JAZZ最中

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帝王の相手は MILES AWAY / DAVE LIEBMAN

2008-07-14 21:02:51 | 聞いてますCDいいと思う


最近マイルス・デヴィスとパブロ・ピカソに焦点をあわせて、ブルーとキュビズムをキーワードとしたアルバムが中古屋さんにあり、面白いテーマと思いましたが、残念ながら演奏がお粗末でした。
Liebmanの話題が一部で盛り上がっていますが、このアルバムLiebmanのマイルスへのトリビュート、帝王を引き合いに出すならば、これぐらいの演奏をして欲しいというアルバムです。
1994年のLiebmanグループという基本はこのメンバーで続いているアルバムです。
このアルバムではピアノがP・Markowitz でそこもきになってひろいました。
リーブマンは最近作を記事にしたりしていますし、作品が多い。考えすぎたような構成でjazzしてるのとか、難しいものもあるような気がします。だから思い切りよく吹いてくれるととても気持ちがよい。
このアルバム、Liebmanの冷静なアレンジがベースですが、相手がマイルスなのでそこへの思い入れで、強力なものになったと思います。
1曲目、マイルスと演奏を共にしただけあるLiebmanのリズムをしっかり決めた上でのパーフォーマンス、エレキギターが効いたプレーです。
マイルスの亡き後のトレビュートをどのような形でパーフォーマンスするか、奏者の思い入れの強さがアルバムに出ると思います。
Liebman が良くアレンジしながら、それ以上にマイルスへの思いが演奏に加わっています。
2曲目“Wili (for Dave)”というあまりメジャーでない(知りませんでした)曲をツインギターでまずメロディしますが、これがカッコいい。マイルスのサウンドを充分理解しているから、このマイナー曲でマイルスを表現できるのでしょう。
3曲目は“In a Silent Way”ベースのソロで表現しますが、原曲のイメージをしっかり捕らえたアレンジ、このアルバムアレンジの秀逸さが目立ちます。
5曲目はショーターの“Fall”でこれはショーターに対してLiebmanが対抗みたいにも感じる、でも心のはいった良い演奏です。
そして“All Blues”では、Liebmanの理解と思い入れを、今はいないマイルスに伝えようとするようなソプラノのソロです。このソロがLiebmanの魅力どころです。
そして7曲目“Pan Piper”は幻想的なアコギとシンセ音をバックにしたソプラノの多重録音がとても上手く表現されています。これはギル・エバンスの「スケッチ・オブ・スペイン」を素晴らしい形で再演している演奏です。マイルスの演奏と同じくらい思います。
8曲目もちょっとひねった“Milestones”ですが、よしの範囲ではじけます。
最後はLiebmanのマイルスへのコメントが入って、アコギターとソプラノサックスのデュオで“Boplicity”、とても落ち着いた感じです。
Dave Liebman がストレートに吹きながら、とてもアレンジには気を使ったおかげで、慈しむ感じのアルバムになっています。
マイルス相手のアルバムって本当は難しいとおもいます。インド系を聴いて
いませんがこのアルバムは良いと思います、



MILES AWAY / DAVE LIEBMAN
Dave Liebman (Soprano Sax)
  Phil Markowitz (Piano, Keyboards)
  Jamey Haddad (Drums, Percussions)
  Vic Juris (Acoustic, Electric Guitar)
  Tony Marino (Acoustic, Electric Bass)
  Caris Visentin (English Horn, on 7)
  Scott Cutshall (Hand Claps, on 7)
  Kent Heckman (Electric Guitar, on 2)

1 Code M.D 
2 Wili (for Dave) 
3 In a Silent Way 
4 81 
5 Fall 
6 All Blues
7 Pan Piper 
8 Milestones 
9 Smooch 
10 Solar 
11 Boplicity 

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