風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

東京都知事選・雑感

2020-07-07 00:46:25 | 時事放談
 昨日、東京都知事選が実施され、小池百合子さんが圧勝した。
 過去最多の22人もの立候補者が乱立しながら(と言っても殆どは泡沫候補だったが)、これほど静かな選挙も珍しい。小池さんは、新型コロナウイルス対応のため、知事としての公務を優先するとしたほか、密を避けるため街頭演説は一切行わずにネットを通した運動に徹するという、異例の選挙戦を展開された。まあ、自民党が独自候補の擁立を見送って、維新公認の元副知事(なんでまた熊本から?と思ってしまう)を除いてリベラル相手とあっては余程自信があっただろうし、このご時世で表に出ないのも小池さんお得意のパフォーマンスとして訴求したことだろう。他の候補者は、密を避けるため予告なし街頭演説を行ったように聞いているが、在宅勤務の私には、一切、その声は届かなかった(笑)。
 今回は、ひとえにタイミングを味方につけたことが勝因だったと思われる。
 大きな不祥事もなく、久しぶりに任期満了に伴う改選で、言わば小池さんの信認投票となった。これまでの小池都政で目ぼしい成果はなかったものの、直近の新型コロナ対応に光が当たったのが幸いしたのは、韓国の大統領選挙によく似ている。もし新型コロナの渦中にあって、収束が見えない状況だったら、検察庁法改正案で、なんでここまで!?と思うほどに荒れたように、人心がどう血迷ったか知れたものではない(まあ、そのときは選挙を延期しただろう)。その意味で、唯一、注目したのは、れいわ新選組の山本太郎候補がどこまで得票を伸ばすかという点にあったが、蓋を開けたら、小池さんが無党派は言うに及ばず立憲民主党の支持者からもそれなりの支持を得た。新型コロナ禍によるストレスはかなり緩和されたものと思われる(笑)。
 その新型コロナ禍への対応でも、東京都の感染者数が再び3桁の大台に乗るほどに増えていたのは、なかなか微妙な状況だった。どうも夜の関係者のPCR検査を増やしていることが影響しているらしく、選挙戦を意識してのことかどうかは知らないが、峠を越えたとは言え、まだ収束には程遠いと思わせられたことで、小池さんの対応が万全だったとは思わないが、概ね都民の支持を得ていたとすれば、その継続を望む気持ちになるのは、ごく自然なことだったろうと思う。
 家内は不要不急の外出はしないと言い張った。確かに選挙は不要不急なのかも知れないが(笑)、辛うじて近所の投票所まで足を運んだ。それにしても選挙のたびに、どうしてこうも投票したいと思わせる立候補者がいないのか、政治の貧しさを思わないわけには行かない。
コメント
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