息をするように本を読む

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と、なんだかだらだら日常のことなども

皇位継承と万世一系に謎はない

2013-04-29 10:49:19 | 著者名 や行
八幡和郎 著

特に私は右でも左でもない。
皇室を盲信してるわけでもないが、日本はいい国だと思うし愛している。
だからこういう本を読むにあたっても構えることはない。
ちなみに今回は図書館で見つけて借りた。

で、結果的にかなり当たりだった。
まず天皇制の歴史を淡々と説明され、じっくり復習できたこと。
そして、伝説とか噂レベルのものと、史実とをきちんと整理できたこと。
このあたりがよかったポイントだな。
ただ、何しろ古代から始まる話だから、史実といってもどこまで言い切れるか、
疑問が残るものも多い。それはそれで、確実に残る文献はこうで時代背景が
こうと根拠を示してあるので、それなりに納得できるのだ。

もっとも疑問が多い継体天皇については、やや物足りない感じも残るが、
理由を述べてバッサリ斬っている。

また昨今、中国や韓国との関係であやふやにされがちなことにもメスを入れ、
受けた影響と、日本独自の文化とをはっきりさせている。
日本人の考え方として、知らず知らず譲りがちで、いつの間にか他者の手柄に
なりそうなことも是非を示しているのだ。

日本人は昔から外交ベタというくだりには笑ってしまった。

さらにはいま皇室がおかれている問題と、これから解決するべき課題も示している。
これには時代によって変わるべきもの変えてはいけないもの、という問題を含め
考えさせられるものがあった。

というわけでなかなか面白かった一冊。
天皇制を知る第一歩としてもいいかも。

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