小学生が哲学者になる瞬間

学童の小学生に、地獄や極楽は心の中にあるという話に持っていくために、とりあえず「人が死ぬと・・・」と話し始める。そのままでは他人事なので、自分のこととしてわかってもらうために、昨日も今日もこう言った。「みんなもいつか死ななきゃいけない。『いやだ、死にたくない』と言っても、死なないといけないんだ。どうしてかと言うと、生まれたからだよ。今、外で鳴いている蝉も7年土の中にいて、一週間だけ結婚相手を探して、死んでいくんだ。生まれたら、死なないといけないんだ」。そう言うと、ほぼ全員が、ベートーベンが下痢をした時のような哲学者の顔になる。子供たちに対しても、死をタブーとして避けなくてもいいと思った。

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