風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

山津波

2011-09-08 11:03:53 | 日々の生活
 「土石流」のことを「山津波」と呼ぶのだと、初めて知りました。台風12号が猛威を振るい、豪雨によって山崩れや土石流が誘発され、さながら東日本大震災の「海津波」の時と似たような惨状が現出したのを見て、驚愕された方も多かったのではないかと思います。
 かつて和歌山方面によくオート・キャンプに出かけて、昔懐かしい景観が姿を変えてTVニュースに映しだされる様を複雑な思いで見ていたという奈良出身の知人は、ようやく和歌山の親戚と連絡が取れたと言い、「山津波」(または鉄砲水)に関しても、ここまで到達したことがある、などとといった碑が立っているものだと教えてくれました。
 今回の大雨で、国土交通省が奈良県上北山村に設置していた雨量計は、降り始めの8月30日から9月5日まで2439ミリの総雨量を観測したそうです。2000ミリを超える雨量は、国内では観測例がなかったようで、アメダス(地域気象観測システム)による最多雨量もまた同村内で観測され、1808ミリと少な目に出ていますが、従来のアメダスの1位記録1322ミリ(宮崎県)を大幅に更新することになりました。
 あらためて日本の自然環境は厳しいことを思い知らされます。地震・雷・火事・台風と言いますが、避雷や耐火構造には出来ても、地震と台風への対策はまだまだのようで、自然の猛威は人間の浅はかさを嘲笑うかのようです(こんなことを言うと、石原都知事の天罰発言が連想されますが、石原さんの意図と恐らく同じで、飽くまで日本人全般あるいは人類の浅はかさ、という意味合いで使っているのであって、地域の方々を虚仮にするものでは毛頭ありません)。
 上の写真は、かつてマレーシア・ペナンのマンションから見たスコール。青空すら見えるのに、大きな雨雲の塊が突如としてやって来て極めて狭い範囲で集中豪雨を降らせる、熱帯地方では珍しくもなんともない光景ですが、これが日本でも見られるようになったというのもまた私にはちょっとした驚きです。
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