台風10号はゆっくり列島へ、島岡美延です。2018年に大きな被害だった台風に似た進路と勢力。6年前、札幌でかなりの倒木、川の増水、その直後に胆振東部地震で全道停電、帰れなくなった旅――。
旅とハプニングの記憶が結びつくことは少なくないですが、このアーティストはどこまでも空想の世界に連れ出してくれそう。東京ステーションギャラリーで『空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン』(~9月23日)を見ました。日本で30年ぶりの大回顧展、私がこの名前を認識したのは初めて。
タイトルは彼自身がこの肩書で名刺を作っていたことから。初期のドローイングから水彩画、版画、ポスター、彫刻など約230点。シンプルな線の中に「ん?」と思わせることがいっぱい。
環境、人権に関する作品も多く、水中を泳ぐ小魚の群れや人の手からえさをついばむ鳥が、それぞれ魚雷、ミサイル、だったり。大いに空想し、重要文化財の東京駅赤レンガの壁も間近に見られたステーションギャラリーでの時間。
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