
仕事の関係からするとかなり厳しい状況ですが、「Hi Mike!」の仲ですので、ピット・インのライブに行ってきました。
もちろんこのアルバムにサインももらって、これでマイクのサインは8枚になりました。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20100117
このアルバムタイトルが「微妙な堆積」というのですから、Hi Mike全く若造みたいな、失礼、哲学者のような題名であります。
1枚目がタイトルアルバムで3人のインプロビゼーションの終結、そして2枚目がライブの模様というアルバムです。
そして私としては最初の一枚が素晴らしい。
1曲目、Mikeは余計な音は絶対発生してはいけないというタイプですから、選び抜かれた音でメロディに入っていきます。すぐにBenのベースソロ、そして研ぎ澄まされた音ので終わりますが、その鋭さを聴くだけで曲になるような感じです。
2曲目も清んだ遠くに飛翔していくような美しさ、このような演奏、キースが普段やって褒められますが、マイクだって関係なく演りますね、ここにあるべき音をしるすこと、ドルフィーが音は空間に消えていくといいましたが、それだからこそ的確な音を選ばなければいけないとマイクが演っているのです。
3曲目は完全インプロでしょうか、ドラムスのJamesをフューチャーして、音が連なることの美しさを探るような演奏です。これを聴いているとミュージシャンっていいなと思います。言葉以外のコミュニケートを持っているのですね。
そして4曲目、今度はそこに主張(メロディー)が加わって私たちは深いコミュニケートを確立するのです。
5曲目は再びフリーインプロから始まり、1枚目では一番長い演奏になります。
ハクエイが鍵盤に向かうときに、とてもストイックであることを感じます。
師匠であるマイク氏がこれはおなじだな~と逆にうれしくなる演奏です。
どうなのでしょう、間の感じがとても日本的、奥様の言葉が影響したのでしょうか、日本的美しさを感じるのです。
2枚目がライブですが2008年の同じ年2ヵ月後の録音で基本的には1枚目とは同じ感じですが、リズムなどが受け止めやすくなっているのでしょうか。
1曲目ノックの曲は哀愁あるたたずまいです。
2曲目、若々しいリズムとメロディは孫のような2人のリズム、きっとエネルギーの交換が行われているのでしょうね。
3曲目がラス・フリーマンというのが面白い、キース・ジャレットが1988年のパリ・コンサートでひいていますが、感性若いとしかいいようありません、ですからBenのベースソロも生き生きしています。素敵なカードが2枚そろった感じです。
4曲目が始めての4ビート、年初めの来日ではハードバップをガンガンとひきましたから、これもさすがのブルージングです。
5曲目がライブのとりのような気合の入った曲でこれも若々しい。
6曲目はまるでアンコールの曲のようウォーキングベースにのった4ビート、ただしその仲のフレーズはしっかりと研ぎ澄まされているので、甘いところ一切なしの実に師匠の教えのようなアルバムなのです。

さあ、師匠であるマイクですが、哲学者のようであり、でもステージではユーモラスで、良見ると漫画のキャラクターに似ているように思ってしまいます。
にていませんかね。
AN ACCUMULATION OF SUBTLETIES / MIKE NOCK
Mike Nock:piano
Ben Waples:bass
James Waples:drums
ディスク:1
1. An Accumulation of Subtleties (Nock)
2. Joyous Awakening (Nock/Waples/Waples)
3. Rite of Passage (Nock/Waples/Waples)
4. Makeru Ga Kachi (Nock/Waples/Waples)
5. Apotheosis (Nock/Waples/Waples)
ディスク:2
1. Elsewhen (Nock)
2. Beautiful Stranger (Nock)
3. The Wind (Freeman/Gladstone)
4. House of Blue Lights (Gigi Gryce)
5. A Tree Has Its Heart in Its Roots (Nock)
6. The Gypsy (Billy Reid)
毎日たいせつに聞かせて頂いてます。
「The Wind」大好きで、
あれから毎日繰り返しです。
また早くライブで聴いてみたいです。
それまでCD大切に聞いて・・・待ちます。
9/2東京ジャズプレミアライブや
9/6新宿ピットインで聴いた音。
音楽とかジャズとかの物差しでない
崇高なものに触れたと思います。
いつもお世話になります。
おっしゃるように、結局音楽はその人の表現で、いかなるジャンルでも、そこにsoulとテクがあれば感動しますね。
そこが音楽を聴く私たちの楽しみですものね。
まだまだ、国内外をうろちょろしていますので、宜しくお願いします。
連続投稿申し訳ありません。
マイク・ノック・トリオですが
大変「複雑な」思いで私はライブやCDを聞いてました。今の今まで感想がまとまらない、宙に浮いた気持ちでした。
あの音楽は衝撃的でした。
マイク・ノック氏のピアノが
まるで神様に
何かを無償で捧げているような
そして御大にもかかわらず
まだまだ修行中の身のような
ストイックな姿が・・・
忘れられません。
正直、こういった音楽だけを
聴き続けたい。
質の極みのような音楽に対してだけ
お金を払うべきだと、正直思いました。
この不況の中で音楽にお金をかける
というのは、大変ですから(私なりに)。
これからは
誰かや何かに固執することなく
自分が心から聞きたい音楽を探究する
音楽旅に行きたいです。
この夏は
増尾好秋さん、ケイ赤城さん、
そして鈴木良雄さんの
良質な音楽に出会えて
素晴らしい経験でした。
明日はキース・ジャレット・トリオですね。
明日初日と最終日に行きます。
こちらも楽しみです。
それでは
またいつか
お会いできましたら
嬉しく思います。
音楽旅、行ってきます。
マイク・ノックの音に対しての印象がストイックというのはあたっていますよね。
ところがそのストイックと喜びは表裏で、それが聴くものを魅了するのですよね。
人を感動させる演奏は数ありますので、それを選ぶ選択眼は経験と知識の中からしか得られません。
玲子さんも多くの音源を蓄えてきて、そろそろ選別が始まっているのでしょうね。
解っているようで、考えも着かない感動もあることがあり、素直な気持ちで音楽に接しましょう。
追っかける人はそれが一つ、もう一つは枠を嵌めないことが感動を広げる方法です。
それはライブでなくていいと思います。
可能な試聴でいろいろ接してみてください。
日本では手に入らない、日本に来て欲しいプレーヤーも見つかりますよ。