風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

地震とスーパームーン

2016-11-23 01:45:13 | 日々の生活
 今朝5時59分、福島県などで震度5弱を観測した地震は、その後も震度1~3が頻発し、遠く離れた場所でも高層ビルなどを大きく揺らす長周期地震動が東北地方を中心に広く観測されたらしい。マグニチュードは7.4と発表され、M7.3の阪神淡路大震災や熊本地震を上回った。東日本大震災の余震と見られているが、13日にNZで発生したM7.8の地震に続き、環太平洋火山帯が活動期にある?かどうかはともかくとして、あらためて地震列島にあることを思う。140センチの津波観測は大震災以降で最大だったという。
 この時刻は、だいたい朝の歯磨きの最中だが、不覚にも気が付かなかった。折からの雨で、バスに乗ると、津波の注意喚起を呼びかけるラジオ放送が流れ続けて、不安な気持ちが、ざらついた。
 ネットでは、14日の「スーパームーン」と結び付ける書き込みが広がっているらしい。地球が引っ張られて地殻が伸び縮みし、この力が大きいときは断層が動きやすくなって地震が起きる可能性があるためらしい。
 満潮時は大地震が起きる可能性が高まるとする論文を9月に発表した東大の井出哲教授は、世界で過去20年間に起きた1万以上の大地震を調べた結果、マグニチュード8.2を超える巨大地震では、12例のうち9例が潮汐の力が大きいときに起きていたと言うが、それでも「確率的には高いが、統計的に有意ではない。個々の地震での因果関係は不明で、今回の地震とスーパームーンの関係も分からない」と話している(産経Web)。国立天文台の片山真人暦計算室長は「スーパームーンのときは地球に働く月の引力は最大だが、それによって地震が起きるわけではない。22日は月と地球の距離が特別に近かったわけでもない」(同)と指摘する。気象庁は「潮汐の力は地震に影響するほど大きくはない。スーパームーンは今回の地震に影響していない」(同)としている。ただ、武蔵野学院大学の島村英紀・特任教授(地震学)は、断層にエネルギーがたまっているなどした場合、スーパームーンによる引力の変化が「最後の一押し」になって地震が起きる可能性もあるとみている(J-CASTニュース)。
 最近、京大教授の話を聞く機会があったが、地震研究はかなり進んで、ある地域で地震が起こることはほぼ確実に分かるらしいが、それが「いつ」起こるかまではまだ分からないらしい。そうしたこともあって、スーパームーンの神秘と結び付けたくなる気持ちはよく分かるし、なんとなく関係ないわけでもなさそうな感じだが、まあ月並みながら自然現象はそう簡単に割り切れるものでもないとも思う。
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