保健福祉の現場から

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胃がん対策

2024年06月25日 | Weblog
R6.6.25Web医事新報「【識者の眼】「胃がん死亡者数が4万人を切った」浅香正博」(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=24560)が目に止まった。国立がん研究センターがん情報サービス「胃がん 予防・検診」(https://ganjoho.jp/public/cancer/stomach/prevention_screening.html)の「ヘリコバクター・ピロリの除菌が有効」は常識化したい。R5.8.2国立がん研究センター「日本人における予防可能ながんによる経済的負担は1兆円超え(推計)適切ながん対策により、経済的負担の軽減が期待される」(https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2023/0802/index.html)の「5つの予防可能なリスク要因別(能動喫煙、飲酒、感染、過体重、運動不足)の経済的負担は、「感染」による経済的負担が最も高く約4,788億円で、がん種別にみるとヘリコバクター・ピロリ菌による胃がんが約2,110億円、ヒトパピローマウイルスによる子宮頸がんが約640億円と推計」とあり、「ヘリコバクター・ピロリ菌による胃がん」の方が「ヒトパピローマウイルスによる子宮頸がん」よりも経済的負担軽減がはるかに大きいことは認識したいところかもしれない。がん検診のあり方に関する検討会(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kenkou_128563.html)のR5.12.18「令和5年度市区町村におけるがん検診の実施状況調査」(https://www.mhlw.go.jp/content/10901000/001179392.pdf)p5「ペプシノゲン・ヘリコバクターピロリ検査(抗体検査、便中抗原検査などすべて)の同時実施(ABC検診、リスク層別化検診)」は377市町村、「ヘリコバクター・ピロリ検査単独(抗体検査、便中抗原検査などすべて)」は245市町村、「ペプシノゲン法」は46市町村で実施されている。平成25年の「ヘリコバクター・ピロリ感染の診断・治療の保険適用拡大」(http://www.hospital.or.jp/pdf/14_20130221_01.pdf)は、内視鏡による胃がん検診とセットで推進すべきである。R6.2.14「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001210356.pdf)p3「検診の実施に当たっては、対象者に対してがん検診の利益・不利益の説明を行うこと。」、p5「胃がん検診については、当分の間、胃部エックス線検査を年1回実施しても差し支えない。」、p8「胃がん検診の検診項目は、問診に加え、胃部エックス線検査又は胃内視鏡検査のいずれかとする。」とあり、バリウム検査は“当分の間”である。内視鏡検査の受入れ枠拡充には、例えば、広域的な検査機関の確保や検診期間の延長なども有効かもしれない。
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