今夜はラグビーに集中、島岡美延です。男子バレーは最終戦を残してパリ五輪出場決定。スロベニア戦は粘りのストレート勝ちでした。
スポーツ応援に熱心な一方、「ないことにしてきた」ものが多すぎるこの国。映画『月(13日公開)』をご紹介します。2016年に起きた障害者殺傷事件を題材に辺見庸が2017年に発表した小説『月』。映画化に挑戦したのは故・河村光庸プロデューサー。そのオファーに「覚悟を決めた」という石井裕也監督、脚本も見事。
暗い森の奥にある重度障害者施設。ここで働くことになった堂島洋子(宮沢りえ)は元有名作家。彼女を「師匠」と呼ぶ夫(オダギリジョー)と慎ましい暮らし。施設には作家を目指す陽子(二階堂ふみ)や絵の好きな青年さとくん(磯村勇斗)らが働いていた。洋子は職員による入所者への暴力などを目の当たりにする。誰よりも世の中の理不尽に憤っているさとくんの中の正義感や使命感がついに暴走し――。
突きつけられる「自分の中の差別」。必見の144分。
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