実現のため、国内外のパートナー企業との協業を進め、アジャイル型の開発を進めている。

 特に、ロケット開発において重要性並びに技術的難易度が高いエンジンの開発にあたっては、幅広い方法の検討を進めている。

 自社での開発を進めることはもちろんこと、昨年4月にはアメリカのロケットエンジン開発企業Ursa Major Technologies社とパートナーシップを締結したほか、昨年夏には荏原製作所と包括連携協定を締結し、同社が開発する電動ポンプを活用したロケットエンジンの開発を目指している。

 この度、早期に飛行実証が見込まれる選択肢を速やかに追加することで、開発の確度を高めることを目的に、Letaraと包括連携協定を締結することとなった。

 また、同連携内容については、文部科学省 中小企業イノベーション創出推進事業 (SBIRフェーズ3)宇宙分野(事業テーマ:民間ロケットの開発・実証) のステージゲート審査委員会に提案し、予算の追加配分を受けることができた。

●科学技術ニュース● 「スペースポート高知」が設立され、2029年度に小型ロケット打ち上げへ

2025-03-15 08:22:49 | ロケット
 一般社団法人「スペースポート高知」(高知県高知市)が設立された。

 同県は太平洋に面しており、スペースポート(宇宙港)に最適なロケーション。

 同団体の創立メンバーは、株式会社BUNJI GATEの代表取締役である小松聖児氏と同社の取締役である古谷文平氏(両氏とも高知県出身)。

 2027年度に、スペースポート建設を開始。2028年度に大型ロケット射場の検討開始。2029年度に、スペースポートの運用を開始し、小型ロケット打ち上げる計画。


●宇宙探査●インターステラテクノロジズ、文部科学省のSBIR事業で14.4億円の追加交付が決定

2025-02-26 17:10:55 | ロケット
 インターステラテクノロジズは、スタートアップ等による研究開発を促進する文部科学省の「中小企業イノベーション創出推進事業(SBIRフェーズ3)」において、14.4億円の追加交付が決まったと発表した。

 フェーズ1および2を含めた累計交付額は最大80.7億円となった。

 同事業は、SBIR(Small Business Innovation Research)制度においてスタートアップ等の有する先端技術の社会実装の促進を目指すもの。

 インターステラテクノロジズは、宇宙分野(事業テーマ:民間ロケットの開発・実証)で2023年9月に採択され、フェーズ1として最大20億円が交付された。

 2024年9月にはステージゲート審査を通過し、フェーズ2として最大46.3億円の交付が決定している。

 今回の追加交付は、事業を加速し、事業目標を着実に達成することを目的に、有識者からなるステージゲート審査委員会にて決まったもの。

 世界の小型衛星打上げ需要は、民間宇宙ビジネスの市場拡大、安全保障領域での重要性の高まり、衛星コンステレーションといった新しいアプリケーションの登場などを背景に、打上げ数が2016年の141基から2023年には2,860基と約20倍に急増している。

 これに伴い、米国では2024年に年間158回、中国でも68回の打上げと宇宙輸送能力を飛躍的に向上させている一方、国内では7回にとどまっている。

 国は宇宙戦略基金の基本方針において、2030年代前半までに基幹ロケットと民間ロケットでの国内打上げ能力を年間30件程度確保し、国内外の多様な打上げ需要に応えることを目標に掲げている。

 インターステラテクノロジズは、低価格で高頻度打上げが可能なロケットZEROの開発により、国内の自立的な宇宙アクセス拡大に貢献するとともに、国際競争力のある宇宙輸送サービスを実現する方針。

【ロケットZEROの仕様】

全長    :32 m
直径    :2.3 m
全備重量  :71 t
エンジン基数:一段目 9基、二段目 1基
推進剤   :燃料 液化メタン(液化バイオメタン)、酸化剤 液体酸素
打上げ能力 :LEO 800 kg(将来の最大能力)

●宇宙探査●「H3」5号機、打ち上げに成功

2025-02-02 18:53:14 | ロケット
 日本の主力ロケット「H3」5号機が2日、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、日本版「GPS」と言われる準天頂衛星「みちびき6号機」を高度約400キロで予定の軌道に投入し、打ち上げは成功した。

 H3は4回連続の成功となった。



●宇宙探査●「H3」5号機の打ち上げ、天候悪化のため2月1日から同2日午後5時30分へ変更

2025-01-30 14:55:58 | ロケット
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、新型基幹ロケット「H3」5号機の打ち上げを2月1日(土)から同2日(日)に変更すると発表した。

 種子島宇宙センターの天候悪化のため。

 2月2日の打ち上げ予定時間は午後5時30分〜7時30分。予備期間は3月31日まで。

 5号機は、カーナビや携帯電話の位置情報サービスに利用される内閣府の測位衛星「みちびき6号機」を搭載。

●宇宙探査●米ブルーオリジン、大型ロケット「ニューグレン」の打ち上げ成功

2025-01-16 18:58:39 | ロケット
 米ブルーオリジン、大型ロケット「ニューグレン」の米ブルーオリジンは、1月16日、新たな大型ロケット「ニューグレン」をフロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から初めて打ち上げ、多用途宇宙輸送プラットフォーム「ブルーリング・パスファインダー」の試験バージョンが目標の周回軌道入りに成功した。

 ロケットは全長98メートルで、大量の荷物を積むことが出来る。

 1段目は複数回使用し、廃棄物とコストの削減を目指す。


●宇宙探査●インターステラテクノロジズ、トヨタグループのウーブン・バイ・トヨタと資本および業務提携に合意

2025-01-07 16:38:15 | ロケット
 インターステラテクノロジズ(北海道広尾郡⼤樹町)は、トヨタグループの1社としてモビリティの変革をリードするウーブン・バイ・トヨタと資本および業務提携に合意し、リード投資家として、シリーズF ファーストクローズまでに約70億円の出資を受けたと発表した。

 なお、シリーズFは、今後、セカンドクローズでの調達も予定している。合わせて、ウーブン・バイ・トヨタから取締役が派遣され、コーポレートガバナンスを強化していく。

 インターステラテクノロジズは、2020年からトヨタとの人材交流を始め、トヨタ自動車北海道、トヨタ車体を含め、累計11名が出向している。

 今回の提携は、これらの継続的な取り組みを経てより強固な戦略的提携の確立を目指すもので、ロケットの量産化を視野に入れた原価低減やリードタイム短縮、量産体制の構築やサプライチェーンの強化、コーポレートガバナンスの強化に向けて共同で取り組む。

●宇宙探査●JAXA、今年度中の「イプシロンS」初号機の打ち上げ見送り

2024-12-25 17:39:29 | ロケット
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12月25日、開発中の小型固体燃料ロケット「イプシロンS」の2段目エンジンが燃焼試験で爆発した際のデータを検証した結果、3つの異常現象が起きていたことが分かったと発表した。

 今後は、爆発との関連を調べる。

 今年度中に予定していたイプシロンS初号機の打ち上げは、正式に見送った。