風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

学習院初等科のできごと

2010-03-10 00:47:56 | 時事放談
 皇太子ご夫妻の長女・愛子さまが学習院初等科に2日連続して登校されたということが、二日続けてニュースになっています。犬が人に噛み付いてもニュースにはならないが、人が犬に噛み付くとニュースになる、などと言われますが、一体、二日続けて登校されたことのどこにニュース・バリューがあるのか、よく分かりません。
 宮内庁から、愛子さまが、学校で同学年の複数の男児から乱暴な振る舞いを受け、強い不安感や腹痛を訴えて、3日からずっと登校出来ずにいると発表があったのは、5日のことでした。学習院側では、愛子さまを直接対象にした暴力行為はなかったと説明し、証言に食い違いが見られ、真相は謎のままです。さらに学習院側は、小学生のすることで他愛ないことだと前置きした上で、昨年、数人の男子児童によって、鞄を投げる、廊下を凄い勢いで走る、大声を出す、授業中に教室で縄跳びの縄を振り回す、などの迷惑行為があったため、担任の教員に補助をつけて監視し、その後、11月頃には沈静化したと説明しました。これを学級崩壊と呼ぶネット上の掲示板も見かけましたが、普通の小学校であれば、小学生のすることで他愛無いことだろうと思います。そこは、戦前は宮内庁所轄の官立学校で、戦後も、慶応幼稚舎、青山学院初等部と並んで「御三家お受験小学校」と称される学習院初等科だというところに、意外な驚きがあるのでしょうか。宮内庁がわざわざ不登校といった不名誉を臆面もなく世間に公表したのは、素直に考えれば、妙な噂が立つ前に世間に向かって明らかにしたということでしょうが、別のメッセージが隠されているのか、つい勘繰りたくなりますし、秋篠宮家の長女・真子さまは国際基督教大学に、長男・悠仁さまはお茶の水女子大付属幼稚園に、4月から通う予定で、皇室の「学習院離れ」が進んでいることと何か関係があるのかと、これまた勘繰りたくなります。
 かつて中国の一人っ子政策で甘やかされて育って我がまま放題の子供は「小皇帝」と批判的に呼ばれたものでした。日本の学校で見られる崩壊現象は、少子化で似たような過保護な環境で育ったモンスター・チルドレンによるものなのか、あるいは学校や教員に敬意を持たず、理不尽で身勝手な要求やクレームを振りかざすモンスター・ペアレントを子供が見ているせいなのか、よく分かりませんが、あちらこちらで多かれ少なかれ自制が利かなくなっていることだけは確実に感じます。モンスターと冠する親子だけでなく、もしかしたら雅子さまも我慢が足りないのかも知れませんし、宮内庁もそうなのかも知れません。皇室批判が趣旨ではなく(ご存知の通り私は皇室を衷心から敬っています)、鳩山政権だって大衆に迎合せんとする節操のないバラ撒きに見えますし、どこか自制・自助・自立・自律の精神がふやけてしまって安逸に流れがちな世相を思うのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする