●宇宙探査●月と火星を第2の地球に!―SPE―         科学技術研究者   勝 未来

                 ~各国は月と火星の探査計画を着々と実行に移している~   

●宇宙探査●英ヴァージン・ギャラクティック社、旅行用宇宙船のエンジンを使った初の飛行試験に成功

2013-04-30 14:41:22 | 宇宙ステーション
 英ヴァージン・ギャラクティック社は、米カリフォルニア州で、旅行用宇宙船「スペースシップ2」のエンジンを使った初の飛行試験に成功した。

 宇宙船「スペースシップ2」は、上空約1万4000メートルで母機から切り離され、エンジンを16秒間噴射し、約1万7000メートルまで上昇。宇宙船は約10分間の飛行後、無事に飛行場に着陸した。

 同社は今後も試験飛行を重ね、今年末ごろの商業飛行開始を目指す。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●宇宙探査●英ヴァージン・ギャラクティック社の商業準軌道宇宙旅行、今年中の運航を予定

2013-04-21 17:32:01 | 宇宙ステーション
 民間人の月旅行を実現させる前に、取りあえず民間人の宇宙旅行を実現させる必要がある。

 宇宙旅行と言えば、地上400キロメートルの地球周回軌道(オービタル)を回る宇宙ステーションをまず思い浮かべるが、高額の費用(22億円)や半年間にわたる訓練などを考えると、そう容易なことではないことが分かる。

 そうなると、民間人が乗る商業宇宙旅行は、今のところ諦めなければならないのか、というとそうとも言えない。

 それは、地上100キロメートルを目指しロケットで地上を飛び出し、十数分間宇宙空間に滞在し、その後、また弧を描くようにして地上に戻って来る方法である。これは、準軌道(サブオービタル)宇宙旅行(弾丸飛行)と呼ばれており、費用も1000万円~2000万円程度で済み、ジェットコースターに乗れる程の健康体があればよく、特別の訓練は要らないという。

 現在、具体的な計画を発表しているのは、いずれも英国の企業で、ヴァージン・ギャラクティック(日本代理店:クラブツーリズム)、スペースアドベンチャーズ(日本代理店:JTB)、エックスコア・エアロスペースなのであるが、このうち、ヴァージン・ギャラクティックは、2013年中の打ち上げを予定している。

 ヴァージン・ギャラクティックのロケット「スペースシップ2号」は、米ニューメキシコ州の標高1400メートルにある宇宙港から打ち上げられる。既に100回を超える試験飛行を行っており、今後米政府の認可が下り次第、商業準軌道宇宙旅行を開始することになっている。

 ヴァージン・ギャラクティックの民間人が乗る商業準軌道宇宙旅行には、既に全世界から550人を超える人が申し込んでおり、このうち16人の日本人が含まれているという。

 同社のフライト計画は、次の通り。「ホワイトナイト2号」で高度16キロメートル付近まで「スペースシップ2号」を運び、その後切り離し、ロケットエンジンに点火。音速の3倍の速度で高度110キロメートルの宇宙空間に到達する。約4分間の宇宙体験をした後、地球に帰還する。全フライトタイムは約2時間としている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●宇宙探査●小惑星との衝突の危険にさらされる地球

2013-04-14 18:38:11 | 地球
 月の存在を考える場合、地球の存在なくしてあり得ないし、太陽の存在も同じだ。その月の存在になくてはならない地球に現在、危機が訪れている。それは小惑星との衝突だ。

 2013年2月15日、過去100年で最大の隕石が、ロシアのチェラピンスクに落下した。その大きさは、直径約17m、質量約1万トン。この隕石が音速の約50倍の速さの秒速約18㎞で大気圏に突入し、地上に落下した。この衝撃波によって広い範囲で窓ガラスが割れ、約1200人が負傷した。

 この隕石から放出されたエネルギーは、広島型原爆の30倍以上と言われ、もし地球上の大都市に落下したら一つの都市が壊滅させられることは確実だ。

 この隕石がロシアを襲った丁度その頃、この隕石の3倍の大きさの隕石が地球をかすめた。地表から約2万7700㎞まで接近した。この距離は、人工衛星の軌道の8000㎞内側であり、宇宙的な距離からすると、ほとんど衝突寸前といってもいいほどだ。

 今回は、地球はぎりぎりのところで助かったが、今後、小惑星や隕石の地球直撃の危険はないのかというと、現実はその逆で、直撃の危険は、十分に考えらる。

 今、分かっているのは、直径約300mの小惑星「アポフィス」で、2029年と2036年の2回地球に最接近するが、このうち、2029年については大気圏をかすめそうだが、2036年については予測がつかないという。

 そんな危険な状況を何とか打開しようとする模索が今始まっている。その一つが、このほど米国NASAが発表した「小惑星捕獲計画」だ。これによると、2017年に探査機を打ち上げ、2021年に飛行士を小惑星に送るという。柔らかい素材でできた捕獲装置を宇宙空間で展開させ、小惑星をすっぽり包んで地球と月の重力がつり合う位置まで運ぶ。これは、有用資源の採掘が当面の狙いだが、将来、地球に衝突する可能性のある小惑星の軌道を変える技術の開発に繋がるという。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●宇宙探査●月はどのようにしてつくられたのであろうか?

2013-04-10 14:35:27 | 月の誕生
 月はどのようにしてつくられたのであろうか。これまでいろいろな説が立てられてきたが、現在までのところ、①分裂説(親子説)②双子説(兄弟説)③捕獲説(他人説)④巨大衝突説(ジャイアントインパクト説)―の4つの説が有力な説と言われており、中でも最近になって提唱された巨大衝突説が最も注目を集めている。(資料:「人類の夢を育む天体『月』―月探査機かぐやの成果に立ちて―」(長谷部信行・桜井邦朋編/恒星社厚生閣刊)

 ①分裂説(親子説)=1880年に提唱された説で、高速回転する地球の外側部分(マントル部分)が、遠心力によって、分裂して月をつくったとする説。このような分裂を起こすには、地球-月系の現在の2倍の角速度が必要となる。

 ②双子説(兄弟説)=地球と月とがほぼ同じ場所で連星形成のように同時に形成・成長したとする説。この場合、月は地球と同程度の金属核を持ち、月を大規模に溶融させた熱源の説明が難しい。

 ③捕獲説(他人説)=たまたま地球軌道近くを通りかかった月が、地球の重力によって捕獲されたとする説。この説は、地球に接近してきた月の運動エネルギーを失う根拠、月が地球と同じ酸素同位体組成を持つ理由などの説明が付き難い。

 ④巨大衝突説(ジャイアントインパクト説)=地球に火星質量(地球質量の1/10程度)の天体が斜めに衝突し、衝突天体のマントル物質が地球周辺にばらまかれ、円盤を形成し、この円盤が集積して月が出来たとする説。この説は、これまでの3つの説に較べ説得力はあるが、月の公転面が地球の公転面に対して水平になるような衝突角度は低確率という問題点も併せ持つ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする