保健福祉の現場から

感じるままに

地域医療構想を着実に進めるには

2018年06月18日 | Weblog
メディウォッチ「全身管理や救急医療など実施しない病棟、2018年度以降「急性期等」との報告不可―地域医療構想ワーキング(2)」(http://www.medwatch.jp/?p=21156)。<以下引用>
<今年度(2018年度)の病床機能報告より、▼急性期・高度急性期の機能を全く果たしていない病棟については急性期・高度急性期と報告することを認めない▼必ず「2025年度における各病棟の機能」も報告する―ことと運用を改める―。6月15日に開催された地域医療構想ワーキンググループ(「医療計画の見直し等に関する検討会」の下部組織、以下、ワーキング)では、こういった方針も固まりました。近く、病床機能報告制度に関する厚生労働省省令の改正などを行い、夏には新たな病床機能報告マニュアルが公表されます。いわば「急性期病棟の外れ値」は、急性期・高度急性期との報告は認めない 医療提供体制の再構築に向けて、地域医療構想の実現が急務とされています。骨太の方針2017(経済財政運営と改革の基本方針2017―人材への投資を通じた生産性向上―)では、「個別の病院名・病床数を掲げ、機能転換に向けた具体的対応方針を速やかに策定するため、2017・18年度の2年間程度で集中的な検討を促進する」旨が指示されるなど、地域医療構想調整会議(以下、調整会議)の議論をいかに活性化させるかが重要課題の1つとなっています。6月15日のワーキングでは、調整会議の議論を活性化させるために、「各都道府県において、埼玉県・佐賀県・奈良県などの先行事例も参考に、各医療機能を考える上でも目安・指標(定量的基準とも言える)を定める」ことが固められました。このほかに、冒頭に述べた、次のような「病床機能報告制度の運用見直し」方向も固まりました。(1)急性期・高度急性期の機能を全く果たしていない病棟については急性期・高度急性期と報告することを認めない(2)必ず「2025年度における各病棟の機能」も報告する まず(1)では、▼幅広い手術の実施▼がん・脳卒中・心筋梗塞等への治療▼重症患者への対応(救急搬送診療料、観血的肺動脈圧測定、経皮的心肺補助法、頭蓋内圧持続測定など)は▼救急医療の実施▼全身管理(呼吸心拍監視、ドレーン、胸腔・腹腔洗浄、人工呼吸など)—について1項目も該当しない病棟では、「急性期・高度急性期」と報告することを認めないとするものです。従前より、こうした「急性期であれば、いずれかは実施するであろう医療行為」を全く行っていない病棟が存在することが知られ、2017年度には1076病棟(急性期等と報告する病棟全体の約5%)が該当します。これまでこうした病棟については、調整会議において「急性期等との報告内容に誤りがないか」「なぜ急性期等と報告しながら、こうした行為が全く行われなかったのか」などを確認するに留められていました。病床機能報告制度は、あくまで「各病院が自主的に機能を判断する」仕組みゆえです。しかし、こうした「急性期であれば、いずれかは実施するであろう医療行為」を全く行っていないにもかかわらず急性期等と報告している病棟は、いわば「外れ値」と考えることができ、今般、「急性期・高度急性期」との報告を認めないとの厳格なルールが設けられるものです。もっとも、「上記の医療行為は実施していないが、別の報告事項に含まれない急性期医療を提供している」場合には、その内容を自由記載した上で急性期等と報告することが可能です。厚生労働省は、これまでに「特定入院料と医療機能との紐づけ」(例えば施設基準に照らし「特定集中治療室管理料は高度急性期とする」など)、「入院基本料と医療機能との紐づけ」(例えば、診療実態に照らし「旧7対1は高度急性期または急性期とする」など)が行われています。さらに、今般、「急性期・高度急性期から『外れ値』を除外する」ことで、病床機能報告の精緻化を図ります。他方、都道府県ごとに「医療機能を考える上での目安・指標(定量的基準)」を設けて調整会議の議論を活性化する方向も示しており、今後、地域医療構想の実現に向けた動きが加速化すると期待されます。厚労省は「2018年度中に、地域医療介護総合確保基金を活用する病院はもちろん、そうでない病院も含めて『個別に将来の病床機能を合意できる』ように調整会議での協議を促す」考えを明確にしています。これが実現すれば、一般病床・療養病床を持つ全医療機関に関し「2025年度において●●病院は、高度急性期病棟を○床、急性期病棟は○床・・」といういわば、全国医療提供体制マップが完成することになります。2018年度以降、「2025年度の機能」を明確にして病床機能報告を行う ところで、病床機能報告では▼現在の各病棟の機能▼6年後の各病棟の機能―については報告を義務付け、「2025年度の各病棟の機能」は任意報告にとどめています。この点、今年度(2018年度)の報告では▼現在、つまり2018年度の機能▼6年後、つまり2024年度の機能―は報告が必須とされ、2025年度の機能は任意報告となり、報告内容の効率化・病院の負担軽減を考えたとき、「わずか1年間の違いについて、別途報告を求めるべきか」との疑問がわきます。また実際の2017年度報告結果を見ると、「6年後の機能」は93%の医療機関から報告されていますが、「2025年度の機能」は任意提出ということもあり61%の報告にとどまっています。地域医療構想は「2025年度における医療提供体制マップ」と考えられ、また「2018年度中に具体的な個別病院に関する機能転換方針を定める」と言うスケジュールに鑑みたとき、「2025年度の機能」をベースにした議論が必要不可欠と言えます。そこで厚労省は(2)のように、今年度(2018年度)以降の病床機能報告制度において「2025年度の各病棟の機能」についても報告を義務付ける(「6年後の機能」報告は不要となる)こととしたものです。あわせて、調整会議の議論に資するよう「将来の病床規模」に関する報告も求めることになります。調整会議の議長がすべて出席する「都道府県単位の調整会議」設置を推奨 さらに6月15日のワーキングでは、調整会議の議論活性化に向けて「都道府県単位の調整会議」設置に関する詳細が了承されました。「都道府県単位の調整会議」設置は義務ではなく、「推奨」にとどめられていますが、その効果は大きく、未設置都道府県では積極的な検討が期待されます。地域医療構想は、主に2次医療圏をベースとする「地域医療構想調整区域」単位で、医療機能の再編を目指すものです。この点、「都道府県全体としての、将来の医療提供体制」を考えることも重要であり、また「各調整会議で共通の課題」「優れた先行事例」があれば、それを共有しておくことが円滑な議論のために有用でしょう。実際に、佐賀県や埼玉県では「管内の全調整会議の議長が参画する、県単位の調整会議」を独自に設け、こうした意見交換を行い、各調整会議の議論を支援し、効果が上がっています。厚労省の調べでは「20都府県」で県単位の調整会議が設置されていますが、裏を返せば過半数の27自治体では県単位の調整会議は未設置です。厚労省は、各調整会議の議論を支援するために、▼全調整会議の議長▼診療に関する学識経験者団体▼医療関係者▼医療保険者―が参画する「都道府県単位の調整会議」設置を強く推奨しています。なお、新たに調整会議を設けず、既存の会議体を活用することも可能です。都道府県単位の調整会議では、▼各調整会議の運用(スケジュールや協議事項)▼各調整会議の進捗状況(具体的対応方針の合意状況や再編統合論議の状況など)▼各調整会議の課題解決▼データ分析(医療機能を考える上の目安・指標)▼広域での調整が必要な事項(高度急性期機能など)—を議論し、各調整会議を支援することが求められますが、地域独自の対応を行うことももちろん可能です。この点、中川俊男構成員(日本医師会副会長)は「構想区域単位の調整会議では、『A病院は機能転換が必要』と思われても、例えば患者の紹介などを受けているなどの関係があり、言いだしにくいこともある。そういった場合、都道府県の調整会議を活用することも考えられるのではないか」と提案しています。一方、佐賀県では「各区域の議論を縛らないよう、県単位の調整会議では、『方向を揃える』にとどめている」ことが織田正道構成員(全日本病院協会副会長)から紹介されました。都道府県毎に、その有り様はさまざまであってよいのではないでしょうか。>

メディウォッチ「都道府県ごとに「急性期や回復期の目安」定め、調整会議の議論活性化を―地域医療構想ワーキング(1) 」(http://www.medwatch.jp/?p=21130)。<以下引用>
<地域医療構想調整会議(以下、調整会議)の議論を活性化し、病床機能報告制度の精緻化することなどを目指して、▼都道府県単位の調整会議を設置し、県内の各調整会議の議長全員の参画を求めることを推奨する ▼各都道府県で医療機能を考えるに当たっての目安・指標(定量的基準とも言える)を、医療関係者と協議して導入することを求める ▼高度急性期・急性期機能を全く果たしていない医療機関は高度急性期・急性期として病床機能報告することを認めない ▼各医療機関に「2025年度の病床機能」に関する報告を求める―などといった見直しを行う―。6月15日に開催された地域医療構想ワーキンググループ(「医療計画の見直し等に関する検討会」の下部組織、以下、ワーキング)で、こういった方針が概ね固まりました。今後、親組織「医療計画の見直し等に関する検討会」と社会保障審議会・医療部会の了承を経て、省令改正などが行われます。今回は、「医療機能を考えるに当たっての目安・指標」の導入などに焦点を合わせ、都道府県単位の調整会議設置などは別稿でお伝えします。ここがポイント! 1 佐賀・埼玉などの事例も参考に、医療関係者と協議し「都道府県ごとの目安」設定を 2 地域医療構想の「病床の必要量」と病床機能報告結果、単純比較はできない 佐賀・埼玉などの事例も参考に、医療関係者と協議し「都道府県ごとの目安」設定を 2025年には、いわゆる団塊の世代がすべて後期高齢者になり、今後、医療・介護ニーズが飛躍的に増加していくため、こうしたニーズに的確に応え、効果的・効率的な医療・介護サービスを提供できる体制の再構築が求められています。その一環として「地域医療構想の実現」が重要テーマとなっており、骨太方針2017(経済財政運営と改革の基本方針2017―人材への投資を通じた生産性向上―)では、「個別の病院名・病床数を掲げ、機能転換に向けた具体的対応方針を速やかに策定するため、2017・18年度の2年間程度で集中的な検討を促進する」旨を指示しています。機能転換は「医療機関が自主的に進める」ことが基本であり、調整会議の議論活性化が何よりも重要となります。この点について、埼玉県や佐賀県、奈良県では医療関係者と協議し、「医療機能(高度急性期、急性期、回復期、慢性期)を考える上でも目安・指標」(ある意味で機能に関する定量的基準とも言える)を独自に設定しています。地域医療構想においては、病床の必要量を設定するために「1日当たりの資源投入量が3000点以上を高度急性期とする」などの全国基準が置かれましたが、これは各地域における機能分化を考える上での物差しではなく、現実的には「高度急性期から慢性期を考えるに当たっての特段の目安・指標」は存在しないのです。目安・指標がないところで機能分化の議論をすることは難しく、「調整会議の議論を活性化する」ために目安・指標を置くことが重要となるのです。埼玉県では、高度急性期の目安として「1か月・稼働病床1床当たりの手術件数が2.0回以上」などの、急性期の目安として「1か月・稼働病床1床当たりの胸腔鏡・腹腔鏡下手術0.1回以上」などの基準値を設定しています(あくまで目安にとどめている)。奈良県では、急性期と報告した病棟について、一定の基準を設けて「重症急性期病棟」と「軽症急性期病棟」に細分化した報告を求めている 6月15日のワーキングでは、こうした先進事例を踏まえ、他の都道府県でも「2018年度中に、都道府県医師会などの医療関係者等と協議した上で、医療機能を考えるに当たっての目安・指標を導入する」ことを求めるとの方針が概ね了承されました。ここで留意すべきは、目安・指標は「病床機能報告制度において強制力を持つものではない」「調整会議の議論において強制力を持つものではない」という点です。病床機能報告は、毎年度1回、「自院の各病棟が高度急性期・急性期・回復期・慢性期のいずれの機能を持ち、将来、持たせる予定か」を医療機関の「自主的な判断」によって都道府県に報告する、というものです。これまでに「診療報酬の特定入院料・入院基本料と機能との紐づけ」(例えば特定集中治療室管理料は、その施設基準に照らし高度急性期であることが明確である)が行われていますが、各機能の選択は「医療機関が自主的に行う」ことが基本であり、今後、都道府県が設定する(あるいは既に設定している)目安・指標が報告内容を縛ることにはなりません(ただし、別稿で述べるように、急性期等の機能をまったく果たしていない医療機関では、急性期等と報告することが今後認められなくなる)。また、調整会議においても「●●病院は目安・基準を満たしていないので、機能転換を図ること」といった強制的な議論は行われません。これらの目安・指標は、例えば、「自地域では、急性期が多く、回復期が不足している。まず、各医療機関において目安・指標をどの程度満たしているか全体を見てみよう。その上で、客観的・俯瞰的な視点で機能分化が必要かどうかを検討してはどうか」といった活用方法が期待されます。したがって目安・指標は「全国一律」ではなく、都道府県ごとに「医療関係者と協議し、合意を得た上で設定する」ことが重要です。この点について佐賀県の目安・基準作りで中心的な役割を果たした織田正道構成員(全日本病院協会副会長)は「50回にもわたる議論を行った。目安・基準の内容よりも、議論のプロセスが重要である」と強調しています。地域医療構想の「病床の必要量」と病床機能報告結果、単純比較はできない ところで、6月15日のワーキングでは、こうした目安・指標の設定に関し、構成員の間で激しい意見の衝突がありました。口火を切ったのは織田構成員。現場では、「2025年における病床の必要量」(地域医療構想)と「毎年度の病床機能報告結果」とを比較し、機能転換に向けた議論をしていきます。しかし病床の必要量は「患者数」をベースに設定しているのに対し、病床機能報告は「病棟」をベースとしており、両者の比較は難しいのです(病床機能報告で1病棟・40床を急性期と報告しても、その病棟には回復期患者などもいるため)。そこで織田構成員は「病床機能報告を見直し、例えば『急性期』と報告する際に、あわせて『うち回復期相当のベッドが●割』などと報告してもらうことで、病床機能報告結果を補正し、病床の必要量との比較が容易になる」と提案しました。これに対し中川俊男構成員(日本医師会副会長)は、「病床の必要量と、病床機能報告結果は、性質が異なり、そもそも比較してはならないものである。仮に織田構成員の提案が導入されれば、『急性期病棟では重症患者割合が60%・70%いなければならない』といった診療報酬や施設基準の議論につながってしまう可能性がある」旨を述べ、織田構成員の提案に強く反対しました。もっとも、上述の「調整会議の議論を活性化するための目安・指標を設定する」ことには賛意を示しています。この議論・論点は、調整会議で実際に機能分化を検討していく際にも非常に重要なもので、織田構成員の「円滑な病床機能報告や調整会議論議のために目安・指標が必要」と言う意見にも、中川構成員の「病床機能報告と病床の必要量を単純比較することは好ましくない」との意見にも頷けるものがあります。今後、各都道府県や各地域医療構想区域(主に二次医療圏)においても、こうした点にまで議論を深め、その上で個別病院の機能転換に向けた具体的な議論が展開されることが期待されます。なお、冒頭に述べたように、調整会議の議論活性化に向けては「都道府県単位の調整会議設置」、病床機能報告の精緻化に向けては「高度急性期・急性期機能を全く果たさない場合の報告方式(急性期等での報告を認めない)」なども方針が固められており、それらは別稿でお伝えいたします。>

地域医療構想に関するワーキンググループ(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=368422)の資料が出れば目を通しておきたい。厚労省通知「地域医療構想の進め方について」(https://www.ajha.or.jp/topics/admininfo/pdf/2018/180213_4.pdf)が出ているが、地域医療構想(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html)を進めるには、急性期と慢性期の議論を分けて考えた方が良い。急性期については、①病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)が病棟単位での報告であること、②「地域医療構想策定ガイドライン」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)p6「高度急性期… 他の構想区域の医療機関で、医療を提供することも検討(アクセスを確認)・急性期… 一部を除き構想区域内で完結;主な疾病ごとに検討」の理解が欠かせない。第一に、病床利用率の低い一般病床について、当該病院が今後の方向を検討することが必要である。地域医療構想策定ガイドライン(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000088511.pdf)p23に示すように、必要病床数を計算する際の稼働率は、高度急性期75%、急性期78%である。医療機能情報提供制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)では医療機関ごとに、「病床種別の許可病床数と前年度一日平均入院患者数」が出ていることは常識である。日本医師会「地域医療情報システム」(http://jmap.jp/)では二次医療圏ごとの2045年までの医療・介護需要推計が出ているが、某県地域医療構想(https://www.pref.chiba.lg.jp/kenfuku/keikaku/kenkoufukushi/documents/summary.pdf)p3~に出ているように、都道府県に配布されている「地域医療構想策定支援ツール」(厚生労働省)では2040年までの入院医療需要が出ており、病院関係者との情報共有が欠かせない。国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成30(2018)年推計)」(http://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson18/t-page.asp)(http://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson18/3kekka/Municipalities.asp)では2045年までの市区町村の性・年齢階級推計人口が出ており、入院医療需要に影響するのは間違いない。第二に、「平成30年度病床機能報告の見直しについて (その1)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000200021.pdf)p9「高度急性期・急性期機能を選択した病棟について、「具体的な医療の内容に関する項目」の実施の有無を確認」、p10「高度急性期機能又は急性期機能と報告した病棟のうち、急性期医療を全く提供していない病棟について、地域医療構想調整会議での議論の状況を確認してはどうか。」を確実に実施することである。病床機能報告制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)の報告結果ページ(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/open_data.html)では、エクセルファイルで病院・病棟ごとデータがダウンロードできる。また、①医療機能情報提供制度(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/teikyouseido/index.html)による「病床種別ごとの平均在院日数」「対応可能な疾患・治療内容(件数)」、②医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)の5疾病・5事業(特にがん、脳卒中、心血管疾患、救急医療)の急性期医療に関連する医療機関届出情報(地方厚生局)検索(http://caremap.jp/cities/search/facility)、各種の入院基本料等加算(https://clinicalsup.jp/contentlist/shinryo/ika_1_2_2/index.html)、③DPC関連資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000049343.html)、(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000165562.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000165685.pdf)なども参考になるであろう。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000186391.pdf)に示すように、DPC病院の「機能評価係数Ⅱの①年齢階級別退院患者数 ②診断群分類別患者数等※(診療科別患者数上位3位まで)③初発の5大癌のUICC 病期分類別ならびに再発患者数 ④成人市中肺炎の重症度別患者数等※ ⑤脳梗塞のICD10 別患者数等※ ⑥診療科別主要手術別患者数等※ (診療科別患者数上位3位まで) ⑦その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)※「等」は、平均在院日数(自院)、平均在院日数(全国)、転院率、平均年齢、患者用パス」の広告はすでに自院のホームページ上でデータの集計値を公表した場合に診療報酬において加点されていることも知っておきたい。なお、「病床機能報告制度」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055891.html)について、「地域医療構想に関するワーキンググループ」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=368422)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000200021.pdf)p4「医療機能の選択に当たっての基本的な考え方」、資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000166637.pdf)p47「特定の機能を有する病棟における病床機能報告の取扱い」、p48「特定の機能を有さない病棟における病床機能報告の取扱い」が基本である。「平成29年度病床機能報告の結果について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000200020.pdf)p15「病床機能ごとの平均在棟日数の病棟分布」では平均在棟日数が1ヵ月を超えた高度急性期・急性期がみられるが、どうなのであろうか。「社会保障について」(https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia300411/01.pdf)p77「地域医療構想の実現に向けて実行すべき施策」、p78「急性期病床の適正化;今回の診療報酬改定が、全体としてどの程度地域医療構想に沿った病床の再編・急性期⼊院医療費の削減につながっていくかについて、適切なKPIを設定したうえで、進捗を評価し、必要に応じて更なる要件厳格化等を次期改定において実施すべき。」も理解しておきたい。そういえば、経済財政諮問会議(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/index.html)の経済・財政一体改革推進委員会(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/index.html)の「社会保障ワーキング・グループ」(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/wg1/index.html)の「経済・財政再生計画の改革工程、KPIの進捗整理表(抜粋)」(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/wg1/300227/sankou2.pdf)p5「病床機能評価報告制度;医療計画の見直し等に関する検討会での議論等を踏まえ、定量的基準も含めた基準の見直しについて引き続き検討・策定し、2018年度の病床機能報告から新たな基準を活用する予定」とあったが、定量的基準は都道府県ごとではないように感じる方が少なくないかもしれない。「経済財政運営と改革の基本方針2018」(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2018/0615/shiryo_02.pdf)p56「地域医療構想の実現に向けた個別の病院名や転換する病床数等の具体的対応方針について、昨年度に続いて集中的な検討を促し、2018年度中の策定を促進する。公立・公的医療機関については、地域の医療需要等を踏まえつつ、地域の民間医療機関では担うことができない高度急性期・急性期医療や不採算部門、過疎地等の医療提供等に重点化するよう医療機能を見直し、これを達成するための再編・統合の議論を進める。」とある。
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地域枠出身医師、専攻医の情報公開徹底を

2018年06月18日 | Weblog
朝日新聞「医学部地域枠、10年で4倍に拡大 懸念の声も」(https://www.asahi.com/articles/ASL6N7RT4L6NUBQU01X.html?iref=com_apitop)。<以下一部引用>
<医師になった後、地元で一定期間働くことを条件に、大学医学部に入学しやすくしたり、医学部生に奨学金を支給したりする「地域枠」が拡大し、医学部の定員の2割近くに達している。地方にとって医師確保の頼みの綱だが、過熱気味の状況に懸念の声も出始めている。大学の医局が医師の勤務先を調整する仕組みを変えようと、政府は2004年度に医師が自由に研修先を選べる新臨床研修制度を導入。医師の自由度は高まったが、若い医師が都市部などに流れ、医師の不足や診療科の偏在が広がった。対策として地方で広がったのが、大学医学部の地域枠だ。政府も医学部の定員の臨時増員を認めるなどして地域枠を後押しした。文部科学省によると、地域枠の募集人員は08年度に403人分(33大学)だったが、17年度には全都道府県に広がり、全医学部定員の18%の1674人分(71大学)と4倍に増えた。定員に占める地域枠の割合は札幌医大(82%)が最も高く、福島県立医大(59%)、旭川医大(59%)、東北医科薬科大(55%)、弘前大(51%)と続く。東北地方の医学部教授は「地域枠がなければ地域医療は崩壊する」と言う。厚生労働省は医師確保を後押ししようと、地方の実情に合わせて知事が大学に地域枠の創設や増加を求められるようにする医療法・医師法改正案を今国会に提出。参議院を通過し、衆議院の審議待ちの状態だ。地域枠は医学部入試を変えている。秋田大の地域枠の入試は筆記試験がなく、高校の推薦、センター試験、面接、論文で選抜している。秋田県は入学金と月15万円(自宅生は10万円)の奨学金を貸し、国家試験合格後、県内で原則9年間勤めれば返済を免除する。地域枠の一つの典型だ。奨学金の対象者を広げる動きもある。静岡県は年間に、浜松医大(浜松市)の20人と、岡山県内の川崎医科大、東京都内の順天堂大など全国の100人に奨学金を貸す。静岡県内で原則9年間働けば、年間最大240万円の奨学金の返済を免除。将来の選択肢を増やせるよう、一定期間、県外での勤務や留学ができるようにしている。県は年間約12億円を投じており、最近11年間に全国73大学の973人が利用した。うち536人は在学中、303人は既に県内に勤務している。鳥取県も、出身地も学ぶ大学も問わない奨学金の枠を10人分設けるなど幅広く確保に動いている。県外へ離脱、大学間で引き留めも 地域枠の医師をめぐる綱引きも起きている。弘前大(青森県)の福田真作・付属病院長は昨秋、東北大付属病院(仙台市)に対し、弘前大の地域枠で学んで年度末に初期研修を終える医師2人が東北大で次の専門医研修を受けようとしていると電話で伝え、「善処」を求めた。1人が東北大行きをやめ、もう1人は将来青森に戻ると約束して決着した。福田病院長は「東北大側が対応してくれた」と話す。>

岩手日報「総合診療医、県内の専攻ゼロ 4月開始新制度」(https://www.iwate-np.co.jp/article/2018/6/11/16196)。<以下引用>
<岩手医大の下沖(しもおき)収(おさむ)教授(総合診療医学分野)は9日、盛岡市内で講演し、4月開始の新専門医制度で、新たに養成が始まった総合診療領域を選択した県内の専攻医がゼロだったことを明らかにした。総合診療医への理解不足や、他領域に比べ医師像が捉えにくいことなどが影響したとみられる。高齢化や医師不足が進む本県で多様な疾患に対応できる総合診療医の需要は高く、その役割や魅力の発信が求められている。下沖教授によると、県内では同大のほか県立病院など計7機関で総合診療専門医の研修プログラムがあるが、いずれの機関も専攻医はゼロ。全国では専攻領域の19診療科で約8400人が専攻医登録をしたが、総合診療を選んだのは全体の2・2%にとどまった。総合診療医は病院のほか、地域保健や在宅医療など診療の場が多様なため、下沖教授は「特定診療科に比べて医師像が定まりにくく、分かりにくい」と考察。研修で内科やへき地での勤務が必須とされていることなども専攻医の不安を招いたのではないかと指摘した。>

Jbpress「内部資料流出で追いつめられる日本専門医機構」(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53314)。<以下引用>
<「正しい数字を書けと言われてもちょっと困るので、一応こうやってしたんですけど」(本田浩理事、九州大学教授) 「(理事会提出の資料を回収するという指示を受けて)出ちゃうとまずいです」(栄田浩二事務局長代理) 「(厚労省の)検討会でどうやって言い逃れるか」「黙っとこう」(吉村博邦理事長・北里大学名誉教授) 流出した内部資料 一般社団法人日本専門医機構(吉村博邦理事長)の内部資料が出回っている。筆者のところにも送られてきた。その資料に目を通し、呆れ果てた。冒頭にご紹介したように、幹部たちが自らの責任を回避するための隠蔽・改竄を認めるコメントのオンパレードだ。知人の日本専門医機構関係者に資料を見せたところ、「それは本物でしょう」と言われた。どうやら、大変な事が起こっているらしい。では、日本専門医機構とは、いったいどのような組織なのか。その前に、日本専門医機構が推進する新専門医制度が導入された経緯について解説しよう。迷走ぶりも含め、既に多くの媒体で報じられている。筆者も過去に紹介したことがある(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49835)。簡潔に述べる。従来、専門医の資格は、日本内科学会や日本外科学会、あるいはその下部組織である日本循環器学会や日本心臓血管外科学会などが独自に認定してきた。学会によって認定の質にバラツキがあることが問題視され、中立の第三者機関が認定することが求められた。そのために立ち上がったのが、日本専門医機構だ。日本専門医機構は、主要な19領域の診療科を対象に、専門医を認定することとなった。厚労省も補助金を出し、審議会での議論を通じて「お墨付き」を与えることで、この組織を支援してきた。その目的は、地域ごとの専門医育成の枠を制限することで、医師の地域偏在や診療科の偏在を是正することだった。「日本専門医機構を裏で操っているのは厚労省(医療業界誌記者)」という声まである。今国会で成立した改正医療法では、都道府県等の調整に関する権限を明確化し、診療領域ごとに、地域の人口、症例数に応じた地域ごとの枠を設定する方針が明示されている。日本専門医機構とはどのような組織なのか その際、厚労省や都道府県は日本専門医機構と連携する。では、どんな人たちが日本専門医機構を構成しているのだろう。それは、基本的に大学教授の集まりだ。27人の幹部(理事長・理事・監事)のうち、16人は医学部教授か経験者だ。9人は東京大学医学部を卒業している。残りは知事、日本医師会、全日本病院協会の代表、あるいは医療事故被害者だ。いずれも厚労省の審議会の常連である。行政と業界団体が協力して、資源の分配を決めるのは、20世紀の産業政策の遺産と言ってもいい。厚労省や日本専門医機構は旧来の手法を強行したが、上手くいかなかった。3月5日、日本専門医機構は3次にわたる専攻医の募集を締め切り、その結果を公表した。新制度には8394人の若手医師が応募した。初期研修を終える医師の9割を超える。基礎研究や厚労省など行政職に進む一部の医師を除き、今春3年目を迎える若手医師のほとんどが、新専門医制度のカリキュラムに応募したことになる。この結果を当研究所および仙台厚生病院の遠藤希之医師と齋藤宏章医師が共同で分析した。日本専門医機構は専門研修の充実に加え、診療科と地域偏在を是正することを目標に掲げていた。ところが、結果は正反対だった。我々は、今回の応募者と、厚労省が発表している「平成26年都道府県別医籍登録後3〜5年目の医師数」を比較した。この調査では、比較対象を何にするかが難しい。従来の学会は任意参加だ。日本内科学会の会員数が内科医の正確な数を示しているわけではない。私もそうだが、日本内科学会に所属しない内科医が大勢いる。内科・外科を目指す医師が減る ところが、新専門医制度が始まり、内科医を志す若手医師は、日本内科学会への加入が実質的に強制されることとなった。このため、過去数年間の日本内科学会の新規登録会員数と、今春の応募者を比較することは妥当ではない。我々が用いた「平成26年都道府県別医籍登録後3〜5年目の医師数」とは、厚労省が2年に1度実施している「医師・歯科医師・薬剤調査」の結果だ。これは統計法に基づく悉皆調査で、「性、年齢、業務の種別、従事場所及び診療科名等による分布を明らかに(厚労省ホームページより)」することを目的とする。限界もあろうが、現存するデータの中では、今回の研究で比較対象とするに最も相応しい。まずは診療科の比較だ。2012〜2014年の平均と2018年の応募者を比較したところ、内科は2650人から2671人へと21人、外科も764人から807人へと43人の微増だった。一方、増加が著しかったのは麻酔科(134人)、眼科(121人)、精神科102人などのマイナー診療科だ。舛添要一氏が厚労大臣の時(2007年8月〜09年9月)、医学部定員を増やしたため、今年度、専門研修を始めるのは、2012〜14年の平均(6926人)よりも21%も多かった。医師増の影響を考慮すれば、内科は実質的に2割減と言っていい。このことは全医師に占める内科医の割合をみれば一目瞭然だ。38%から32%へと低下した。同じように、低下した診療科は、外科(11%から9.6%)だ。まさに、医療の中核を担う診療科を志す医師が減り、マイナー診療科が増えたことになる。地域偏在に与える影響は、さらに深刻だった。すべての診療科で東京一極集中が加速した。東京は93人増加した。周辺の千葉(27人減)、埼玉(7人減)などから医師を吸い寄せたことになる。従来から首都圏では東京への医師の一極集中が問題視されていた。新専門医制度が始まり、医師の偏在は益々加速した。深刻なのは首都圏だけでない。従来、医師数が比較的多いとされてきた西日本などの地方も、新専門医制度によって重大な影響を受けた。例えば、12の県(青森、秋田、富山、福井、鳥取、島根、山口、徳島、香川、高知、佐賀、宮﨑)では内科志望医が20人以下である。高知に至ってはわずか8人だ。このような状況が数年間続けば、間違いなく地域医療は崩壊する。外科も同様だ。東京は76人増加した一方、静岡は20人、神奈川は6人、千葉は5人減少した。内科同様、東京が周辺の都道府県から外科医を志望する若手医師を吸い寄せたことになる。さらに、13の県で志望者は5人以下だった(山形、群馬、山梨、福井、奈良、島根、山口、徳島、愛媛、香川、高知、佐賀、宮﨑)。群馬、山梨、高知に至っては1人である。実は、この状況は内科、外科に限った話ではない。志望者が激増した眼科ですら、一極集中が加速した。東京は36人増加し、2位の京都(14人増)を大きく引き離す。一方、12の県で志望者が減少した。青森・山梨・長野・徳島・長崎では志望者はいなかった。他のマイナー診療科も状況は変わらない。調査結果(今回の最終報告の前の中間発表に基づくもの)は、1月29日に共同通信を介して、全国の地方紙で報じられた。事態の深刻さを知った地方自治体や国会議員から、厚労省や日本専門医機構に問い合わせが殺到した。新専門医制度については、医師はもちろん、多くの関係者から懸念が表明されていた。昨年4月14日には、立谷秀清・全国市長会会長代理が「国民不在の新専門医制度を危惧し、拙速に進めることに反対する緊急要望」を公開し(http://www.mayors.or.jp/p_opinion/o_teigen/2017/04/290414shinsenmoni-kinkyuyoubou.php)、塩崎恭久厚生労働大臣(当時)に手渡した。立谷氏は、「医師の適正配置を決めるのは国民であり、大学教授ではない。市民の代表である市長の立場から懸念を表明した」という。事実をねじ曲げた日本専門医機構 このような動きを受け、塩崎厚労大臣は、厚労大臣在任の最終日である昨年8月3日に、日本専門医機構の吉村理事長と面談し、地域医療にマイナスの影響を与えないよう、改めて要望した。内科医である立谷氏は、厚労省の検討会のメンバーにも任命された。さらに6月6日、全国市長会会長に就任した。引き続き、この問題に取り組んでいくことになるだろう。ところが、日本専門医機構は、このような懸念を「無視」して強引に進めた。彼らの「公約」は守られなかった。窮地に陥った日本専門医機構は、内科医は減っていないし、地方の医師不足は悪化しないという主旨の説明を繰り返した。例えば、彼らは5都府県(東京都、神奈川県、愛知県、大阪府、福岡県)の14基本領域については、「過去5年間の専攻医の採用成績は超えない」という上限を設定し、松原謙二副理事長(日本医師会副会長)は、「おおむね今回はうまくいった」とコメントした。彼らが提示したデータを見ると、その主張も一理あるように見えた。ところが、前述したように、5月半ばから日本専門医機構の議事録、速記録などの内部情報が外部に漏洩するようになった。内部資料を詳細に読むと、日本専門医機構がどのようにして、事実をねじ曲げたかがよく分かる。ここでは東京都の内科医のケースをご紹介しよう。今春から都内で内科研修を開始するのは536人。この数字が多いか少ないかは、比較対象によって異なる。我々は「平成26年都道府県別医籍登録後3〜5年目の医師数」を比較対象としたが、東京都の内科医は93人増加していた。おそらく、この数字は皆さんの実感にあうだろう。多くの診療科で東京一極集中が進んだのに、内科だけ反対というのは、常識的に考えにくい。都内では内科崩壊が避けられない 一方、日本専門医機構は各学会に制度導入前の数字を報告させ、比較対象とした。日本内科学会は、過去5年間に内科認定医資格を受験した人数を報告した。この調査によれば、東京の受験者数の平均は709人。新制度導入により173人も減ったことになる。我々の調査とでは、比較対象が265人も違うことになる。このような比較は、コントロールを何に置くかで、どんな結果も導き出せる。ただ、日本専門医機構の数字を信じれば、都内の内科診療の崩壊は避けられない。11月17日の会合では、本田理事は「東京に絞ってみますと、トータルの医師数はマイナス50人。専攻医数。ただし、内科が150人減って、その他の領域で全部増えて、で、トータルでマイナス50人」と発言し、「内科医の数が減ると、やはりダイレクトにその地域医療に影響してきますからね」と認めている。そして、ここから長く議論が続き、最後で「ここは議事録残さないよね。今の話は。一応、『終了します』と言った後の議事録はなし。フリーディスカッションだね」で締めている。問題を指摘された日本専門医機構は、1月末に日本内科学会に再調査を依頼した。そして、2月9日の理事会に提出された資料では過去5年間の東京都の内科認定受験数の平均は567人に変更されていた。これについて、松原副理事長は「再受験の方と、それから小児科などから受けた先生たちも入っていた」ので、それを除いた数字を再提出したと説明した。筆者は、この説明に納得できない。過去5年間の内科認定医試験の合格率は88%。全国での不合格者は毎年約400人だから、東京に限れば50人程度だ。小児科医を目指すのは年間に約600人。都内では130人程度だ。松原氏の主張が正しければ、全員が内科に転向していることになる。関係者も、この説明には納得していないようだ。理事会に参加した市川智彦理事(千葉大学教授)も「数字が極端に変わっている理由を説明できるように考えておかないと、何となく、ちょっとまずいような気がする」と述べている。当事者もデータの誤りを知っていた この問いかけに対し、松原氏は「あとは全部きれいに収まったので、これが、正確な数字・・・なんだそうです」と回答している。松原氏も、この数字を信頼していないのが分かる。嘘の上に嘘を積み重ね、収拾がつかなくなっている。松原氏らのやり方は、最初から間違っている。日本内科学会を含め、各学会は1人でも多くの定員が欲しい。一部の地域で過去5年間の平均を超えないと言う上限が設定されていたら、過去の実績を多めに申請していたとしてもおかしくない。単純比較すれば、マイナー診療科の増加や東京への一極集中が過小評価されるだろう。松原氏が初回の調査で慌てる結果になったのも当然だ。この影響を減らすには、前述したように割合で比較するしかない。この方法は過大申告の程度が学会ごとに大きな差がないという前提に立っている。その影響は否定できないが、単純な前後比較よりははるかに正確だろう。日本専門医機構の理事たちの多くは大学教授だ。誰も、この程度のことを思いつかないとは考えにくい。ところが、誰も意見しない。ここに日本専門医機構の問題がある。このあたり、人事権者である政治家の意向を忖度し、データを改竄した財務官僚に相通じる。新専門医制度は日本の医療の根幹に関わる。果たして、こんな連中に任せておいていいのだろうか。今回の不祥事は、第三者による検証を行うべきだ。そして組織・制度を抜本的に見直す必要がある。>

日経ヘルスケア「総合診療専門研修プログラムの審査基準が変更 5都府県はへき地などの研修を12カ月以上に」(http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201806/556467.html)。<以下引用>
<日本専門医機構は6月11日、新専門医制度における総合診療専門研修プログラムの一次審査の基準と総合診療専門研修プログラム整備基準の変更を、日本専門医機構のウェブサイトで公表した。専門医資格取得における研修期間に変更はないが、審査の新たな「条件」としてへき地・過疎地域、離島、医療資源の乏しい地域での研修を、「東京、神奈川、愛知、大阪、福岡(の研修プログラム)では12カ月以上」とすることを定めた。なお、へき地・過疎地域とは、総務省の指定する過疎地域、厚生労働省の指定するへき地、都道府県が指定するへき地。過疎地域を合併した市町村については、県庁所在市および人口30万人以上の市を除き過疎地域とした。また、過疎地域として指定された町村を含む郡部は、過疎地域としている。「医療資源の乏しい地域」は、自治体・医師会の意見を参考にして、「日本専門医機構が定める」という方針を示した。都道府県の地域医療対策協議会から医療資源の乏しい地域として認定を求められた場合には、その市町村、二次医療圏及び医療機関における研修は、「医療資源の乏しい地域における研修として機構が定める」こととなる。新専門医制度は、日本専門医機構が専門医の認定と研修プログラムの評価認定を担う仕組み。総合診療科以外の基本領域は、関連学会が中心となり、認定・更新基準、養成プログラムの基準の策定などを担い、研修プログラムや専攻医の認定、専攻医の定員数の調整を機構が担っている。だが、総合診療領域だけは、これら全てを機構が担当しており、今回は研修プログラムを認定する上での審査基準に加え、総合診療専門研修プログラム整備基準を変更した。大学病院に対する基幹施設基準の緩和措置は2023年まで 総合診療専門研修プログラム整備基準では、大学病院に対する研修基幹施設の施設基準に関する緩和措置に期限を設けた。大学病院を基幹施設とする研修プログラムは現在、研修全体の統括組織としての役割を果している場合や、適切な病院群を形成できる場合、大学病院が基幹施設の施設基準を満たさなくてもよいことになっている。しかし、大学病院を特別に扱うことへの批判が寄せられたため、その緩和措置を2023年までとする方針を示した。また、総合診療専門研修を行う環境として、一定期間以上の研修を求めていた、へき地、離島、医療資源の乏しい地域に「過疎地域」を追加した。さらに、「3年毎に適宜見直し・更新を行う」としていた総合診療専門研修プログラム整備基準は、「理事会決定に基づき適宜見直し・更新を行う」ことと定めた。>

「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=436600)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000199728.pdf)p3都道府県別「専攻医採用・登録者数(平成30年3月15日まで)」はそれぞれの地域における将来の医師派遣に直結するであろう。日本専門医機構(http://www.japan-senmon-i.jp/)による継続的な情報公開が不可欠と感じる。「地域医療を守る病院協議会」(https://www.kokushinkyo.or.jp/index/about/aboutus/tabid/544/Default.aspx)から「新専門医制度に関する要望」(https://www.kokushinkyo.or.jp/Portals/0/kokushinkyo/5dantai/H300427新専門医制度に関する要望.pdf)が出ていたように、日本専門医機構(http://www.japan-senmon-i.jp/)の新専門医制度に対して危惧する方が少なくないかもしれない。「医師の需給推計を踏まえた今後の方向性について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000203458.pdf)p10「・将来の都道府県毎の医師需給を踏まえた医師確保の状況・医師偏在指標等を踏まえた医師偏在の状況・診療科ごとの医師の必要数を踏まえた医師確保の状況・長時間勤務を行う医師の人数・割合の変化等」の評価は当然であって、これまできちんとされてこなかったこと自体が問題である。平成29年度全国医政関係主管課長会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000197363.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000197362.pdf)p40「地域枠の導入状況(都道府県別)」、p41「各医学部の地元出身者(地域枠を含む。)の割合」、p43「(参考) 秋田県地域枠の状況」が出ており、「これまで地域枠で秋田大学医学部に入学した者全員が、卒業後に秋田県内に勤務している。」とあるが、各都道府県ごとに、これまでの年度別の「自治医大・地域枠出身医師の勤務先(診療科、地域)」「派遣ルール」「キャリア形成プログラム」が公表されるべきであろう。医師の養成に直接的かつ積極的に公費が投入されている自治医大・地域枠出身医師に関する情報公開すらできないようではいけない。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000167959.pdf)p21~24「医師の地域的な適正配置のためのデータベース」を通じて、「医師の人事については、各医局独自に行うのではなく、「山形大学蔵王協議会」内に、「地域医療医師適正配置委員会」を設置、医師以外の人も交え、透明性を確保しつつ、適材適所を進めている。」(https://www.m3.com/news/iryoishin/532401)の普遍化が期待される。自治医大出身医師(義務年限内)の派遣は知事権限ではあるが、地元大学、都道府県医師会、病院団体等とスクラムを組んだ都道府県ガバナンスの強化が欠かせないであろう。まさにそのベースとなるのは情報公開の徹底である。そういえば、東京都「医師・歯科医師・薬剤師調査 東京都集計結果報告(平成28 年)の概要」(http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/04/25/documents/02_01.pdf)が出ていたが、他県での情報公開はどうなっているであろうか。
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女性の健康支援の強化とデータヘルス

2018年06月18日 | Weblog
キャリアブレイン「地域独自の診療報酬など盛り込む 骨太方針を閣議決定、改革工程表は年末に」(https://www.cbnews.jp/news/entry/20180615231411)。<以下一部引用>
<政府は15日の臨時閣議で、「経済財政運営と改革の基本方針2018」(骨太方針2018)を決定した。5日に固めた原案をほぼ踏襲し、21年度までの3年間の社会保障費の伸びを抑制する目安には踏み込まず、「高齢化による増加分に相当する伸びに収める」との書きぶりにとどめた。政府は、歳出抑制策を盛り込んだ新たな経済・財政再生計画改革工程表を年末にまとめる。 臨時閣議後に記者会見した茂木敏充経済財政政策担当相は、「安倍首相からは新たな改革工程表を年末までに示すという発言があった」と説明し、新たな改革工程表には具体的な歳出抑制策が記載されることも明らかにした。骨太方針2018では、19年度から21年度までの3年間を、経済成長と財政を持続可能にするための「基盤強化期間」と位置付けた。政府は、医療分野などでの歳出改革に取り組み、国と地方の基礎的財政収支(PB)の25年度の黒字化を目指す。この目標を確実に達成するため、21年度時点での進展度合いを評価するための中間指標を設定してメルクマールにする。>

メディウォッチ「骨太方針2018を閣議決定、公的・公立病院の再編統合、病床のダウンサイジング進めよ」(http://www.medwatch.jp/?p=21141)。<以下引用>
<2025年の基礎的財政収支(PB)黒字化を目指し、2019-21年度を「基盤強化期間」と位置づけ、社会保障費の伸びを「高齢化」相当に抑えることとし、健康づくりの推進、地域医療構想の実現、診療報酬・介護報酬におけるアウトカム評価の推進などを行う―。安倍晋三内閣は6月15日に、こういった内容を盛り込んだ「経済財政運営と改革の基本方針2018—少子高齢化の克服による持続的な成長経路の実現—」(いわゆる骨太の方針2018)を閣議決定しました。社会保障費の伸びに関して具体的な数値は盛り込まれていませんが、2020年度・21年度には高齢化の伸びが鈍化するため、社会保障費の伸びも相当程度抑えられ、厳しい診療報酬・介護報酬改定となりそうです。すでにメディ・ウォッチでお伝えした「原案」から大きな見直しはありませんが、改めて社会保障改革に関する事項を眺めてみましょう。2019年10月の消費増税に合わせて、介護職員のさらなる処遇改善を行う まず、2025年にはいわゆる団塊の世代がすべて75歳以上の後期高齢者となり、医療・介護費をはじめとする社会保障費が増大し、財政を強く圧迫するため、「2025年度の基礎的財政収支(PB、「歳入から国債等の借金収入を差し引いた金額」と「歳出から国債費等を差し引いた金額」とのバランス)の黒字化を目指す」との目標を設定。このため、団塊の世代が75歳に入り始める2022年度の前まで、つまり2019-2021年度を、社会保障改革を軸とする「基盤強化期間」と位置づけ、社会保障関係予算について次のような編成方針を示しています。▼「社会保障関係費の実質的な増加を高齢化による増加分に相当する伸びに収める」方針を2021年度まで継続する ▼消費増税とあわせ行う増(社会保障の充実、「新しい経済政策パッケージ」で示された介護人材の確保・社会保障4経費に係る公経済負担など)については、別途考慮する 前者においては数値目標が定められていませんが、2020・21年度は「75歳以上の後期高齢となる人口」の伸び率が鈍化するため、社会保障関係費の増加も「小さく抑えられる」ことになるでしょう。2020年度の次期診療報酬改定、21年度の次期介護報酬改定は厳しいものとなりそうです。また後者に関連して、「介護人材の処遇改善を消費税率引き上げ日の2019年10月1日に合わせて実施する」方針も示されています。市町村と都道府県が連携し、健康づくりを推進せよ 具体的な社会保障改革の内容を見ると、▼健康づくり▼効率化・適正化▼生産性の向上―など幅広い項目が盛り込まれています。「健康づくり」は、「医療・介護費の伸びそのものを抑える」重要なテーマです。「健康寿命を延伸し、平均寿命との差を縮小」することを目指し、例えば次のような方策が掲げられました。▼生活習慣病等・慢性腎臓病・認知症の予防 糖尿病等の生活習慣病の重症化予防に関して、県・国民健康保険団体連合会・医師会などが連携する「埼玉県の取り組み」などの優良事例の横展開を、今後3年間で徹底して取り組む ▼がん対策 ・早期発見・早期治療(がん検診の見直し、膵がんなど難治性がんの早期発見) ・がん治療と仕事の両立(傷病休暇の導入、活用の促進) ▼データヘルス 医療・介護制度におけるデータの整備・分析、保険者機能の強化、科学的根拠に基づいた施策の重点化、予防・健康づくりに頑張った者が報われる制度の整備 ▼認知症対策 研究開発の重点的な推進、予防に関する先進・優良事例の横展開、新オレンジプランの実現、容態に応じた適時・適切な医療・介護提供に向けた「認知症疾患医療センターの司令塔としての機能」強化、相談機能の確立、地域包括支援センター等との連携強化 ▼介護予防、フレイル対策 市町村と都道府県の連携による「高齢者の通いの場を中心とした介護予防・フレイル対策」「生活習慣病等の疾病予防・重症化予防」「就労・社会参加支援」の推進 ▼アレルギー疾患対策 アレルギー疾患対策基本指針に基づいた「アレルギー疾患の重症化予防」「症状軽減に向けた対策」の推進 健康づくりを進めると同時に、「元気で、働く意欲のある高齢者」には活躍の場を広めてもらうことが重要です。少子化が進む中では、高齢者自身が「社会保障の支え手」となることも期待されるためです。この観点からは、次のような方針が示されています。▼勤労者が広く被用者保険でカバーされる勤労者皆保険制度の実現を目指した検討(被用者保険の適用拡大と、それが労働者の就業行動に与えた影響についての効果検証を行う) ▼年金受給開始年齢の柔軟化など ▼既存の施策を含め地方自治体への財政的インセンティブを活用し、「元気で働く意欲のある高齢者を介護・保育等の専門職の周辺業務において育成・雇用する」取り組みの全国展開 ▼人生の節目で「人生の最終段階における医療・ケアの在り方」などを本人・家族・医療者等が十分話し合うプロセスの全国展開(関係団体を巻き込んだ取り組み、周知、本人の意思を関係者が随時確認できる仕組みの構築) ▼「住み慣れた場所での在宅看取り」の優良事例の横展開を推進する 公立・公的病院の再編統合、病床のダウンサイジング進め、地域医療構想を実現せよ 健康づくりによる「社会保障費の伸びの鈍化」効果が現れるには相当の時間がかかります。一方、高齢化の進展による医療・介護費の増加は続いていくため、「効率的・効果的な医療・介護提供体制」の構築が不可欠です。この点いついては、次のような施策の推進が行われます。▼地域医療構想の実現 ・「個別の病院名」「転換する病床数」などの具体的対応方針を集中的に検討し、2018年度中の策定を促進する ・公立・公的医療機関について、「地域の民間医療機関で担うことができない高度急性期・急性期医療や不採算部門、過疎地等の医療提供等に重点化する」よう医療機能を見直し、これを達成するための再編・統合の議論を進める ・病床の機能分化・連携が進まない場合に、都道府県知事が役割を適切に発揮できるような「権限」の在り方の検討促進 ・「病床の転換」「介護医療院への移行」などが着実に進むよう、地域医療介護総合確保基金や入院基本料等の見直しなどの効果やコストの検証を行い、必要な対応を検討するとともに、「病床のダウンサイジング」支援の追加的方策を検討する ・高額医療機器について共同利用を推進するなど、効率的な配置、稼働率向上を促進する方策を検討、実施する ▼1人当たり医療費・介護費の地域差縮減 ・「1人当たり医療費の地域差半減」「1人当たり介護費の地域差縮減」に向けて、国・都道府県が積極的に「地域別の取組や成果の見える化」「進捗遅れの要因分析」などを行い、保険者機能の一層の強化を含め、更なる対応を検討する ▼地域独自の診療報酬について、都道府県の判断に資する具体的な活用策の在り方を検討する ▼レセプト情報を活用した「医師や薬剤師が投薬歴等を閲覧できる仕組み」の構築、「診療報酬による多剤投与適正化」、「介護予防等への取り組みの見える化」などを推進する ADL改善などアウトカムに基づく診療報酬や、AI活用したケアプランなど導入せよ 少子化が進展する中では、医療・介護従事者の「生産性」向上が不可避であり、次のような方向が明確にされました。▼「予防・健康づくり」「データヘルス」「保健事業」について、多様・包括的な民間委託を推進し、サービスの質と効率性を高める ▼診療報酬・介護報酬においては、適正化・効率化を推進しつつ、安定的に質の高いサービスが提供されるよう、「ADL改善などのアウトカムに基づく支払いの導入」等を引き続き進める ▼被保険者番号の個人単位化とオンライン資格確認を導入するとともに、「保健医療データプラットフォーム」について、2020年度の本格運用開始を目指し取り組む ▼少ない人手で効率的に医療・介護・福祉サービスが提供できるよう「AI実装に向けた取り組みの推進」「ケアの内容等のデータを収集・分析するデータベースの構築」「ロボット・IoT・AI・センサー」の活用を図る ▼「科学的介護」「栄養改善を含めた自立支援・重度化防止等に向けた介護」を推進する。特に、「自立支援・重度化防止等に資するAIも活用した科学的なケアプラン」の実用化に向けた取り組みを推進し、ケアマネジャー業務の在り方を検討する 外来における「受診時定額負担」、薬剤自己負担割合の見直しなど改めて検討せよ また保険制度改革に関しては、「必要な保険給付をできるだけ効率的に提供しながら、自助、共助、公助の範囲についても見直していく」ことが必要とし、次のような改革項目が固められました。▼団塊の世代が後期高齢者入りするまでに、世代間の公平性や制度の持続性確保の観点から、後期高齢者の窓口負担の在り方について検討する ▼介護のケアプラン作成、多床室室料、軽度者への生活援助サービスについて、給付の在り方を検討する。▼新規医薬品や医療技術の保険収載等に際して、「費用対効果」「財政影響」などの経済性評価や保険外併用療養の活用などを検討する ▼薬剤自己負担の引上げについて、「市販品と医療用医薬品との価格バランス」「医薬品の適正使用の促進」等の観点を踏まえつつ、対象範囲を含め幅広い観点から検討し、その結果に基づき必要な措置を講ずる ▼かかりつけ医・かかりつけ歯科医・かかりつけ薬剤師の普及を進めるとともに、外来受診時等の定額負担導入を検討する ▼勤労世代が減少しその負担能力が低下する中で、社会保障改革に関する国民的理解を形成する観点から「保険給付率(保険料・公費負担)と患者負担率のバランス」等を定期的に見える化しつつ、診療報酬とともに保険料・公費負担、患者負担について総合的な対応を検討する 今後、例えば社会保障制度審議会の医療保険部会や医療部会、中央社会保険医療協議会を中心に、これらの方針・項目の制度化・具現化に向けた検討が進められることになります。>

「経済財政運営と改革の基本方針2018」(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2018/0615/shiryo_02.pdf)p55「生涯を通じた女性の健康支援の強化に取り組む。」の具体的内容が見えない。「女性にやさしい職場づくりナビ」(http://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/)は厚労省「女性の健康づくりについて」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/woman/index.html)の「女性の健康推進室ヘルスケアラボ」(http://w-health.jp/)との相互リンクがほしい。さて、全国児童福祉主管課長会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kodomo.html?tid=129064)の保育課資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11901000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Soumuka/0000199267.pdf)p14~「民有地マッチング事業」、「都市部における保育所等への賃借料支援事業」、「保育士宿舎借り上げ支援事業」、「医療的ケア児保育支援モデル事業」、「広域的保育園等利用事業」など、様々な事業が実施されているが、「家庭的保育事業等の連携施設の設定状況(平成28年4月1日現在)」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000135739.html)、「各自治体の多様な保育(延長保育、病児保育、一時預かり、夜間保育)及び障害児保育の実施状況」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000155415.html)、「各自治体の保育人材確保の取組」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000155362.html)のように、保育施策(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/hoiku/index.html)の見える化徹底も必要と感じる。総務省「全国都道府県財政課長・市町村担当課長合同会議」(http://www.pref.okayama.jp/page/557062.html)の資料(http://www.pref.okayama.jp/uploaded/life/557062_4463955_misc.pdf)p8「子育てワンストップサービス(マイナポータルの「ぴったりサービス」)」(https://app.oss.myna.go.jp/Application/search)の母子保健・児童福祉に関する「サービスの地域比較」(https://app.oss.myna.go.jp/Application/search/exec?comparisons)に期待したいが、登録がない自治体が多いようではいけない。「未来投資戦略2018」(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2018/0615/shiryo_03-1.pdf)では「行政保有データのオープン化」とあるが、掛け声だけではダメである。里帰り分娩が多いことや分娩施設がない市町村の存在を考慮すれば、広域的な情報共有が不可欠であろう。なお、「データヘルス時代の母子保健情報の利活用に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kodomo.html?tid=546947)では健診情報の標準化・共有が検討されていることは知っておきたい。
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未来投資は現実認識から

2018年06月18日 | Weblog
経済財政諮問会議・未来投資会議合同会議(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2018/0615/agenda.html)の「革新的事業活動に関する実行計画」(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2018/0615/shiryo_04.pdf)p10「ケアマネジャーがケアプランに保険外サービスを積極的に位置付けやすくするインセンティブなどの方策を検討し、高齢者ニーズに合った保険外サービスの活用を推進」が目にとまった。しかし、まずは現実をしっかり認識する必要があるように感じる。例えば、資料「介護サービス情報公表制度の活用等について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000115405_1.pdf)にあるように、介護保険法改正で「市町村は地域包括支援センターと生活支援等サービスの情報を公表するよう努めなければならない」と規定され、平成27年10月から、介護サービス情報公表システム(http://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/)を活用して公表できるようになった。厚労省の介護事業所・生活関連情報検索(http://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/)による生活関連情報の公表項目には、見守り・安否確認、配食(+見守り)、家事援助、交流の場・通いの場、介護者支援、外出支援、多機能型拠点などがあり、市町村ごとに取り組み状況が公表されていることになっているが、介護事業所・生活関連情報検索(http://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/)に入力していない自治体が少なくない。平成29年度全国厚生労働関係部局長会議資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2018/01/tp0115-1.html)の老健局資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2018/01/dl/tp0115-s01-12-01.pdf)p15「生活支援体制整備事業の都道府県別実施保険者割合」も出ているが、地域格差が非常に大きい。そもそも介護保険法で規定されている、データ分析や情報公表にしっかり取り組まないようでは、地域包括ケアの推進はあり得ない。そういえば、経済財政諮問会議(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/)の「2040年を見据えた社会保障の将来見通し(議論の素材)-概要-」(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2018/0521/shiryo_04-1.pdf)p22~23「医療・介護の1人当たり保険料・保険料率の見通し」が出ていたが、自分たちの自治体ではどうなのか、関係機関・団体と共有することが不可欠である。例えば、市町村健康づくり推進協議会で共有することも考えられるかもしれない。重要なことは、資源の見える化、取り組みの見える化、成果の見える化である。まずは、全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-rouken.html?tid=129155)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000196648.pdf)p62~90 「保険者機能強化推進交付金」(http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kourei/hoken/kaigo_lib/info/saishin/saishinkako580_625.files/jouhou_622-1.pdf)(http://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/khf/ki/ki_v622.pdf)の指標評価の見える化徹底が必要であろう。いくら法律で規定され、通知・事務連絡が発出されても、それぞれの自治体で取り組まれなければ全然意味がない。地方議会や地元マスコミの役割も小さくないであろう。
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データヘルスと勤務世代の健康管理

2018年06月18日 | Weblog
メディウォッチ「2016年度は透析医療費が入院・入院外とも大きく増加、単価増が要因の1つ—健保連」(http://www.medwatch.jp/?p=21110)。<以下引用>
<2016年度における生活習慣病の医療費を分析すると、「人工透析」の医療費が前年度から大きく増加しており、とくに「1日当たり医療費」の増加が、医療費増に結びついていると考えられる―。健康保険組合連合会が6月14日に公表した2016年度の「生活習慣病医療費の動向に関する調査分析」から、このような状況が明らかになりました。今後の診療報酬改定でも「透析」に関する適正化が重要なテーマとなる可能性が高いと考えられます。入院における「透析」医療費、生活習慣病医療費に占めるシェアが増加 主に大企業で働くサラリーマンとその家族が加入する健康保険組合の連合組織である健康保険組合連合会(健保連)は、さまざまな角度からレセプトを分析し、各種提言を行うなど、かねてからデータヘルスに積極的に取り組んでいます)、今般、1260組合におけるレセプト2億6403万5848件を対象に、生活習慣病(▼糖尿病▼脳血管障害▼虚血性心疾患▼動脈閉塞▼高血圧症▼高尿酸血症▼高脂血症▼肝機能障害▼高血圧性腎臓障害▼人工透析―の10疾患)医療費について分析を行いました。以下、分析結果を眺めてみましょう。2016年度における健保組合加入者の医科・調剤医療費は3兆4324億円で、このうち生活習慣病10疾患の医療費は4396億円で、医科・調剤医療費に占める割合は全体の11.2%(前年度に比べて0.1ポイント減)となりました。入院と入院外に分けると、入院567億円(生活習慣病10疾患医療費の12.9%)、入院外3829億円(同87.1%)で、入院外が9割を占めています。ここから、入院と入院外に分けて、疾患別に医療費の状況を見ていきます。「入院における生活習慣病10疾患医療費」を100として、疾患別の構成を見ると、▼脳血管障害:33.6%(前年度から0.3ポイント増)▼虚血性心疾患:31.4%(同1.0ポイント減)▼糖尿病:12.7%(同0.2ポイント減)▼高血圧症:10.0%(同0.2ポイント減)▼人工透析:8.9%(同0.9ポイント増)—などが多く、「透析」医療費のシェア増が気になります。被保険者本人(以下、本人)・家族別に見ると、本人では▼虚血性心疾患:37.2%(同1.4ポイント減)▼脳血管障害:31.5%(同0.7ポイント増)▼糖尿病:11.9%(同0.1ポイント減)▼高血圧症:9.3%(同0.2ポイント減)▼人工透析:7.1%(同1.0ポイント増)―、家族では▼脳血管障害:39.9%(同0.5ポイント減)▼糖尿病:15.2%(同0.4ポイント減)▼人工透析:14.6%(同1.1ポイント増)▼虚血性心疾患:14.3%(同0.4ポイント減)▼高血圧症:12.0%(同0.1ポイント減)―の順となっています。「人工透析」のシェアが本人・家族ともに増加し、家族では虚血性心疾患を抜いて第2位に浮上しています。1日当たり医療費、つまり単価の増加が「透析医療費」の増加に結び付く 医療費は、「患者数」と「1人当たり医療費」に分解することができますが、疾患別の入院患者数が示されていないので、後者の「1人当たり医療費」について詳しく見てみましょう。ちなみに「加入者に占める有病者割合」を疾患別に見ると、本人では▼高血圧症3.8%▼高脂血症3.4%▼糖尿病2.5%―、家族では▼高血圧症1.3%▼高脂血症1.3%▼糖尿病0.9%—が多くなっています。本人では、▼虚血性心疾患:1042円(同53円減)▼脳血管障害:882円(同8円減)▼糖尿病:333円(同6円減)▼高血圧症:260円(同10円減)▼人工透析:198円(同26円増)―の順で医療費が高くなっています。透析において「1人当たり医療費」が増加しています。さらに「1人当たり医療費」を(1)受診率(1000人当たり件数)(2)1件当たり日数(3)1日当たり医療費—の3要素に分解してみると、▼虚血性心疾患では「1日当たり医療費」が4万3321円と他疾患に比べて最も高い▼脳血管障害では「1件当たり日数」が16.5日と2番目に高く、「1日当たり医療費」が2万4845円と3番目に高い▼糖尿病では「受診率」が7.2と2番目に高い▼高血圧症では「受診率」が8.7と最も高い▼人工透析では「1日当たり医療費」が3万3086円と2番目に高い―ことが分かります。「1日当たり医療費」を前年度と比べると、最も高い虚血性心疾患では1105円増にとどまるのに対し、人工透析では2375円も増加しています。家族に目を移すと、「1人当たり医療費」は▼脳血管障害:468円(同22円減)▼糖尿病:179円(同10円減)▼人工透析:171円(同7円増)▼虚血性心疾患:168円(同10円減)▼高血圧症:141円(同5円減)―の順で医療費が高く、やはり透析で増加しています。3要素に分解してみると、▼脳血管障害では「1件当たり日数」17.9日、「1日当たり医療費」1万7824円ともに2番目に高い▼糖尿病では「受診率」が4.2で2番目に高い▼人工透析では「1日当たり医療費」が2万7695円で群を抜いて高い▼虚血性心疾患では「1日当たり医療費」が1万44円で3番目に高い▼高血圧症では「受診率」が4.6で最も高い―ことが分かりました。人工透析の「1日当たり医療費」は前年度に比べて410円の増加となっています。「人工透析」の入院医療費増は、「受診率」や「1件当たり日数」に大きな変化がないことから、「1日当たり医療費」の増加に起因していると考えられそうです。予防による「受診率」引下げに力を入れるとともに、透析に関連する診療報酬の適正化などもさらに進められる可能性があります(2018年度には、単なる適正化(引き下げ)ではなく、患者の状態を踏まえ「メリハリ」がつけられている)。また虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)でも「1日当たり医療費が高い」ことがシェアの高さ(つまり医療費の多さ)に結びついています。冠動脈形成術などの高点数な手術が必要なためと考えられますが、手術点数の引き下げなどは困難であり、やはり生活習慣の改善など「予防」に向けた指導にこれまで以上に力を入れる必要があるでしょう。一方、脳血管障害では「1件当たり日数」が長いことがシャアの高さに結びついていることから、早期リハビリの強化などで「より早期の在宅復帰」が、医療費適正化に向けて重要と言えます。また糖尿病や高血圧症では、予防・重症化予防に力をいれ「受診率」を下げることが医療費適正化に向けた近道と言えるでしょう。入院外では、糖尿病と透析の医療費シェアが大幅増加 次に入院外を見てみましょう。前述のとおり、生活習慣病医療費の9割は入院外で発生しており、その動向を確認することが極めて重要です。「入院外における生活習慣病10疾患医療費」を100として、疾患別の構成を見ると、▼高血圧症:30.5%(前年度から1.7ポイント減)▼糖尿病:27.9%(同1.0ポイント増)▼高脂血症:18.4%(同0.1ポイント減)▼人工透析:15.6%(同1.0ポイント減)▼虚血性心疾患:2.6%(同0.1ポイント減)—などが多く、「透析」医療費のシェア増が気になります。糖尿病と透析のシェアが増加しています。本人・家族別に見ると、本人では▼高血圧症:31.5%(同1.6ポイント減)▼糖尿病:28.5%(同1.0ポイント増)▼高脂血症:17.5%(同0.1ポイント減)▼人工透析:14.6%(同1.0ポイント増)▼高抗尿酸値血症:2.7%(同0.5ポイント増)―、家族では▼高血圧症:27.5%(同1.9ポイント減)▼糖尿病:26.1%(同1.1ポイント増)▼高脂血症:21.1%(同0.2ポイント減)▼人工透析:18.8%(同1.1ポイント増)▼脳血管障害:2.8%(同0.2ポイント減)―の順です。1人当たり医療費を見てみると、本人では、▼高血圧症:5995円(同363円減)▼糖尿病:5427円(同148円増)▼高脂血症:3342円(同38円減)▼人工透析:2782円(同174円増)―の順で医療費が高くなっています。3要素に分解してみると、▼高血圧症では「受診率」が830.8と最も高い▼糖尿病では「受診率」が546.5と3番目に高い▼高脂血症では「受診率」が830.8と2番目に高い▼人工透析では「1件当たり日数」12.4日と「1日当たり医療費」3万363円が飛び抜けて高い―状況です。人工透析を前年度と比較すると、「1件当たり日数」は0.2日短縮しましたが、「1日当たり医療費」は1591円増加しています。家族では、「1人当たり医療費」は▼高血圧症:2128円(同217円減)▼糖尿病:2015円(同21円増)▼高脂血症:1631円(同62円減)▼人工透析:1452円(同46円増)―の順で医療費が高くなっています。3要素に分解してみると、本人と同様に▼高血圧症▼糖尿病▼高脂血症—では受診率が高く、人工透析では「1件当たり日数」と「1日当たり医療費」が飛び抜けて高いことが分かります。人工透析を前年度と比べると、「1件当たり日数」は0.2日短縮、「1日当たり医療費」は1310円増加しています。こうした結果を踏まえると、▼高血圧症▼糖尿病▼高脂血症—については「予防」が極めて重要であることが再認識できます。各健保組合はもとより、加入する企業が「特定健診」の受診を強く勧奨するとともに、健診や保健指導を理由なく受けない場合には一定のペナルティを課す(保険料の引き上げなど)ことなども方策の1つとして検討する必要があるかもしれません。「ペナルティは好ましくないのではないか」という声もありますが、「健診の受診→適切な保健指導→生活習慣の改善→疾患の予防」は、対象者自身においても「医療費自己負担の減」「QOLの向上」というメリットがある点を踏まえて検討すべきテーマと考えられます。また人工透析については、1件当たり日数は増加しているものの単価(1日当たり医療費)が増加し、これが医療費増に強く結びついている可能性が高いため、今後の「診療報酬改定」でも適正化のターゲットとなる可能性があります。40歳を過ぎる頃から虚血性心疾患、脳血管障害、高血圧症のリスク急騰 さらに、「生活習慣病10疾患の医療費」を100として、年齢階層別に「10疾患の構成割合」を見てみると、次のような点が分かります。ここからも40歳以上を対象とした「特定健診」「特定保健指導」の重要性を再確認できます。【入院】▽本人では、30歳代後半から「虚血性心疾患」の医療費シェアが高くなり、55歳を過ぎると4割程度になる ▽家族では、「脳血管障害」の医療費シェアが高く、とくに40-59歳では4-5割を占める 【入院外】▽本人・家族とも、40歳代から「高血圧症」の医療費シェアが増加する>

健保連「平成28年度生活習慣病医療費の動向に関する調査分析」(http://www.kenporen.com/study/toukei_data/pdf/chosa_h30_05.pdf)が出ている。データヘルス(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/hokenjigyou/)は「医療保険者が健診・レセプト分析を行った上で行う、加入者の健康状態に即したより効果的・効率的な保健事業」を指しており、お手本のようである。国保連合会資料(https://www.kokuho.or.jp/hoken/public/hokenannouncement.html)で「国保データベース(KDB)システム活用マニュアル」が出ているように、国保の現場では国保データベース(KDB)システムを駆使したデータヘルス計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000061273.html)が普遍化してきている。NDBオープンデータ(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000177182.html)では、特定健診結果について都道府県別の性・年齢階級別のデータが出ており、数値がかなり悪い勤務世代が少なくない。しかし、あくまでこれは、特定健診を受診した者のみのデータである。健診受診者よりも健診未受診者の方が悪いデータであろうことは想像に難くない。健康日本21(第二次)推進専門委員会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei.html?tid=208248)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000166297_4.pdf)p7~8都道府県別「日常生活に制限のない期間の平均;2010・2013・2016年」、p9~10都道府県別「日常生活に制限のある期間の平均;2010・2013・2016年」、p11~12都道府県別の健康寿命順位が出ているたが、「健康寿命」(http://toukei.umin.jp/kenkoujyumyou/)を延伸(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000188319.pdf)するためには、勤務世代対策を重視すべきであろう。第二期全国医療費適正化計画の進捗状況(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000188600.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12403550-Hokenkyoku-Iryoukaigorenkeiseisakuka/0000188599.pdf)の都道府県医療費適正化計画の進捗状況では、いずれの都道府県も特定健康診査の実施率、特定保健指導の実施率は目標値を大きく下回っている。この際、社会全体で、勤務世代の健康管理の取組如何が、国保、後期高齢者医療、介護保険に影響する認識を持ちたいものである。例えば、公務員の「共済組合」(http://www.kkr.or.jp/)(http://www.chikyoren.or.jp/)や大企業が多い「健康保険組合」(http://www.kenporen.com/)が率先して、「糖尿病性腎症重症化予防プログラム」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000121935.html)をはじめとする「健康増進による医療費適正化」に取り組み、模範とならなければいけない(特に公務員)。
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ワクチンギャップ

2018年06月18日 | Weblog
朝日新聞「「ワクチン後進国」日本、課題は?」(https://www.asahi.com/articles/ASL6J7X9QL6JUBQU013.html?iref=com_apitop)。<以下一部引用>
<台湾からの旅行客をきっかけに麻疹(はしか)が流行し、6月までの患者数は160人を超えました。20~40代を中心に、予防接種が不十分な世代があったためです。日本は国際的には「ワクチン後進国」と呼ばれています。どのような対策が必要なのでしょう。麻疹ワクチンが公費で助成される定期接種になったのは、1978年です。当初は1回打てば一生大丈夫と考えられていましたが、2回接種しないと感染を防げない場合があるとわかりました。90年代に欧米先進国が次々に2回接種に切り替えるなか、日本でも必要性を訴えましたが、政府は「国内のデータが必要」と言ってなかなか動きませんでした。2006年にようやく乳幼児への2回接種が始まりましたが、今回のような流行を防ぐには、1回しか接種しなかった世代にも2回目の接種をすることが最低条件です。このように、接種方法の改善や導入時期が遅れる「ワクチンギャップ」が長らく指摘されてきました。例えば、欧米では80年代後半以降に開発されたワクチンにより、Hib(ヒブ)(インフルエンザ菌b型)や肺炎球菌による子どもの死亡はすっかり見られなくなりました。一方、日本が両ワクチンを定期接種にしたのは13年。それまでに何人もが亡くなりました。ワクチンギャップの実体は、政策ギャップです。日本政府には感染症をワクチンで予防するという確たる方針がなかったのです。日本のワクチン開発は80年代まで、それほど遅れてはいませんでした。しかし70年代以降、天然痘ワクチン後の脳炎など、予防接種後の死亡や障害が社会問題になりました。国がその責任や補償をめぐり争ったため、各地で集団訴訟が相次ぎ裁判は長期化。国に損害賠償を命じた92年の東京高裁判決などで決着したのですが、国は予防接種に消極的になり、ワクチン政策は約20年間止まりました。多くのメディアが被害者の悲惨な状況を報道したこともあって、子どもにワクチンを受けさせないという考えも広がりました。ワクチンは国に導入の意思がなければ開発が進みません。政府は開発のみならず、海外から導入することもしませんでした。防げる感染症を防ごうとしなかった厚生行政の責任は重いのです。欧米では感染症の発生動向を監視し対策を講じるという政府の戦略が明確ですが、日本はその姿勢が貧弱です。例えばおたふく風邪は90年ごろ、ワクチンによる無菌性髄膜炎の副反応が問題となり、自己負担で受ける任意接種になりました。その結果、接種率が下がり、15、16年の2年間で少なくとも348人がおたふく風邪による難聴になりました。国の調査ではなく、日本耳鼻咽喉(いんこう)科学会による調査で明らかになったのです。おたふく風邪ワクチンが定期接種となっていないのは、先進国では日本ぐらいです。ワクチンによる無菌性髄膜炎の発生率は、おたふく風邪による発生率の25分の1という研究報告もあります。ワクチンの効果と副反応についてメディアの理解を深め、市民に正しい知識を普及させるためにも、根拠となるデータが重要です。一方、子宮頸(けい)がん予防の効果と副反応をめぐり論争になったHPVワクチンは、今となってみると導入を急ぎすぎたと思います。最初に「強い痛みが出ることがある」といった事前説明が不十分なまま効果を強調しすぎました。流行防止の効果がより明確で、定期接種導入が海外より大幅に遅れているおたふく風邪やロタウイルスのワクチンの方が優先されるべきでした。新しいワクチンを定期接種にするには、もう少し見極めて判断しても良かったと考えます。ワクチンは開発、導入されたら終わりではありません。海外でも導入後に想定外の副反応が多発して中止になったワクチンがあります。重い感染症でもワクチンの効果で患者数が減ると、副反応対策の重みが増します。そうした状況を常に注視し、根拠に基づいた対策を進めることが重要です。>

予防接種基本方針部会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei.html?tid=127714)の「ワクチンの定期接種化を議論する過程のさらなる明確化について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000210688.pdf)では「平成27年5月本部会で提示した「広く接種を促進する疾病・ワクチンに関する検討の進め方について」改正の必要性も含め、議論を行っていくこととしてはどうか。」とあり、「広く接種を促進する疾病・ワクチンに関する検討の進め方について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000210691.pdf)はこれから「改正の必要性」も含めた議論がなされるらしい。「定期接種化を検討しているワクチンのこれまでの審議内容及び当面の検討の進め方について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000210692.pdf)をみると、HPVワクチン(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/)よりも優先すべきと感じる方が少なくないかもしれない。データヘルス時代の母子保健情報の利活用に関する検討会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kodomo.html?tid=546947)の資料「標準的な電子的記録様式における任意接種に係る予防接種歴の取扱について(案)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11921000-Kodomokateikyoku-Soumuka/3_4.pdf)では、ロタウイルスワクチンとおたふくかぜワクチンの接種歴を乳幼児健診の標準的記録様式に含めるとある。
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禁煙サポート

2018年06月18日 | Weblog
朝日新聞「「禁煙後押しします」医療費の一部補助 東京・練馬区」(https://www.asahi.com/articles/ASL6L36R5L6LUBQU006.html?iref=com_apitop)。<以下引用>
<東京都練馬区は今月、禁煙外来など禁煙にかかる医療費の一部補助事業を始めた。都独自の受動喫煙防止条例案などたばこ対策の動きが広がる中、喫煙をやめる住民への支援に乗り出した。練馬区に住民登録している20歳以上の人が対象。禁煙外来での治療費や薬局で禁煙補助薬を購入した際の費用の2分の1(上限1万円)を交付する。今年度の定員は100人。治療前に登録を済ませ、禁煙外来は領収書や明細書、薬局で禁煙補助薬を購入した場合は品名や日付が記されたレシートを治療終了後に申請書類と一緒に提出する。区はすでに、妊婦や1歳未満の乳児がいる世帯を対象とした禁煙支援事業を行っている。担当者は「東京五輪・パラリンピックを控え、禁煙への関心が高まっている。禁煙を考える区民を後押ししたい」と話す。>

自治体禁煙サポート情報(https://sugu-kinen.jp/municipality-kinen/useful/support.html)が出ているが、保険者による禁煙支援の取り組みも期待されるかもしれない。ニコチン依存症管理料(http://www.jstc.or.jp/modules/diagnosis/index.php?content_id=5)について、日本禁煙学会(http://www.jstc.or.jp/modules/about/index.php?content_id=7)の「ニコチン依存症管理料算定医療機関」(http://www.jstc.or.jp/modules/diagnosis/index.php?content_id=1)はブックマークしたい。健康増進法改正案(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/dl/196-11.pdf)では「学校・病院・児童福祉施設等、行政機関」は敷地内禁煙であり、「禁煙支援マニュアル(第二版)増補改訂版」(http://www.mhlw.go.jp/topics/tobacco/kin-en-sien/manual2/addition.html)に基づく「職場における受動喫煙防止対策」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/kitsuen/)は官公庁が率先すべきであろう。厚労省「受動喫煙対策」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000189195.html)の健康増進法改正案(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000196742.pdf)による、都道府県知事による勧告・命令や罰則規定が具体的にどのように運用されるか、も注目される。
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EMIS

2018年06月18日 | Weblog
朝日新聞「国立循環器病研究センターで非常用電源が水没 救援要請」(https://www.asahi.com/articles/ASL6L3VG7L6LULBJ00D.html?ref=livedoor)。<以下引用>
<厚生労働省によると、18日午後0時10分現在、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)で水漏れが数カ所で発生し、非常用電源が水没して使えなくなっているという。症状が重い患者は救急車で近くの病院に転院させている。簡易式自家発電機を業者から20台導入するなどし、人工補助心臓や人工呼吸器の当面の電源は確保できているという。現在、大型の電源車や給水車を要請している。松井一郎知事は18日、国立循環器病研究センターの貯水槽の配管が壊れて水不足になっているとして、自衛隊に給水車などの支援を求める災害派遣要請をした。厚生労働省によると、18日午前11時10分現在、国立循環器病研究センターで入院患者6人が転倒し、軽いけがを負った。停電のため非常用発電で対応し、水漏れも数カ所で発生しているという。また、済生会吹田病院(吹田市)では多くの患者が受診し、医療ガスが不足。また、複数の医療機関で職員不足やエレベーターの停止などの情報が入っているという。>

産経新聞「医療施設に複数被害、災害医療チームが出動待機」(https://www.sankei.com/affairs/news/180618/afr1806180026-n1.html)。<以下引用>
<大阪北部で震度6弱を観測した地震を受け、厚生労働省は18日、災害対策本部会議を開き、上水道や医療施設などの被害状況を収集した。厚労省によると、複数の医療施設で水漏れや、患者の受診対応で職員が不足している状況にあり、災害派遣医療チーム(DMAT)3隊(約15人)が出動待機している。加藤勝信厚労相は会議の冒頭で、「医療・社会福祉施設の被害状況を早急に把握し、水道については応急給水の支援を行うとともに早期復旧に全力を。職員は緊張感を持ち、待つのではなくどういう対応が必要か積極的な対応をしてほしい」と述べた。厚労省の午前10時10分現在のまとめによると、大阪府内の複数の医療施設で停電で手術の実施ができなくなり、エレベーターも使用できず患者の診療に影響が生じている。社会福祉施設では被害報告がなく、引き続き情報収集に努めている。>

NHK「地震でデマ情報拡散 “冷静に行動を”」(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180618/k10011483421000.html?utm_int=news_contents_news-main_007)。<以下引用>
<今回の地震のあと、ツイッターなどのSNS上では、事実と異なるデマの情報が投稿され、拡散しているケースが確認されていて、大阪府は不確かな情報をむやみに拡散せず、冷静に行動するよう注意を呼びかけています。ツイッター上では大阪・西区にある「京セラドーム大阪の屋根に亀裂が入っている」とするデマの情報が投稿され、拡散しています。また、「京阪電車が脱線している」というデマも拡散しています。このほか、ツイッター上では大阪府の北部で「シマウマが脱走」しているという情報も広まっています。いずれもこのような事実はなく、大阪府は不確かな情報をむやみに拡散せず、冷静に行動するよう注意を呼びかけています。大阪府は今後、ホームページでも注意喚起を行う予定です。差別あおるような投稿も また、ツイッターなどSNS上では在日外国人などへの差別をあおるような投稿が複数見られる一方で、こうした投稿を非難する声も上がっています。具体的には「在日外国人の窃盗・強盗にはくれぐれも注意を」とか「外国人は地震に慣れていないから真っ先にコンビニ強盗を始めるか空港に殺到する」などと投稿されています。一方でこうした差別的な投稿を非難する声も相次いでいて、「大きな地震や災害が起きると差別主義者がデマを流すのでご注意を」とか「災害情報に対してデマを飛ばす人間は存在しますが、情報リテラシーを高めましょう」などと投稿されています。>

広域災害救急医療情報システム;EMIS(https://www.wds.emis.go.jp/)ではちょうど一か月前にEMIS研修サイト(http://www.dev.emis.go.jp/)が開設されていた。一昨年には大規模災害時の非常用通信手段の在り方に関する研究会(http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/daikibosaigai_hijyou-tsushin/index.html)の報告書(http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01tsushin03_02000175.html)が出ていたが、「広域災害救急医療情報システム(EMIS)」(http://www.soumu.go.jp/main_content/000392455.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000204300.pdf)には平素から非常事態の意識が不可欠と感じる。「救急・災害医療提供体制等の在り方に関する検討会」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei.html?tid=540690)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000204303.pdf)p37「大規模災害時の保健医療活動に係る体制」での保健所の役割は大きいが、平素からネットワークを構築していなければ厳しいであろう。資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000204303.pdf)p13「MC協議会の協議事項;地域包括ケアシステムの構築に向け、第二次救急医療機関等の救急医療機関、かかりつけ医や介護施設等の関係機関が連携・協議する体制を、メディカルコントロール協議会等を活用して構築し、より地域で連携したきめ細やかな取組を進めること」は認識したい。なお、内閣府「避難所の生活環境対策」(http://www.bousai.go.jp/taisaku/hinanjo/index.html)は保健福祉担当者の必修研修とされてもよいかもしれない。
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