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●宇宙探査●月と火星を第2の地球に!―SPE―         科学技術研究者   勝 未来

                 ~各国は月と火星の探査計画を着々と実行に移している~   

●宇宙探査●世界の注目を浴びる2人の日本人アマチュア天文家の新星発見の成果

2014-05-05 16:23:34 | 宇宙

  アマチュア天文家の椛島冨士夫氏(佐賀県、74歳)と西山浩一氏(福岡県、76歳)が、新星の初発見から今年で、合計93個に達し、アマチュア天文家としては驚異的として世界の注目を浴びている。

 二人は、直径40センチ天体望遠鏡、パソコン10台などを備えた私設天文台を佐賀県みやき町に設け、2007年から観測を続けている。

 2008年の1年間に見つけた天の川銀河内の新星5個は世界タイ記録。2010年には50個を超え、この年に発見した新星が、1億電子ボルトのエネルギーをもつガンマ線が放射する新しいタイプの新星であることが明らかにされ、学術的にも大きな貢献をしている。

 (日本人が発見した天の川銀河外の新星一覧<http://www.nao.ac.jp/new-info/nova-out.html>)

 


●宇宙探査●東京大学Kavli IPMU、重力レンズを生み出す銀河を発見

2014-04-29 13:29:42 | 宇宙

 東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)のロバート・クインビー特任研究員らの研究チームは、星が一生を終えるときに爆発して明るく輝く「超新星」が、通常の30倍の明るさで輝いた現象のしくみを解明した。

 今回、本研究チームの観測により超新星「PS1-10afx」と地球との間にある銀河を初めて発見し、この銀河の重力によって虫めがねのように超新 星の光を集める「重力レンズ現象」のために、超新星「PS1-10afx」が通常よりも非常に明るく輝いて見えていたことが分かった。

 超新星「PS1-10afx」は、ピーク時の明るさがよく揃っていて、宇宙の距離測定にも用いられるIa型(いちえいがた)超新星であった。2010 年に発見された当初から、その飛び抜けた明るさのために、新種の超高輝度超新星なのか、通常のIa型超新星が重力レンズで明るく見えたのか、論争があったが、今回の発見は、同研究チームが2013年に発表した後者の説を裏付けるもの。

 また、今回の発見は、強い重力レンズ効果を受けたIa型超新星の初めての発見となるもの。


●宇宙探査●東大戸谷教授など、原始宇宙の中性水素ガスの兆候を発見  

2014-04-24 14:44:58 | 宇宙

 東京大学大学院理学系研究科の戸谷友則教授と国立天文台や東京工業大学などの研究者からなる研究チームは、宇宙誕生後10億年の時代に発生した、ガンマ線バーストと呼ばれる大質量星の爆発現象をすばる望遠鏡で詳細に解析し、中性原子の割合が高い水素ガスによってガンマ線バーストの光が吸収されている兆候を初めて捉えた。

 今回見つかった兆候は、これまでで最も不定性が少なく、直接的な方法で得られたもの。

 同成果は、人類による遠方宇宙の観測が、再電離よりさらに昔の時代に踏み込みつつあることを示唆する。


●宇宙探査●重力波探査衛星を打ち上げる「デサイゴ(DECIGO)」計画の準備進む

2014-04-22 16:07:14 | 宇宙

 現在、岐阜県飛騨市(旧神岡鉱山)において大型低温重力波望遠鏡「KAGRA」の建設が進められているが、その次の日本の重力波探査計画として、重力波探査衛星「デサイゴ衛星」を打ち上げる、デサイゴ計画の準備が進められている。

 世界初の重力波直接観測を目指す大型低温重力波望遠鏡KAGRAのトンネル掘削は、2014年3月に完了し、2015年末には重力波試験観測、そして2017年度には重力波の観測の開始により、世界初の重力波直接観測がスタートすることになっている。

 一方、この地上での「KAGRA」計画の次の計画として、宇宙での重力波観測を計画しているのが「デサイゴ」計画。

 DECIGO(DECi-hertz Interferometer Gravitational wave Observatory)とは、0.1ヘルツ帯干渉計型重力波天文台であり、宇宙空間に浮かぶ0.1~10 Hzの周波数帯を狙う重力波検出器のこと。
 
 DECIGOの最大の目的は、重力波を通して宇宙誕生直後の世界(10-36~10-34秒後)を直接観測し、宇宙誕生の謎を解き明かすこと。これは、重力波でのみ可能なこと(電磁波では宇宙誕生後38万年以前の世界は観測できない)。

 これ以外にも宇宙の膨張加速度の計測によるダークエネルギーの性質の解明や、銀河の中心に存在する巨大ブラックホール形成の観測も期待されている。
 
 DECIGOは1,000 km離れた3台のドラッグフリー衛星から構成され、重力波によって引き起こされる衛星間の距離のごく微小な変化を、レーザー干渉計を用いて計測する。

 ドラッグフリー衛星とは、衛星の中に浮かぶ基準質量に対して、衛星全体の相対位置を制御することにより、太陽輻射圧などの影響を受けずに、重力のみで運動する人工衛星のこと。

 


●宇宙探査●ESAの探査機「ロゼッタ」、11月にチュリュモフ彗星に着陸目指す

2014-03-30 21:02:52 | 宇宙
 欧州宇宙機関(ESA)の彗星探査機「ロゼッタ」は、今年5月頃チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に到着、さらに11月頃に着陸機「フィエラ」を同彗星に下ろすことにしている。もし、これが成功すれば、世界初の快挙となる。

 「ロゼッタ」は、2004年3月2日に南米のギアナ宇宙センターから打ち上げられた。その後、2011年6月8日から約3年近く、電力を節約するため地上との交信を止めていたが、2014年1月20日から交信を再開させることに成功。

 「ロゼッタ」は、同彗星に到着後、同彗星とともに太陽に接近し、表面の様子や変化を詳しく観測することにしている。

●宇宙探査●米の天文台、インフレーションの信号を受信

2014-03-18 11:17:36 | 宇宙
 米国のハーバード・スミソニアン天体物理学センターは、宇宙が誕生直後に瞬間的に膨張した「インフレーション」の際に出た信号をとらえたと発表した。

 インフレーションが実際に起きたことが直接示されるのは今回が初めて。

 インフレーション・モデルの命名者は、アメリカのアラン・グースであるが、グースより早く、日本の宇宙物理学者の佐藤勝彦が世界に先駆け発表したモデル。

 もし、インフレーションがあったことが確定すると、インフレーション・モデルの提唱は、ノーベル賞級の
偉業となる。

●宇宙探査●国立天文台、誕生後間もない大質量星周辺に高温水蒸気ガスの回転円盤を発見

2014-03-11 20:04:21 | 宇宙
 国立天文台の廣田朋也助教が率いる研究チームは、アルマ望遠鏡とVERA(ベラ)望遠鏡などによる観測から、誕生後間もない大質量星周辺に高温水蒸気ガスの回転円盤を発見した。

 これまで、大質量星がどのように誕生するかは論争が続いていたが、今回の研究によって、大質量星も太陽のような中小質量星と同様、回転ガス円盤を通して物質が集まることで誕生するということがわかった。

 研究チームが観測したのはオリオンKL電波源I(アイ)。この天体は、オリオン大星雲にある生まれたての大質量星の一つ。アルマ望遠鏡を用いた観測から、電波源Iの周辺にある3000ケルビンの高温水蒸気ガスからの電波を高解像度で撮像することに成功したもの。

●宇宙探査●理研など、超新星「カシオペア座A」は非対称に爆発したことを発見

2014-02-20 16:43:38 | 宇宙
 理化学研究所(理研)は、米国カリフォルニア工科大学などと共同で、「カシオペア座A」が超新星爆発した時に生成された元素のうち、チタンの放射性同位体「チタン-44」が放出した高エネルギーのX線を捉え、鮮明な天体写真の撮影に初めて成功した。

 これにより、超新星爆発が従来説の「球対称」や「軸対称」爆発ではなく、非対称な爆発だったことが分かった。

 これは、米国カリフォルニア工科大学のブライアン・グレフェンステット博士、フィオナ・ハリソン教授と、理研仁科加速器研究センター玉川高エネルギー宇宙物理研究室の北口貴雄特別研究員らで構成される国際共同研究グループの成果。

 国際共同研究グループは、高エネルギーX線を集光できる望遠鏡を開発し、2012年6月にアメリカ航空宇宙局(NASA)の小型科学衛星「NuSTAR( Nuclear Spectroscopic Telescope Array)」に搭載して打ち上げた。この望遠鏡の利用で高エネルギーX線による鮮明な天体写真を初めて撮ることができるようになった。これまでの検出器に比べ100倍の感度で高エネルギーX線を観測することができる。

 理研玉川高エネルギー宇宙物理研究室は、2015年に打ち上げ予定の次期X線観測衛星「ASTRO-H」計画に参加している。ASTRO-H衛星は、日米を中心に世界の研究者が協力して開発を進めている衛星で、元素と電子の反応により放出される低エネルギーX線を、従来の10倍以上の感度で検出できる装置を搭載する計画。この新しいX線検出装置により、これまで宇宙では確認されていなかった元素が、超新星爆発から見つかるものと期待されている。


●宇宙探査●日本宇宙フォーラム、「航空機を用いた無重力簡易実験」の参加者募集

2014-02-18 10:55:50 | 宇宙
 日本宇宙フォーラムは、 6月8日に実施予定の「航空機を用いた無重力簡易実験」の参加者の募集を開始した。

 無重力簡易実験とは、航空機の放物線飛行(パラボリックフライト)によって作り出される無重力空間(約20秒間×5~7回)で簡単な実験を行うもので、一般の人でも無重力の不思議を味わうことができる。

 前回(平成24年3月31日)のフライトでは「無重力で水を飲む」や「無重力逆立ち」等、無重力ならではの楽しい実験が行われた。

 参加申込の締切は4月25日で、募集人数は2名。

 実施日: 平成26年6月8日
 離着陸場所: 県営名古屋空港(愛知県西春日井郡豊山町)
 費用: 407,000円(消費税込)/人
 募集人数: 2名 (定員は7名だが、すでに5名が予約済み)
 申込締切: 平成26年4月25日
 問合せ・申込先: (一財)日本宇宙フォーラム 無重力簡易実験係 中川

●宇宙探査●地球外知性の探索のSETI@Home Japan、全世界61,994チーム中115位

2014-02-07 07:22:30 | 宇宙
 電波望遠鏡のデータを解析するより地球外知性の探索を行っている日本のチームの一つSETI@Home Japanは、2014年1月18日現在、1,021名のメンバーで、全世界61,994チーム中115位(日本国内では465チーム中4位)の成果を挙げている。

 SETI(地球外知性の探索)とは、地球外の知的生命を検出することを目標とする科学の一分野。 このうち、radio SETI(電波によるSETI)として知られる手法では、電波望遠鏡を使って宇宙からの挟帯域電波信号を受信する。このような挟帯域信号は、自然に発生するものではなく、もし検出できたなら、地球外テクノロジー即ち地球外知性の存在の有力な証拠になる。

 これまで電波による SETI プロジェクトでは、大量のデータ解析をするために、電波望遠鏡の近くに設置した特殊用途スーパーコンピューターを使っていたが、1995年にインターネットで互いに繋がれた多数のコンピューターによって構成される仮想スーパコンピューターを使って、電波による SETI の計算処理をすることを提案。これに基づき1999年の5月設立されたのが SETI@home で、世界のコンピューターユーザーに向け、広く参加を呼びかけた。

 この呼びかけに応え2007年につくられたのが日本のチームのSETI@Home Japan。SETI@homeに参加すると、メンバーには、アレシボ天文台が捕らえた宇宙からの電波を含むWU(ワークユニット)が送られてくる。メンバーンは各自のパソコンなどを使い、データを解析をすることによって成果を挙げることができる。

 チームで協力することによって、より大きな成果を挙げられることに加え、個人では難しい、ランキングの上位を目指すこともできるようになる。