9月23日、西陣の中心地 今出川大宮界隈は、大勢の人たちでにぎわいます。この日は、毎年恒例の「西陣伝統文化祭」が開催。今年で17回目を数えます。かつてこの界隈は、生糸や織物問屋が軒を並べ、1日に千両の商いをしたといわれ「千両が辻」と呼ばれています。
ミモロは、毎年、いつもは見ることができない町家やお買得な品々を目当て訪れています。
このイベントに尽力なさっているのは、写真家の水野克比古先生や息子さんの秀比古さん。
「ミモロちゃん、こんにちは~」
長らく過ごす「千両が辻」の魅力を伝えるために、「町家写真館」などを開放し、春は雛人形飾りなどもなさっています。
写真家 水野一家の作品も展示され、京都の四季の美しさを独特の品格ある構図などで伝えます。
「年々すごく盛況になってますね~。すごい~来るのが楽しみ~」とミモロ。
「そうでしょ、今年は、西陣の帯などが当たる抽選会もありますよ~」と水野さん。
様々な企画がある中で、まずミモロは、町家を拝見することに。「ここ拝観無料だって~」とタダに弱いミモロです。
明治初年創業の「生糸卸商」の「大宮庵」です。
明治20年に建てられた大きな商家建築。
りっぱな中庭やお座敷、そして大きな葛籠など置かれていました。
2階の窓からは、通りの様子が伺えます。「あ、お祭りだ~」ミモロは、急いで外へ。
この日は、近くの「晴明神社」のお祭りで、氏子町を神輿が巡行します。町内に響く太鼓の音、祭り気分がいっそうワクワク感をもたらします。
さて「西陣伝統文化祭 千両が辻」の楽しみは、いつもは一般の人は買えないお店などが、お得な品々販売すること。
和装小物をはじめ、友禅や西陣の帯、ストールや傘など、いろいろな品が破格の値段で、購入できます。「すごい帯なんかも、かなりお得なんだよね~」
3000円以上お買い物や飲食をすると抽選ができ、なんと立派な西陣織の帯や食事券などが当たります。
「西陣の帯狙おう~」とミモロもはりきってくじを引きます。
「当たった~」
ミモロは、西陣のネクタイとチーフが当たりました。「あと少しで食事券か帯だったのに~残念…」実は、ミモロが抽選したとき、すでに西陣の帯はすべて当選者が決まり、ありませんでした。「来年、狙おう~」と諦めないミモロです。
そして「あれに乗りたい~」と乗り物好きのミモロが言いだしたのは、人力車。
約100mを人力車が進みます。車夫は、「同志社大学人力車友之会」のみなさん。
「着物だと、無料だったんだ~残念…」でも100円で乗ることができました。
「あの~なんで人力車やってるんですか?運動のため?」とミモロ。「う~人力車を楽しんでもらいたいんです」と学生さん。
「結構高いですから、しっかり座ってください~」と。
「わ~ホント、思ったより視線が高い~キャ~」と嬉しそうなミモロ。
約100mの旅が始まります。
「こんちには~ミモロだよ~」「あ、ミモロちゃんが人力車乗ってる~」と、沿道にいる知り合いを見つけては手を振るミモロ。
さっき歩いた通りも人力車に乗ると、別の景色が広がるよう…。
何度も訪れている「千両が辻」。ミモロの顔もずいぶん知られるようになったみたい…。通り過ぎる人たちに手をふります。
「え~もうおしまい?」そう、100mですから…
まだ乗っていたいミモロでした。
本当に訪れるたびに、新たな楽しみに出会える「西陣伝統文化祭 千両が辻」。ぜひ来年は・・・
[お腹空いた~」通りをあちこち見て歩いたミモロのお腹がグ~っと音を立てました。
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