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友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

喫茶店での熱い論議

2008年12月29日 22時27分17秒 | Weblog
 先日、喫茶店で友人を待っていたら、隣の男性2人が熱い政治論議を繰り広げていた。わが街にもこんなに政治を熱く語る人がいるのかと思いながら耳を傾けた。「政治家なんてヤツはダメだ。当選するまでは『お願いします』と頭を下げるが、当選したらわしらのことなんか全く見向きもしない。だいたい近頃の代議士は政治のことよりも自分の懐を増やすことしか考えていない。そうやろう!」。年上の方が一方的に畳み掛ける。

 「トヨタ!わしは前からダメになると言っとたよな。そのとおりだろうが!だいたいトヨタのやり方は汚いでアカン。下請けを叩いて叩いて、自分とこの利益ばっかし考えているような会社だで!それに派遣社員なんて会社に都合のよいだけで、こんな制度を作った小泉は本当に無責任なヤツだ。自分は引退して息子に後を継がせるだと、人を馬鹿にしちょると思わんか!」。

 創価学会は日本を支配しようとしているとか、日本国民の貯蓄総額は何兆円あるとか、金融商品は実体がないからダメだとか、話は筋道なくどんどんと変わっていくが、知識は相当なものだ。どうしてこんなに世間をよく知っている人がいるのに、世の中はうまくいかないのかと思ってしまった。少なくとも、これだけ現実の政治に批判的な考えであるなら、それを表明するためにも声を上げて欲しいと思った。どこかでお会いした人かと思ったが、そうでもない印象だった。

 「若者は車には興味がない。じゃあー何に興味があると思うかね?」と、年上の男性が聞く。あれ?それって、この日の午後、久米宏の番組で取り上げていたテーマではないのか、そう思った。久米さんの番組では「新しい日本人!」を取り上げていた。20代の若者は、消費には興味がない。就職先もなく不安定な生活を強いられている。明日の生活にも困るような日々なのに、以外にも貯蓄をしようとしている。海外旅行も行かないし、車も持たないし、彼女もいない。全て興味の対象ではないのだ。

 パソコンを使った証券の売買で何億円もの取引をしている男性は、海外旅行はおろか国内旅行も出かけたことがない、興味も無いと言う。そもそも遠くへ出かけることは滅多にないのだ。だから車は持っていない。お金が増えることが楽しいというわけでもないようで、ただひたすらパソコンの画面とにらめっこをしている。この男性の住まいは確かに豪邸だったけれど、その食事は貧しかった。パソコンに向かう時間が欲しいので、食事は早く食べられるものがいいと言うのだ。

 お金が無い多くの若者は、どこへも出かけられず、デートもできない。お金がある数少ない若者は、どこへも出かけず、デートもしない。若者は結局、消費を極力控え、異性とは付き合わず、したがってSEXもしない。若い女性は、性を武器にお金のある男性を取り込もうと躍起になっている。キャバクラ嬢が若い女性の人気の職業だというのだ。若い女性は早く結婚して、安定した生活を確保したいと願っている。ところが若い男性は就職口もない。

 私たちが若い頃も、「今の若者は」となじられたものだ。若者はいつも時代を反映している。これからどうなるのか、不確定ではあるが、それなりに若者たちは智恵を絞って生きていくだろう。そう願う以外に私たちにできることはないと思う。
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