ある40代女性の生活

40代女性の生活の一例です。
よろしければ
ご感想をお聞かせください。

心を動かされた短歌

2009年10月27日 09時26分58秒 | 新聞
昨日の朝日新聞夕刊に、「恋する大人の短歌教室」という記事がありました。

未発表の短歌を応募してもらい、専門家の方が添削するコーナーです。

今回の応募作は、
「たわむれに 病臥の妻の 乳首吸う それが最後と ただただ涙」  でした。

添削される石井辰彦さんは、
「究極の恋歌(こいか)と呼ぶべきでしょう。何とも凄絶な一首です。夫婦間の愛情の突き止められた姿が、圧倒的な迫力で歌われていて、読む者をたじろがさずにはおきません。

あまりにもあからさまな第三句の言葉遣いをもっと穏やかなものに換えてみたら、などと考えることさえ、作家の心中を推し量れば憚られます。

おそらくは余命いくばくもない愛妻に対する、ひとり現世に取り残される運命にある夫の、過激だが哀切でもある行為・・・。
真実の愛に裏打ちされた「乳首吸う」には、軽々には手は加えられません。

もっとも、これほど真剣な行為なのですから「たわむれに」はないのでは?
石川啄木の短歌の引用でしょうが、ここではそういう技巧は煩わしく感ぜられます。
「意を決し」など、代案を考えましょう。」   という解説でした。

添削後の短歌 
「心乱れ病臥の妻の乳首吸う これが最後とただ涙して」
------------------

個人的に想像する場面は、2人きりのときに、旦那さんが奥さんの着替えを手伝うとか、体を拭いてあげたときに、旦那さんがふざけた様子を装って、奥さんの乳首に触れられたのだと思います。

「意を決し」にすると、その後のことまで意図しているようになってしまいます。

もう体力もないのですから、これまでのことに感謝を込めて、「大好きだったよ、ありがとう」という気持ちで奥さんの体に別れを告げられたのではないかと読みました。

添削者の石井さんに申し訳ないですが、これは何も手を加えないのが一番でしょう。

心を動かされた短歌でした。


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 主婦日記ブログ 40代主婦へ

失業率と自殺率

2009年10月27日 09時05分01秒 | 新聞
昨日の朝日新聞夕刊に、「やさしい医学レポート 失業率と自殺率」という記事がありました。

医学と社会の関係を、分かりやすく解説してくれるコーナーです。

日本では、失業率が増加すると、自殺率も増加するというのが、ほぼ常識として言われているそうです。

海外ではどうかと、ヨーロッパ(欧州連合、EU)の様子を分析した論文が紹介されていました。

イギリスのランセット誌に掲載された論文で、EU26カ国の1970~2007年の動向を分析しています。

EU諸国全体の平均を見ると、失業率が増えると自殺率も増加していました。
また、アルコール乱用死も増加していました。

しかし、フィンランドとスウェーデンは違いました。

フィンランドでは、1990年から1993年にかけて失業率が増加(3.2%から16.6%に急増)したのに、自殺率はむしろ減少しました。

スウェーデンも、1991年から1992年にかけて失業率が増加(2.1%から5.7%)したときに、自殺率は減少しました。

論文の著者は、フィンランドとスウェーデンの政府が、積極的な雇用創出などの社会政策を行ったからとしています。

記事の筆者の坪野吉孝・東北大学教授は、
「不況時の自殺予防への政府の役割の大きさを物語る例だ」としていらっしゃいます。
------------

フィンランドとスウェーデンは、税金は高いけれども、政府がよく面倒を見てくれる「大きな政府」の国です。

小泉政権で経済財政政策担当大臣をされた竹中平蔵さんは、先週の朝日新聞(10月21日のオピニオン面)のインタビューの中で、「日本のように人口の多い国が大きな政府になっては、やっていけない」とおっしゃっていました。

今の民主党が進めていることは、「大きな政府」政策だと思います。
まだ税率は上がっていませんが、面倒見はよくすると言っています。

人口の多い国が、「大きな政府」ではやっていけないというのは、どしてなのだろうと思いました。


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 ニュースブログ 国内ニュースへ