JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

燃える部屋 マイクル・コナリー 著 古沢嘉通 訳

2018-07-12 17:06:49 | 


マイクル・コナリーのハリー・ボッシュシリーズも本作で17作目だそうで、あまり記事にしていないけれど2002年ぐらいから、講談社文庫で出るようになって以来のお付き合いか。
ボッシュも年をとったもので、今回はなんと定年延長制度の最後の年だそうです。
今回はメキシコ系の若い女性刑事と組んで10年前のギャング抗争のと思われていた未解決事件が発展していきというお話。
事件を捜査途中のことで最後にはバッチを取り上げられてこれが終わりかと思ったら、次作もこれを引き続いてなので、新米刑事とのコンビも続くのでしょう。

マイクル・コナリーはかなりのジャズ・ファンで小説途中に結構ジャズを聴いている。フランク・モーガンが大好きで彼を扱ったドキュメント・フィルムの原作も書いたそうです。前回はリー・コニッツだったけれど、今回は誰でしょう。

ということで抜き書きをすこし。

 市警本部ビルに戻る途中で、ボッシュは〈ブルー・ホエール〉に立ち寄り、今夜だれが演奏していて、今月次に来るのは誰かを確かめようとしたところ、嬉しい驚きだか、グレース・ケリーが4人編成のステージに立っているのを見た。グレースは力強いサウンドを奏でる若いサックス奏者だ。歌も歌う。

グレース・ケリーって大好きな女優と同じ名前だけれど知らない。ボッシュも曲は何曲か携帯にいれているけれど生は聞いたことがない。(この小説の2年前にフランク・モーガンを記念したコンサートで彼女を出演させている。)ので生を聞くことにした。

 ボッシュはステージを楽しんだ。とりわけ、グレースとリズム・セクションとのインター・プレーを。だがグレースはソロ曲で演奏を締めくくり、その曲がボッシュの心を深く貫いた。曲は「虹の彼方に」だった。グレースは人間の声では決して届かぬサウンドをサックスから生み出した。哀愁を帯びて悲しげだか、その下に紛うことなき希望の波があった。

Grace Kelly,1992年うまれだから今でもまだ26歳、10歳でデヴューの天才奏者だそうで、ネットでも「虹の彼方」の演奏を見ることができる。そしてびっくりしたね、すごい演奏でした。



素晴らしいのでちょっと古いけど二十歳ごろのアルバムを二つポチリました。

そしてもう一つコナリーさん、結構ロン・カーターも好きなんです。

ピーナツ・バターとゼリーのサンドイッチをこしらえ(いったいどんなサンドだ)、ダイニングテーブルにボニー・ブレイ殺人事件調書を積み上げ、ここのところ聴いていなかったロン・カーターのCDをかけた。『ディア・マイルス」というアルバムで、その二〇〇六年の録音は、一九六〇年代にマイルス・デイヴィス・バンドのベーシストだった当時にインスパイアされたものだろうと、ボッシュは思った。



日本のSomethin’ Elseが作ったアルバムで結構好みがはっきりしていて、ずっと筋が通っている。次はどんなミュージシャンが登場するかも、コナリー読んですジャズ・ファンは楽しみなところだろう。
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上等な仕上がり BRAZIL / QUATRO EBENE

2018-07-10 11:48:25 | 聞いてますCDおすすめ


ショップのクラシックのフロアーにフロアーに必ず行くようになった。そこにクラシックの枠にとらわれないコーナーがあって、デヴィッド・ギャレットなんか置いてある。
そこでカルテットで面白そうなのがあったので買ってみた。
家に帰って調べてみたらエベーヌ4重奏団、ミッシェル・ポルタルと一緒に演っているのを1枚持っていた。



これは2017年のアルバムだけれど、ブラジルの方は2013年のアルバムだった。
6曲をステーシー・ケントが歌っていることと、ミノ・シネルの参加とウエイン・ショーターの曲やリベル・タンゴも演っているのが興味深い。

1曲目ドラムスが鳴って、カルテットがボッサのリズムを作ってベルナール・ラヴィリエのヴォーカル、Rémi Rièreのギター、チェロのピッキングからヴァイオリンのソロ、まさにブラジルの風、この1曲目でこのアルバムの全体がわかります。
なんと一流の人が集まって上等にブラジルを仕上げているのです。
2曲目カルテットの上品なイントロからボッサのリズムにステンシーのヴォーカルで”ソー・ナイス”ステンシー・ケントの軽やかさがボッサにぴったり。
3曲目は続いてステイシーでワンダーのおなじみ曲。4曲目はドラムスとカルテットでウエイン・ショーターの曲、このカルテット、ジャズも緊張感も出して現代的にこなします。
5曲目、スティングの“フラジャイル”をステイシーで、バックのカルテットがとても良いアレンジでアルバム自体が上等な雰囲気です。
7曲目はジョビンの曲をステイシーとMarcos Valleのデュオで、8曲目はパスコアールの後も“リベルタンゴ”や“スマイル”だけど一味違うアレンジで面白い。
最後は“ブラジル”をオケとコーラスをいれて壮大に終わらせます。
久しぶりにブラジルに焦点を当てたアルバムを聞きましたが、とても美しい風を感じるブラジルでした。





BRAZIL / QUATRO EBENE

Quatuor Ébène:
Pierre Colombet, Gabriel Le Magadure, Mathieu Herzog, Raphaël Merlin

Cello – Raphaël Merlin
Drums – Mino Cinelu (tracks: 1, 5), Richard Hery* (tracks: 1 to 7, 9 to 13)
Saxophone – Jim Tomlinson (tracks: 7, 9, 12)
Viola – Mathieu Herzog
Violin – Gabriel Le Magadure, Pierre Colombet
Voice – Bernard Lavilliers (tracks: 1, 6, 10), Marcos Valle (tracks: 7), Stacey Kent (tracks: 2, 3, 5, 7, 9, 11, 12)

1 –Quatuor Ebène With Bernard Lavilliers O'gringo
Guitar – Rémi Rière
Music By, Lyrics By – Bernard Lavilliers
Shaker, Triangle – Richard Hery*
Udu, Triangle – Mino Cinelu

2 –Quatuor Ebène With Stacey Kent So Nice
Adapted By (Text) – Norman Gimbel
Guitar – Philippe Faurie
Music By, Lyrics By – Marcos Valle, Paulo Valle*

3 –Quatuor Ebène With Stacey Kent I Can't Help It
Music By, Lyrics By – Stevie Wonder, Susaye Greene

4 –Quatuor Ebène Ana Maria
Music By – Wayne Shorter

5 –Quatuor Ebène With Stacey Kent Fragile
Music By, Lyrics By – Sting
Udu, Shaker, Triangle – Mino Cinelu

6 –Quatuor Ebène With Bernard Lavilliers Guitar Song
Music By, Lyrics By – Bernard Lavilliers

7 –Quatuor Ebène With Stacey Kent & Marcos Valle Águas De Marços
Music By, Lyrics By – Tom Jobim*

8 –Quatuor Ebène Bebé
Music By – Hermeto Pasquale*

9 –Quatuor Ebène With Stacey Kent The Ice Hotel
Music By, Lyrics By – Jim Tomlinson, Kazuo Ishiguro

10 –Quatuor Ebène With Bernard Lavilliers Salomé
Guitar – Philippe Faurie
Music By, Lyrics By – Bernard Lavilliers

11 –Quatuor Ebène Libertango
Music By – Astor Piazzolla

12 –Quatuor Ebène With Stacey Kent Smile
Lyrics By – Geoffrey Parsons, John Turner (2)
Music By – Charlie Chaplin

13 –Quatuor Ebène With Brazil Choir & Brazil String Orchestra Brazil
Bass – Stéphane Logerot
Choir – Akiko Yamamoto (2), Alain Herriau, Alain Lanceron, Alexandra Jouannié*, Alexandre Lacour, Alix Le Saux, Aris (19), Constance Ronzatti, Donatienne Hantin, Eléonore Denarié, Emmanuel Gross, François Gapihan, François Lacharme, Fred Charbaut, Guenael Mettraux, Hélène Merlin, Jeanine Roze, Julien Massol, Jérôme Legrand*, Maria Mosconi, Marie Lhomme, Marion Tassou, Negar Haeri, Ophélia Claude, Pierre-Martin Juban
Instruments, Shaker, Surdo, Handclaps, Bells, Udu [Grande], Cuica, Caixa, Tambourine – Mino Cinelu
Lyrics By – S.R. Russell*
Music By – Ary Barroso

Strings – Alexandra Jouannié*, Alexandre Lacour, Alexandre Pascal (2), Constance Ronzatti, Eléonore Denarié, Emmanuel Gross, Fanny Gallois, Issey Nadaud, Jin-Hi Paik*, Julien Massol, Jérôme Legrand, Lise Bertaud*, Maria Mosconi, Marie Lhomme


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ポーランド、一家に一枚 Chopin On Strings / Maciej Strzelczyk

2018-07-08 17:27:35 | 聞いてますCDいいと思う


ショップ行って特に買いたいもんがなかった。「Chopin On Strings」というタイトルで曲はすべてショパンの曲だろう、3人の名前が書いてあって、これはポーランド人だろう。
楽器はなんだか書いて無いけど、トリオだからバイオリンかチェロなんだろうと想像してこれは損しないだろう。
買ってジャケをひらいてみれば、バイオリンとギターとベースのトリオだった。




1曲目はマズルカの1曲、ナイロンギターのボッサのリズムにジプシー風舞踊バイオリン、結構正調な欧州バイオリンジャズ、久しぶりに暖かみの和むスタートです。
2曲目から4曲目がプレリュードで知っているメロディー、そのあとマズルカに戻ってノクターンでいくつかは知っている、ポーランドの人ならば、すべてよく知っているのでしょう。ベースのギターもアコーステックのやわらかい感じでこれショパンを実に楽しむためのアルバム。
バイオリンの人は調べたら1枚持っていた
そっちよりも、より気楽に楽しめるアルバムを作って一家に一枚どうでしょうという感じでしょうか。


Chopin On Strings / Maciej Strzelczyk

Maciej Strzelczyk(violin)
Romulad Erenc(g)
Piotr Rodowicz(b)

1. mazurek A moll opus 67 # 4
2. preludium E moll opus 28 # 4
3. preludium G moll opus 28 # 22
4. preludium C moll Opus 28 # 20
5. mazurek A moll Opus 7 # 2
6. mazurek G moll opus 67 # 2
7. Nokturn Es Dur opus 9 # 2
8. Walc A moll opus 34 # 2
9. Preludium A dur opus 28 # 7
10. Fantazja Impromptu Cis moll opus 66
11. Grande Valse Brillante Es Dur opus 18
12. Valse A moll # 19 opus posthumous
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花は21

2018-07-05 17:23:39 | 


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昔の新鮮さ BOTH DIRECTIONS AT ONCE THE LOST ALBUM / JHON COLTRANE

2018-07-04 17:07:30 | 聞いてますCDおすすめ


世界同時発売だそうで、コルトレーンってそういう位置づけなんですね。
今年4月にマイルスとの最後の欧州ツアーのアルバムが出たとき、“定期的にコルトレーンのアルバムを買う癖があるのだけれど今年はこれで大満足になりました。”と書いたけれど、それを大きく上回るさサプライズが訪れました。
長い間、jazzについてのblogを書いている人は、このことは記録に残したくなるだろうって感じでお仲間が早速記事にしています。先を越されたって、ロストしてのだからあわてなくてもいいか。

CD2枚組を買ってきて、まずは1枚目の1と3、聞いたことのないトレーンがいるのに驚きました。なんだか昔に戻ってコルトレーンを聞いている新鮮な感覚です。とにかくこの2曲が貴重です。
昔ジャズを聞き始めて、最初に買ったスウィング・ジャーナルの表紙がコルトレーン、訃報を伝える号でした。亡くなってからもコルトレーンの音源は出ていて何度か驚いてはきましたが、これ最大級でないでしょうか。亡くなってから51年です。
だからこの2曲の新しいトレーンは価値があって、すべてのトレーンのファンはお喜びでしょう。



ネイチャー・ボーイはほかのバージョンが好きだなとか、あれ、マッコイってこんなだったとか、なんでこんなにインプレションズ演ってんだろうとか久しぶり感もありますが、私的には新曲(といっていいか)を別格として、1枚目の“Slow Blues”が良かったな。

BOTH DIRECTIONS AT ONCE THE LOST ALBUM / JHON COLTRANE

ジョン・コルトレーン(ts, ss)
マッコイ・タイナー(p)
ジミー・ギャリソン(b)
エルヴィン・ジョーンズ(ds)
1963年3月6日、ニュージャージー、ヴァン・ゲルダー・スタジオにて録音

01. Untitled Original 11383
02. Nature Boy
03. Untitled Original 11386 (Take 1)
04. Vilia (Take3)
05. Impressions (Take 3)
06. Slow Blues
07. One Up, One Down (Take 1)

01. Vilia (Take 5)
02. Impressions (Take 1)
03. Impressions (Take 2)
04. Impressions (Take 4)
05. Untitled Original 11386 (Take 2)
06. Untitled Original 11386 (Take 5)
07. One Up, One Down (Take 6)







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二代目

2018-07-02 17:03:28 | チェロ無難
チェロを始めて、もう少しで4年が経ちます。無料体験のレッスンを受けて、その先生が師匠になったし、その時弾いた楽器がそのまま愛器になったわけで、結構大胆に決めたようだけれど、間違いはなかった。
チェロ本体もよく鳴ってくれていて、この前楽器店のをちょっと鳴らしたけれど自分の楽器の方がよかった。弓のほうも特に不満はないけれど、もう一本ぐらいあってもいいかと思い出している。ハード・ケースは割れているけれどそこにはまだお金をかけない。
毛と弦以外は変えたことがなかったけれど、今回変えてみたのがこれ。



松脂は最初に楽器を買ったときにお店がつけてくれたものを使って、それだけで4年たっている。



それがこの会社のものだけれど、欠けたりなんかしてこれぐらいになって、ちょっと見た目も悪い。ベルナルディ社のでしらべたら1,700円ぐらいだった。



見た目は全然関係ないけれど、ちょっと贅沢してやろうと探して見た。ネットで探していて見つけたのがメロス松脂「スティッキー」
これにはチェロ、中上級者向けとかいてあったので、これは初級者卒業の足掛かりと購入を決定。
2,890円で中上級はお安い。って腕には関係ないか。



それでも4年も同じのつかっていたから変わるのかしらと塗ってみた。
そして弦を弾いてみたのだけれど、これが結構驚いた。もちろん上級者になったわけではないのだけれど、音が変化したのは明白。
弓が弦にまとわりついている感じで音色もやわらかくなった感じ。こんどのはすこし柔ら樹脂質で、前みたいに強くこすらなくても毛にのってくれる。まえのが少しすべる感じ弾いていたけれど、粘る感じ。バイオリン弾いているオクサンにも試してもらったけど、そちらは感想なし。
今練習しているヴィバルディの曲にも、あっているような気になってこれはよっかった。



本体も弓も新しいのはちょっと手が出ない人、そして腕の方も取っ換えがきかないあなた、2,890円で結構な刺激です。









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