ブルース・リーの命日とは関係なく、多分、夏休みの始まりとともに・・・という意味だと思いますが、同じ7月20日に宮崎駿監督として5年ぶりの長編アニメ「風立ちぬ」が公開されました。監督自身も泣いてしまったというエピソードを聞くだけで、巨額の宣伝費を注ぎ込んだどんな宣伝をも凌駕する静かなインパクトがあります。テレビCMで流れる短いシーンにすら、惹きこまれてしまう。丁寧な画面描写と、時代・環境設定と、BGMのユーミン・・・三拍子揃えば、涙なくして見られないのは、少なくとも私には自明のことで、久しぶりに見たい映画が出て来てしまったという印象です。
しかし宮崎駿さんの映画については、期待を込めてこれ以上言及するのは控えます。テーマは、前回に引き続き40年という歳月を経てなお衰えない生命力についての雑感です。
さて主題歌に選ばれたユーミンの「ひこうき雲」は、Wikipediaによると、今から40年前の1973年11月5日にリリースされた2枚目シングル「きっと言える」のB面曲で、売れたのは僅か3000枚、それでもこれが実質的なデビュー・シングルと紹介されています。それでは1枚目シングルは何だったかと言うと、前年7月5日にリリースされた、作詞・作曲・編曲・指揮・ピアノ・ハモンドオルガン・歌:荒井由実とクレジットされて如何にも手作り感に溢れた「返事はいらない」で、B面の「空と海の輝きに向けて」に至っては俄かに思い出せません。本人によると300枚程度しか売れなかった(800枚とする資料もある)そうですが、プロデュースはかまやつひろし、演奏に高橋幸宏、ガロも参加していると言われ、今となっては大変なプレミアムが付いているのも、むべなるかな。
閑話休題。ユーミンを知ったのは中学生になってからのことなので、彼女のデビューからはほんのちょっとばかり出遅れましたが、それはようやく私自身が彼女の音楽を受け入れられるような年齢に達したという意味だろうと思います。初めて聴いた曲の中に「ひこうき雲」があって、歌謡曲では声質が重要と思っていた私に、透明感があるわけではない、むしろくぐもった声質なのに、それまでに聴いたことがない独特の世界に惹きこまれて行く不思議な感覚はたとえようがありませんでした。どこかしら懐かしいような、それでいて全く新しい。これはフォークをルーツとしながら歌謡曲とは明確に異なる洗練されたニューミュージックというジャンル(かぐや姫や井上陽水や小椋佳など)に共通する特徴と言えそうです。間違いなく「ユーミンの世界」にハマった瞬間でした。
そんなユーミンも今年春の叙勲で紫綬褒章を受章しました。時代を感じてしまいます(が、少なくとも荒井由実の頃の音楽はいつ聞いても新鮮です)。
しかし宮崎駿さんの映画については、期待を込めてこれ以上言及するのは控えます。テーマは、前回に引き続き40年という歳月を経てなお衰えない生命力についての雑感です。
さて主題歌に選ばれたユーミンの「ひこうき雲」は、Wikipediaによると、今から40年前の1973年11月5日にリリースされた2枚目シングル「きっと言える」のB面曲で、売れたのは僅か3000枚、それでもこれが実質的なデビュー・シングルと紹介されています。それでは1枚目シングルは何だったかと言うと、前年7月5日にリリースされた、作詞・作曲・編曲・指揮・ピアノ・ハモンドオルガン・歌:荒井由実とクレジットされて如何にも手作り感に溢れた「返事はいらない」で、B面の「空と海の輝きに向けて」に至っては俄かに思い出せません。本人によると300枚程度しか売れなかった(800枚とする資料もある)そうですが、プロデュースはかまやつひろし、演奏に高橋幸宏、ガロも参加していると言われ、今となっては大変なプレミアムが付いているのも、むべなるかな。
閑話休題。ユーミンを知ったのは中学生になってからのことなので、彼女のデビューからはほんのちょっとばかり出遅れましたが、それはようやく私自身が彼女の音楽を受け入れられるような年齢に達したという意味だろうと思います。初めて聴いた曲の中に「ひこうき雲」があって、歌謡曲では声質が重要と思っていた私に、透明感があるわけではない、むしろくぐもった声質なのに、それまでに聴いたことがない独特の世界に惹きこまれて行く不思議な感覚はたとえようがありませんでした。どこかしら懐かしいような、それでいて全く新しい。これはフォークをルーツとしながら歌謡曲とは明確に異なる洗練されたニューミュージックというジャンル(かぐや姫や井上陽水や小椋佳など)に共通する特徴と言えそうです。間違いなく「ユーミンの世界」にハマった瞬間でした。
そんなユーミンも今年春の叙勲で紫綬褒章を受章しました。時代を感じてしまいます(が、少なくとも荒井由実の頃の音楽はいつ聞いても新鮮です)。