中村吉右衛門さんが好きなカミュ「異邦人」
悩み多き時期に、ぴたっときた
小学生の頃から岩波文庫を買ってもらい、
活字の印刷のにおいがないと安心できないくらい
本が好きでした。
この小説に出合ったのは17歳の頃。
ギラギラした太陽と海の描写が見事で、
海好きのせいもあって、主人公ムルソーが
海で恋人と戯れる光景などに憧れました。
殺人の場面でも、太陽が照り輝く。
何発も銃弾を撃ち込む描写が衝撃的でした。
深く共感したのは母の死に涙一つ流さない
ムルソーの心。
小学時代、愛する養父の初代中村吉右衛門が
亡くなった際、私も泣かなかった。
周囲には泣き騒ぐ声。でも涙が出なかった。
しかも、読んだ当時、役者として自信がなくて
辞めようとすら思いつめていた。
悩み多く希望なき時代、作品の不条理さが
ぴたっときた。
“歌舞伎の異邦人(エトランゼ)”の気分でしたね。
歌舞伎は一般社会に即したものが多いですが、
これは社会から飛び抜けた世界。
歌舞伎から飛び出たい心境に拍車がかかり
「そうだ、渡仏して、ジゴロになりたい」と
夢見たりしました。
彼は裁判で現実の世界と関わる。
法や宗教が迫る。克服しようとする。
ムルソーは、神すら乗り越え、自分の道を
見いだそうとするのです。
この作品のことを思うと、今でも
郷愁にとらわれます。
そして、フランスへの甘い憧れが、
しみじみと心に満ちてきます。
朝日新聞2019年1月12日掲載
ウキャァア!
前にも
キッチー(吉右衛門)は、
好きな本を
紹介してたことがあったよね。
あの時は、
『星の王子さま』だった!!
確か拙宅にUPしたはず…
検索…検索…っと…
あった!!
シエェエエ!2007年だって!
フムフム…
ETV特集 ”星の王子さま”と私
という番組があったんだ!!
いやぁああ。全然覚えてないぃい。
やっぱりここに載せておく事って、
私にはとっても大切なことなんだなぁ。
MY脳みそは信用出来んからなぁ。
で、で、今回は…
カミュ 『異邦人』
私、読んだことがあるぞぉおお!
「今日、ママンが死んだ」
という言葉で始まるんだよね。
でも、物語は…
忘れてしまってるやないのっ!!
アホや…ぁ。
いつ頃読んだのかな…ぁ。
高校生の頃か…なぁ…。
あ、20代の時に
またフッと読みたくなって、
本屋で買ったんだったぁ。
ってことは、
2回も読んだのに、
話しの中身を忘れてるんかい!!
やっぱりアホや…ぁ。
そっかぁあ、
播磨屋が好きな本かぁあ♪
また読みたくなってきたぞぉお。
異邦人
出版:新潮文庫
著:カミュ
訳:窪田啓作
価格:497円(税込)
星の王子さまと中村吉右衛門 (2007.2.26記)
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