昨日の朝日新聞夕刊に、「映画「ハーブ&ドロシー」 アートと暮らす質素な夫婦 給料で美術収集4千点」という記事がありました。
アメリカの質素な生活をする夫婦が、お給料から現代美術を、50年間で4,000点以上買い集め、そのレベルが高く、ナショナルギャラリーに寄贈し、その様子を日本人女性監督がドキュメント映画にしたのだそうです。
ハーブ(夫)&ドロシー(妻)のヴォーゲル夫妻は、1960年代に結婚しました。
2人は、美術が好きな、郵便局員と図書館員の小柄な夫婦です。
妻ドロシーさんのお給料で生活するようにし、夫ハーブさんのお給料で現代美術の作品を買おうということになりました。
まだ評価が定まらないニミマルアートやコンセプチュアルアートなら買えると、この分野を中心に購入していきました。
毎日、多くの個展に足を運び、アーティストのスタジオを訪れました。
コレクション自体が一つの作品であるかのように、2人は狭いアパートに集めた4千数百点のアートを売ったことがありません。
アートバブルも暴落も無縁で過ごしました。
ハーブさんは88歳、ドロシーさんは75歳になりました。
多くの美術館からコレクション譲渡の申込みがありました。
その中から、ナショナルギャラリーに、2人は自分たちのコレクションを寄贈することに決めました。
ナショナルギャラリーは、「緊急時に2人が作品を売らなくてもいいように」と、謝礼を支払いました。
2人は、そのお金でも、新たな作品を購入したのだそうです。
佐々木芽生(めぐみ)さんは、テレビ番組の制作で、2002年にこの夫婦のことを知ります。
展覧会のオープニングなどで、地味な身なりの2人に、アーティストたちが次々に挨拶に来る様子に感銘を受けました。
「現代のおとき話のような感動がありました。いつかこの話を紹介したいと思いました」
映画「ハーブ&ドロシー」は、佐々木さんの初監督作品です。
2人には、それまでに有名な監督が何人も訪れていました。
「2人はいちども撮影依頼を断ってないそうです。でも『お金ができたらまた来る』と言って、戻った人がいなかった。私はまったくの素人だから、お金を作ってから撮るという発想がなかっただけです」
映画製作の途中で、ハーブさんの健康状態が悪化し、助成金や個人の寄付で足りない制作費は、佐々木さんの自宅を抵当に入れて借金をし、4年で完成させました。
アメリカの6つの映画祭で、賞を取りました。
映画は、日本では、10月に横浜美術館など首都圏各地で監督のトークと上映会が開催され、11月に「シアターフォーラム」(東京都渋谷区)で公開されるということです。
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そんな夫婦がいらっしゃるのかと驚きました。
ご夫婦の写真があり、ニューヨークの庶民向けアパートと思われる室内の壁に、現代美術の絵が隙間なく飾られています。
白髪でおだやかな表情のドロシーさんが、ボーダーのセーターを着たハーブさんの手を握っていました。
アメリカの質素な生活をする夫婦が、お給料から現代美術を、50年間で4,000点以上買い集め、そのレベルが高く、ナショナルギャラリーに寄贈し、その様子を日本人女性監督がドキュメント映画にしたのだそうです。
ハーブ(夫)&ドロシー(妻)のヴォーゲル夫妻は、1960年代に結婚しました。
2人は、美術が好きな、郵便局員と図書館員の小柄な夫婦です。
妻ドロシーさんのお給料で生活するようにし、夫ハーブさんのお給料で現代美術の作品を買おうということになりました。
まだ評価が定まらないニミマルアートやコンセプチュアルアートなら買えると、この分野を中心に購入していきました。
毎日、多くの個展に足を運び、アーティストのスタジオを訪れました。
コレクション自体が一つの作品であるかのように、2人は狭いアパートに集めた4千数百点のアートを売ったことがありません。
アートバブルも暴落も無縁で過ごしました。
ハーブさんは88歳、ドロシーさんは75歳になりました。
多くの美術館からコレクション譲渡の申込みがありました。
その中から、ナショナルギャラリーに、2人は自分たちのコレクションを寄贈することに決めました。
ナショナルギャラリーは、「緊急時に2人が作品を売らなくてもいいように」と、謝礼を支払いました。
2人は、そのお金でも、新たな作品を購入したのだそうです。
佐々木芽生(めぐみ)さんは、テレビ番組の制作で、2002年にこの夫婦のことを知ります。
展覧会のオープニングなどで、地味な身なりの2人に、アーティストたちが次々に挨拶に来る様子に感銘を受けました。
「現代のおとき話のような感動がありました。いつかこの話を紹介したいと思いました」
映画「ハーブ&ドロシー」は、佐々木さんの初監督作品です。
2人には、それまでに有名な監督が何人も訪れていました。
「2人はいちども撮影依頼を断ってないそうです。でも『お金ができたらまた来る』と言って、戻った人がいなかった。私はまったくの素人だから、お金を作ってから撮るという発想がなかっただけです」
映画製作の途中で、ハーブさんの健康状態が悪化し、助成金や個人の寄付で足りない制作費は、佐々木さんの自宅を抵当に入れて借金をし、4年で完成させました。
アメリカの6つの映画祭で、賞を取りました。
映画は、日本では、10月に横浜美術館など首都圏各地で監督のトークと上映会が開催され、11月に「シアターフォーラム」(東京都渋谷区)で公開されるということです。
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そんな夫婦がいらっしゃるのかと驚きました。
ご夫婦の写真があり、ニューヨークの庶民向けアパートと思われる室内の壁に、現代美術の絵が隙間なく飾られています。
白髪でおだやかな表情のドロシーさんが、ボーダーのセーターを着たハーブさんの手を握っていました。