ロシアの国営宇宙企業ロスコスモスが8月11日に打ち上げた無人月探査機「ルナ25号」が月面着陸前の軌道を外れ、月面に衝突した。
もし成功すれば、史上初めて月の南極近くに着陸する探査機となるはずであった。
ロシアの国営宇宙企業ロスコスモスが8月11日に打ち上げた無人月探査機「ルナ25号」が月面着陸前の軌道を外れ、月面に衝突した。
もし成功すれば、史上初めて月の南極近くに着陸する探査機となるはずであった。
ロシアは、8月11日、約半世紀ぶりに無人の月面探査機「ルナ25号」を打ち上げ、世界で初めてとなる月の南極付近への着陸を目指す。
ロシアによる月探査機打ち上げは1976年以来。
インド宇宙研究機関 (ISRO) は、8月5日、月探査機「チャンドラヤーン3号」の月軌道投入に成功した。
今後は徐々に高度を下げて月の極を通過する軌道を目指す。
その後、8月23日に月の南極圏への軟着陸を目指す。
月面への軟着陸に成功すれば、インドは、旧ソ連、米国、中国に続いて史上4番目の国になる。
インド宇宙研究機関(ISRO)は、2023年7月に打ち上げた「チャンドラヤーン3号」の探査機を月へ向かう軌道に投入させることに成功したと発表した。
探査機は、8月5日に月を周回する軌道へ投入される予定。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、X線分光撮像衛星「XRISM」および小型月着陸実証機「SLIM」を、H-IIAロケット47号機に搭載し、8月26日に打ち上げる。
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打上げ予定日:2023年8月26日(土)
打上げ予定時刻:午前9時34分57秒(日本標準時)
打上げ予備期間:2023年8月27日(日)~2023年9月15日(金)
打上げ場所:種子島宇宙センター 大型ロケット発射場
米国の有人月探査用新型ロケット「スペース・ローンチ・システム(SLS)」に搭載して月に向かっていた宇宙航空研究開発機構(JAXA)の超小型月探査機「エクレウス」が、5月18日以降、通信が途絶えている。
「エクレウス」は、水を推進剤とするエンジンを搭載し、重力を利用した加速(スイングバイ)などにより、約1年かけて月周辺への飛行技術を実証する探査機。
アイスペースは、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション1のランダー(月着陸船)による、2023年4月26日(日本時間)に実施した着陸シーケンスに関して、日本橋にあるミッションコントロールセンター(管制室)で得られたフライトデータの解析を完了し、以下の通り発表した。
フライトデータの解析の結果、同社のランダーが計画された着陸シーケンス中の全ての減速運用を完了し、計画通り秒速1m以下の降下速度かつ垂直状態で月面高度約5kmにまで接近したこと、また、月面への軟着陸には至らなかったが、その原因を特定の上、後続するミッション2及びミッション3に向けた改良点の特定を完了した。
2023年4月26日0時40分頃(日本時間)、月面からの高度約100km地点から着陸降下を開始したランダーは、計画された着陸シーケンスの終盤、姿勢を月面に対して垂直状態にして、秒速1m以下の降下速度で月面高度約5kmにまで接近した。ランダーの動作としては、着陸予定時刻であった1時43分頃まで同社の期待通りであったことが確認されている。
一方で、ランダーの高度測定においては異常が生じており、実際の月面高度約5kmに対して、ランダー自身が自己の推定高度をゼロ(月面着陸)と判断していたことが判明した。
その後もランダーは低速での降下運用を続けたものの、月面着陸の確認に至らず、推進系の燃料が尽きた時点でランダーの姿勢制御を含む動力降下制御が止まり、ランダーは月面に自由落下をしたと考えられる。
ランダーが高度推定を誤った要因としては、ソフトウェアが同社の期待通りに動作しなかったことが考えられる。着陸予定地に向けてランダーが航行中、クレーターの縁に当たる高さ約3kmもの大規模な崖の上空をランダーが通過した際、ランダー搭載のセンサーによる測定高度が急激に上昇したことが確認された。
フライトデータの解析によれば、この際、測定高度の数値と事前にランダーに設定された推定高度の数値に想定以上の大きな乖離が発生したことから、ランダーのソフトウェアがこの乖離の原因をセンサー側の異常値と、誤って判断した模様。
その後はセンサーによる測定高度の情報がソフトウェアによって遮断され、結果的にランダーのソフトウェアによる高度測定の誤りに繋がったと考えている。
本来、このフィルタ機能(推定高度からの乖離が著しく大きい測定高度データを採用しない機能)は、センサーにハードウェア上の不具合等が発生し、誤った高度が計測された場合などに、ランダーの安定運用を維持するために設計されたものであった。
今回の解析結果により、ランダーが軟着陸に至らなかった原因がソフトウェアにあり、特に着陸直前の段階にあることが判明したため、今後ミッション2、ミッション3に向けては基本的にソフトウェアの改修、及び事前に想定シミュレーションを行う範囲を拡大させることで、ミッションの精度を一層向上させることを目指す。
現時点でミッション2(2024年予定)及びミッション3(2025年予定)の打ち上げ時期に関しては特段の変更はない。
アイスペースは、民間月面探査機「HAKUTO-R」ミッション1のランダー(月着陸船)による、民間企業として世界初の月面着陸を予定していたが、4月26日8時時点において、ランダーとの通信の回復が見込まれず、月面着陸を確認するSuccess9の完了が困難と判断した。
一方で、設定した10段階のマイルストーンのうち、Success 8までのマイルストーンで成功を収めることができ、Success9中においても、着陸シーケンス中のデータも含め月面着陸ミッションを実現するうえでの貴重なデータやノウハウなどを獲得することができた。
これらは、今後の月面探査を進める上で大きな飛躍であり、日本のみならず、世界の民間企業による宇宙開発を進展させる布石になる。
同社は、2024年のミッション2、2025年のミッション3の技術成熟度を飛躍的に高めることを目指し、今回のミッション1のサクセス8までの運用と着陸シーケンス中に取得されたとデータとノウハウを最大限活用していくことにしている。
ミッション2では、マイクロローバー(小型月面探査車)を活用し、本格的な月面資源探査を開始することを計画。目的は、ミッション1同様に、月の情報と地球-月輸送サービス構築に向けた技術検証。
ミッション3以降の目的は、水資源探査を中心とした、月の情報と地球-月輸送サービスプラットフォームの構築。高頻度でランダーの月面着陸とローバーでの月面探査を実現し、顧客の荷物を月へ輸送、そして要望に応じて月面のデータを取得する等のミッションを行う。
アイスペースは、民間月面探査プログラムHAKUTO-R ミッション1のランダー(月着陸船)の月面着陸予定日時を、最短で2023年4月26日(水) 1時40分(日本時間)に設定した。
HAKUTO-R ミッション1は、2023年4月14日現在、着陸シーケンスの前に計画されている全ての月軌道制御を完了し、ランダーが着陸シーケンスを開始する準備ができていることを実証した。
これにより、ミッション1マイルストーンの第8段階である「Success8」が完了した。
ランダーはこの後、2023年4月26日午前0時40分頃(日本時間)に高度約100kmの円軌道から降下を開始し、着陸態勢に入る予定。降下段階において、ランダーは自動制御状態で主推進系を逆噴射で燃焼して軌道速度から効率的に減速し、姿勢を調整しながら約1時間で月へ軟着陸する計画。
現時点で着陸地点のバックアップは3か所想定しており、地点によって着陸日が変わるため、運用の状況に応じて着陸予定日は4月26日夜、5月1日、3日に変更される可能性がある。
アイスペース(ispace、袴田武史社長)は、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション1のランダー(月着陸船)の月面着陸予定日時を、最短で2023年4月26日(日本時間)午前1時40分に設定した。
成功すれば、民間として世界初の月面到達となり、官民含めて日本の船が着陸した例はなく日本としても初。
2023年4月12日時点でミッション1のランダーは、近月点(月に最も近い地点)高度が約100km、遠月点(月に最も遠い地点)高度が約2,300kmの楕円軌道で月を周回し、月周回軌道投入後、ランダーに搭載したカメラによる撮影、画像の取得にも成功している。
今後複数回の軌道制御マヌーバ(宇宙船の軌道を変えるために推進システムを使用すること)を行い、高度100kmの円軌道で月を周回する軌道に到達し、ミッション1マイルストーンのSuccess8を完了する予定。
その後、2023年4月26日午前0時40分頃(日本時間)に高度100kmの円軌道から降下を開始し、着陸態勢に入る予定。
降下段階において、ランダーは自動制御状態で主推進系を逆噴射で燃焼して軌道速度から効率的に減速し、姿勢を調整しながら約1時間で月へ軟着陸する計画。
現時点で着陸地点のバックアップは3か所想定しており、地点によって着陸日が変わるため、運用の状況に応じて着陸予定日は4月26日夜、5月1日、5月3日に変更される可能性がある。