哲学とワインと・・ 池田晶子ファンのブログ

文筆家池田晶子さんの連載もの等を中心に、興味あるテーマについて、まじめに書いていきたいと思います。

菅降ろし2

2011-07-04 02:03:04 | 時事
 ある新聞報道によると、小沢一郎氏は、菅首相が辞任する時期をなかなか決めないことについて、「なかなかしぶといな」とつぶやいたそうである。この発言には、思わず笑ってしまった。

 もし自民党政権であれば、何の未練もなく(?)辞任していたのかもしれないが、現在の政治のこの光景はなかなか見られない事態になっているようである。何せ、辞めると言っただけで、いつ辞めるか言わないまま延々と辞めないという事態が続くのだから、実は辞めると表明した以前と事態は何も変わっていないのかも知れない。むしろ内閣不信任案を否決したおかげで、菅政権は少し磐石になったともいえる。とはいっても、復興そっちのけで政治上の争いをしているとすれば、みっともないだけであるが。


 ある民放ラジオで、有名なキャスターが、冗談めいた言い方ではあるが、来年まで菅政権で行くのではないかと言っていた。しかし、あながちありえないとも言えない。財政や復興に必要な法案成立が菅政権のもとで最後まで行われたとすれば、菅首相のしぶとさは、歴史に残るくらいの名対応かもしれない。

 そもそも、次の首相に誰を指名するかという話はあまりまとまっていないようだし、菅首相が辞める時期ばかりが話題になっている状況なのだから、本当にすぐ辞めてしまったら、首相選びや政権運営がもっと混迷してしまう可能性が高い。結果としてすぐには辞めずに粘る方が、財政や復興に関する法案を早く通すためにはかえって最善ともいえないだろうか。