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【折々の花だより】

”季節の花だより”
花たちとの出会いを楽しんでます

建仁寺特別公開、六道珍皇寺

2018-11-24 | デジカメ紀行
800年の歴史と文化を伝える、京都最初の禅苑「建仁寺」。



六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ、ろくどうちんこうじ)

京都市東山区にある臨済宗建仁寺派の寺院。山号は大椿山。本尊は薬師如来。

六道珍皇寺山門と門前「六道の辻」の碑


秋の特別拝観期間の11月2日訪れました。

重要文化財に指定されている、本尊「薬師如来坐像」や、室町期の御尊像の「十一面観音像」、近年10世紀頃の作と判明した「毘沙門天像」、江戸時代(元禄二年)法橋院達作の「小野篁(おののたかむら)像」と共に、篁作の「閻魔大王像」が公開されました。
掛軸は、中国・明(みん)代の道教の美術絵画「焔口餓鬼図(えんくがきず)」や桃山時代に描かれた「参詣曼荼羅図」(京都府指定文化財)、江戸時代初期の「熊野観心十界図」、が公開されました。

小野篁(802年〜852年)は参議小野岑守の子。嵯峨天皇につかえた平安初期の官僚で、武芸にも秀で、また学者・詩人・歌人としても知られています。
参議という高位にまでなった文武両道に優れた人物で、遣唐副使にも任じられましたが、大使と争い、嵯峨上皇の怒りにふれて隠岐に流罪されたこともあるそうです。
閻魔王宮の役人ともいわれ、昼は朝廷に出仕し、夜は閻魔庁につとめていたという奇怪な伝説があります。

本堂背後の庭内には、篁が冥土へ通うのに使ったという「冥途通いの井戸」があり、近年旧境内地より冥土から帰るのに使った「黄泉がえりの井戸」が発見されました。

「六道」とは、仏教の教義でいう地獄道(じごく)・餓鬼道(がき)・畜生道(ちくしょう)・修羅(阿修羅)道(しゅら)・人道(人間)・天道の六種の冥界をいい、
人は因果応報(いんがおうほう)により、死後はこの六道を輪廻転生(りんねてんせい)する(生死を繰返しながら流転する)といいます。

この六道の分岐点で、この世とあの世の境(さかい)(接点)の辻が、古来より六道珍皇寺の境内あたりであるといわれ、冥界への入口とも信じられてきました。
このような伝説が生れたのは、六道珍皇寺が平安京の東の墓所であった鳥辺野に至る道筋にあたり、この地で「野辺の送り(のべのおくり)」をされたことより、ここが「人の世の無常とはかなさを感じる場所」であったことと、小野篁が夜毎(よごと)冥府通いのため、当寺の本堂裏庭にある井戸をその入口に使っていたことによるものと、思われています。

門をくぐり右手に見えてきたのが・・・。

収蔵庫(薬師堂)


閻魔堂(篁堂)

弘法大師、小野篁、閻魔王が祀られています。

迎鐘


冥土までひびく鐘。
毎年盂蘭盆にあたって精霊を迎えるために撞くので「迎え鐘」といいます。
この鐘は、古来よりその音響が十萬億土の冥土にまでとどくと信じられ、
亡者はそのひびきに応じてこの世に呼びよせられるといわれています。


正面に・・・。

六道珍皇寺本堂と「六道の辻」

中心付近に建つのは三界萬霊供養塔「三界万霊十方至聖」の石塔婆。

  


本堂を拝観します。

廊下から見た庭


廊下に猿の木像



鬼門信仰が盛んになったのは平安時代。平安京では、鬼門を重要視して都の鬼門「北東」に位置する場所に多くの寺院、神社を建立し、鬼門よけのまじないとして「猿」の像を置いたりもした。
猿は闇を払い、夜明けを告げるように叫ぶので、邪気、悪気も払う神聖な動物とされる。
そこで、猿の姿を写した像「真猿(まさる)」を語呂合わせで「魔去る」と読ませ、神の使いとして方位を守護する動物としたといわれる。
中国の「五行大義」によると、鬼門は東北の方角で百鬼の出入りする、門戸であるとするものの、天門(西北方位)地門(東南)人門(西南)の三方位も鬼門としている。だとすると俗説ながら当寺が平安京造営に関係しているとすれば、地門に位置する寺院ということになり、都の守護に大切な役割を担っていたことにもなる。そう考えると、当寺に御幣をかつぎ、烏帽子姿の猿の木像が昔より北東向きに鎮座しているのも不思議ではなく、「比叡山」の方角と、「篁卿の冥途通いの井戸、黄泉がえりの井戸」をじっとにらみ、悪鬼や邪気の出入りを防いでくれている姿は、この寺の奥の深さを表しているともいえよう。
(説明板より)


庭に降りて・・・。








冥土通いの井戸


黄泉がえりの井戸


説明文は公式サイトを参考にしました。











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