昨日の朝日新聞に、「三つ星店 村の誇り 人口150人 仏フォンジュンクーズ 地元食材で独創料理」という記事がありました。
「30歳で独立したい」と150人の村のレストラン物件を購入したシェフが、星が増えるごとにお客を増やし、三つ星の現在は、世界からのツアー客でにぎわっているのだそうです。
ジル・グジュンさんは、フランス中部で生まれました。
10歳で父親を失い、15歳で南部のベジエで国鉄駅の食堂の見習いになりました。
勉強は苦手でしたが、料理の才能に恵まれ、3年後には「街の最優秀見習い賞」をもらいます。
地方にあるミシュランの二つ星、三つ星レストランを渡り歩きながら、「30歳で独立する」と心に決めていました。
都心部のレストランを買うには資金が足りず、悩んでいた時に、フォンジュンクーズ村の物件に出合いました。
3度の破産を重ねて廃屋になっており、買い手を探していた当時の村長とも思惑が一致し、1992年に開業しました。
周囲に観光資源はなく、他の街からも遠い土地です。
来客ゼロが続き、用意した食材を捨てる日々でした。
「有名店で修業して自信はあった。田舎でも一つ星になったら客が来てくれると踏んだ。今から思えば甘かったね」
当初「2年」ともくろんだ星はなかなか取れず、5年後にようやく一つ星を獲得すると、来店客が35%増えました。
2001年に二つ星に昇格し、お客は47%増になります。
今回の三つ星獲得で、お客はさらに30%増えました。
「星の力は偉大だ」
今やアメリカや東京などアジアからも美食ツアーの客が訪れます。
成功のかぎの一つは、地元産の食材です。
肉や魚は近くの市場で選び、トマトは隣村、イチジクは近所の木からもぎります。
そこに、修業で磨いたシェフの腕が加わります。
「夏のキノコとトリュフのピュレに乗った黒トリュフの腐敗卵」は、実際に卵が腐っているのではなく、ゆで卵の白身をナイフで破ると、腐敗したかのような色の黒トリュフのソースが流れ出るという趣向です。
こうしたアイデアが、独創性を重視するミシュランガイドや、食通の評価につながったようです。
フォンジュンクーズ村のエリック・ブリソ村長も、2年前から花を植えたり、道路を整備したりとレストランの評価アップの応援をしています。
「半ば打ち捨てらかけていた村に18年前、グジュン氏を招いたのは、再建を目指す当時の村長の懸だった。期待が実を結びうれしい」ということです。
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グジュンさんのレストラン「オーベルジュ・デュ・ビュー・ピュイ」(古井戸の宿)は、今年、26軒目の三つ星になりました。
一見、看板がなければ見過ごしそうな普通の民家ですが、一歩入ると、そこは高級家具と現代彫刻に彩られた約50席のレストランで、シェフのグジュンさん以下、20人近くが腕をふるっていると、記事にありました。
「30歳で独立したい」と150人の村のレストラン物件を購入したシェフが、星が増えるごとにお客を増やし、三つ星の現在は、世界からのツアー客でにぎわっているのだそうです。
ジル・グジュンさんは、フランス中部で生まれました。
10歳で父親を失い、15歳で南部のベジエで国鉄駅の食堂の見習いになりました。
勉強は苦手でしたが、料理の才能に恵まれ、3年後には「街の最優秀見習い賞」をもらいます。
地方にあるミシュランの二つ星、三つ星レストランを渡り歩きながら、「30歳で独立する」と心に決めていました。
都心部のレストランを買うには資金が足りず、悩んでいた時に、フォンジュンクーズ村の物件に出合いました。
3度の破産を重ねて廃屋になっており、買い手を探していた当時の村長とも思惑が一致し、1992年に開業しました。
周囲に観光資源はなく、他の街からも遠い土地です。
来客ゼロが続き、用意した食材を捨てる日々でした。
「有名店で修業して自信はあった。田舎でも一つ星になったら客が来てくれると踏んだ。今から思えば甘かったね」
当初「2年」ともくろんだ星はなかなか取れず、5年後にようやく一つ星を獲得すると、来店客が35%増えました。
2001年に二つ星に昇格し、お客は47%増になります。
今回の三つ星獲得で、お客はさらに30%増えました。
「星の力は偉大だ」
今やアメリカや東京などアジアからも美食ツアーの客が訪れます。
成功のかぎの一つは、地元産の食材です。
肉や魚は近くの市場で選び、トマトは隣村、イチジクは近所の木からもぎります。
そこに、修業で磨いたシェフの腕が加わります。
「夏のキノコとトリュフのピュレに乗った黒トリュフの腐敗卵」は、実際に卵が腐っているのではなく、ゆで卵の白身をナイフで破ると、腐敗したかのような色の黒トリュフのソースが流れ出るという趣向です。
こうしたアイデアが、独創性を重視するミシュランガイドや、食通の評価につながったようです。
フォンジュンクーズ村のエリック・ブリソ村長も、2年前から花を植えたり、道路を整備したりとレストランの評価アップの応援をしています。
「半ば打ち捨てらかけていた村に18年前、グジュン氏を招いたのは、再建を目指す当時の村長の懸だった。期待が実を結びうれしい」ということです。
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グジュンさんのレストラン「オーベルジュ・デュ・ビュー・ピュイ」(古井戸の宿)は、今年、26軒目の三つ星になりました。
一見、看板がなければ見過ごしそうな普通の民家ですが、一歩入ると、そこは高級家具と現代彫刻に彩られた約50席のレストランで、シェフのグジュンさん以下、20人近くが腕をふるっていると、記事にありました。