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●宇宙探査●月と火星を第2の地球に!―SPE―         科学技術研究者   勝 未来

                 ~各国は月と火星の探査計画を着々と実行に移している~   

●宇宙探査●NASA、宇宙飛行士の月面着陸を2027年半ばに延期

2024-12-07 15:11:04 | 月面探査
 NASA(米航空宇宙局)は、国際月探査プロジェクト「アルテミス計画」を推進しているが、宇宙飛行士が月面着陸を行うミッションを、2026年9月から1年遅らせて、2027年半ばに実施すると発表した。

 また、宇宙飛行士が乗った宇宙船が月を周回する試験飛行についても、7か月ほど遅らせて、2026年4月を目標にする。

 今回の変更は、宇宙飛行士の生命維持に関わるシステムへの対応に時間がかかることなどがある。

 しかし、米国が中国より先に月に着陸することには変わりがないことを強調する。

 「アルテミス計画」で米国は、アポロ計画以来およそ半世紀ぶりとなる、宇宙飛行士による月面探査を目指し、日米は、日本人2名が月面に着陸することで合意している。


●宇宙探査●アイスペース、月着陸船「レジリエンス(再起)」の打ち上げを2025年1月以降に延期

2024-11-13 21:38:19 | 月面探査
 アイスペース(ispace)は11月12日、早ければ今年12月に予定していた月着陸船「レジリエンス(再起)」の打ち上げを、2025年1月以降に延期すると発表した。

 ロケット打ち上げ契約を結ぶ米スペースXが延期を決めたため。

 着陸船の開発は順調で、近日中に発射場がある米フロリダ州に輸送する予定。


●宇宙探査●アイスペース、米AMC社と月面での宇宙ロボットの活用で覚書を締結

2024-10-12 23:25:49 | 月面探査
 アイスペースは、ロンドンに拠点を置く宇宙ロボット企業であるAsteroid Mining Corporation(AMC)社と将来の月面ミッションにおける探査ロボットの技術実証および月探査の実施に向けた月輸送サービスの提供に関する覚書を締結した。

 同覚書は、将来、アイスペースの月着陸船が、AMCの宇宙ロボット「Space Capable Asteroid Robotic – Explorer(SCAR-E)」を月面に送り届けるというミッション構想を掲げ、そのための協力体制に合意するもので、AMCの将来の小惑星採掘に向けた技術実証を目的としたもの。

 アイスペースは、最速2024年12月に2度目の月面輸送ミッションとしてRESILIENCEランダー(月着陸船)を打ち上げる予定であるが、以降も、米国と日本の法人主導で、新たに2種類のランダー開発も進めている。

 今後のミッション計画が両社で合意され、AMCによるミッション・コストの準備が整った際に、SCAR-Eロボットはアイスペースの将来のミッションに搭載される予定。

 SCAR-Eは放射線、打ち上げ時の高加速、宇宙空間の極端な温度への耐性など宇宙環境に適応した設計となっており、SCAR-Eの、地表を掴みながら歩行する特徴は、微小重力環境下での対象を絞ったサンプリングと操作を可能にする。

 アイスペースは、日・米・欧の3法人でそれぞれの地域の文化や多様性を活かしながら、1つの統合的なグローバル企業として宇宙開発を進めてきたが、最速2024年12月に日本法人が主導するミッション2、続いて2026年には米国法人が主導するミッション3を順次実行していく計画。

 また、2027年には、現在日本で開発中のシリーズ3ランダー(仮称)を用いたミッション6を予定している。

●宇宙探査●アイスペース、民間月面探査「HAKUTO-R ミッション2」を12月に打ち上げ

2024-09-12 19:55:15 | 月面探査
 アイスペースは、2024年12月に民間月面探査プログラム「HAKUTO-R ミッション2」を打ち上げると発表した。

 「ミッション2」の目的は、「ミッション1」で得た成果を踏まえ、ランダー(着陸船)の設計・技術、および月面輸送サービス・月面データサービスの提供という事業モデルの更なる検証と強化で、スローガンは“Landing and Beyond”~月面着陸から月面探査へ~。

 「ミッション2」では、アイスペースが中長期的に目指すシスルナ(地球から月軌道周辺までの領域)経済圏の構築を推進する上で重要施策となる、資源探査の初期的な取り組みを、自社開発のローバー(月面探査車)「TENACIOUS(テネシアス)を用いて実施する。

 ランダー(着陸船)「RESILIENCE(レジリエンス)」は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の筑波宇宙センターで、2023 年からStructure Thermal Model(構造・熱モデル)の地上試験を開始し、2024年5月からは、フライトモデルの各種地上試験を順調にクリアしてきた。

 「ミッション1」から得た貴重なミッション・データや知見を踏まえて、必要なソフトウェアの改良や着陸シミュレーション範囲の拡大、着陸系センサーのフィールド試験の追加実施等が反映され、ミッションの精度向上を図っている。

 また、8月には、欧州法人であるispace EUROPE S.A が独自に開発し、組立完成を発表したローバー(月面探査車)「TENACIOUS(テネシアス)」もルクセンブルクから日本に輸送され、同ランダーのペイロードベイに格納された。

 RESILIENCEランダーとTENACIOUSローバーは、今後、最終試験フェーズを経て、打ち上げの地となる米国フロリダ州ケープカナベラルへ輸送され、打ち上げられる。

 また今回、「ミッション2」でRESILIENCEランダーが着陸予定となる月の地点を、「Mare Frigoris」(寒さ・氷の海、Sea of Cold)の中央付近とした。

 着陸予定地点は、ペイロードのユーザーに提供できるサービスを最大化することを目指し、着陸地点から遠く離れた飛行経路上でも、クレーターのような起伏の激しい地形が無い、平坦な場所を慎重に検証した。

 月面着陸後、RESILIENCEランダー上部のペイロードベイに格納されたTENACIOUSローバーは、展開機構を用いて月面に着地した後、月のレゴリスを採取し、その所有権をアメリカ航空宇宙局(NASA)に譲渡する、月資源商取引プログラムを実施する計画。着陸地点の選定に当たっては、ローバーの動作環境条件に適した場所であることも考慮された。

●ウt流探査●アイスペース、欧州発の月面探査用マイクロローバー(小型月面探査車)の組立完成

2024-07-25 22:37:23 | 月面探査
 アイスペース(ispace)は、欧州法人であるispace EUROPE S.A.(ispace EUROPE)が、拠点を置くルクセンブルクで初めて独自に設計および製造を行った、マイクロローバー(小型月面探査車)のフライトモデルの組立てが完了した。

 マイクロローバーは、この後、ルクセンブルクより日本へ輸送され、2024年冬の打ち上げに向けて「HAKUTO-R」ミッション2 RESILIENCEランダー(月着陸船)に搭載される。

 マイクロローバーは、欧州宇宙機関との、ルクセンブルクの宇宙資源の産業化を積極的に推進し、宇宙資源の探査と活用を目指す宇宙プログラム(LuxIMPULSE)の契約を通じて、ルクセンブルク宇宙機関の共同出資により設計、製造および組立が行われた。

 ミッション2において、RESILIENCEランダーのペイロードベイに格納されて打ち上げられるマイクロローバーは、月面着陸後に展開機構を用いて月面へ着地し、自走して月面探査に挑む。

 アイスペースは、このミッションに挑戦するマイクロローバーを「TENACIOUS(テネシアス)」と命名した。

 「粘り強さ」を意味する「TENACIOUS(テネシアス)」は、ミッション2のカギとなるローバーを独自に設計、製造したispace EUROPEチームのこれまでの弛まぬ努力と、およそ5kgと小型でありながら月面探査という壮大なミッションに挑むため、諦めることなく努力を続ける決意を体現している。<アイスペース>

●宇宙探査●中国の無人探査機「嫦娥6号」、月の裏側で土壌試料の採取を終え月面を離陸  

2024-06-04 15:16:10 | 月面探査
 中国の無人探査機「嫦娥6号」が6月4日朝(日本時間同)、月の裏側で土壌試料の採取を終え月面を離陸した。

 6月下旬に地球へ帰還する予定で、月の裏側の土壌を持ち帰ることに成功すれば、世界初。



●宇宙探査●中国の無人月面探査機「嫦娥6号」、月の裏面の軟着陸に成功

2024-06-02 15:41:12 | 月面探査
 中国の無人月面探査機「嫦娥6号」が6月2日、月の裏面の南極域の軟着陸に成功した。

 6月25日ごろに月の裏側からの土壌の持ち帰りを目指しており、成功すれば世界で初めて。

●宇宙探査●中国国家航天局、月の裏側での試料採取を目指す無人探査機「嫦娥6号」の打ち上げに成功

2024-05-04 18:46:52 | 月面探査
 中国国家航天局(CNSA)は5月3日、月の裏側での試料採取を目指す無人探査機「嫦娥6号」を海南省から打ち上げ、打ち上げに成功した。

 月の裏側での試料採取に成功すれば世界初の成果となる。



●宇宙探査●高砂熱学工業、世界初となる「月面用水電解装置」完成し月への輸送を担うアイスペースへ引き渡し

2024-03-18 23:27:42 | 月面探査
 高砂熱学工業は、月面用水電解装置フライトモデル(FM)の開発を完了し、月面輸送サービスを手掛ける宇宙スタートアップ企業のアイスペースへ引き渡した。

 近年、月に水資源がある可能性が示されている。将来的に月面で採取した水から水素と酸素を生成すれば、水素はロケットなどの燃料として、酸素は人が月面で生活するために利用できる。

 同社は、建物で利用するエネルギーとして水素に着目し、約20年前より水素製造技術の開発を始めた。

 地上用の水電解装置を開発し、空調設備事業で培ったエンジニアリング力で、再生可能エネルギー由来電力を用いたグリーン水素利用システムの社会実装に取り組んでいる。

 新たな領域での研究を進めるべく、2019年12月には、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」のコーポレートパートナー契約を締結し、アイスペースとの協業を開始した。

 2024年冬に打ち上げが予定されているミッション2のランダー(月着陸船)に、同社が開発する月面用水電解装置を搭載し、月面に着陸した後、世界初の月面での水素・酸素生成に挑戦する。

 月面用水電解装置は、2024年1月に開発が完了し、アイスペースへの引き渡しが完了した。

 今後、ランダーへ積み込まれ、ランダー側との通信確認など、打ち上げに向けた最終調整を進める。

【月面用水電解装置】

以下で構成されている。

①水を電気分解して水素と酸素を生成する電解セル
②電気分解に必要な水と生成した酸素をためるタンク
③生成した水素をためるタンク
④装置全体を制御する電気ユニット
⑤これらを強固に支えるパーツ 等

概形は、縦 300mm ×横 450mm ×高さ 200mm。

特徴は、①低重力下でも作動する流体制御:地球と比較して約1/6の重力でも流
     体の安定的な流れを確保
    ②耐震性:ロケット打ち上げ時や月面着陸時の振動・衝撃への機械的
     強度を確保
    ③小型・軽量化:輸送用ランダーへ搭載するための条件をクリア
    ④熱制御:真空下でも装置温度を所定の範囲に保持