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風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

トランプ2.0の100日(後篇)

2025-05-11 13:45:04 | 時事放談

 アメリカと言えば、自由・民主主義を奉じる「理念の国」と呼ばれ、それが昂じて、大学時代の恩師は「お節介」な国とも呼んでおられた。確かに、第二次世界大戦後、自ら良かれと思って望まれもしない武力行使をたびたび行い、戦闘には勝ちながら戦争に負けるという失敗を繰り返した。こうして戦争犯罪に手を染めるアメリカをロシアと変わらないではないかと揶揄する人がいるが、ロシア(や中国)の身勝手で見苦しい屁理屈と違って、アメリカにはそれなりに高邁な「理念」なり「大義」があった(イラク戦争では結果としては幻の大義となったが)。ひと皮めくれば、あからさまな「国益」が潜んでいたりもするが、「理念」や「大義」というオブラートに包んで、もっともらしく美しく見せた。ところが、トランプ氏には「理念」や「大義」のカケラもない。国家財政が逼迫して余裕がないせいだろうが、だからと言って弱みは見せず、自分のことは自分でやれと、体よく子供を諭すように、ある意味でまっとうなことを言う。かつての大国・アメリアの鷹揚さや慎みはなく、あからさまな自国優先を押し付ける。まさか、アメリカの大統領の発言をファクト・チェックしなければならないような事態を、誰が想像しただろうか。
 そんなトランプ氏の統治手法のことを「家産制(パトリモニアリズム)」と呼ぶ人がいる。Wikipediaによると「支配階級の長が土地や社会的地位を自らの家産のように扱い、家父長制支配をもって統治する支配形態のこと」だそうだ。COURRiERというウェブ雑誌の記事「『トランプ政治』を恐ろしいほど的確に表す、100年前の社会学者のある言葉」から該当部分を引用する。

(引用はじめ)
 マックス・ヴェーバーは「国家の指導者が自身の正当性をどこから引き出しているのか」、つまり「国家の正当な統治権をいかにして得ているのか」について疑問を抱いた。そして、そうした主張は突き詰めれば二つの選択肢に集約されると考えた。
 一つ目は、合理的な「依法官僚制」である。これは一定の規則と規範にのっとった公的機関によって統治の正当性が与えられるシステムで、大統領、連邦政府職員、応召兵は個人ではなく、合衆国憲法に対して宣誓する。2025年1月20日まで我々が皆、当然だと思っていた米国の統治システムだ。(中略)
 二つ目の根拠の源泉はさらに古い。それはもっと広汎で直感的な「前近代世界における規定の統治形態」であり、「国家は統治者の“家”の拡大版にすぎず、独立した存在ではない」とするものだ。ヴェーバーはこの統治システムを「家産官僚制(家産制)」と呼んだ。統治者は国民の象徴的父親、つまり国家の擬人化にして、国民の保護者であると主張する。トランプ自身、まさにこの古い理念を公言して慄然とさせた。彼は自身をナポレオンにたとえ、Xにこう投稿している。「国を救う者はいかなる法律も犯さない」
 ヴェーバーは当時、家産制は歴史のスクラップ場送りとなり、消滅するだろうと考えた。そのワンマン型統治は、近代国家の特徴である複雑な経済および軍事機構を管理するには、あまりにも未熟で気まぐれだったからだ。
(引用おわり)

 トランプ氏から閣僚に指名されても、常識ある人なら「個人」ではなく「国家」に忠誠を尽くすだろうと、私は高を括っていたのだが、見事に裏切られてしまった(ように見える)。皆、トランプ氏「個人」に忠誠を尽くしている(ように見える)のだ。こうしてトランプ氏の統治手法は(あくまでも統治手法に限っての話だが)19世紀に舞い戻ってしまったかのようだ。そう言えばプーチンの戦争も19世紀に舞い戻ってしまった。人類の歴史は、特に欲の突っ張る政治は、さほど進歩することはないということだろう(東洋史の碩学・内藤湖南は、そもそも歴史は「進歩」などしない、「変容」するだけだと言った)。
 もう一人、世界を牛耳ろうとする中国の習近平氏も大差ない。トランプ氏が保護主義的な関税政策で世界を混乱させるのをよいことに、中国が自由貿易の旗手たらんと振る舞っているが、国家資本主義の中国こそ世界経済を攪乱しているのが実態なのに、実に皮肉な話で、とんだ茶番だ。さらに中・長期的には世界秩序を自らに都合が良いように変えようと目論んでいる。ある中国人留学生は、華夷秩序の正当性を研究する卒論を真面目にモノしたと、ある大学教授が呆れて話しておられた。確かに、お世辞にも戦争には強そうにない中国にとって、圧倒的な国力(がありそうなこと)を背景にした権威による支配は、願ってもないことなのだろう。
 これら三人は、それぞれにノスタルジーとルサンチマンという二つの感情を共通にする。かつて覇を唱えたロシア帝国や中華帝国、あるいは古き良き白人のアメリカを懐かしみ、ロシアや中国は先進諸国に、アメリカは同盟国に、さんざん食い物にされたと、被害妄想に囚われる。そして時計の針を150年から200年も巻き戻そうとする、大国の頂点に君臨するこれら三人の猛獣を、世界は果たして手懐けられるのだろうか。

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トランプ2.0の100日(前篇)

2025-05-04 12:07:16 | 時事放談

 企業や国のリーダーにとって、就任後の最初の100日はハネムーン(蜜月)期間と言われ、お手並み拝見とばかりに厳しくも温かい目で見守られるのはよく知られるところだ。事業や人を知り、目標を定め、行動計画を作成する、その後の1000日の成功を導くための言わば準備期間であり、企業で言えば転職が当たり前の欧米では当たり前の習慣だが、日本にもないわけではない。ある中堅企業に幹部社員として転職した知人によれば、100日レポートと称して、前職企業との違い、現職企業の強みと弱み、課題の抽出と今後の抱負を、会長・社長の前でプレゼンさせられたそうだ。社員の半分を中途採用し、社外取締役も積極的に活用する、オーナー企業だからであろうか、外の声にも積極的に耳を傾けようとする柔軟さが面白い。

 トランプ氏も4月29日に大統領就任100日を迎えた。しかし彼の場合は二度目なので手慣れたもので、周囲を忠誠心ある太鼓持ちで固めたこともあって、さしたる混乱もなく、問題含みの大統領令を矢継ぎ早に発出し、世間の耳目を集めるだけではなく、相互関税をぶち上げるなど、世界中を混乱の渦に巻き込んだ。敵を敵対視するのはともかく、同盟国にも手加減しないマイペースの自国第一主義と、専門家の声に耳を貸さない「常識革命」で、早くも世間の厳しい目に晒されている。関税は大統領ではなく議会の権限なので訴訟が提起されており、予断を許さないのだが、そんなことは歯牙にもかけない猪突猛進ぶり(間違いと判断したらあっさり軌道修正する率直さも含めて)が彼らしさと言えるのだろう(本当は、前回ブログに書いたように、市場の動きや世論を気にしているはずだが)。トランプ劇場第二幕に世界中が翻弄されている。

 第一期(1.0)では閣僚の更迭が相次いで政権のドタバタ振りを晒したが、第二期(2.0)では比較的スムーズで、唯一、マイク・ウォルツ国家安全保障担当大統領補佐官が、100日を過ぎて国連大使に転出することになった。表向きは、3月中旬に起きた民間の通信アプリ「シグナル」に絡む杜撰な情報管理、かつてニクソン大統領が辞任に追い込まれた「ウォーターゲート事件」に因んで「シグナルゲート」と呼ばれる情報漏洩問題だが、ウォルツ氏は「グローバルホーク派」として中国やロシアやイランに対して厳しい姿勢で知られ、和平交渉に後ろ向きの姿勢を崩さないロシアに対して制裁強化の必要性をトランプ氏に訴えられる数少ない人物だったようで、惜しい。斯くしてトランプ氏の「常識革命」は「トランプ流の常識」革命であって、甚だ危うい。

 まあ、こうなることはほぼ分かっていたのに、何故、アメリカ国民は二度にわたってトランプ氏を選んだのか? と、今なお理解に苦しむのは、私たち日本人がアメリカ人のことを実はよく分かっていないせいだろう。少なくとも私は、マサチューセッツ州ボストンとカリフォルニア州サクラメントに5年暮らし、その後も付き合いがあるアメリカ人と言えば、西海岸シリコンバレーの企業人か、ニューヨークあたりの弁護士や会計士で、いずれもブルー・ステイト(民主党系)だったり、所謂(トランプ氏が嫌う)意識高い系(woke)の有識者だったりする。アメリカ中西部で、アメリカを(下手すれば州あるいはカウンティをも)一歩も出たことがなく、世界地図で日本がどこにあるか指差しできず、日本の首相が誰かも知らないようなアメリカ人とは、とんと付き合いがない。バイデン前政権は同盟重視でアメリカ的な理念(たとえば人権や民主主義)を重視し(見ようによっては重視し過ぎ)、安心して(やや退屈に)眺めていられた一方、口先ばかり恰好つけて行動力に劣るところが飽きられていたとは言え、一期四年だけでトランプ政権に舞戻るのは、極端に走り過ぎだろうと、ついぼやきたくなるが、後の祭りだ。

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トランプ対市場の反乱

2025-04-22 00:51:47 | 時事放談

 今月2日にトランプ政権が発表した相互関税を受け、日経平均株価は歴代2位のブラックマンデー(1987年10月20日)に次ぐ歴代3位の下げ幅となった。日本だけでなく世界中で株価が下落したが、トランプ氏は、「(株式相場の)下落は望んでいないが、問題を解決するには時に薬を飲む必要がある」と嘯いた。しかし債券市場も急落して、さすがの彼も考え直した(国債利回りの急上昇を見てビビった)ようだ。相互関税を発動する9日の朝、トランプ氏は「落ち着け! すべてはうまく行く」とSNSで米国民に告げたが、その日の午後には、発動したばかりの相互関税の上乗せ部分について、75ヶ国以上が関税や貿易障壁、通貨操作などに関して交渉を持ちかけているとして、(中国を除いて)90日間の一時停止を許可すると発表した。その後、スマホやノートパソコンなどの電子機器の価格高騰が懸念され、相互関税の適用から除外すると発表したかと思えば、1~2か月以内に導入される半導体分野への関税の対象になると前言を翻すなど、混乱の極みである。この関税がアメリカの景気悪化とインフレ再燃を招くとしてドル売りが進むとともに、保護主義的な政策転換が米国への投資の前提を問い直すよう促すとして、ドル離れが進んでいる。同盟すらも敵に回すアメリカは、明らかに国益(ソフトパワー)を毀損している。

 この一連の出来事に見られるのはトランプ氏の典型的な行動パターンだとWSJが揶揄した。まず大胆な行動を取り、その反応を注視し、関係者や同盟国に戸惑いを生じさせた後、方針を転換する・・・。世界経済を破壊することも厭わない、実に大胆かつ強引で、場当たり的である。そういう意味ではアメリカ人のキャラのある極端を行っていると言えるかもしれない。先ずは試してみて、問題があれば修正すればいい、と。そもそもアメリカ人自身が、一度はトランプ氏に懲りたはずなのに、その後のバイデン政権のせいとは言え、懲りずに二度目を選んだのだった。

 それにしても、一人の人間がどこまで市場を、ひいては世界を混乱させられるものか、神様は試しておられるかのようだ(苦笑)。もとより彼の取引における強さの源泉は、あるいは取引カードを持たないとゼレンスキー大統領を批判したように、それでは彼自身が持つ取引カードは何かと言うと、アメリカの経済力や基軸通貨ドルなどの世界一の国力であって、彼自身の能力についてはせいぜい混乱を歯牙にもかけない鈍感さだったり大胆さ(胆力)だったりするに過ぎない。理念や価値観に乏しく、専門家の意見も聞かないようなので、アメリカ大統領という世界一の権力者の立場の言動に、世界中が右往左往させられる。そんな彼でも、市場の反乱には慌てたように、市場の声や、恐らく支持者の声には敏感である。

 日本は幸か不幸か関税交渉のトップランナーとなった。貿易赤字や経済規模の点からも、交渉相手としての与しやすさの点からも、トランプ氏はモデルケースになり得ると踏んでいるのだろう。日本にとって「国難」であるとの認識では、石破首相も最大野党の立憲民主党も珍しく一致している。参議院選までの政局の中で小手先の技術を弄するのではなく、日本国として主張すべきは主張し、かつて1980年代後半の貿易戦争のときのように、外圧を使った改革に繋げるなど、是々非々でしっかり取り組んでもらいたいものだと思う。

 今般の市場の反乱の果てにあるのは不確実性ばかりで、想像もつかない。

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MLB東京シリーズ

2025-03-25 06:24:35 | スポーツ・芸能好き

 3月18~19日に行われた、シカゴ・カブスとロサンゼルス・ドジャースの開幕シリーズは、連日超満員の観客が見守る中、大変な盛り上がりを見せた。今更言うまでもないが、開幕戦では今永昇太と山本由伸の日本人投手対決が演出され、第二戦では佐々木朗希のメジャー初登板が演出された。鈴木誠也はDHでフル出場し不発だったが、大谷翔平は第一戦でマルチ・ヒット、第二戦で今季第一号の「凱旋弾」を放って、今年の活躍を大いに期待させた。演出とは言え、日本人にとっては夢のような、あるいは漫画を見ているかのような、出来すぎの光景だった。

 日本人選手の動向ばかりでなく、両チームの主力選手とその家族の観光とグルメ探訪でも、メディアはオリンピック以来のお祭り騒ぎとなった。神社・仏閣の幽玄さや、ポケモンなどのソフトパワー、普通に街がキレイなこと、また、大谷翔平の奥方・真美子さんが贈り物に使ったと言われる代々木上原のeteの存在は知らなかったが、寿司やラーメン、コンビニのお握りやサンドイッチ、果てはチョコ・モナカ・ジャンボまで、日本の良さや美味しさを「発見」してくれるのは日本人として素直に嬉しい(毎度、胡散臭さを感じないわけではないが 笑)。米カリフォルニア州の地元放送局スポーツネット・ロサンゼルスの実況担当は、日本のトイレの多機能性と先進性を恋しがっているというが、これももはや定番だろう。

 こうしてカブスとドジャースの滞在期間は僅か6日間だったが、グッズ売上だけで約4000万ドル(約60億円)を記録し、全プラットフォームでの視聴者数は第一戦2,500万人以上、第二戦2,300万人以上に上り、昨春のドジャースとパドレスによるソウルシリーズの数値を700万人近くも上回ったらしい。MLBから見れば今回の興行は大成功で、日本人としてもメジャーの野球を目の前で観戦できるのは嬉しいが、ちょっと思うところはある。

 それはたとえば、時節柄、東大合格者ランキングで灘と開成が人数を減らし、優秀な人材ほどアメリカの著名大学に留学する「ドジャース現象」なるものが現れ始めた、などと伝えられることと関連する。確かに野球の世界では花巻東高校の大谷らの後輩・佐々木麟太郎が昨年、スタンフォード大学に進学したことが話題になった。一般学生はどうだろう。本来は官僚養成学校だった東大を卒業して中央官庁に就職するはずの学生が減っていることからすれば、野球と同じように日本の人気が地盤沈下しているというよりも価値観が多様化していると見るべきなのだろう。しかし、カブス対ドジャースの日本人選手の豪華な顔ぶれを見ると、月並みだが日本プロ野球に一抹の寂しさを覚えないわけではない。これも、メジャーの野球が普通に茶の間で見られるようになったのだから、価値観の多様化と言えなくはないのだが。

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DeepSeekの衝撃

2025-03-08 20:53:47 | 時事放談

 中国のAI開発ベンチャーDeepSeek(深度求索)が米国製に匹敵する性能を持つ生成AIモデルを圧倒的に少ない開発コストで実現したと主張し、アメリカのテクノロジー業界や株式市場に衝撃を与えて久しい。ベンチャーキャピタリストのマーク・アンドリーセン氏は、1957年10月4日のスプートニク・ショックになぞらえて、「DeepSeekのR1はAIにとってスプートニク・モーメントだ」と表現したものだ。しかし、アメリカを超えたわけではなさそうだから、むしろ「第二の新幹線」と呼ぶべきではないかと私は思っている。いったん技術が中国に渡ってしまえば、自家薬籠中のものとして、中国内はおろか、中国製「赤いAI」が一帯一路に乗せて世界中に拡散するということだ。

 その衝撃の余り、開発費用の内訳に疑問が呈され、いや性能はそこまで行かないとか、技術の盗用疑惑まで論じられた。ディスティレーション(蒸留)と言って、オープンAIのように、より洗練された強力な従来のAIモデルに、新しいAIモデルからの質問を精査させて、実質的に従来モデルの学習内容を移行させる仕組みで、これを使えば、大規模な投資と膨大な電力を費やして従来のAIモデルが生み出した果実を、それほどの対価なしに新たなモデルが獲得できるらしい。ある業界関係者によれば、AIの分野でこの手法はごく普通の技術だが、オープンAIを含めて近年、アメリカ企業が投入した先端的モデルで定められたサービス利用規約には違反するそうだ。

 そして何より中国共産党のバイアスがかかっており、どうやら個人データが中国共産党に流れることも判明した。R1に中国共産党の性格は?といった政治的な質問を投げかけても答えてくれないそうだ。そもそも同社のR1がトランプ氏の大統領就任日にぶつけて発表されたことが全てを物語る。春節明けの2月17日には、中国の習近平国家主席が主催する民間企業シンポジウムに、アリババのジャック・マー氏、テンセントのポニー・マー氏、BYDの王伝福氏ら大手IT企業の大物社長に混じって、ベンチャー企業DeepSeek社長・梁文锋氏も参加したということは、もはや一点の曇りもない。DeepSeekはアメリカ製AIの技術を安価に真似て、オープンAIが「APIサービス」と「サブスクリプションサービス」を提供するのに対し、DeepSeekは全てのモデルをオープンソース方式で「APIサービス」のほかに「カスタマイズサービス」「コンサルティングサービス」を通して、データの整理や分析などのサービスや、AI技術のトレーニングや認定プログラムを開催して企業や個人に教育サービスを提供し、中国共産党が推進する「AI+産業」政策と連動した教育ビジネスを展開するという、中国企業がAI武装するための、中国共産党お抱えのAIプラットフォーマーということだ。アメリカをはじめとするAIプラットフォーマーだけではなく、全世界の全産業の全企業がこの現実を覚悟しなければならないだろう。これを利用する人は個人情報が抜き取られ、世界中で認知戦が繰り広げられることを覚悟しなければならないだろう。

 創業者の梁文鋒CEOは過去のインタビューで中国企業の課題を赤裸々に語りつつ、AIモデルを「金儲けに使うつもりはない」と言い切っている。さもありなん。

 不動産不況で中国経済はピークアウトし、人口減少で先行きは明るくないと溜飲を下げていてもよいのだろうか。余ったEV在庫でヨーロッパや東南アジアをはじめ世界中の自動車産業を混乱に陥れたように、あくまで愚直に成長を求める中国共産党は、習近平の「新質生産力」の号令一下、EV以外にも全ての産業で世界を混乱に陥れようとしているかもしれない。

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